かあちゃん、お荷物は、のらねこやまとが運んでくれるんだよね!

クリッピングから
朝日新聞2024年4月13日朝刊別刷be
読者投稿欄「いわせてもらお」


  ◉ニャンか違う

  世の中の仕組みが
  少しずつわかってきた5歳の孫。
  宅配便が届くと、こう言いました。
  「かあちゃん、お荷物は、
  のらねこやまとが運んでくれるんだよね!」
  たしかに、ネコの手も借りたいくらい
  忙しかったけれど……。

   (静岡県沼津市・それはクロネコヤマトですよ・72歳)


盛り付けを終えた夕げの「 。」として(小林真希子)

クリッピングから
讀賣新聞2024年4月16日朝刊
読売歌壇(俵万智選)
今週の好きな歌3首、抜き書きします。


  つらいとき見上げる空はすごく青 
  そうじゃないときそれなりの青

        枚方市 坊 真由美


    【評】「つらい」「そうじゃない」、
      「すごく」「それなり」というシンプルな対比が印象的で、
      思いがストレートに伝わってくる。
      本当は空はいつも変わらぬ青なのだけれど、
      こちらの気分で励ましモードに見えるのだ。


  改札を抜けて大股に駈けて来る
  あなたの見えるこの店が好き

      東京都 河野多香子


    【評】待たされる側であっても、
      自分のために急いでくれる姿を見るのは幸せだ。


  盛り付けを終えた夕げの「 。」として
  端にひと粒置くミニトマト

          平塚市 小林真希子


今週のもう2首。


  水溶性だった寂しさ雨の中
  くるくる傘を回して歩く

     大和郡山市 本田岳


  もし今もあなたと文通していたら
  病気のことを書いただろうか

        堺市 一條智美



神保町PASSAGEで手に入れた万智さんサイン入り最新刊)

月曜日は子どものお迎えに行くので定時で帰ります

クリッピングから
朝日新聞2024年4月13日朝刊
読者投稿欄「ひととき」
今年度も一緒に


  私たち夫婦は、お互い教師をしていて知り合い、結婚した。
  小学生の2人の子どもがいる。
  夫は指導主事という立場になって5年目。
  忙しい。忙し過ぎる。
  毎日帰宅が遅く、家事、育児の負担が、妻の私にのしかかる。
  仕事が大変なのは理解していても、モヤモヤが募る。


  新しい春が来る前に、勇気を出して夫に伝えた。
  「夫は遅くまで仕事で、妻は早く帰って家事育児。
  令和の時代に、このままでいいの?!」
  「夫婦は平等になれないの?! 
  私はそういう世の中を変えたくて、職場でも戦っているよ!」


  するとあまりのけんまくに、夫はなぜか笑い出した。
  そのうちに涙が出てきて……
  泣きながら笑っていた。
  「おれ、こんなに、がんばってるのになぁ」
  めったに見せない涙に、はっとした。


  そうだ、夫はがんばっている。
  ゴミ出し、皿洗い、交代でお弁当作り、
  学校の書類書き、土日の夕飯作り。
  多くの負担を自分が背負っている感覚になっていたけれど、
  よき夫であり、父である。


  新しい春、夫は職場のあいさつで、
  「月曜日は子どものお迎えに行くので定時で帰ります」
  と伝えたらしい。
  今年度も、一緒にがんばろう。

      (東京都北区 千田萌 小学校教員 42歳)


bis! で腰巻を作り、面陳する本を決める

本が少し動いたので新刊を仕入
プチメンテに行ってきました。
神保町すずらん通りの貸棚共同書店 PASSAGE(バサージュ)です。
<大王グループ>名義で1号店に二棚借りています。
同じビルの3Fにある2号店&カフェ bis! で腰巻の文言を書き、
新入荷の本に巻いて陳列を整えます。



面陳(表紙を見せて並べること)をどれにするかで
棚の景色がガラリと変わるのが面白いです。
ク・ビョンホ/小山内園子訳『破果(はか)』(岩波書店)、
荒木一郎『空に星があるように 小説 荒木一郎』(小学館)を面陳しました。
どちらも PASSAGE 新刊注文システムで仕入れた本です。



稀覯本ではないので
大型書店ならたいていどこでも購入できます。
新刊ですから定価販売です。
ここ PASSAGE が持つトポスの力と
訪れたお客さまの波長が
その瞬間ピタリと合うかどうかだけが勝負です。


著名な方たちの棚が随所にちりばめられているので、
そうした棚を目当てにいらした方がついでに寄って下さるように
なんらかの信号を発信しておくことが大事だと思います。
手書きの腰巻はそんな気持ちでやっていることの一つです。


気持ちのよい天候の日曜日の午後、
お客さまが次々と訪れ店内は賑わっていました。


クロスケだより 041224

2023年大晦日の夜、
忽然と我が家に現れた黒猫クロスケ。
その後も順調にやってきます。
最近は一日1〜2回のペース。
やってくる時間がまちまちなので
同居人と僕が1Fで見張りながら仕事や勉強をしています。



近所で首を切られた鳩や猫の不審死体が相次ぎ見つかったと
地域の猫ボランティアさんから連絡がありました。
くれぐれも人間には気をつけるように、
クロスケに言い含めておきました。

NHKスペシャル「Last Days 坂本龍一 最期の日々」

クリッピングから
NHKスペシャル「Last Days 坂本龍一 最期の日々」
(初回放送日: 2024年4月7日)
NHK番組サイトから引用する。


(番組サイト・ギャラリーより)


  YMOのメンバーとしてテクノ・ミュージックで世界に衝撃を与え、
  その後も独創的な音楽で多くの人の心をとらえた坂本龍一さん。
  最晩年の日記には「死刑宣告だ」「安楽死を選ぶか」という闘病生活の苦悩や、
  「音楽だけが正気を保つ唯一の方法かもしれない」
  「残す音楽、残さない音楽」といった音楽を深く思考する言葉など、
  本音が刻まれていた。
  知られざるYMOのメンバーとの交流、
  最後になってしまった未発表の曲も心を打つ。


  【再放送のお知らせ】
  4月17日(水)午前0時35分(火曜深夜)から再放送の予定です


ナレーション:田中泯


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芽のやうな寝癖をつけて浅春の(藤 雪陽)

クリッピングから
讀賣新聞2024年4月8日朝刊
読売歌壇(俵万智選)
今週の好きな歌3首、抜き書きします。


  芽のやうな寝癖をつけて浅春の
  街ゆく早足のサラリーマン

        小諸市 藤 雪陽


    【評】まだ新人で寝坊でもしたのだろうか。
      寝癖の「芽」という素敵な比喩が、
      浅春と縁語のように響きあって、初々しい。


  負けたことが財産になるぐらいなら
  俺はとっくに大金持ちだ

         松原市 たろりずむ


    【評】励ましの言葉への反論だろう。
      今回だけでなく、これまでも負けてきたことを伝えつつ、
      ユーモアのある返しがいい。


  「トムとジェリー」が「ジェリーとトム」で無いように
  いつもあなたは右手を握る

               四街道市 かきもちり


    【評】たいした違いはないけれど、
      逆だとなんだかしっくりこない。
      左手ではなく右手を握る習慣をとらえた
      上の句のたとえが、ユニークで説得力がある。


今週のもう1首。


  ありがとうとても大事なものでした
  二度と降りない駅の時刻表

         三田市 藤原栄美子