[mac] QuickTime Xの新規画面収録の使い勝手

さっそくSnow Leopardをインストールしたら、私のCore 2 DuoでないMac miniも動作がかなり軽快になった。実は勢いでMacBook Proを買ってしまったのだが、いらなかったんじゃないかと思うぐらい…。まぁ、PowerBook G4が瀕死なのでしゃーないですかね。
さて、QuickTime Xの新機能で期待していた画面動画キャプチャ機能がいまいちだったので報告します。
「新規画面収録」を開始するとCPUが100%の状態になり品質などを選べる確認ダイアログが出た後、録画開始。終了後は「ムービー」フォルダに画面収録.movが保存されます。1920x1200のH.264で、4〜5fps程度。問題は音声が収録されていないこと。「マイク」は選択できるのだが、外部音声なわけで、アプリケーションの発する音は録画されないようです。iTunesの音楽再生やSafariflashプラグインで確認。そういう仕様なのかもしれませんし、今後改善されるかもしれませんけどね。
Snapz Pro Xは画面のウィンドウ単位もしくは指定範囲を15fps以上で録画できて、アプリケーションの音も入ることを考えると代替にはならないようです。簡単な画面デモをアップする用途には使えるかもしれませんが。

PDFビューアとして使うAmazon Kindle DXレビュー


元同僚の友人にiRexのiLiadを見せてもらってから、かなり買う気まんまんだった電子書籍リーダですが、やっぱりちょっと高いのと、もう少しいいのが出る感が拭えなかったので、通販のカートに入れたまま決済できないでいました。電子書籍リーダの魅力は彼の記事を読んでください。
WEB+DB Press で連載をさせてもらうことになりました - Backnumbers: Steps to Phantasien

そんなこんなしているうちに、AmazonからPDFにネイティブ対応したKindle DXが発表されたので、アメリカ支社の友人にお願いして転送してもらうことにしました。ありがとう!>dgz

ちなみに、現状Kindleアメリカの住所以外には発送してくれない。が、送付先がアメリカである限りは、日本のクレジットカード(MasterCard付き)でも普通に決済できました。Kindle用書籍は購入できないらしい。試しに、"JavaScript: The Good Parts"Kindle版を買おうとしたところ、"Buy now with 1-Click"ボタンしかなく(Kindleに直接転送するのだから当然かな?)、Billing Addressとしてアメリカの住所しか入力できませんでした。次のステップでは当然その住所にバインドされたクレジットカードが必要ということになります。

で、そのKindle DXが本日届きましたので、簡単にレポートします。Kindle書籍が買えない以上、ほぼPDFビューアとして利用することになります。

良い点

  • やっぱり電子書籍リーダはいい。iPodが音楽中毒者にとって福音だったように、活字中毒者にとっては電子書籍リーダによって生活が一変しそうな予感がします。
  • 電池を気にしなくてよい。ページ書き換えの時のみ電気を消費するタイプなので、そのまま放置しても電池がなくなりません。個人的にはこれがiLiadで一番気になっていた部分です。
  • 画面サイズ大きい。2カラムの論文も余裕で読めます。
  • 質感はなかなかよいです。背面ブラウンのヘアライン加工のアルミでiPodに近い雰囲気です。ただし、本体色の白はそのうち手あかで汚れてきそうな気がする。
  • 薄い。鞄の中の場所をとりません。剛性もそれなりにありそうです。
  • PDFのレンダリングは問題はありません。まだ1日しか使っていませんが、特に不具合はありません。Adobe純正のコードを使っているらしく、互換性の点では問題なしかと。
  • 日本語のPDFもOK。ただし、日本語フォントは入っていないので、フォント埋め込みする必要があります。Macの場合はPDFを開いて、(Preview.appで)上書き保存すれば勝ってにフォントが埋め込まれます。
  • 本をスキャンしたPDFもきれいに表示。美しいです。ただし、液晶サイズより小さい本に限りです。後述。
  • 最後に読んだページを記憶してくれる。各PDFごとに最後に開いていたページを記憶してくれます。
  • 速度はまあまあ。PDFファイルのオープンは5〜10秒ほど。ページの切り替えは1秒ほど。ただ、スキャンしたPDF(つまりすべて画像)の場合、まれに10秒ほどかかるときがあります。
  • [追加]余白自動削除機能はPDFでも有効です。これはいい。

悪い点

  • ページ移動手段がしょぼい。ナビゲートはNEXT PAGE, PREV PAGEとメニュー経由での先頭移動、数値指定移動のみです。しかも、数値指定移動の数字入力の際、キーボードに専用数字キーがなく、最上段のQWERTYなどに123456などがマップされており、ALTキーを押しながらの入力で面倒です。せめて、スライダーUIが出て、5-wayキーで飛ぶページの増減が出来ればマシだと思います。膨大なページの仕様書などで「真ん中らへん」とか「終盤のあそこ」とかに飛ぶのが面倒です。あくまで頭から順に読んでいくのみのUIのようです。
  • スキャン画像の縮小表示のときに字がかすれる。液晶サイズより大きなページの本を表示する際には縮小して表示することになりますが、字が小さくなる上に細くなりかなりかすれます。字を濃いめにレンダリングするか、縮小の際に輪郭検出をするかということになりますが、ソフトウエアで解決できる問題のような気がします。せめてグレイスケールとデバイスの16階調とのマッピングを設定で調整できればかなりマシになるのですが。雑誌など字が小さい媒体は厳しいです。
  • landscapeモードが意外と使えない。本体を横にすると自動的に表示向きがかわり幅でフィットするようになるので、一般的に表示が大きくなり、スキャンした字も読みやすくなります。ただこのときのナビゲーションがNEXT/PREVでの画面サイズ移動だけなので、縦書きテキストだとカラムの途中で改ページされてしまい、実質読めない状況が発生します。せめて、NEXT/PREVが半ページ移動だったり、5-wayでスクロールできれば、使える機能になると思うのですが。
  • PDFでは辞書が使えない。Kindle用の本などではカーソルを単語の上に持っていっただけで、高速に意味が表示されて便利なのですが、PDFでは利用できません。PDFになった時点で単語の概念はなくなっているので難しいというのはわかるのですが、なんとかならないでしょうか。
  • フォルダがない。本はすべて単一のフォルダに格納する必要があります。数千冊どころか、数百冊いれただけで、本を探すのに苦労します。
  • スクリーンセーバーがうざい。時間が経つと勝手に文豪の似顔絵が表示されますが、濃い顔の面々ばかりでちょっと勘弁して欲しいです。設定でオフにできるようにして欲しいところです。

それ以外の注意点としては、日本ではRegistrationできません。発送時のメールでは本体にAmazonアカウントとバインド済みだよーと書いてあったのですが、実際には最初の起動時に電話回線経由でのチェックが入るらしく、いまだ登録できていません。いつかアメリカ出張があったら試してみようと思います。

秋のゲーム収穫

最近は積極的に時間を確保して物理的に走っているので、余暇と呼べる時間がほとんどなく、特にゲームはとんとご無沙汰である。AFRIKAは実家の分と2枚買って売り上げには貢献したものの時間が取れずあまり遊べていない。そんな状況の中でも10月は期待株が続々発売されるので、なんとか時間を割きたいものだ。最も期待しているWipEout HDは10月29日配信予定ということで今からwktkリトルビッグプラネットも月末に控えているし、カルドセプトDSは電車の中で当分楽しめそうである。

リトルビッグプラネット - PS3

リトルビッグプラネット - PS3

カルドセプトDS

カルドセプトDS

散歩

Hanakoの最新号が自由が丘特集だったので買ってみたところ、周辺地区として大岡山も見開き2ページ割かれていた。知らぬ間にパン屋激戦区ということになっているらしい。知らない店が2軒あり、そのうち日曜も開店している旧大岡山ストア近くの店を訪問。パンは見かけから推定される値段の100〜200円増しぐらいで高めの設定。大岡山はいつの間にセレブ地区になったんでしょうか?肝心の味は不味くはないものの、取り立てておいしいわけではなく完全に大岡山レベル、リピートすることはないでしょう。差額の値段を交通費に充てて、自由が丘のパリセヴェイユに行く方がよいかと。相変わらず、ここのパンは売り切れになるのが早いのでなかなか買えないわけですが。
ついでに、ひさびさに大岡山商店街を散策。ひさびさだけに意外と差分があった。まず、大岡山ストアがリフォームされていて、こじゃれた名前になっていました(名前失念)。北口商店街は個人商店の廃業が多く、特に松屋以北の秘境地区はかなり寂れた印象。そんな中で「金・プラチナ買い取ります」系の店が3軒も新規開店していた。そんなに需要があるとも思われないけど、不況になると金が強くなるのでしょうか。それとも、私の知らないだけで、大岡山秘境地区に金鉱が発見されて、プチゴールドラッシュなのかもしれない。
裏の目的としては、シャツクリーニングの安いクリーニング屋を探していたのだが、今回の探索で表から判断する限り安い店はないと判明した。情報ください。

サウンドハウスのカード情報流出詳細

不正アクセスに伴うお客様情報流出に関するお詫びとお知らせ|サウンドハウス
詳細を記述したPDFファイルがすごい。言い訳部分は割り引いて判断するとしても、実際に侵入された場合にどういう対応がなされるかの詳細な資料として有用であるし、ネットワークに関わっている人間としては必読の資料であると思いますので、オススメしておきます。

追記(2008/4/20 21:34):今、アクセスしたらまたサーバーがダウンしています。また、やられたかな…。

DVDの次はネットワーク配信なのか(再)

次世代光ディスク戦争の陰で、映像コンテンツの配信に乗り遅れる日本 - CNET Japan
2回続けて同じ内容で同じ趣旨を書きます。ネットワーク配信が対抗できるのは頑張ってもせいぜい現状のDVDであって、Blu-rayHD DVDなどの次世代DVDではない。
ネットワークが次世代パッケージメディアを食うと本気で考えているのは、家庭向けネットワークインフラや民生用ネットワーク機器で配信の実験をしたことがない人だけだと思う。あるいはMSやAppleが言っているのをそのまま信じている人か。実験してみるとわかるが家庭内に配信サーバを置き有線接続のネットワークを占有した状態でもDVDレベルの配信(10Mbps)でもまれに途絶するので映画を集中してみれる環境かどうかはあやしい。Blu-rayレベルの(60Mbps)は明らかに無理。家庭内ですらそれだから、ネットインフラとなると光接続が比較的普及している日本でさえ最大100Mbpsだけど実効平均20Mbpsなのでリアルタイム配信は論外。
Appleはちゃんとそれを理解していてAppleTVではリアルタイムではなくダウンロードしてHDDに蓄積することを前提としている。しかし、Blu-rayのコンテンツをダウンロードするには日本でも20Mbpsとして6−7時間かかることになる。それならレンタル屋に借りにいった方が早くない?ダウンロードすると観るのは明日になりますよ?AppleのHD配信は実は720pなのでフルHDの半分としても3−4時間。どのみち仕事帰りにレンタル屋に寄る方が楽。そして、実際に観た人ならわかるけど、Playstation 3でアップコンバートしたDVD映像と720p映像なら大差ない。それなら今のDVDでよくない?平均的な家庭が光接続して、家庭内LANを有線のギガビットにして、AppleTVのような専用機器を買うのに何年かかるか。たぶん、10年はありえない。
そういったわけで、インフラの改善は最低10年ぐらいのスパンでしか改善しないことを鑑みるに、現在のネットワークインフラで配信が食えるのは現在のDVDレンタル市場であって、次世代メディアのパッケージ販売ではない。しかもそれでさえ、レンタルの次世代メディア化が進めば危ういものである。

DVDの次はネットワーク配信なのか

「勝者はBlu-rayでもHD DVDでもなく、ハードディスク」--シーゲイトCEOが発言 - CNET Japan
次世代映像パッケージはBlu-rayに決まったムードが濃厚な今日この頃です。次はBlu-ray対ネットワーク配信ということらしいですが、個人的にはネットワーク配信の時代は当面来ないと思っています。
私が住んでいるボロアパートにも昨年末に光ケーブルが到達したらしく、KDDIメタルからフレッツ光GyaO光に鞍替えしました。その際、GyaO NEXTの動画配信STBを試用するとキャッシュバックされるというキャンペーンをしていたので、試してみました。STB自体はモトローラ製でソフトウェアは...(微妙に心当たりがある画面だったのでコメントは差し控えます)...、タダで配っている割には良い出来でした。未来を期待してwktkしていろいろ試してみたのですが、個人的には非常にダルいと感じました。コンテンツを選ぶまでにブラウザで何ページもめくらなくてはならないし、ページのロードもハードウェアをケチっているせいかパソコンのブラウザと較べると遅い。また、いざ選んでも実際の映像が表示されるまでに30秒かそれ以上のディレイがあることに萎えてしまいました。決定的に不味いと思ったのは、高画質をうたっているGyaO NEXTで、しかも映画なのに、高圧縮のためかブロックノイズが気になって映像に集中できないことと、音声が2chであることの2点です。普段ヴァーチャル5.1chのヘッドフォンでDVDを観ているので、2chだと損した気になるというか、作り手に対して申し訳ない気分になって観ることができません。
やっぱり上流の帯域が圧倒的に足りていない訳で、個人的な観測ではDVDレベル(4G-8G)の視聴がネットワークストリームで可能になるのは早くても5年先、Blu-rayレベル(50G)の配信が普通にできるようになるのは15年以上先ではないでしょうか。それまでは円盤パッケージメディアの商機も十分にあると思います。YouTubeとかニコ動をパソコンで楽しめるのはディレイを許容できる「ながら観」だからという気がします。画質はもともと期待していないし、ディレイについても遅いなと思えば、ネットで他のページを見ながら待つことができる。STB+テレビでリモコン握りながらだと、待たされている30秒以上の時間は本当に空虚に感じます。パナソニックはGoogleと提携してYouTubeをテレビに統合するそうですが、ディレイ時間をうまく演出する工夫をしないと、ユーザは失望することになると思いますね。
という訳で、ストリーム配信は当面無理だと思いますが、ダウンロード配信はうまい仕組みを作れば現状のネットワークインフラでもなんとかなるかもしれません。まずは週明けのMacWorld ExpoでのAppleの健闘に期待しましょう。
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20364724,00.htm