NHK夜ドラ「ユーミンストーリーズ」(2024)

NHK夜ドラ「ユーミンストーリーズ」(3話/全12回)を見る。
番組サイトから引用する。



  幅広い層に愛される松任谷由実の名曲からインスピレーションを得て、
  3人の小説家が生み出した3つの物語。
  ドラマ化をするために、映画、ドラマ、ミュージックビデオなどで活躍する
  3人の監督、3人の気鋭脚本家、豪華出演者たち、トップクリエイターが集結。


  それぞれの創造力が掛け合わされたストーリーは、
  郷愁の念を抱かせ、切ない気持ちへと誘い、
  一歩前に踏み出す勇気を与えます。
  一日の終わりの15分、ユーミンの名曲に思いはせながら
  ホッと一息つけるオムニバスドラマを3週に渡ってお届けします。


  第1週「青春のリグレット」(15分×4話) 
  3月4日(月)~7日(木) 夜10時45分

  【原作】綿矢りさ 【脚本】岨手由貴子【音楽】青葉市子
  【出演】夏帆、金子大地、片桐はいり、中島歩 ほか 
  【語り】ジェーン・スー 【演出】菊地健雄

  <あらすじ>

  結婚して4年で夫に浮気され、
  夫婦関係が破綻しかけている菓子(かこ) [夏帆]。
  まだやり直せる。
  そう考えた菓子は夫の浩介[中島歩]を旅行に誘うが、
  その旅先で、昔ある人に言われた言葉が
  実は重要な意味を持っていたことに気づき・・・。
  青春時代の記憶が後悔となって呼び起こされる、
  ほろ苦い恋の物語。


  第2週「冬の終り」(15分×4話)
  3月11日(月)~14日(木) 夜10時45分

  【原作】柚木麻子 【脚本】ねじめ彩木【音楽】青葉市子
  【出演】麻生久美子篠原ゆき子、伊東蒼、クリスタル ケイ、浅田美代子 ほか
  【声の出演】黒木華 ほか 【演出】箱田優子

  <あらすじ>

  スーパーでパートとして働く藤田朋己[麻生久美子]は、
  新しく入ったパートの仙川真帆[篠原ゆき子]と全く会話が続かず
  気まずい思いを募らせる。
  しかし有線である曲が流れた時、初めて変化が訪れた。
  もう一度、少しだけ日常に変化を。
  一人の思いをくみ取ったパート仲間によって、
  ちょっとした大ごとに発展してしまう友情の物語。


  第3週「春よ、来い」(15分×4話)
  3月18日(月)~21日(木) 夜10時45分

  【原作】川上弘美 【脚本】澤井香織 【音楽】青葉市子
  【出演】宮﨑あおい、池松壮亮、白鳥玉季、小野花梨岡山天音田中哲司 ほか 
  【演出】奥山大史

  <あらすじ>

  一族が持つ“あれ”の力を授かったカナコ[宮﨑あおい]。
  誰のために使ったら良いのか。
  亡くなった母は誰のために使ったのか。
  疑問の答えを求めてたどり着いた先に、
  同じ“あれ”の力を授かった雄大[池松壮亮]、
  生きることをつらく感じる中学生の多英[白鳥玉季]が見えない糸で導かれ・・・。
  誰かを思う気持ちが春を連れてくるあたたかな物語。


(本書6編から3編を原作として今回のドラマ脚本が生まれた)


保育園児は木の芽草の芽(諸井末男)

クリッピングから
讀賣新聞2024年3月25日朝刊
読売歌壇(俵万智選)
今週の好きな歌3首、抜き書きします。


  残雪に明るむ庭に遊びゐる
  保育園児は木の芽草の芽

       青梅市 諸井末男


    【評】まもなくの春。
      はつらつと遊ぶ園児たちの様子が目に浮かぶ。
      季節に合った結句のリズムが弾むようで、
      また豊かな未来を感じさせて、園児の比喩にぴったりだ。


  この年は僕の観測史上初
  あなたの居ない春になったよ

      吹田市 崎島スジオ


    【評】ニュースなどで耳にする「観測史上初」という文言を、
      自分ごとに用いたところがユニーク。
      大げさでふざけているようにも見える表現は、
      虚無感の裏返しだろう。


  野に生くるものの用心ツグミらの
  せつな啄みせつな見回す

        市原市 井原茂明


    【評】小鳥の忙(せわ)しない動きは、生きるため。
      下の句のリズムが、その忙しなさとうまく響きあっている。


今週のもう1首。


  バンザイで一、二、一、二と歩く子を
  ゴールテープのよに受けとめる

            船橋市 矢島佳奈



(作家・書評家スケザネさんと組んだ選集)


俵万智特集を組んだ月刊誌「短歌研究」2冊)

K線高架化工事 2031年3月31日完了(見込み)

解体工事で壊されたのは
持ち帰り寿司「京樽」の店があった場所です。



K線「開かずの踏切り」が連続立体交差によって解消されるのは
高架化工事が完了する2031年3月31日の見込み。
2031年……想像もつかない……

ワシーリー・グロスマン/齋藤紘一訳『人生と運命 1』(みすず書房、2012)

ワシーリー・グロスマン/齋藤紘一訳『人生と運命 1』
みすず書房、2012)を読む。



腰巻の言葉から引用する。


  「200年、出版不可。」
  ソ連時代に抹殺され甦った、戦後ロシア文学の最高峰。


  20世紀最大の危機直後に書かれた感嘆してやまない作品。
  ありとあらゆる恐怖にもかかわらず、
  <小さな善意>は抵抗する。

             (エマニュエル・レヴィナス


表4の「概要」を引用する。


  第二次世界大戦で最大の激闘、
  スターリングラード攻防戦を舞台に、
  物理学者一家をめぐって展開する叙事詩歴史小説(全三部)。
  兵士・科学者・農民・捕虜・聖職者・革命家などの架空人物、
  ヒトラースターリンアイヒマン
  独軍赤軍の将校などの実在人物が混ざりあい、
  ひとつの時代が圧倒的迫力で文学世界に再現される。


  戦争・収容所・密告ーー
  スターリン体制下、恐怖が社会生活を支配するとき、
  人間の自由や優しさや善良さとは何なのか。
  権力のメカニズムとそれに抗う人間のさまざまな運命を描き、
  ソ連時代に「最も危険」とされた本書は、
  後代への命がけの伝言である。


  グロスマン(1905-64)は独ソ戦中、従軍記者として名を馳せ、
  トレブリンカ絶滅収容所を取材、
  ホロコーストの実態を世界で最初に報道した。
  一方で、故郷ウクライナの町で起きた
  独軍占領下のユダヤ人大虐殺により母を失う。
  次第にナチとソ連全体主義体制の本質的類似に気づき、本書を執筆。
  刊行をめざしたところ、
  原稿はKGBによってタイプライターのリボンまで没収となる。
  

  著者の死後16年、
  友人が秘匿していた原稿の写しが国外に出、出版された。
  以来、20世紀の証言、ロシア文学の傑作として
  欧米各国で版を重ねる。
  待望の邦訳、ついになる。



ジャパンナレッジ/デジタル版 集英社世界文学大事典ページにリンク

wikipedia:en:Vasily Grossman

キッチンペーパー、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、ブラックペッパー

クリッピングから
朝日新聞2023年3月23日朝刊別刷be
読者投稿欄「いわせてもらお」


  ◉早口

  出かける準備で急いでいた。
  近くにいた娘に
  「買う物忘れちゃうから、メモとって」と頼んだ。
  「キッチンペーパー、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、
  ブラックペッパー」と伝えたら、
  「お母さん、ラッパー?」と言われた。

  (埼玉県春日部市・そんなつもりは全くなかったYO!・54歳)


最後の「ブラックペッパー」が効いて
ラップ(?)にいい味、出してます。


野良インコが梅の花をムシャムシャ食べていた

クリッピングから
朝日新聞2024年3月16日朝刊別刷be
「コロコロ毛玉日記」164(中川いさみ
そうそう、我が家の庭にも
このでかい野良インコ、時々やってきます。



(東京の野鳥地図がすっかり変わっていたことを知る一冊)

抑制を鍛えることで、ご褒美へのときめきを取り戻せますよ(中島美鈴)

クリッピングから
朝日新聞2024年3月16日朝刊別刷be
「上手に悩むとラクになる」(臨床心理士・中島美鈴)
ある時とない時にめりはりを


  たとえば、一口サイズのチョコレートの大袋を開けて、
  気のむくままに口にするのではなく、
  お皿洗いが終わったら一粒、掃除が終わったら一粒、
  というようにやるべきことをやる時間とチョコの時間を
  少しずつ分けていくことが効果的です。
  数分でいいのでご褒美を「先延ばし」にするのです。


  最初は難しいですが、
  この先延ばす力こそが「抑制」という脳のはたらきです。
  日頃、感情を抑えて我慢したり、やりたくないことでも
  ちょっと我慢して着手したりするときに役立つのです。
  抑制を鍛えることで、ご褒美へのときめきを取り戻せますよ。


(中島美鈴さん本人のイラストが楽しい。これなら自分にもやれそうな気がする)






そう言えば、池内紀さんも
「ご褒美戦略」を活用していましたね。
池内さんはチョコでなくせんべいでした。