3月も終わりに近づき、卒業式も明後日に迫った今日この頃、皆様いかがお過ごしか皆目見当もつきません。お久しぶりです。
卒論作業の補助として4月から始めたこのブログもいよいよその役目を終わらせるときが来たようです。研究室を中心とした皆様に愛され、OB,OGの方のみならず僕のことを知らない方々からも暖かいお言葉をかけていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

近況などを、少しだけ。
卒論発表会は2月20日に無事終了し、データが集まらない中「分かりやすい発表」という面に関しては納得のゆくものができたと思っています。論文としての形も一応整い、あとは提出を待つばかりです。
卒業後、僕は地元北海道での就職が決まっています。このブログに書いたような調査ほど温いわけはありませんが、楽しかった日々のことを思い出しながらやってゆきたいと考えています。
研究室の面々に関しての情報はここに記すべきことではありませんので割愛させて頂きます。

月末ですよ

寒いものは寒いのよ


北海道出身の僕から言わせると、北生まれの人間が寒さに強いと言う通説は嘘であります。ただ単に、「寒さに対する防護策を多く持っている」――言い換えれば重ね着がうまいとか、寒い日にはきちんと中に一枚多く着るとか、早めにコタツを出すとか――だけなのだと思っています。ちなみに、僕は寒さに強い北生まれの人間です。

前置きが長くなりました。ここ最近、山形県内はひどく冷え込んでいます。僕も先週ひきかかった風邪をなんとか吹き飛ばし、データ整理や大学祭の準備やらを少しずつ進めています。
さて、今日は研究室内Nが卒論で使う実験用水路を演習林の管理棟まで運び、設置する作業を行いました。参加者はMさんを除くO久保班の全員です。
流水中のヨコエビの付着について実験するため、縦長の水路を用意し、それに角材で土台をつけて水平を取り、一度水を流してみる。ただこれだけのことなのですが、10時から4時までたっぷり6時間かかってしまいました。
理由はふたつ。例によって、僕らがのんびり屋さんのテンションだったこと。そして寒かったことです。ただでさえ外に出ずっぱりで暖を取れないうえ、川からポンプで水を引いて流すのだから水仕事になります。この時期の渓流の水の冷たいことといったら夏の日のカキ氷がもたらす頭痛のそれにも劣りません。手足は末端から冷え、早く終わらせよう、とみんなが急ぎだすまでしばらくかかってしまいました。
おまけに水準器を使って水平を作るのがひと仕事です。組んだ木が曲がっていたり、水路自体に少しひずみがあったりと、いろいろなものが僕らの頭を悩ませてくれました。ただ、帰り道に車の窓から見た山々は大分色づき、疲れていた僕の心を秋色に染めてくれました。
来月一杯で外での調査もお終いになります。悔いの残らないように、しっかりと。

ログ

更新できなかった一週間の動向をダイジェストで。

18日 早田川秋の遡上祭り

GPSを使い、流域の形状をパソコン上にデータとして落としてみようと試みる。GPSの機能を使い、歩いたところに自動的にポイントを落としたが、誤差が大きく、位置を自動計測する幅が大きすぎてデータが使い物にならなかった。何よりGPSが外国製で、英語なのが一番の問題だと思われる。
第一砂防ダムのすぐ下で30cmオーバーのヤマメの死骸を発見。

21日 大滝沢虫取り(Gちゃん)

大滝沢をぐいぐい登りながら、デブリダムで水生昆虫を採取。
夜は所属する学科の縦コンがあり、珍しく大勢の中で酒を飲んだ。色々と失敗だった。

25日 大滝沢測量(Gちゃん)

大滝沢の詳細流域図を作成するため、少し前から行っていた平板測量の締め。ついに調査区間の終わりまでたどり着き、平面図が無事完成する運びとなった。めでたい。僕ははしゃぎすぎて備品である測高ポールを折ってしまい、弁償した。

秋の遡上祭りも終盤に

水商売の僕らが野外に出ることができる機会もだんだんと少なくなってきました。サクラマスやサケの遡上も終わりに近づき、魚影が減り、死骸が増え、その死骸も数を減らしつつあります。
本日は例によって梵字川合流部から第一砂防ダム区間までの踏査を行いました。上にも書きましたが、この一週間で死骸と魚影の数が目に見えて減っているのが分かりました。やはり遡上時期そのものが終盤を迎えているということなのだと思います。
水産試験場の方に同行させていただいた14日の調査のまとめが少し前に終わったので、なんとか画像データ化した流域図を持ち、淵や産卵床周辺の砂礫条件などを書き込みながら進みました。水温の関係で鮎足袋ではなくウェーダーを履いていたのですが、一度滑って転び、カメラを水につけてしまいました。今乾かしているところですが、果たして。

確認できた魚影はサクラマスが5匹程、シロザケが2匹。いずれも以前と同じ場所で見られた割に尾鰭が白くなっていなかったので、産卵前の個体であると考えられます。

大変長らくお休みしてました

携帯はY口。


初めての方もそうでない方もこんにちは。前回の更新から一週間、卒論ブログとしてはあまりにも長すぎるお休みを頂いていました。調査に行ってデジカメを落としたり、調査に行ってデジカメを落としたりいろいろしましたが、とりあえず元気です。
という訳で、更新再開。

車と徒歩と

バケツだいかつやく


天候が懸念された今日は、4年生Y口の調査日です。砂防ダム下流部に生じるマンガンと鉄の流出について研究している彼は、頻繁に調査地である早田川にでかけて通称「水取り*1」と呼ばれる作業をしています。その場で簡単に水質を調べ、さらに水を持って帰って分析にかけるのです。
で、今日は早田川の上流部から下るかたちで、水と石の採取を行いました。水を採るのは前述の水質を調べるためで、石を取るのは付着しているMn,Feを調べるためです。砂防ダム下流部の石は、不思議なことに赤くなったり黒くなったりするのです。*2


調査中に崖や急斜面を昇り降りする機会が多いのですが、そういうときのためにメンバーのひとりがザイルを持ってゆくようにしています。今回はSさんがいないので僕が。リプトン先生の指示でザイルを使い、ゆっくりと斜面を降ります。個人的に斜面登りは得意なのですが、そこで調子に乗って怪我をするのが僕の正確なので、自分を抑えつつ慎重に、慎重に。


さんざん水を汲み石を拾い、特に不穏な動きもなく調査が終了しました(めずらしい!)。最後にリプトン先生がガスストーブ*3でお湯を沸かし、カップラーメンを振舞ってくれました。知らず知らず体が冷えていたようで、しっかり温まりました。ごちそうさまです。

*1:水汲みじゃないのはなんでだろう。そういえば。

*2:ダムの水の溜まっている水域で、落ち葉などの有機物が発酵したりなんだりして、結果的に下流域にマンガンや鉄が流出してしまうのです。不思議ですね。

*3:バーナーのこと