進撃のアンコウとは、戦車道(実戦)である。
概要
突然出現した人類を喰らう謎の存在「巨人」に対し「戦車道」と呼ばれる武道で闘う女子を描く。
あらすじ
巨人がすべての地上を支配する世界、長き戦争の末人類は大地を捨て海へ逃げた。
巨人の餌と化した人類は、巨大な船を築き、地上への自由と引き換えに侵略を防いでいた--。
かつては 資源を調達するため定期的に地上へ上陸する必要があり、そのために戦車隊が組織された。
しかしその都度甚大な被害が発生し「何の成果も得られませんでした」
その後、海上油田の建造や艦内の農業プラント整備による自給自足システムが発展したため、危険を犯して巨人の支配する陸に上陸する必要はなくなり、戦車は徐々に実戦の機会を失い、教育機関において人格教育のための戦車道として残された。 元々大地を捨てる際、女子供を優先して艦艇に避難させたため艦内には学校等の教育施設が充実し、学園艦と呼ばれている。 また戦車道による他の学園艦との親善試合が執り行われている。
1期 ~進撃の鮟鱇~
高校2年生の西住みほは、家道の戦車道から逃げ出し、戦車道の授業の無い大洗女子学園に転校してきた。
大洗女子学園は人口減少による艦隊再編に伴い廃校になる予定だったが、生徒会はそれを逃れるためかつて廃止されていた戦車道の授業を復活させ、全国大会に出場することを企図。
普通の高校生活を夢見るみほの幸先は明るいものに見えたが、その矢先に生徒会執行部から呼び出しを受け、戦車道の選択を強制される。西住の名を継ぎ、学園唯一の実戦経験者であり元調査兵団の戦車隊副隊長として、みほは目を付けられていたのである。
戦車道のオリエンテーションを受けて戦車道に興味を抱いた沙織と華もみほを誘うが、みほの古傷が深い事を察し、快く戦車道の履修を諦め、3人揃って別の授業を選択する。
しかし、再び生徒会は、みほを呼び出すのだった。
2期 ~進撃の戦車道~
あんこうチームを率いて全国大会で勝利した西住みほだったが勝利の余韻もつかの間、アンツィオ高校・学園艦が超大型巨人に襲撃され沈没したとの凶報が走った、沈められるはずのない船が沈んだのである。もはや安住の地はどこにもない。
今人類の存亡をかけて巨人の支配する地上への進撃を決意する西住みほであった。 パンツァー・フォー!
関連動画
用語
西住流立体機動
撃てば必中 守りは固く 進む姿は乱れ無し 鉄の掟 鋼の心 それが西住流―――西住しほ
戦車と巨人との長き戦いの歴史において有名で強力な流派の1つ。日本で最古、そして最大の流派。
かつて巨人が出現した際、戦車で巨人を倒すために巨人の特性や弱点を研究して編み出された。
西住流の指揮の下、多くの犠牲者を出しながらも敵を突破し人類の海上への脱出を果たした。その後も調査兵団の指揮を取るなどして活躍している。
特に西住まほが重んじたのが圧倒的な火力を集中して再生能力のある巨人に対し短期決戦を仕掛ける戦術。
勝利至上主義の元、いかなる犠牲を払ってても勝利することを掲げている。
そのため、自分や仲間の生存を優先したり奇策や運に頼った行為を邪道と呼んでいる。 「西住流に後退はない」これは元々自分達戦車隊が巨人を回避した場合他の市民に被害が及ぶ可能性があるからである。また実戦の場において奇策は必ずしも通用するとは限らないためより確実な手段を選ぶ。
第二次地上奪還作戦
全国大会終了後、海上に突如出現した超大型巨人によるアンツィオ学園艦襲撃事件によって急遽決定された作戦。
このままでは艦隊が各個撃破される可能性があるため、全兵力を持って超大型巨人を倒した上で日本から巨人を一掃し安全圏を広げ土地を確保し軍隊を再編することを目的とする。余力のある黒森峰を中心とし隊長は西住まほ、副隊長は逸見エリカ。大洗女子は大会で破損した戦車の修理のため途中参加となる。
これまでも地上奪還作戦は実行に移されたが、その危険性の高さからこのまま人口を抑制しつつ永遠に海上で暮らすことを選び参加を拒否した艦も多く作戦は失敗に終わり、その後は時折調査兵団を送る程度になっていた。
作戦ではヘリによる偵察によって判明した敵本拠地と見られる所に進撃するも、超大型巨人の姿は無かった。
途中から全国大会で損傷が大きかった大洗女子学園も作戦に参加し、順調に陣地を拡大する一方、安全圏である港に待機していた学園艦を突如現れた超大型巨人が襲う。
急遽帰還をする黒森峰戦車隊の前に鎧の巨人が立ちはだかる。重駆逐戦車の砲弾すら効かず、また初めて遭遇した知能を持って行動する巨人に対し西住まほは翻弄されることになる。
一方でどこかから作戦情報が漏れていることを察知した蝶野亜美は独自に内部を調査する。
しかし前線が混乱に包まれているなか突如艦上に女型巨人が出現し……
人類の戦力について
艦隊を中心に巨人のいない一部の小島、海上油田を陣地としている。現在では諸外国とは連絡が途絶しており状況は不明、 かつて日本を脱出した艦隊は生存者の捜索・救助・情報収集のために世界中を移動しており、その際本国を脱出していた外国人の一部が学園艦に合流、現在の学園艦では様々な国の血を引く子供が増えている。
兵隊の編成は戦車隊が中心となっており、調査兵団も戦車隊に工兵や偵察兵を加えた形となる。航空機も存在したが燃料の供給が困難なことや居住施設の増加により空母における保管、離着陸のスペースが無くなったことから汎用性の高い輸送ヘリ等を除きその多くは解体され資源になった。
人類が地上を脱出した際女子供を優先的に乗船させており、また巨人との戦いにより若い男性の数が減少したため現在戦車隊は女子が中心となっており、戦車道も女子のたしなみとされている。
学園艦
黒森峰女学園
ドイツ国防軍がモデル。一昨年まで全国大会9連覇だった超強豪校。前みほが副隊長として在籍していた。
強豪校は調査兵団入隊の資格が与えられる。調査兵団戦車隊として大陸に上陸した際、副隊長である西住みほが川に落ちた仲間を助けるため持ち場を放棄、そのため陣形が 乱れ巨人の前線突破を許し、結果として多くの死傷者を出し調査兵団は撤退した。100人以上が出撃し無事生還したのは20人にも満たなかった。尚、今まで 西住流継承者が指揮する部隊がこれほどの損害を負って帰還したことは無い。
「みほ、お前が責任を感じることはない。お前のような未熟者を信じた私の責任だ。」
上陸戦での損害から昨年の全国大会では不戦敗となるも今年度の全国大会では一回戦で知波単学園、準決勝で聖グロリアーナを下し、決勝戦に進出する。
完璧な陣形と高い命中精度を武器に巨人を正面から圧倒することを得意とする。地上奪還作戦ではその隊列を生かし先鋒グロリアーナの取り逃がした巨人や突撃してくる奇行種を殲滅しながら陣地を押し広げた。
鎧の巨人が出現した際は旧来の西住流の通用しない、知能を持った鎧の巨人に戸惑うも西住みほのような機転を利かせた戦術で立ち向かう。
鎧の巨人に阻まれ学園艦の援護に向かえなくなった西住まほは、みほに学園艦の救援及び超大型巨人の討伐に向かうよう連絡した。
『みほ、行け!あそこには私の部下もいる!
聞け、お前が隊長だ、全部隊の指揮を取れ』
(中略)
通信を切った後、まほは心の内を語った。
「死ぬなよ……みほ
あの時、本当は嬉しかったんだ、たとえ何人が犠牲になってもお前が生き延びてくれたことが。
ふっ 私は隊長失格だな」
自車大破のため同乗していたエリカが反応した
「そんなことありません、そんなことッ……隊長のお気持ちには薄々気付いていました
だから私は副隊長を戦場から遠ざけるために、随分酷いことを言ってしまった
それでも、隊長と副隊長がお辛そうにしているのを、見ていられなかったんです」
「まだ私を隊長と呼んでくれるのか」
「私の隊長は、西住まほただ一人です」
アンツィオ高校
イタリア陸軍がモデル。ノリと勢いに乗ると強いが 超大型巨人の前にはその勢いもなく戦意を喪失し艦を捨て撤退、学園艦は沈没した。 その際輸送ヘリに一部の生徒と上官が乗り脱出したが、残された住民は救命ボートで脱出するもほぼ壊滅したと発表される。
戦っても勝ち目は無かったとは言え自分の艦を見捨てて逃げた者に向けられたのは冷ややかな目だった。
どの艦も彼女らの受け入れを拒否、ただしそれらは上層部で決定され主人公ら生徒達はその事実を知らされなかった 。
行き場を失ったアンツィオ高校の生徒は同乗していたモウロ司令長官の指揮のもと海上油田占拠という暴挙に及ぶも失敗、生存者は破棄予定の戦車を与えられ巨人の支配する地上にゴミ同然に置き去りにされたという情報が入る。
しかしその後遅れて地上奪還作戦に参加したあんこうチームに間一髪救助され、大洗女子戦車兵団に編入する。
桃「それは命令違反だ!
自分の艦を見捨てて逃げた奴らだぞ!そんな連中放って置けばいいんだ!」
みほ「待って下さい、きっと何か事情があったはずです」
その後は超大型巨人との戦いに参加、西住みほの指揮の元、艦隊護衛部隊の救出に成功するがその代償としてアンチョビ車長の操る戦車があんこうチームの身代わりとなり討ち死に。死して汚名を晴らした。
プラウダ高校
ソ連陸軍がモデル。昨年の全国大会の優勝校。雪上での戦い、引いてから有利な地形に誘い込み反撃する戦術を得意とする。 特に雪上での戦いに慣れている。
地上奪還作戦においては他の戦車兵団と別地点から上陸し、巨人がほかの戦車兵団に引き付けられている隙に巨人の数が比較的少ない北方から南下した。
聖グロリアーナ女学院
イギリス陸軍がモデル。全国大会で準優勝したこともある強豪校。 強固な装甲と、連携力を生かした浸透強襲戦術を得意とする。
地上奪還作戦ではその防御力や敵陣への浸透力を生かして先鋒を務める。
サンダース大学付属高校
アメリカ陸軍がモデル。優勝候補のひとつの強豪校。豊かな資金を誇り、戦車の保有台数世界一の大所帯。
地上奪還作戦の際にはその兵力を生かして安全圏や補給路の確保、維持に役立った。 大所帯であるにもかかわらず統制の取れた指揮系統が特徴。
大洗女子学園
長い間戦車道が休止されていた。資源節約のための人口減少政策が進んだため廃校となる予定だったが戦車道を復活しその有用性を示すことで学園の存続を図る。 尚、廃校になった場合、住民は他の学園艦に併合され、この学園艦は空母として兵器の保管、運搬に使われる予定だった。
少数で臨機応変に立ち回るのが特徴。遮蔽物や障害物を利用し敵を撹乱しながら接近し、回り込みつつ急所を狙う戦術を得意とする。地上奪還作戦では大会で破損した戦車の修理と再編のため遅れて参加するも、正面から倒しきれない大型巨人を倒すのに活躍した。
超大型巨人が港に出現した際には、遅れて上陸したこともありいち早く学園艦の救援に駆けつける。
そこで見たのは艦隊護衛用に残っていた兵団の無残な姿と必至の抵抗を続けるマウスだった。
(まにあった……!)そう思ったのもつかの間
超大型巨人を必死で食い止めながら今まさに潰されようとしているマウスから連絡が入る。
奇しくもその乗員はかつてみほが助けた黒森峰の生徒だった
『私達が囮になります。
みほさんがいなければあの時私たちは死んでいました
どうか私達を使って大洗の皆さんを助けてあげて下さい
もう同じ過ちを繰り返さないで……』
超大型巨人に正面からの攻撃は効かない、マウスに気を取られている隙に背後から一斉射撃で仕留めるしかない。しかし全国大会を経て西済流を完全に習得したみほにはわかってしまう、マウスを囮にすればマウスの乗組員は間違いなく死ぬこと、そしてそれが最も被害を最小限に抑える方法であり正しい決断であることが。
「ここで逃したら私たちの学園艦が、皆さんのご家族が危ないんです。もう、こうするしかっ……」
言い訳のように、許しを請うように告げるみほに対し仲間が言葉を投げかける
「今のみほさんはまるで枯れた花です。」
「みほりんなら出来るよ!今度こそ、みんなで一緒に帰ろう!?」
「マニュアルが全てじゃないぞ」
「西住殿、命令して下さい!
我々が信じているのは西住流ではありません、西住みほ殿なのですよ!」
謎
・巨人は何者か、巨人は男性型ばかりで兵士は女性ばかりであることの関連性
・軍上層部の隠している秘密、まるで超大型巨人の出現を予期していたかのような対応
・アンツィオ高校の生存者はなぜその存在を隠蔽し処理されたのか、彼女らは何を知ってしまったのか
・西住流に巨人の倒し方を教えた、西住みほ(まほ)の父親の行方
以下ネタバレ↓
登場人物
- 逸見少佐
モデルはモンティナ・マックス。逸見エリカの父親。
黒森峰学園艦の艦長で、ナチス・ドイツかぶれなことで有名。
巨人出現前の階級は少佐であったが、地上脱出後は艦隊司令を務める。旧知の部下には少佐と呼ばれている。
第三次世界大戦を目前に控え、生物兵器としての巨人の研究に着手、西住常夫を丸め込み未完成ながらも巨人の開発に成功。しかしまだ無差別に人間を襲うだけであり、今後は巨人のコントロールや兵士の巨人化による巨人兵団の構築が課題だったが、あくまで巨人を交渉材料に和平を引き出そうとする上層部を敗北主義者として粛清、
独断専行で巨人を暴走させ世界中に巨人をバラ撒いた。
物語の黒幕であり、巨人兵団を用いて全人類を支配するのが目的であるが、その結果よりむしろ過程を所望しており、巨人と戦車の戦いもエンターテイメントとして楽しんでいる。
最後には女型巨人に追い詰められ、休眠状態で艦内に保管してあった全ての新型巨人を解放し、艦艇を地上へ向けて暴走させるも、巨人のコントロールはできず、自らの作った巨人兵団に至福の表情で食い殺された。
- 西住常夫
西住みほ(まほ)の父親。生物科学者であり、第三次世界大戦が迫る中、人間同士の殺し合いを辞めさせるため人類の天敵として巨人を作った。もはや人類が団結するには共通の敵を作るより他は無かったのである。
さらにこの計画は国家の枠を超えて世界中の科学者や資産家、宗教団体から政治家、軍人の協力の元勧められた。現在、学園艦に乗船しているのは例外なくその協力者の家族、親戚や子孫である。
しかし実際は逸見少佐の口車に乗せられただけであり、少佐の野望を知った後は艦隊副司令を辞任。その後は巨人を消滅させる方法を研究し、巨人化した人間を元に戻すワクチンを開発するもそれを知った少佐に「ゲームがつまらなくなる」と暗殺されそうになる。
司令部に命を狙われながらも、自らを巨人化し地上に脱出、その後は贖罪としてたった一人巨人と戦い続けている。
旧日本に生息する巨人を皆殺しにし安住の地を作るのが目的だったが長期間の巨人化で徐々に理性を失っていった。
地上奪還作戦で西住まほと対峙した際にまほを西住しほと見間違え、一時的に正気に戻り、まほにワクチンを託した。その直後少佐の命令を受けた逸見エリカに射殺される。
- 新三郎
モデルはシュトロハイム
かつては逸見少佐の忠実な部下であり新型巨人の実験台として身を捧げていた。
しかし巨人化しなかったことで不適合者の烙印を押された上に、時折その忠誠心が暴走して勝手な行動を取ることから実験兵をリストラされてしまう。
主君に裏切られ、放浪していた所を五十鈴家に拾われ奉公人として新たなる主人に仕える。
改造人間であり非常に健脚で、人力車を軽々と操る。最近はやや情緒不安定気味。
その後は華の戦車道を見て興奮したことが原因なのか巨人として覚醒、超大型巨人となる。
かつての強すぎた忠誠心故に裏切られた時の絶望と憎しみが蘇り、巨人の破壊本能と交わって凶暴化して行く。
自分を裏切った司令部や、その実験施設、休眠状態の巨人が隠されている学園艦を襲い始め、理性を失っていく
アンツィオ学園艦撃沈後は地上に潜伏しながら巨人を喰らい、さらに巨大化している。
最後には巨人兵団を積んでいる大洗学園艦に、地上奪還作戦で華が留守にしている時を見計らって襲撃、艦隊護衛部隊を壊滅に追いやるも足止めをされ、救援に駆けつけたあんこうチームと対峙する。
- 蝶野亜美
自衛隊の尉官。西住しほとも交際がある。
しほと同様に艦隊司令部に不信を抱いている。今回大洗学園を廃校、民間施設を撤去し軍艦とする計画に先駆け、司令部が極秘裏に何かを運び込んでいるとの情報を入手したため、教官として大洗に潜入し司令部の秘密を探っている。
しほが少佐の部下と戦っていた頃、速やかに大洗学園艦を制圧、休眠状態にあった巨人兵団を焼却し巨人の暴走を未然に防いだ。 - 西住しほ
西住流の現在の家元。夫が巨人の開発者だったことは知っており、巨人化のウイルスも証拠として密かに預っている。
夫が失踪した時は、「常夫は罪の意識に苛まれて逃げ出した」と説明を受けたが、司令部と少佐に対して不信を抱いている。
大洗学園艦に潜入させた蝶野亜美と連絡を取りながら少佐の陰謀を探り、最後は自らの手で決着を付けに少佐の元に向かう。少佐は部下を巨人化させて抵抗し、これに戦車で挑んで敗れるも、しほも自らを巨人化させて女型巨人となり部下を倒した。
少佐の開放した新型巨人に対し、その後は徐々に理性を失いながらも健闘するが急所が無く次々に再生する新型巨人に対して撃退は困難と判断、地上に向け暴走する艦を自沈させ自らも死を覚悟するが、そこに大洗学園艦が駆けつける。
- 逸見エリカ
母親は調査兵団の戦車隊に所属し、当時戦車隊の隊長であった西住しほの部下であり親友だった
母は仲間を守るため隊長の命令を守り最後まで退かず自らを犠牲にし死亡した。
その影響もあり、大義のために己を犠牲にすることを美徳と信じている。
また西住しほは、もし当時の決断は誤りだったと認めれば逸見の死も否定することになってしまうため
自らを犠牲にすることをも厭わず一歩も退かないことを鉄の掟としており、みほの判断も否定した。これにエリカも賛同している。
母の死後は西住しほに懇意に育てられる。
しかし最初に西住家に近づいたのは、父親である少佐の指示により西住家を監視するためであり、
西住姉妹と地上に潜伏している西住常夫との接触を危険視したためだった。
地上奪還作戦変においては西住常夫を射殺し、まほに銃を向けた。
「エリカ……!?何をする!」
「真実を知った者は誰であろうと殺せとの命令です」
実際は、隊長と2人、巨人の渦中に取り残され生還は絶望的な状況であり、
隊長を卑しい巨人に殺させるぐらいなら自らの手で決着をつけたいという心境からだった。
まほは全国大会において邪道であるはずのみほに敗北したことで、絶対的な正義であるはずの西住流としての戦車道が揺らいでおり、エリカもまたみほとの戦いにおいて、勝利を捨ててでも唯一無二の友を救うことこそ正しく
所詮西住流は母を見殺しにしただけではないかと言う疑念が生じたからである
もし、自分が信じてきた隊長であれば情に捕われず裏切り者を殺してでも戦車道を貫くはずであり、そうすることで西住流は正しいということを証明し、自分の目指した隊長と、その西住流は間違っていなかったことを証明して欲しかったからである。
- モウロ司令長官
モデルはモウロ将軍。陸海空全軍のトップである司令長官で、基本的にアンツィオ学園艦に乗船している。 終始少佐に主導権を握られいい所がない、本来は内政も行わなければならない立場だが少佐に丸投げしている。そのくせ司令長官の座を守るため弱みを見せまいとする。 短気で頭が固く暴走しやすいが、作戦行動時は自ら先頭に立って突き進むタイプで、それほど部下に嫌われているわけではない
海上基地への退避を進言する少佐に対し不信感を抱き、被害を食い止めるためにも超大型巨人をここで倒すべしと徹底抗戦を訴えるがアンチョビに気絶させられる。
「んー!!少佐ァ!!わしがこの艦隊の指揮官だと忘れるな!!」
本性を出した少佐に裏切られ、アンツィオ学園艦沈没後に海上基地に誘導されて、そこの仕掛けで周囲にいた艦長や副官ら側近ともに海に放り出されて死亡する。
「な、な、な、なんだここは?少佐ァー!出てこぉーい!! なぁーんの真似だ?きさまぁ正気かぁ?」
「素晴らしい、マックス君。君は英雄だ。大変な功績だ。 あら?あら?な?あぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
生き延びた部下や戦車隊、住民達は巨人の襲撃(弱点の無い新型巨人の実験)で殆ど全滅。 なんとか新型巨人を海に突き落とすことに成功してアンチョビ隊長の車両は生き残る。 結果論で言えば、皮肉にもモウロ将軍の判断が正しかったことになる。最初からアンツィオ学園艦の乗員は超大型巨人によって全滅したことになっていた。
その後アンチョビ達は少佐に「素晴らしいショーを見せてくれた代わりにチャンスあげよう」と言われ、生き残った住民を人質に巨人の支配する地上に連行、 少佐のためのサバイバルショーを行うことになる。
- アンチョビ
アンツィオ高校の隊長を務めている。
学園艦が超大型巨人に遭遇した際は、まだ理性を残していた新三郎の発言から、司令部及び逸見少佐が密かに男性兵士で人体実験を繰り返し、巨人兵団を作ろうとしていることを知る。
超大型巨人の目的は人間の捕食ではなく学園艦の破壊であると予測、徹底抗戦をとあらぶるモウロ長官を見て逆に冷静になり、これ以上の戦いは無意味と考えたアンチョビは戦闘よりも避難を優先した。
その後は、超大型巨人と接触したことが本当の理由で他の艦への乗船を拒否される。ほぼ全ての住人が避難できていたにもかかわらず乗員は全員死亡として取り扱われている。
その後は海上基地へ避難するも少佐の罠であり、表向きは海上油田となっているが、実際は新型巨人の研究量産のための実験施設であった。
ここで製造された新型巨人は巨人兵団として、廃校後軍艦になる予定の大洗学園艦に積み込まれていた。
尚、それ以外の学園艦も巨人を各国にバラ撒くために作られた経緯があり、旧型の巨人を積載していた。
地上奪還作戦中、偶然巨人に襲われているアンツィオ戦車隊を発見し救助にきたあんこうチーム他大洗戦車隊に対して、最初は自分達を殺しに来たのかと憤慨するも和解、合流し情報交換をする。
関連項目
- 5
- 0pt