人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

土星の裏側

doseiura.exblog.jp

宇宙人と呼ばれた人達の診療所

 元ヤクザの懲役太郎氏によれば、ヤクザの喧嘩は中学生のそれとは本質的にレベルが違うそうだ。どう違うかというと、(下っ端だった懲役氏が)喧嘩の後片付けをしていると肉片が落ちていたり、床を拭き掃除すると雑巾で絞れるくらいの血が拭き取れたり。うう、リアル。それでもヤクザになる人間が後を絶たなかったのは、割よく食える職業だったからだという。リスクは高かったがリターンも大きかった。仮に罪を犯して捕まっても、量刑が軽かった。しかし今は違う。リスクの割にリターンが少なく割に合わなくなったし、そもそも食えなくなった。法律は整備され、量刑や連座制が厳しくなった。昔は懲役から帰ったら居場所が用意されていて衣食住の心配をしなくて良かったが、今は受け入れる側がリスクを回避したがる。社会のシステムや道具もどんどん変わっていくので出所後は浦島太郎になっているし、親分でさえもスマホの操作方法を部屋住みの若いモンに教わる始末で、入所によって社会から数年なりと隔離されることは社会的致命傷になりかねない。
 こうした話はやはり現場で暮らした懲役氏ならでは聞ける内容で、テレビドラマの類ではこうした細部までは汲み取られていない。視聴者を騙せればいい範囲の知悉と描写。そのレベルが低いせいで視聴者は離れていく。リアルを感じないからそっぽを向く。

 先日茂木健一郎氏が「今のお笑いは小五レベル」と発言して話題になったが、宇宙人は喝采した。小五どころか小二だと言ったら、昨今の賢い小二に叱られそうだ。それくらいレベルが低くて、宇宙人は2秒も見ていられない。画面はいずれ劣らぬアホ面ばかりでまず目を背けたくなる。美醜の問題ではない。「自分がイケてる」と勘違いしている愚かしさを露呈した顔つきに不快を覚えるのだ。愚かしいのは罪ではないが、それに気付かないのは醜悪だ。お笑い界の重鎮という立ち位置だった松本人志が下品な行為の発覚で人前に出られなくなったが、事件発覚前からあの顔つきは宇宙人には不快であった。どうして人気があるのか不思議でしょうがなかったが、皆さんはあの人の芸なり存在なりが好きでしたか? 本当に? どのへんが?
 いずれにせよお笑い全体のレベルが低いのは、芸人たち(或いは放送界)が考えている「面白レベル」と視聴者の笑いのレベルが乖離しているのに、芸人が一向に視聴者のレベルに合わせようとしないどころか、その乖離に気付いてさえいないからではないか。小五レベルのお笑いで大人も笑わせられるという勘違いに気付かないから、レベルが低いままなのではないか。そのリアルの欠如、真実からの遠さが、宇宙人の渋面の原因ではないか。
 ちなみに地上波テレビドラマの演技がわざとらしいのは、「無料のドラマしか見られないような(程度の低い)視聴者のリテラシーに合わせて判りやすい演技を故意にやっているからだ」とも聞く。有料ドラマはもっと「わざとらしくない」演技なのだそうだが、宇宙人は見たことないので何とも言えぬ。懲役太郎の語るヤクザの喧嘩の後始末程度のリアルさは期待できるであろうか。それとも演技だけに気を配って、ドラマの内容は相変わらずの欠リアルなのだろうか。

 もう一つ。年齢によるお肌のたるみの原因の一つは立毛筋の衰えだと聞いた。立毛筋とは鳥肌を立てる役割を担っている筋組織だが、昨今の便利な世の中では寒さに震えて鳥肌を立てる機会も減ったし、喧嘩の後で肉片を発見するような重度の恐怖を味わう機会もなくなった。お蔭で立毛筋は出番がなくなり、鍛えられないから衰える一方で、年頃の人々のお肌を日夜無残にたるませているというわけなのだった。
 え? 脈絡のない話題が連なっている? そんなことはない、ちゃんと通底しているだろう? どうですか、リテラシーの高い土星裏の閲覧者の皆さん。宇宙人の言わんとしているコアが三つ、ちゃんと繋がっていますよねえ。ねえ?

(※この記事は「土星の裏側note」にも掲載中です。

# by hikada789 | 2024-03-15 18:36 | その他 | Comments(0)
(以下は2011年4月9日にアップした営業用看板です。性質上、随時更新し、不定期にブログの表面に移動させて告知効果を上げようと思います。宇宙人は営業中でございます。なお、夏休みや連休などは休業することがありますので、返信が滞る場合は休み明けまでお待ち下さい。)
*********************************************
土星の裏側へぐるっと回って悩み相談を望まれる方に、地球人・宇宙人を問わず運勢鑑定を引き受けます。鑑定手法についてはカテゴリ「算命学の仕組み」をご覧下さい。

(1) 無料鑑定『あなたの山水画』
その人の人生の青写真を陰陽五行の風景画として描写し、大まかな生き方アドバイスをします。ご依頼の際は生年月日と性別と、当ブログの何に興味を持ったのかを一筆添えて、一番下の専用メールアドレスへお寄せ下さい。
一筆のないものや辻褄の合わないものは防犯上返信しないのでご注意下さい。(当ブログのコメントでの受付は終了しました。また山水画に対する質問は受け付けないので、質問をしたい方は恐縮ですが有料鑑定へお進み下さい。)
公開してよければ鑑定結果を当ブログに匿名で掲載しますので、お知らせ下さい。生年月日非公開をご希望の場合は、結果そのものを掲載しません。
なお、ご依頼人本人のみの鑑定に限らせて頂きます。また依頼が混んでいる時はお断りすることがありますので、ご了承下さい。

(2) 有料鑑定『土星一周』
生年月日と性別と具体的な相談内容、その人物の略歴、家族構成、現在の生活環境を可能な範囲で、一番下の専用メールアドレスへお寄せ下さい。具体的な相談内容のないメールは、防犯上返信できません。
非公開をお望みと思われますのでメールアドレスを添えてその旨お知らせ下さい。直接返信し、必要に応じて2-3往復やりとりします。真剣勝負です。興味本位の方や現状を改善する意志のない方はご遠慮下さい。(※鑑定は辛口になることが多いので、当ブログ記事をいくつかお読みになった上で免疫力をつけておくことをお勧めします。また右手のカテゴリ「宇宙人の診察室」に依頼ノウハウの記事を、「宇宙人の鑑定実績」に有料・無料の鑑定実例を掲載してあるので、ご参考下さい。)

◆鑑定可能な相談内容(複数受付けますが、必ず具体的な相談事項を添えて下さい。)
- 宿命鑑定:その人が持って生まれた人生の青写真を鑑定。
- 運勢鑑定:宿命とその後の環境から、今後の運勢を判断。
- 性格判断:宿命から派生した人格やその長所、欠点、改善方法を鑑定。
- 仕事関係:適職や転職、起業、事業について鑑定。
- 結婚鑑定:結婚・離婚判断、良縁判断、相性判断など(恋愛相談は不可)。
- その他:転居判断(方位は不可)、子供の養育相談、病気の傾向など、ご相談に応じます。

◆鑑定料金:9,000円(一人分。相性判断に限定した場合は二人分まで。リピーターは同じ生年月日に限り7,000円)
◆鑑定を始める前に、鑑定内容についての事前打合せをします。鑑定に踏み切るかどうかの判断材料として頂き、依頼人・鑑定者双方の了解の上で鑑定を開始します。鑑定結果の送信に何日かかるかもその際お伝えします。(他に依頼がなければ通常1-2日で回答します)

◆鑑定技術に関する質問には原則としてお答えできません。電子書籍サイト「フォークN」で公開している『算命学余話』で技法の一部を紹介しますので、興味のある方はそちらをご覧下さい。『余話』は初期のものから順にU番、R番、G番と進み、#1から#120までの通し番号がついています。内容によって値段が異なります。副題一覧は『算命学余話 副題目録』を参照下さい。
(※フォークNの総合画面から「算命学余話」を検索すると数件の『余話』が画面に出て来ますが、通し番号は不規則で、中には無関係の書籍もまじっています。通し番号順の画面にするには、『算命学余話』のいずれかをクリックし、その画面右の「土星の裏側の出版一覧」末尾の「すべて見る」をクリックすると、最新号を筆頭に降順に表示されます。)

◆なぜ恋愛相談は不可なのか? 恋愛は人生の大事ではありません。結婚や出産は大事ですが、恋はいくらでもして、何度でも失敗して下さい。命に別状ありません。
◆対面鑑定は現在、知人紹介のみ受け付けます。メール相談より若干料金上がります。まずはご相談下さい。また未成年の方の依頼はお断りすることがあります。
◆携帯アドレスでのご依頼は返信エラーになることが多いので、パソコンアドレスからお問合せ下さい。

◆算命学は未来を予測するものではなく、可能性の高低を多角的に判断するものです。どちらかというと統計学に近いものですので、水晶玉占いの類をお求めの方は他を当たって下さい。
◆鑑定専用メールアドレス:doseiura4◎yahoo.co.jp (◎には@を入れて下さい。手作りレザーグッズの問合せもこちらです)

【宇宙人からの苦言】
有料無料を問わず鑑定依頼を寄せられる方の中に、一方的に依頼だけしてお礼の返信もしないとか、依頼の取下げを無言で済ませるなどのマナーに欠ける方が稀におられます。武道家の宇宙人が日本的礼儀作法を美徳として重んじていることはブログ記事からも読み取って頂けるかと思います。世の中に「無料」のサービスが普及したせいかお礼も言えない人たちが増えたことは、日本文化にあっては嘆かわしいことです。宇宙人は聖人ではないので、虫の居所の悪い時にはこうした人々の暴挙をブログに挙げて曝し物にしないとも限りません。皆様の節度ある対人マナーがメール相談にも発揮されますよう、心より希求致します。
# by hikada789 | 2024-03-13 18:30 | 宇宙人の診察室(営業窓口) | Comments(43)
 世間を騒がす殺人事件等が起きると、昨今の報道は視聴率を上げるためにことさらショッキングな側面を繰り返し強調したり、犯人の人格や人生を安易に総括して全否定したり、或いは「こんな人間を生んだ今の社会に責任がある」という政治批判の方向へと意図的に誘導したりするので、必ずしも真実に向き合わないまま、人々は事件をやり過ごすことになります。
 稀に気骨のあるジャーナリストや作家が、ブームが去った後も根気強く取材を重ねて、事件の真相や犯人の半生、その内面にまで踏み込んで、事件に至る道のりを丁寧に辿ってくれるので、読者はその記録を読んでようやく安易な報道とは違う真実に近い風景を眺めることができますが、それには時間が掛かりますし、それでもなお取材に洩れる諸事情はあります。つまり事件の全容は人の人生と同様、他者には完全には伺い知れないというわけです。

 表面的な報道とも深く探ったノンフィクション作品とも異なる視点から事件を眺める一手段として、算命学を使うことができます。今回の余話は、最近話題になった逃亡犯の命式を模擬鑑定します。
 1975年に爆破テロ事件を起こして指名手配となったこの人物は、偽名のまま50年間も逃亡生活を続けた末、病死する最後の瞬間になって名乗り出てきました。「本名で死にたい」というのが動機でした。算命学者としては、まず50年も別人になりすまして生きたという点に興味を惹かれますし、そのまま静かに死んでもいいものをわざわざ名乗り出てくるという発想がどこから湧いたかも気になります。勿論、死者を出すほどの事件を起こした動機や、頭の作りにも関心をそそられます。50年も逃げおおせるとは、やはり頭のいい人だったのでしょうが、その頭の良さの使い方は明らかに間違っています。ではどうして間違ったのか。宿命から読み解くことができるでしょうか。

 毎回くどいようですが、殺人犯になる命式というものは存在しておりません。そんなものが存在するなら、同じ生年月日の人たちも同様に殺人犯でなければなりません。実際はそんな事実はどこにも見当たらないので、宿命が原因で殺人が起こるわけではないことは明白です。宿命は人生の半分を担ってはいますが、残りの半分は本人自身の生き方が決めるのです。今回扱う人物も、生き方次第では全く別の人生を歩むことができたのに、幸か不幸か、逃亡犯として50年を空しく費やす人生になってしまいました。
 捕まらずに逃げおおせたのは幸運だったのでしょうか。それとも、真実を隠し続けて半世紀を過ごしたことは、不幸だったのでしょうか。恐らく不幸であったから、名乗り出て来たのでしょう。「虚栄心のために名乗り出て来た」と批判する人たちもいますが、そういう人たちは、自身が名誉欲や虚栄心の強い人たちであることを露呈しています。算命学の理屈では、この人物は虚栄心よりも真実に寄り添うために名乗り出て来た、と推測できます。その辺りを中心に、この人物の内面と宿命が示唆する行動・動機について、鑑定してみます。

(この続きは「フォークN」のこちら、及び「土星の裏側note」に公開中です。副題は「「本名で死にたい」背景」です。バックナンバーの概要は「算命学余話 副題目録」を参照下さい。運勢鑑定のお問合せはNo.006をご覧下さい。)

# by hikada789 | 2024-03-08 19:59 | 算命学の仕組 | Comments(0)
UFOではなかったが (No.1757)_b0214800_19205425.jpg
 特に釣り好きでもない宇宙人が網走湖の氷上ワカサギ釣りを楽しんだことを周囲に語ると、体験者はみな同意してくれた。「あれ意外と楽しいんだよ」。一匹釣れるまでが辛抱だが、釣れると二匹目からは期待でワクワク感が増す。しかもその期待はそれほど外れない。「辛抱した後の収穫」が楽しいのかな。宇宙人の頭の中では能『鵜飼』のサビが再生される。

〽おもしろの有り様や、おもしろの有り様や。底にも見ゆる篝火に、驚くうおを追い回し、かづき上げすくい上げ、ひまなくうおを食う時は、罪も報いものちの世も、忘れ果てておもしろや。

 鵜飼の風景はザバザバ騒がしそうで、氷上ワカサギ釣りの静寂とは違うが、魚を獲る側の人間としては同じ心境なのかもしれない。実際、時間を忘れたし、うっかり釣られてこの後天ぷらにされる運命となったワカサギたちを気の毒に思うより、「活きが良くておいしそう」という気分の方が何倍も大きかった。「罪も報いも忘れ果てる」とは言い得て妙。さすが能なのだ。

UFOではなかったが (No.1757)_b0214800_19201077.jpg さて流氷はまだ海を埋め尽くしてはいるが、春は確実に近付いている。宿と提携している流氷ダイビングの店が2月一杯で営業終了するのに合わせ、宿の業務もほぼ終了し、宇宙人も撤収である。最後の遠出に、摩周北創窯という京都からの移住者の開いた陶芸店で陶芸体験を試みる宇宙人。摩周湖ブルーと名付けた陶芸職人オリジナルの釉薬が気に入って、その色を目当てにカップ・お皿・ぐい飲み・豆鉢をろくろで作る宇宙人。焼くと縮むので予定のサイズより大きく作る。実際の出来栄えがどうなるかは焼き上がってからのお楽しみ。焼成は二か月後で、郵送してくれる。のんびり待とう。

 出立日の朝は五時前に目が覚めた。窓の外に星が見えたので、上着を着て外へ出る宇宙人。この星空ともお別れか。お、北斗七星がくっきりだ。その左手にオレンジ色の、多分アルクトゥルス。その下には明るい星が…あれ? 右から左へ動いてる? 流れ星の速さではない、ゆっくりだ。あ、その後ろにも同じく動く星が。あ、その後ろにも、そのまた後ろにも。なんじゃこれは。一列縦隊でどんどん出てくる。等間隔だし明らかに不自然。もしかしてUFO?
UFOではなかったが (No.1757)_b0214800_19194835.jpg 心をときめかせる宇宙人。山小屋に泊まるとUFO目撃談を結構聞かされるので羨ましく、いつか一度は見たいと思ってきたが、遂にその時が? アルクトゥルスを目印に数えると23個もあった。先頭は東の空へ向かい、その後ろに続く隊列も夜明けの光に向かって消えていく。2分間ほどの天体ショーに寒さを忘れる宇宙人。
 UFOかもしれない目撃情報を持ち帰ると、ワカサギ仲間曰く、「それはスターリンクの衛星ですよ。この日のこの時間に北海道で見えるという予報があったから」。へえ、スターリンクってこんな風に見えるのか。打上げ直後はしばらく一列に並ぶので銀河鉄道との愛称がある。でも見える時間や場所は限られているし、晴れてないと見えないから、宇宙人はラッキーということらしい。UFOでなくて残念だったが、綺麗な光景であった。勿論撮影はしていない。偶然だったからね。画像はその日のフライトの窓から見たエア・ドゥのマスコット「ベア・ドゥ」と女満別空港周辺の上空。

(※この記事は「土星の裏側note」にも掲載中です。)

# by hikada789 | 2024-03-05 19:21 | その他 | Comments(0)

 前回の余話#U17では「持って生まれた宿命は生涯変えられないが、生まれた後の生き方次第で欠点は補える」という点を強調しました。

 いくら宿命が優れていても、教育もされず努力もしなければ運勢は上がりません。稀に大した努力もしないで幸運をつかむ人もいますが、それは余程特殊な宿命の持ち主か、さもなければ親や祖父母に大変努力をして財を成すなり人格を上げたなりした人がいて、その人の陰徳を子供が有難くも引きずっているという事態に過ぎません。親が立派な人間だとその子供もさぞかし、という評価になるのは当然です。親が裕福なら当然子供だって小遣いに不自由しないでしょう。そしてそうした親の威光は親が亡くなるとせいぜい孫の代くらいまでしか続きません。凋落したくなければ本人が自助努力して開運するほかありません。


 その一方で、世間では立派な親に限って放蕩息子やドラ娘が育つこともしばしばです。こうしたケースは、一つにはその親が世間で思われているほど「人間として立派」ではなく、単に金持ち(禄)とか有名人(官)とかいうだけの話で教育者(印)としては失格だったということもありますが、もう一つには、その親は本当に立派であったがそれは人一人の器量を超えたもので、その超えた部分は実は子供の運勢から奪ったものであり、だから親に奪われた子供は運勢や人格を落とした、という風に算命学では考えております。


 ちょっと残酷に聞こえるかもしれませんが、そもそも親子関係とはそうしたものです。通常の家庭では、夫婦は子供の養育のために自分の時間や稼ぎを注ぎ込むわけですから、立派な「犠牲」となっているわけです。しかし世の親御さんはそれを犠牲だとは思わない。これが愛情というものだと納得しているからであり、元より人間の子供は成人するまでに年月が掛かるので、自活できる年頃になるまで余力のある大人が支援するのは当然だと考えているからです。この「自らの犠牲を厭わない」親の姿を、人は尊いと感じるのです。

(そういう意味で、大成功した親というのは我が子の分の運勢をぶん捕っている可能性が高いです。有名人を見て下さい。いい例が沢山あります。なお、「子供の運勢をぶん獲る親」の最大の現象は「子が生まれない」ことであります。)


 我が子のための犠牲を厭わぬ親の姿に感動した息子や娘は、大人になったら親孝行したいと思うでしょう。そうかと思えばこれだけ献身してもらったのに全然感謝しないという子供もいるでしょう。道義的には後者は非難されますが、運勢的にそれが正しくないとは言い切れません。一方、親の方でも「自らの犠牲を厭わない」親ばかりではありません。子供のために自分が我慢している状態を苦々しく思い、子供が成人した暁にはたっぷり恩返ししてもらうつもりという卑しい親もいるでしょう。

 こうした価値観や心情の違いもまた、宿命に出てしまう先天的な原因と、成育・生き方が築き上げる後天的な原因とがあります。


 算命学の考え方を整理すると、世間一般の道徳や常識というものは(国や地域によって若干異なるものの)社会のスタンダードを形作っているという認識であり、その道徳が8、9割がた世間にまかり通っているなら社会は「概ね正常な平和時」、通用しなくなっているなら「異常な時代・動乱期」と考えています。


 算命学は陰陽二元論なので、平和があれば裏側には当然動乱があり、戦争もまた否定しておりません。ただし、戦争が日常化すると生命・繁殖を司る火性の働きが著しく脅かされるため、火性と相生関係にある木性(幸福)と土性(財産)も共倒れとなり、社会は貧困と不条理のまかり通るデススパイラルに陥るのです。

 火性の衰退で独り勝ちするのは相剋関係にある金性(名誉)です。名誉で飯は食えません。こうして飢餓が行き着くところまでいくと人間は戦う意欲も体力もなくなって戦争をやめます。平和が復活し、やっぱり平和がいいね、食べられて、という結論に達します。少なくとも戦争で飢えた世代が入れ替わるまでそういう価値観が続きます。これが概ね8、9割の世情を占めているというわけです。算命学は五行論でもあるので、五行が世界を等分すれば、金性が世界を占める割合は約2割というわけです。


(この続きは「フォークN」のこちら、及び「土星の裏側note」に公開中です。副題は「中殺生まれと子供の教育」です。バックナンバーの概要は「算命学余話 副題目録」を参照下さい。運勢鑑定のお問合せはNo.006をご覧下さい。)


# by hikada789 | 2024-03-02 09:44 | 算命学の仕組 | Comments(0)

by 土星裏の宇宙人