アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Klay 0得点でWarriorsでのキャリアを終了か

NBA Play-inの9位 x 10位戦でSacramento Kingsが快勝でGolden State Warriorsを下しています。Kingsは@New Orleans Pelicans戦へ。Warriorsは敗退。Kings側から見ると昨季のプレーオフでのWarriorsとの激戦の借りを返したというところか。

この試合でKlay Thompsonは32分出場しながら打ったシュート10本が全部はずれて無得点。今季で契約切れのためこの無得点試合がKlayのGolden State Warriorsでの最後の試合になったかもしれません。長く続いたWarriorsの王朝も、それに貢献したKlayもここで終止符を打たれた感あり。
ただし試合後のHC Steve Kerrの発言ぶりからするとチームはKlayとの再契約に含みあり。最後がこれだけ無様な数字が残ってしまったし、今季中は先発から外された時期もあったりですから再契約なら相当に値段は叩かれそう。それでも残りたいかどうかですね。

他の言い方をするとKlayはプライドが高そうで数年前から成績が落ちてきても先発から外しにくかった。Splash Brothersの相方のStephen Curryはケガなど調整があれば平気でベンチスタートでも受け入れていたのですが、Klayの方は先発から外すとスネそうで扱いづらそうだった。それが今季はついに外すようになっていたのでKlayにバックアップに回る覚悟を迫ったという面もあったように思います。

王朝期にベンチスタートながら大きな貢献をしたAndre Iguodala。彼は外様でしたが移籍してくる前にベンチスタートを受け入れられるか意思確認をされてやってきた選手でした。Philadelphia 76ers時代は自身がエース格扱いだった選手なのでその辺を受け入れてくれたことがWarriorsの躍進に大きくプラス。特にCleveland Cavaliersと4年連続で激突した時期にLeBron Jamesストッパー役での活躍したのは大きかった。Finals MVPも獲得。
あのあとIguodalaの力は落ちていったもののWarriorsは功労者として厚遇。ほぼベンチでの応援団状態になってもIguodalaとの選手契約は続けていきました。その辺、王朝期の功労者にはWarriorsは情の厚い面がある。なんか内々の約束があったのかと訝しくなるぐらい使えない状態になっても1年契約を更新し続けた。

Stephは今も一流なので問題はないわけですが、Draymond GreenとKlay Thompsonとの再契約は功労者としての待遇と実力との乖離が大きくなってきて扱いに困っていた面がありました。
Draymondの場合は当時次世代エース候補だったJordan Pooleをぶん殴ってモメたのが結果的にはDraymondの契約延長にプラスに動いた。いろいろ言われてますがPooleが図に乗ってDraymondに「おまえなんか来年にはもうココにいないだろ」とか暴言を吐いたとかなんとか。結果的にはPooleと契約延長したものの放出に成功(受け取ったWashington Wizardsは廃棄物回収業者か)。Draymondを残せました。

Klay Thompsonは力の落ち具合が他の2人とは異なる。自身の外からのジャンプショットしかないプレーぶりを変えようとした意欲は見えたここ2年でしたが結局はそういうプレーではNBA一流とはいえないまま。最後となったかもしれない今日の試合は3ポインターも6本全部外れ。敗退ならこれぐらいズバッと斬られたほうがすっきりするような無得点試合で再契約交渉に臨むことになります。

Klayの場合は前回の契約更新の直前に大怪我をしてFA契約後丸1年以上プレーできないのがわかっていても最大級の契約を与えているので既に一度Warriorsの方が恩を与えているという見方もできるんですが、プライドの高めのKlayがそういう解釈をしているかどうか。当時の全休でもmaxを払ってくれたという恩や今季のプレーぶりを鑑みて軽いベテラン契約を飲む気があるかどうか。
今季のプレーぶりでは他所に行っても大した額を出してくれるチームはないのでWarriorsで安く残留が一番妥当な気がしますがプライドの高い選手の動向は読みにくいです。StephはともかくDraymondと比較してもずっと下の額だと。

Zion対LeBron もっと前に見たかった

Play-inが開幕。初戦から緊迫感のある試合となりました。試合の残り時間が3分、同点の段階でZion Williamsonがケガでロッカーに下がる痛恨のアクシデント。その時点まででZionは40得点。この段階でロッカーに下がるということは本人は絶対プレー不能だと判断できるケガだったってことですよね。ビデオを見てもどこをケガしたのかわからない。

New Orleans Pelicansは粘ったんですが力足らず。Zionがケガで引っ込み、CJ McCollumが全く当たってなく、Brandon Ingramも勝負所でベンチ。その陣容では力足らずも仕方ないでしょう。最後の勝負どころではAnthony Davisの高さにオフェンスリバウンドを取られてほぼそこで勝負あり。

LeBron James対Zion Williamsonの直接マッチアップ多数。ZionがDukeから入ってきたばかりの期待感に包まれていた時期でこのマッチアップをポストシーズンで見たかったような。

Anthony Davisは元Pelicansだし、Zion Williamsonがこれだけ良いプレーをしてもたった一試合で消えてしまう(正確には次の第8シード決定戦がありますが)、それも勝負所ではフロアにもいない。Dukeの頃はあんなにすごくて、試合にもドラマがあって興奮させてもらったのに、締まらないプロ生活になっちゃってます。とても残念ですね。


NBAプレーオフ組み合わせ確定

この週末でNBAはレギュラーシーズンを終了してプレーオフの組み合わせが確定。明日からPlay-inが始まります。現行のルールでは東西各カンファレンスの6位までが直接プレーオフへの進出が確定。7位から10位のチームが残りの2枠を争う一発勝負の3試合を行うしくみです。

今季は10位と11位の差が両カンファレンスとも早めに決まってしまい、レギュラーシーズン終了直前の順位争いの緊迫感は少ない流れになってしまいました。最終日まで確定しなかったのは最後に西6位に滑り込んだPhoenix Sunsとそれと入れ替わりでPlay-inに落ちたNew Orleans Pelicansの入れ替わりぐらい。あとは西のNo. 1シードが最終日の結果でOklahoma City Thunderとなったところぐらい。

ちなみに日曜日のNBAのレギュラーシーズン終了と火曜日のPlay-in開幕の間の1日今日月曜日にはNBAの女子部門であるWNBAのドラフトが開催されます。当ブログでも何度も書きましたが今季の女子のNCAAトーナメントは史上最大の関心を呼んでトーナメント終盤に視聴率記録を毎試合更新。決勝戦は史上初めて女子の決勝が男子決勝を視聴率で上回るという大成功のシーズンになっています。

その勢いを殺さないまま即翌週の月曜日にWNBAドラフトが開催。圧倒的な知名度となったCaitlin Clarkを始めStanfordのブロンド美女風Cameron Brink、昨季の全米制覇以来NILで稼いでその方面で名を売ったLSUのAngel Reese、全勝優勝したSouth CarolinaのエースKamilla CardosoなどNCAAトーナメントが盛り上がる過程で知名度を上げた選手も多く、今夜のWNBAドラフト自体の視聴率も史上最多となるのは確実なのでしょう。
こういう具合にNBAの空き日を貰えるWNBAはNBA傘下ということもあり細かいスケジュールで得をしていると言えます。


NBA Play-inの方は西はLos Angeles Lakers@Pelicans、Golden State Warriors@Sacramento Kingsでスタート。なんかLakersとWarriorsはPlay-in常連化していてなんとも弱いのに人気はあるからPlay-inにはうってつけのチーム。さすがにわざとそこにハマるように調整しているとは思いませんが、なんか都合は良いねとは思います。可能性としては最後の1枠を争う第3戦でのWarriors対Lakers戦もありうる。

東はMiami Heat@Philadelphia 76ersとAtlanta Hawks@Chicago Bulls。76ersがこんなところまで落ちてきたのが新味。シーズン終盤もJoel Embiidは休養を優先。さすがにPlay-inは出場するんだと思います。Play-in前日となる今日月曜日は練習には参加したと報道が出てます。
76ersがHeatに勝ってプレーオフ進出を決めると相手は東2位のNew York Knicks。今季の東はBoston Celticsが成績は抜きん出ていた。2位以下はどこも力の差がよくわからないシーズンでしたからEmbiidが休養十分で戻って来るとしたらKnicksは2位になったご褒美がない状態になってしまいますがどうか。

Knicksはシーズン中のトレードで陣容をかなり変えたし、Jalen BrunsonがNBAのトッププレーヤーの一角として全国区で顔を売るべきこのポストシーズン。昨季のMVP Embiidを蹴散らす凄い試合が見たいところですが。

どっちも証拠に欠けるのに議論しても

先日読者の方に教えていただいたMLB選手会側からのピッチクロックが投手の肘を壊しているという主張。トミー・ジョン手術ってピッチクロック導入前からしょっちゅうありましたよね。だったら数でちゃんと示してもらわないとピッチクロックとの因果関係がわからない。たぶんサンプルサイズが数回せいぜい20回とか小さいので数で出しても断定的には言いにくいであろうことは想像ができます。疑問を呈すのは悪くないと思いますが。

元々ピッチクロックが嫌だった人たちがたまたま故障者がかさんだいまのタイミングでルサンチマンしているようにも聞こえます。ピッチクロック導入の遥か以前からトミー・ジョン手術で球速が増した投手がいたり云々何年も議論はあったし、特に長期契約を結んでいて1年2年休んでも懐具合に響かないエース級だと本人は高給をリハビリ中も貰えるしチームは保険で損失をカバーできて誰も損をしてないので危機感が薄かったようにも思います。中には契約とのタイミングが悪くて損をする選手もいましたが、根本的には治るケガという認識が強かったように思えます。


今季からのルール変更となったランナーがいるときの昨季の秒数が長かったかというと、私の個人的な意見では長いなと思っていました。ランナーがいるときという切り口が良くなかったような。2アウト1塁で点差もあるときとか相手打者が下位で期待感のない場面と、勝負のかかる高いプレッシャー場面と同じ秒数にしているからおかしいんだろとは思ってましたし、いまも思ってます。5点差の8回、2アウト1塁バッターが.200ぐらいの選手。ランナーも走る気なさそうでも20秒だと決まっているとピッチャーはなんかその秒数を使わないと損とでも思うのか無走者のときのペースで投げません。アレは誰の得にもなっていないだろうと。

MLBの方は公衆衛生学で全米屈指の名門校Johns Hopkinsの調査を持ち出してピッチクロックがケガを増やしていると考える理由はないと突っぱねているとか。その調査研究結果の中身がどういうものか読んでないので正誤の判断はしませんが、少なくとも肘靭帯損傷なんて毎年の年中行事だったじゃないか、選手会の方の言い分にどれほど因果関係を示す内容が含まれているのかを明らかにしてもらわないとなんとも。

Arkansasに何をしにいくのか

地味な話題です。カレッジバスケ男子の名門Kentuckyから終身契約を得ていたHCのJohn Calipariが辞任、同じSECのArkansas Razorbacksの指揮をとるのだそうです。なぜにArkansas。

Arkansasの今季の成績は16勝17敗、SEC内で6勝12敗。SEC14校中10位タイ。Arkansasがカレッジバスケで全米制覇をしたのは二昔以上前の1993–94シーズン。同州の知事だったクリントン大統領が大統領在任中のことでゴキゲンで同校を応援してる姿を報道されたりホワイトハウスに招いたりしていた。

当時のArkansasは「40分の地獄」というHC自身が名付けた超攻撃的バスケが売り物。試合の最初から勝負が付くまでフルコート&ハーフコートプレスと速攻で相手をボロボロにして勝つ印象的なチームでした。

しかしHCのNolan Richardsonが大学側と対立してプログラムは崩壊。Nolan Richardsonは黒人コーチで人種問題に歯に衣を着せぬ発言がしばしばあり。30年後のいまですらトランプ支持者の蜂起で南部では人種差別是正政策は終わりにしろという意見になってしまう、そういう土地柄の30年前の話ですから嫌がらせその他いろいろあって不思議なし。

とにかくそのように南部の目立たない学校が黒人コーチの下で全米制覇を成し遂げたものの、Richardson放逐後はまた目立たない学校に戻っていました。バスケもフットボールも目立たない。バスケはNCAAトーナメントに出場できたら成功シーズンというのが現実の時代が続いた。
それがここ数年はNCAAトーナメントで8強16強にまで進めるシーズンが増え復興気味だったのですが、それを率いていたEric MusselmanがUSCへ栄転(なんだと思います)。
Arkansas側から見ると近年の成功をさらに押し進められる大物HCの招聘ということでしょう。

Arkansasの意向はそれで理解可能ですが、CalipariにとってはArkansas就任にどんなメリットがあるのか。メリット云々よりもKentuckyでのファンやブースターからの圧力が激しくてそこから離脱する事の方に意義があったのかもしれません。
過去Kentuckyは全米制覇HCでも成績が落ち始めると早々と切ってきた歴史もあり、その歴史に沿っているといえばそうでしょう。
Arkansasなら16強まで残れば皆が幸せ、Kentuckyでは16強ぐらいでは全然ファンの期待に届かない。Arkansasならハードルが低い。ぼちぼちお歳でそういうところの方が良いと思えるようになったか。

どこかに転任するのは良いとしてSEC内の学校というのも興味が湧くところ。同カンファレンス内ですから毎年か少なくとも隔年ではKentuckyのホームへ訪れて敵軍Arkansasを指揮をすることになります。それをCalipariが望んだってことですからなにがしかの凱旋ないしは小さな復讐もCalipariの腹の中にはあるってこととも想像できます。

あの自信満々だったCoach Calでも居残れない名門Kentuckyの職。それを考えるとお歳が上がっても最後まで名門Dukeを勝たせ続けてキャリアをフィニッシュしたCoach KことMike Krzyzewskiの手腕を再評価してみたい気にもさせられます。


=追記=
続報でArkansasから貰えるサラリーはKentucky時代よりも年間$1 million以上安いと報道が出ています。安くてもKentuckyを離れたかったってことはArkansasに行きたかったのではなくKentuckyを去りたかったということだと理解して良さそうです。

女子March Madness 視聴者記録をさらに更新

通常週末にはTVの視聴率ニュースは出てこないのですが、金曜日に行われた女子March Madnessの全米準決勝のIowa x UConn戦が視聴者数でまた最多記録を更新したと報道が出てます。決勝戦は今日午後にCaitlin ClarkのIowaがラスボス全勝South Carolinaと戦います。その前煽りのために準決勝の視聴率情報をわざと早めに発表したってことなのでしょう。

Iowa x UConn戦は最後までわからない接戦となり試合平均の視聴者数が1420万人が視聴して、準々決勝のIowa x LSU戦の1230万人を更新。準決勝は一般に在宅率が悪くTV視聴者数が伸びにくい金曜夜の試合で、試合開始は東部時間で9:40PM頃から。その程度の多少の不利はものともせず史上最多を更新してます。

試合内容は前半戦にCaitlin Clarkが3ポイントを1本も決められないなど双方ロースコアリングのディフェンスバトル。それが後半には加速、終盤のUConnの追い込みも激しく深夜に及んでも見るのをやめられない好試合ではありました。

決勝戦は日曜午後。South Carolinaのラスボス感は強くクライマックス感が高い。一部では女子の決勝の方が男子決勝(月曜日プライムタイム)より数字を出す可能性が指摘されています。男子の方は本命UConn x Perdueでこちらも好カードなんですが。

アメリカのスポーツの年間の視聴率ランクというのはNFLとカレッジフットボールがそのトップ100の大半を占めてしまうんですけど、準決勝の1420万人という数字は今季のトップ50内に行きそうで、決勝戦でさらに上回れられるか。
UConnという女子バスケでの長年の信頼のプレミアブランドと、現最強のSouth Carolinaでどちらが訴求力があるかというとどうでしょう、UConnの方が普段見ない人には馴染があるか。視聴率の記録が出るときというのは普段は見てない人が見るから出るわけですから。
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