マンガアワード2011

http://d.hatena.ne.jp/osamu-teduka/20111225 マンガアワード2011です!
相変わらずマンガはメジャーどころの後追いばかりですが、俺の本音を聞いておけ。

1位:外天楼
2011年の一冊といえばこれ。本当に、漫画が、お上手ですよねー。すごい上から目線だけどそうとしか言えない。下手に感想書くとネタばれになりそうなので何も書けないけど、今後少ない巻数で完結してるオススメ作品として語り継がれるべき名作。自分が知らないだけなんだろうけど、こういった①作者が描きはじめから着地点が見えてて②単行本1〜3冊で完結③人気が出ても長期連載とかにはしません、みたいなマンガがもっとあってもいい気がする。まずマンガ雑誌ありきだと難しいのかな。でもジャンルの成熟ってそういうことだと思う。

2位:ちはやふる
自分の中のインパクトで言うと1位。ただ2011年に出た巻が秀逸っていうより、僕が一気読みしたのが今年だったっていうことで2位。直接関係ないけど、自分の中で今年の漫画ライフの大きな変化はゲオを利用するようになったこと。貸し本は賛否両論あるんでしょうが、僕のようにメジャー漫画をしばらくしてから後追いするタイプには革命的だった。ただ、だからこそ秀逸なものに出会ったときは(少なくともお金稼いでる社会人は)ちゃんとお金出して買い集めなきゃ駄目とは思う。買います。

3位:森のテグー
施川ユウキのファンだから、ってだけじゃないですよ。これは秀作。非日常の中の日常の描き方がすごく綺麗。作者は「『もずくウォーキング』がスヌーピーならこの作品はムーミン」とどこかで言ってましたが、なかなかこのジャンルでできることじゃないっすよ。そんなに親しくない女の子に施川ユウキの魅力を力説してから貸したい(その後布教用として『がんばれ酢飯疑獄!!』)。

4位:花のズボラ飯
正直、「この漫画がすごい」の1位になるべき作品とは思わないけど。でも食べ方は全然汚くないよ!ていうか一人暮らしで誰が食べ方なんて気にするんだよ!花ちゃんかわいい!

5位:昨日何食べた?
4位に続いて食べ物系に甘い。これも今年知った漫画です。ただ食べ物系の中でも、買い出しの魅力が存分に発揮されているのが好き。あのスーパーで安いものを手に入れた時の静かな興奮……!これ読んでからしばらく食卓の品数が増えて自分の単純脳を痛感した。


次点:よつばと!
さすがにしつこいので今年はランキングから外しましたが。目次に『よつばとしゃぼんだま』ってあって、よつばが、誰とかはわからないんだけど、しゃぼんだまするんだろーなー、って思いながら読んだら本当にその通りで、それが幸せってそんな漫画なかなかない。


しかし2個下の記事が去年のマンガアワードってのはひどいですね。定期とは言わないけど時々は何か書かないとね。まっとうな大人になるために。

マドカ☆マギカ展開予想

マドカ☆マギカ10話まで見た。

噂に違わず最終回を予想したくなるアニメ。でも誰かを不快にするとアレなので、人目につかぬようここに記す。自分も他の人の影響を受けたくなくてその手の話題はチェックしてないのでどれほど陳腐かは想像もつかない。

マドカ、キュウベエと契約
→望みは「わたしを最後の魔法少女にして」
→マドカが魔女化して人類滅亡、というシナリオを予感したキュウベエはこれ以上のエネルギーは引き出せないと判断し、条件を飲む
→マドカ、ホムラとワルプルギスの夜を撃退(ソウルジェルが濁るほどの力を使う?)
→マドカ、魔女化する前にホムラに自分のソウルジェルを破壊してもらうように依頼
→苦渋の決断の末、ホムラがマドカのソウルジェルを破壊
→(マドカのいない現実に耐えられず?)ホムラ時間を戻す
→マドカとキュウベエのいない、だがそれ以外は元通りの生活がはじまる
→ホムラが記憶を有しているかは分からないまま、マミやサヤカやキョウコとの日常の描写、エンド

まぁ個人的には10話が最終話ということにしてしまってもよい気がする。先を見たいような、見たくないような。

マンガアワード2010

http://d.hatena.ne.jp/osamu-teduka/20101215に参加してみたい。

自分にマンガを語る資格があるのかわからない。小学生まで家にマンガなかったから世代である聖闘士星矢キン肉マンもすっ飛ばしているし、それからも週刊誌立ち読みメインで、本当にマンガを愛しているかと聞かれるとよく分からないな、と思う。
でもマンガアワードは毎年楽しみにしていて一度参加してみたいなと思っていた。今年もそれほどたくさんマンガを読んだわけではないですが、よろしくお願いします。

1位:新井秀樹『愛しのアイリーン
中学に通うようになって、毎日コンビニで週刊漫画誌を立ち読みしていた。4大少年誌に加えてスピリッツ、ヤンマガヤンジャン、ヤンサン…そういうのが大人っぽいと思っていた節がある。でもちゃんとマンガと向き合っていたとはとても言えなくて、単行本を買うようなこともなかった。そんな中、数話読んで読むのをやめたのがこの作品だった。その後、大学に入ってから『ワールド・イズ・マイン』とかで新井秀樹さんの面白さを知るようになって、今回復刻されたのを買ってみた。読み返してみると、そこには高尚と猥雑が入り混じったカーニヴァルがひしめいていて、いかにかつての自分がこの作品を読み解けていなかったかがよく分かる。でも、こうなるのにはやはり時間が必要だったのだ。そういう意味で感慨深い作品。

2位:西原理恵子西原理恵子人生画力対決
2010年、という点に重きを置くなら1位でもいいくらい。もともと西原理恵子は『まあじゃんほうろうき』でも業界裏話みたいのが魅力的だったけど、広大な漫画界をうまく一つにまとめている。これを角立てずに出来るってのは、西原理恵子が気築いてきたキャラクターの勝利だよなぁ。ロフトプラスワンでのライブ、映像のネット配信と他メディアとの結びつきも見事。

3位:福満しげゆき『生活 完全版』
恥ずかしながら、福満さんにはまったのが今年になる。2008年のマンガアワードで『うちの妻ってどうでしょう』が次点に上がっていたのが頭の片隅にあって、『僕の小規模な生活』から手にとってどっぷりとはまった。たぶん今年買ったマンガの1/3くらい福満さんのではないだろうか。ただ、元がエッセイ漫画から入ったので、『生活』にはそんなに期待していなかったんだけど、これ読んだら福満さんが漫画が上手さに感嘆した。

4位:あずまきよひこよつばと!
あえて2010年に選ぶ意味が見出せないけど、とにかく一番好きなマンガなので。最新刊は牧場や花火みたいに大きなイベントはないんだけど、それだからこそ「よつばが変わらず元気そうでよかったなー」って安心した。気持ち悪い?

5位:施川ユウキ『12月生まれの少年』
これはギャグ漫画なのかどうかもう分からない。『さなぎさん』を『もずくウォーキング』寄りにした感じかな。視点を切り売りするマンガ家、施川ユウキ、応援し続けたい。


〆切りギリギリだけど間に合うかな。トラックバックなるものをしてみたい、というのも参加動機のひとつだったりする。

つぶやき

だいたい独り言なんて140文字で事足りる。映画や小説に対する感想や、誰かが見てくれること前提のコミュニケーション目的のものなら別だけど、その日思ったことなんて要約してしまえば分量はたかが知れている。そう、日記の話。でもわざわざWeb上に書くならそんな短文じゃちょっとね、なんて誰ともわからぬ存在に言い訳して、膨らませて、それこそ「日記に書くことがない」なんて内容で原稿用紙何枚分も書く人たちとそれをとりまく空気がかつて在った。僕はその時そこにいなかったけど、何故だかそこにノスタルジーを感じる。おかしいかな? 今日は少し疲れているのでWeb archiveで消えてしまった日記たちを切れ切れに巡って、あの頃の痛みに身を沈める。

以上、Twitterに書き込もうとしたら173文字削れって言われたのでここに記す。

転生(TEN-SEI)

テキストサイト、なんて言葉が死語になりつつあった頃に、はじめてWebで日記を書いた。たしか2005年からだから一応5年も経つ。更新頻度は1月に1回とかだったけど。

タグとかも何にもわかんないから、とにかく精一杯面白おかしく振舞おうとはしてね。でも当たり前だけど、アクセスなんてのは無いに等しかった(日記をアップしてから数日間は毎日解析チェックしてました!)。

で、今日、本当に久しぶりに昔のサイトを見返してみたら、なんか不思議な感覚に包まれた。
そうだ、ブログやらツイッターやらでなく、こうして長文を書いてた時期がたしかにあったんだ。そりゃ、冗長で、よそからの影響が随所に見られ、オチもないけど……。特に留年したとことか失恋したとことか、うん、悪くないよ。

あの頃、憧れだけで書いていたものがたしかに日記だった。本当に今日はそれが嬉しくて嬉しくて仕方ない。
またいつか、そんな風に思える日がくるかもしれないから、もう少しここでやっていこうと思う。

綺麗に締めた感じのところ恐縮ですが、旧サイトのアドレスです。→http://www.geocities.jp/kireigoto_to_ippanron/ まぁ今でもアクセスなんかはないわけですけどね! 一応。

『告白』

(以下、ネタばれあり)

『告白』読んだ。書店のレジ横に平積みされている本を買うのには結構抵抗があったけど、読んでみたらなかなかであった。特に語られるメディアの変化が、良かった。教壇⇒文芸賞⇒日記帳⇒Web⇒携帯電話、ここに『告白』というタイトルの一方向性を重ね合わせると興味深い。

リアリティはないんだけど、細部を語ることで失われていくリアリティ自体が癖になり、3日で一気に読み切ってしまった。

社会人になってからめっきり読書の機会が減っていた中で、こんなに熱中したのは久しぶりである。それでも、これはやはり自分にとって良い読書ではない。

わたしにとって読書とは、前半はその世界観、キャラクター、文体に馴染むまでに四苦八苦し、後半になればなったで、左手に感じる残りページの薄さに気づいて文の途中で突然顔をあげてしまうような。物語そのものに魅せられるだけでなく、現実世界との行き来を楽しむような、そういったものが読書だった。

20代前半までは、本当に力を振り絞りながら本を読んでいた。今となってはそんな体験は夢物語という気もする。そういう意味では『告白』はちょうどいいリハビリにはなったかもしれない。不遜な物言いですが。

あー、本読みたい。

運動会

職場の運動会に参加した。

数十年の歴史があり、部署同士の争いもマジ。「学生時代、運動会の前日は雨になれって願ったよね」というモヤシっ子あるある首肯型人間も、参加点稼ぎに半ば強制召集なのである。

選んだのはマラソン。チーム競技で誰かの足を引っ張るよりはマシだろう。
スタート直後から、周りの人間が全力疾走といっても過言ではないペースで走りはじめる。おいおい、途中で息切れするぜ、と後方につけたが結局彼らの姿をその後拝むことはなく、ビリから数えたほうが早い順位でゴールイン。実をいうと去年も参加したのだが、その時はまだ全体の真ん中くらいに位置していたのだが。これが……老い?

まぁそれはいい。マラソンコースは町の中にあり、ところどころに女性陣が立って誘導してくれる。後半、坂道を歩いているかの如きペースで駆け上がっていると、その子たちが「がんばって!」と声援を送ってくれる。形だけでもうれしい。「どうも」と軽く手を挙げ、通り過ぎる。

瞬間、背後で女の子同士の声。「結構余裕あるよねー」
ああ、そうさ。いつだって見せかけの余裕をもつためだけに、全てをそれなりに流してきたんだ。マラソンを人生に例えるなんて安っぽい話だけどさ。でもね。

体を動かしている時特有の捉えどころのない思念を弄んでいると、ゴールはすぐそこだ。そして、既にこの順位に対する自虐的言い訳を用意している自分に気づく。