クルトガメタル ノクターンブラック ー「クルトガ機構のリーサルウエポン」

クルトガメタルのノクターンブラックです。

重量は17.6 gで程よい重量感です。グリップ部分の太さはφ9.4 mmで細めの標準といった感じです。

グリップは金属をブラスト加工した後に、大きな溝と細い溝を彫って、その後、塗装したようなデザインになっています。「マイルドエッジグリップ」というようです。程よいグリップ感があります。個人的にはもう少しザラつきが多くても良かったかなと思います。金属グリップはS10のグリップが好みです。マイルドエッジグリップはオレンズメタルに雰囲気が似ています。

細い溝は軸の上から下まで一貫して彫られていて、独特の肌触りの良い質感があります。

クルトガメタルというだけあって、キャップも金属製です。

重心はグリップの少し上です。

若干低重心でバランスがいいです。

クルトガエンジンはKSモデルと同じだと思います。40画で1回転します。

ペン先をKSモデルと比べてみます。

左:クルトガメタル、右:クルトガKSモデル

矢印で示した部分がニブダンパーの一部です。

クルトガKSモデルは回転部分をグリスアップすることでかなり滑らかで静かな動きが得られます。しかしながら、クルトガメタルのニブダンパーは何もしなくてもかなり動きがスムーズです。KSモデルはグリスをつけても若干カタカタとした動きを感じることがありますが、クルトガメタルではそのような動きがほぼ皆無です。目視するともちろんガタ付きは存在しますが、動きや機構の当たりがマイルドで、硬質で不連続な動きを感じることがほとんどないようです。

沈み込みはKSモデルとほぼ同等に感じますが、動きがマイルドなため、上下の沈み込みもほとんど感じません。

クルトガは発売当初から何本も買っていますが、クルトガメタルでクルトガ機構はほとんど完成の域に達したと言えます。KSモデルもかなりのレベルの高さを感じましたが、それ以上の出来栄えです。クルトガメタルは間違いなく手にいれる価値のある至高のクルトガです。

ただし、KSモデルの上位互換かというと、私はそうは感じません。KSモデルのクルトガエンジンの完成度は間違いなく高いですし、ラバーグリップに軽量な軸というのはひとつのカテゴリと言えます。私は色んな意味でバランスの取れたKSモデルが気に入っています。

また、究極のメカニクスを実装したクルトガダイブも魅力的なモデルです。

この3本はそれぞれの頂点を極めたモデルと言えます。

シチズン VR44-002

近所のスーパーに売っていた時計を買ってきました。

希望小売価格は4400円ですが、2000円しませんでした。

私は普段、ZigZagさんからもらったカシオのA158WEを仕事で使っています。基本的に時計は必要がなければ付けません。

しかしながら、仕事をしていると時計が必要なことがあります。私の仕事はデスクワーク半分、実験半分みたいな感じです。現場では薬品を多く使うこともありますし、ドリルでネジを締めたり緩めたりするような作業もします、100℃を超えるような器具を軍手で掴んだりすることも多々あります。安くて、壊れにくくてタフな時計が必要です。

ダイソーのミリウォッチもいいなと思ったりしたんですが、防水がないのは致命的です。

VR44はそんな使い方にちょうど良さそうな感じがしました。ちなみに、カシオのMRW-200とは結構迷いました。

VR44はぱっと見はおもちゃっぽいですが、よく見ると結構かっこいいです。

ボディの横幅は実測で43.5 mmです。

厚みは11mmあり、結構立体感のある造形です。

重量は36 gでかなり軽いです。

腕につけるとこんな感じです。

ウレタン性のベルトは結構しっかりしていて、程よい凹凸があるので蒸れにくそうです。

10気圧の防水なので、汚れても丸洗いできます。

盤面は黒もありますが、白の方が視認性が良さそうでした。

高校時代、ALBAのデジタルとアナログが一緒になった時計を使っていましたが、それに雰囲気が似ています。

愛用しているA158と並べてみましょう。

こう見えてA158の方が8 g重い44 gです。

A158の盤面は樹脂ガラスですが、傷らしい傷がほとんど入っていません。現場作業でぶつけたりしたことがあるので、凹んだり、メッキが剥がれている部分はあるんですが、不思議なことに盤面だけは目立つ傷がありません。

VR44にはレジスターリング(回転ベゼル)が実装されています。元々はダイバーズウォッチなどに実装されている機能で、酸素ボンベの残り時間などを一目でわかるようにすることができます。

例えば、現在の長針の位置に三角部分を回して合わせます。下の写真はそれから2分ほど経過した時の様子です。

このレジスターリングは結構精巧にできていて、カチカチとしたクリック感と共に1分間隔でしっかりと止まります。しかも、ちゃんと逆回転側(右回転)には回らないようになっています。酸素ボンベの残り時間が増える方向に回るようでは命の危険があるので、普通に考えて、右回転しちゃダメなんだと思います。ちなみに、カシオのMRW-200はクリック感もなく、左右どちらにも回るようです。

レジスターリング付きを選んだのには理由があって、実験とかしていると、何分後に次の作業に移るとか、何分後に寸法計測するとか、そいういうことが発生します。もちろん、厳密に作業するならストップウォッチなどがあればいいんですが、それほど厳密である必要もなく、また、現場ではそんなにたくさんの道具を使いわけるほどの余裕がないことがあります。時計を見て、次は何分!と思っても、あれ、何分だったっけ??ってなることも時々あります。そんな時、このレジスターリングがあれば役立つんじゃないかと思いました。

しばらく腕に巻いて過ごしていますが、結構気に入りました。正直、MRW-200も欲しい気がしています。

プレスリリース:三菱鉛筆 クルトガメタル

www.mpuni.co.jp

特設サイト

www.mpuni.co.jp

 

やっとクルトガメタルの公式リリースがありました。

発売日は4月22日です。

長さは145.8 mmで、重量は17.6 gです。

三菱鉛筆ホームページより引用

写真の撮り方によるところも大きいと思いますが、結構かっこいいです。

これまでのモデルだとデザインが似ているわけではありませんが、ローレットモデルが雰囲気が近いです。

ローレットモデル

これまでもグリップ周辺部に金属が多く使われたクルトガアドバンスアップグレードモデルがありました。(下の写真の青い部分は樹脂です)

クルトガアドバンスアップグレードモデル

重量はローレットモデルが15.0 g、アップグレードモデルが16.0 gなのでクルトガメタルの17.6 gは結構重い方です。ちなみに、クルトガダイブのアビスブルーはキャップを含めると19.0 gですので最も重いモデルというわけではありません。

下の画像はクルトガメタルのグリップ部の画像です。

三菱鉛筆ホームページより引用

アップグレードモデルは口金部分は真鍮ですがパンチング加工したグリップ部は薄いアルミでできています。上の画像を見るとクルトガメタルはグリップ部から重めに設計しているのではないかと思います。

クルトガエンジン自体はKSモデルと同じだとプレスリリースに書いてあります。クルトガエンジンはクルトガのコア技術であるため2000円を超えるような、クルトガのメインターゲット(中高生と思われる)を外れた製品に最初に投入するとは思えないからです。

イメージ画像を見る限り、クルトガメタルはクルトガで育った社会人をターゲットにしていると思います。ゼブラのサラサグランドのような立ち位置の製品だと推測します。

クルトガメタルにはニブダンパーと呼ばれるペン先を安定させるパーツが実装されています。

三菱鉛筆ホームページより引用

最初見た時はKSモデルと同じように見えましたが、少し違いがあります。

KSモデルの口金部

KSモデルは3段絞りの口金の先から金属が直接飛び出したような先端構造になっています。これはアルファゲルスイッチなどと同じ構造でした。

クルトガメタルはペンユニットの飛び出し部に従来から実装されていた樹脂パーツを組み込んだんだと思います。ペン先のガタツキが少ないと言われているKSモデルの場合、上下のガタツキは確かに少ないのですが、軸に垂直な方向へのガタツキは多少なりともあります。ですから、買ったまま使っているとカチャカチャという感触は感じます。私は下の写真のようにグリスを塗布することでそれを防いでいます。

この塗布効果は絶大です。それなりに粘度のあるグリスなら安定して留まります。上の写真は普段使っているKSモデルですが、買った直後に塗布してそれなりに使ってもグリスは留まっているのがわかると思います。以前も書きましたが、どんな機械でも稼働部の隙間をゼロにすることはできません。ですから多少のガタツキは避けられません。特に使用感にこだわる場合、稼働部にグリスが塗布されることがあります。グリスがあることで部品と部品が当たるように動いた際、グリスによる圧力が発生します(動圧という)。これにより部品同士が直接当たることを避けることができます。ですから、私がやっているようにグリスを塗布すればペン先のカチャカチャ音は完全に消すことができます。しかしながら、クルトガのような製品でこれをやることは難しいと思います。内部機構ならともかく、分解して露出する、つまり、間違って拭き取られたりするリスクのある部分に重要な機能を担保させるのは製品設計的に難しいからです。代替機能を持たせるなら、この部分に摺動性が高く耐摩耗性に優れた樹脂、例えばポリアミド(PA)やポリアセタール(POM)などを配置するのがいいと思います。材質はよく分かりませんがクルトガメタルは後者の方法でペン先の軸に垂直な方向のガタツキを低減させているのだと思います。

ウェブサイトの表現を引用します。

ペン先に筆記時の衝撃を和らげる樹脂製パーツ「ニブダンパー」を搭載。ペン先の動きを感じにくく、安定した書き味を実現。

「ペン先の動きを感じにくく」という表現から、動き自体を小さくしているわけではないことがわかります。グリスを塗布したKSモデルの方が静音性では優っていると推測します。

クリップ部分はクルトガダイブの形状を周到しているようです。

SNSなどをチェックしてみるとクルトガメタルは潤沢に提供されるような製品ではないようで、もしかしたらクルトガダイブのように滅多に店頭に置いていない希少な製品になる可能性があります。クルトガダイブはいまだに店頭に置いていることを見たことがないので、こういう供給体制や販売方法はどうなのかなと疑問を感じているところです。

ただ、クルトガメタルは内部機構がKSモデルと同等と推測されるので、生産性はそれほど悪くないと推測します。発売が予定より遅れたことを考えると、外装部品の調達に少し手間取ったんだと思いますが、そのうち安定供給されるのではないかと期待しています。

総括すると、クルトガメタルはKSモデルの外装を高級にしたバージョンで、革新的な技術は特に使われていないと推測します。ちょっと細身に作ってあるように見えるので、もしかすると、KSモデルの内部機構を全体的にコンパクト化している可能性もあり、もしそうだとすると、結構大きな設計変更が加えられている可能性もあります。

ジムメカ、ジムノック

プロユース231がなんとなくジムノックのグリップに似ていると思って、比べてみました。

一番右がPRO-use231のグリップ

プロユース231の方が少し細くて短めですが、基本的なフォルムはそっくりです。

よくみると、ゼブラのサラサクリップもジムノックやジムメカと同じような形がベースになっているように見えます。

一番右がサラサクリップ

改めてジムノックで書いてみると結構書きやすいと思って、シャープペンシルのジムメカも買ってきました。

100円のシャープペンシルとボールペンですが、よくできています。

ボールペンのジムノックは旧油性タイプのボールペンですが、不思議と滑らかな筆記感です。

ジムメカはペン先が収納できるタイプのシャープペンシルです。チャックが金属製だからか、ノックが小気味よく、しっかりと芯が出てきます。ワンノックあたりの芯の繰出量は0.48 mm/ノックで、適切です。

ジムメカ、ジムノック、結構好きです。

ダイソー 3本で100円のゲルボールペン

YouTubeで紹介されていたダイソーのゲルボールペンを買ってきました。

3本セットで売っていて、青系、赤系、ブラウン系、黒3本の4種類売っていました。私が買ったのはブラウン系のセットです。色はシナモン、ブラウン、ブラックです。

重量はシナモンとブラウンが8.9 g、ブラックが9.0 gでした。

グリップあたりの太さはφ9.8 mmで一般的です。

材質は軸がABSでクリップがポリカーボネイトです。強度が必要なところにポリカーボネイトを使っているのに感心しました。

ちなみに、リフィルの太さはφ5.3 mmで、長さは110 mmでした。サラサクリップのリフィルを測ってみるとφ6 mmで長さが111 mmでした。サラサのリフィルはギリギリ入りませんでした。ただ、若干ペン先の露出が短めになりますが、ダイソーのリフィルをサラサに入れることはできました。

軸は余分な装飾がなく、シンプルです。

軸には細かいシボが施されていて、少し艶消しっぽい感じになっています。悪い意味の安っぽさはありません。

ペン先のガタツキに関してはかなり優秀で、ほとんどガタツキを感じられません。

実際に書いてみました。

インクフローがよく、なめらかに筆記できます。正直、サラサクリップなどと比べても遜色ないと思います。

これは反則級にいいんじゃないかと思いましたが、欠点もありました。

インクの乾きがちょっと遅いです。

下の写真は1秒ごとに線を引いて、最後に、上の方から指先で擦った時の様子です。

0秒はともかく、28秒経過した線も少し乾いていない様子が観察できました。

耐久性などは現段階では不明ですが、3本100円ならかなりお買い得だと思いました。

 

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