2024年4月24日

少年老い易くペイントソフトウェア学び難し

Screen Shot
Microsoft Paint for Windows 11

前エントリー「自前のショートカットアイコンを作ろう」でペイントでオリジナルのアイコンを作成する方法は面倒だと書いた。私は Photoshop を常用しているが、写真修正や加工を目的としたいわば「画像編集ソフト」である。ペイントも「画像編集ソフト」であるが、コンピュータ上で画像を描く2次元コンピュータグラフィックス用のソフトウェアである。ラスターグラフィックスエディタとも呼ばれ、ラスター画像の編集用ソフトウェアで、両者はかなり違う。見落とししてきたソフトウェアといえるが、少年老い易く学成り難し、ペイントについて勉強しようと思った次第である。以下は「よくある質問」に対するマイクロソフトの回答である。

ペイントとは?
ペイントは、画像や描画を作成、編集、操作できる、多彩でユーザーフレンドリーな Windows のグラフィックス編集アプリです。ペイントは、画像を簡単にトリミング、サイズ変更、描画したり、基本図形やテキストを画像に追加するのにとても便利です。AI を活用した幅広いツール 1 や、基本的なグラフィックス編集作業を行うための機能を搭載したシンプルなインターフェイスを備えています。シンプルで使いやすいペイントは、画像を素早く簡単に編集できる便利なツールです。
Windows 11 でペイントを開くには、どうすればいいですか?
Windows のスタート ボタンをクリックします。
検索バーで「ペイント」と入力し、[Enter] を押します。
これで、ペイント アプリが開きます。
フォトアプリとペイントの違いは何ですか?
フォトアプリは、主に写真と画像を表示、整理、編集するために設計されています。画像ライブラリの管理とシンプルな調整により焦点を当てています。フォトアプリでは、写真コレクションの表示と整理、画像のトリミングと回転、フィルターと基本的なエンハンスメントの適用、シンプルな動画スライドショーの作成、写真の共有を簡単に行うことができます。ペイントは、簡単な描画や基本的な画像編集作業により適しています。ペイントには、フリーハンドの描画、図形の挿入、色の塗りつぶし、画像のトリミング、テキストの追加を行うためのツールが用意されています。オリジナルのアート作品を作成したり、画像に基本的な編集を行うための、より多彩なツールです。
ペイントの新機能はどのようなものですか?
ペイントの新機能は、最新の Windows 11 アップデートに含まれています。AI を搭載したペイント コクリエーター 1 、背景除去、そしてリクエストの多かった機能、レイヤーです。ペイントのこれらの新機能は、プロのようにデジタル画像を作成したり、AI が提供するインスピレーションで創造力を輝かせることを後押しします。初心者からプロまで、ほとんどのファイル形式で、誰もがファイルを操作、管理、保存、共有できます。
ペイントを使って写真や画像を編集できますか?
はい。ペイントを使って写真や画像を編集できます。ペイントには、トリミング、サイズ変更、描画、テキストの追加、シンプルな画像調整を行うための基本的なツールが用意されています。

引用はここまでにしよう。私は撮影した写真を Photoshop で加工することには慣れているつもりである。ペイントにも背景を透明化するなどの画像編集機能があるが、主な目的は描画、すなわち絵を描くこと、画像を創造することである。これは私にとっていわばアキレス腱であり、その技量は極めて貧弱である。したがってこのソフトウェアを使いこなす自信はない。まさに少年老い易くペイント学び難しなのである。

paint  最新バージョンの Windows 11 に搭載されたペイントで創作をもっとシンプルに | マイクロソフト

2024年4月22日

自前のショートカットアイコンを作ろう

Cliparts of People
アイコン用クリップアートを探す

ウィンドウズの場合、アプリケーションをパソコンにインストールすると、デスクトップにショートカットアイコンがおおむね自動生成される。ファイルやフォルダーのショートカットを作成したい場合はそのファイルやフォルダーを右クリック、表示されたコンテキストメニューから、デスクトップ(ショートカットを作成)をクリックすれば OK である。ただし思い通りのアイコンは生成されない。ウェブブラウザ Chrome なら、画面右上の三点「︙ 」マークから「保有して共有」を選択すれば、お気に入りのウェブサイトのショートカットアイコンを作成できる。この方法で風刺漫画サイト Cartoon Movement アイコンを作ったのだが、かなり不鮮明で、しかもグレーのデスクトップ背景に溶け込んでしまった。仕方なくロゴをダウンロードしてアイコンを作り直したことがある。ウィンドウズ 11 のペイントでオリジナルのアイコンを作成する方法は次の通りである。

  1. ペイントを起動する
  2. 「新規作成」を選択する
  3. イメージしたオリジナルのアイコンを描く
  4. 「ファイル」から「名前を付けて保存」を選択し「BMP画像」で保存を選択する
  5. 任意のファイル名をつけ拡張子を「ico」にして保存すると完成

この方法は若干面倒である。その要因は普段は Photoshop で画像編集をしているため、ペインに不慣れであるせいだと思う。というか、実は文末のリンク先「オンラインで PNG 形式の画像から任意のサイズのアイコンファイルをすばやく作成するサイト」を知ってしまったからだ。以下の手順で新しいオリジナルの「Google 連絡先」アイコンを作成してみた。左がアイコン用の元画像で 200x200 ピクセルである。

Google Contact
アイコン用元画像
Screen Shot
デスクトップに収まった Google 連絡先のアイコン

ご覧のように画像が白黒だったため Photoshop で赤色に塗り替えた。PNG 形式の画像ファイルをアイコンに変換するのサイトに移動して選択した赤色の画像ファイルをドロップ。カスタムサイズ 48x48 ピクセルを選んで変換ボタンをクリック、さらにダウンロードボタンをクリックしたら、オリジナルのアイコンが取得できた。すでにデスクトップ上にあった「Google 連絡先」アイコンを右クリックし「その他のオプションを確認」「プロパティ」と進みアイコンの変更ができた。

technology  オンラインで PNG 形式の画像から任意のサイズのアイコンファイルをすばやく作成するサイト

2024年4月20日

長時間露光により時間の多層性を浮かび上がらせたアレクセイ・ティタレンコ

Three Women Selling Cigarettes
Three Women Selling Cigarettes, Saint Petersburg, 1992
Alexei Titarenko

アレクセイ・ティタレンコは1962年11月25日、ソビエト連邦のレニングラード(現ロシアのサンクトペテルブルク)に生まれた。1971年、9歳のときに写真を撮り始めた。1978年にレニングラード公立社会関連職業大学を卒業、フォトジャーナリズムの学位を取得。同年、ティタレンコは独立系フォトクラブ "Zerkalo"(鏡)のメンバーとなり、初の個展を開催した。1983年、レニングラード文化大学で映画・写真芸術の修士号を取得した。その2年後、ソ連軍に18カ月間従軍した後、兵役義務を解かれた。コラージュとフォトモンタージュのシリーズ "Nomenklatura of Signs"(記号の命名規則=ソ連時代に使用されていた公的空間における記号とシンボルの使用を規制する一連の規則)の制作を始め、共産主義体制が市民を単なる記号に変える抑圧的なシステムであることを論評し、1988年にはパリで西ヨーロッパ初の個展を開催した。また1989年、"Nomenklatura of Signs")が、全米を巡回したソビエト連邦の写真家による新作写真展『フォトストロイカ』に出品された。1991年のソビエト連邦崩壊後、彼はこの時期のロシア国民の人間的状況と、20世紀を通じて彼らが耐えてきた苦難をテーマにした写真シリーズをいくつか制作した。現在と過去のつながりを表現するため、長時間露光と意図的なカメラの動きをストリート写真に導入することで、強力なメタファーを生み出した。この時期の最も有名なシリーズは『影の街』である。セルゲイ・エイゼンシュテインの映画『戦艦ポチョムキン』のオデッサの階段(別名ポチョムキンの階段)のシーンを彷彿とさせる都市風景もある。

Metro Station
Vasileostrovskaya Metro Station, Saint Petersburg, 1992

ミートリイ・ショスタコーヴィチの音楽とフョードル・ドストエフスキーの小説に触発された彼は、ドストエフスキーが描いたロシアの魂を、時に詩的に、時にドラマチックに、生まれ故郷であるサンクトペテルブルクの街並みに翻訳した。ティタレンコは、1990 年代のサンクトペテルブルクでの一連の作品によって、世界中で高い評価を得た。2002年、フランスのアルル国際写真フェスティバルでは、ガブリエル・ボーレがキュレーターを務めたレアチュ美術館の "Les quatres mouvements de St. Petersburg"(サンクトペテルブルクの四つの運動)展の作品を紹介した。2005年にはフランスとドイツの合同テレビ局アルテが、ティタレンコに関する30分のドキュメンタリー "Alexey Titarenko: Art et la Maniere"(アレクセイ・ティタレンコ: アートとマニエール)を制作した。ティタレンコのプリントは暗室で巧みに作られている。

Man and Shadow
Man and Shadow, Saint Petersburg, 1994

漂白と調色により、微妙なグレーのパレットに深みが加わり、プリントは彼の経験のユニークな解釈となり、個人的かつ感情的な視覚的特徴が吹き込まれている。2011年、ロサンジェルスのゲッティ美術館におけるグループ展 "A Revolutionary Project: Cuba from Walker Evans to Now"(革命的プロジェクト:ウォーカー・エヴァンスから現在までのキューバ)でキューバのハバナ・シリーズ(2003年~2006年)かの15枚のゼラチンシルバープリントが展示された。現代のハバナにおけるストリート写真に対するティタレンコのアプローチが、1933年のウォーカー・エヴァンスの写真を、彼が撮影した被写体とプリントの側面から再現したのである。

Woman with Umbrella
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Woman with Umbrella, Saint Petersburg, 1995

2011年にアメリカに帰化し、アーティスト、写真家、プリンターとして活動している。ニューヨークでの彼の仕事は今も続いている。長時間露光と暗室技術を使い、彼の目標は依然として、イメージを創り出すときの自分の経験を表現するプリントを作ることにある。シンボルを描き、現実の暗闇からそれらを浮かび上がらせる。だから、ティタレンコのニューヨークに対するビジョンが、20世紀初頭に都市とそこに暮らす人々のダイナミズムを写真に表現しようと努めたアルヴィン・ラングドン・コバーンやアルフレッド・スティーグリッツの作品と共鳴していることは、驚くべきことではない。ティタレンコとニューヨークの関係が成長し変化するにつれ、彼が創り出す写真も成長する。それが彼の仕事のやり方の本質なのだ。

Black Cats
Black Cats, Saint Petersburg, 1997

彼の作品はサンクトペテルブルクのロシア国立美術館、ロサンゼルスのゲティ美術館、ニューヨーク州ロチェスターのジョージ・イーストマン・ハウス、ボストン美術館、オハイオ州のコロンバス美術館、ヒューストン美術館、サンディエゴ写真美術館、マサチューセッツ州のウェルズリー大学デイビス博物館、パリのヨーロッパ写真館、フロリダ州のサウスイースト写真美術館、カリフォルニア州サンタバーバラ美術館、ニュージャージー州ラトガース大学のジェーン・ボーヒーズ・ジマーリ美術館、アルルのレアチュ美術館、ローザンヌのエリゼ写真美術館など、ヨーロッパやアメリカの主要な美術館に収蔵されている。

aperture_bk  Alexey Titarenko (born 1962) | Selected Works | Publications | Press | Essay | Contact

2024年4月19日

二十世紀の偉大なる写真の巨匠たち

New Mothers
Sally Mann (born 1951) The New Mothers, Lexington, Virginia, 1989

2021年の夏以来、思いつくまま、世界の写真界の「二十世紀の巨匠」の紹介記事を拙ブログに綴ってきましたが、これは2024年3月21日現在のリストです。右端の()内はそれぞれ写真家の生年・没年です。今世紀に至るまで作品を作り続けたエリオット・アーウィットやセバスチャン・サルガドなどは例外で、大多数がすでに他界しています。左端の年月日をクリックするとそれぞれの掲載ページが開きます。

21/08/12写真家ピーター・ヒュージャーの眼差し(1934–1987)
21/08/23ロマン派写真家エドゥアール・ブーバの平和への眼差し(1923–1999)
21/09/18女性初の戦場写真家マーガレット・バーク=ホワイト(1904–1971)
21/09/21自由のために写真を手段にしたエヴァ・ペスニョ(1910–2003)
21/10/04熱帯雨林アマゾン川流域へのセバスチャン・サルガドの視座(born 1944)
21/10/06アフリカ系アメリカ人写真家ゴードン・パークスの足跡(1912–2006)
21/10/08写真家イモージン・カニンガムは化学者だった(1883–1976)
21/10/10現代アメリカの芸術写真を牽引したポール・ストランド(1890–1976)
21/10/11虚ろなアメリカを旅した写真家ロバート・フランク(1924–2019)
21/10/13キャンディッド写真の達人ロベール・ドアノー(1912–1994)
21/10/16大恐慌時代をドキュメントした写真家ラッセル・リー(1903–1986)
21/10/17自死した写真家ダイアン・アーバスの黙示録(1923–1971)
21/10/19報道写真を芸術の域に高めたユージン・スミス(1918–1978)
21/10/24プラハの詩人ヨゼフ・スデックの光と影(1896-1976)
21/10/27西欧美術を米国に紹介した写真家スティーグリッツの功績(1864–1946)
21/11/01ウジェーヌ・アジェを「発見」したベレニス・アボット(1898–1991)
21/11/08近代ストレート写真を先導したエドワード・ウェストン(1886–1958)
21/11/10社会に影響を与えることを目指した写真家アンセル・アダムス(1902–1984)
21/11/13ウォーカー・エヴァンスの被写体はその土地固有の様式だった(1903–1975)
21/11/16写真少年ジャック=アンリ・ラルティーグ異聞(1894–1986)
21/11/20世界で最も偉大な戦争写真家ロバート・キャパの軌跡(1913–1954)
21/11/25児童労働の惨状を訴えた写真家ルイス・ハインの偉業(1874–1940)
21/12/01写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンの決定的瞬間(1908–2004)
21/12/06犬を愛撮したエリオット・アーウィット(1928-2023)
21/12/08リチャード・アヴェドンの洗練されたポートレート写真(1923–2004)
21/12/12バウハウスの写真家ラースロー・モホリ=ナジの世界(1923–1928)
21/12/17前衛芸術の一翼を担ったマン・レイは写真の革新者だった(1890–1976)
21/12/29アラ・ギュレルの失われたイスタンブルの写真素描(1928–2018)
22/01/10自然光に拘ったアーヴィング・ペンの鮮明な写真(1917-2009)
22/02/01華麗なるファッション写真家セシル・ビートン(1904–1980)
22/02/25抽象的な遠近感を生み出した写真家ビル・ブラント(1904–1983)
22/03/09異端の写真家ロバート・メイプルソープへの賛歌(1946–1989)
22/03/18写真展「人間家族」を企画開催したエドワード・スタイケン(1879–1973)
22/03/24キュメンタリー写真家ブルース・デヴッドソンの慧眼(born 1933)
22/04/21社会的弱者に寄り添った写真家メアリー・エレン・マーク(1940-2015)
22/05/20写真家リンダ・マッカートニーはビートルズのポールの伴侶だった(1941–1998)
22/06/01大都市に変貌する香港を活写したファン・ホーの視線(1931–2016)
22/06/12肖像写真で社会の断面を浮き彫りにしたアウグスト・ザンダー(1876–1964)
22/08/01スペイン内戦に散った女性場争写真家ゲルダ・タローの生涯(1910–1937)
22/09/16カラー写真を芸術として追及したジョエル・マイヤーウィッツの手腕(born 1938)
22/09/25死と衰退を意味する作品を手がけた女性写真家サリー・マンの感性(born 1951)
22/10/17北海道の風景に恋したイギリス人写真家マイケル・ケンナのモノクロ写真(born 1951)
22/11/06アメリカ先住民を「失われる前に」記録したエドワード・カーティス(1868–1952)
22/11/16大恐慌の写真 9,000 点以上を制作したマリオン・ポスト・ウォルコット(1910–1990)
22/11/18人間の精神の深さを写真に写しとったペドロ・ルイス・ラオタ(1934-1986)
22/12/10アメリカの生活と社会的問題を描写した写真家ゲイリー・ウィノグランド(1928–1984)
22/12/16没後に脚光を浴びたヴィヴィアン・マイヤーのストリート写真(1926–2009)
22/12/23写真家集団マグナムに参画した初めての女性イヴ・アーノルド(1912-2012)
23/03/25フランク・ラインハートのアメリカ先住民の肖像写真(1861-1928)
23/04/13複雑なタブローを構築するシュールレアリスム写真家サンディ・スコグランド(born 1946)
23/04/21キャラクターから自らを切り離したシンディー・シャーマンの自画像(born 1954)
23/05/01震災前のサンフランシスコを記録した写真家アーノルド・ジェンス(1869–1942)
23/05/03メキシコにおけるフォトジャーナリズムの先駆者マヌエル・ラモス(1874-1945)
23/05/05超現実主義絵画に着想を得た台湾を代表する写真家張照堂(born 1943)
23/05/07家族の緊密なポートレイトで注目を集めた写真家エメット・ゴウィン(born 1941)
23/05/22欲望やジェンダーの境界を無視したクロード・カアンの感性(1894–1954)
23/05/2520世紀初頭のアメリカの都市改革に大きく貢献したジェイコブ・リース(1849-1914)
23/06/05都市の社会風景という視覚的言語を発展させた写真家リー・フリードランダー(born 1934)
23/06/13写真芸術の境界を広げた暗室の錬金術師ジェリー・ユルズマンの神技(1934–2022)
23/06/15強制的に収容所に入れられた日系アメリカ人を撮影したドロシア・ラング(1895–1965)
23/06/18女性として初の戦場写真家マーガレット・バーク=ホワイト(1904–1971)
23/06/20劇的な国際的シンボルとなった「プラハの春」を撮影したヨゼフ・コウデルカ(born 1958)
23/06/24警察無線を傍受できる唯一のニューヨークの写真家だったウィージー(1899–1968)
23/07/03フォトジャーナリズムの父アルフレッド・アイゼンシュタットの視線(1898–1995)
23/07/06ハンガリーの芸術家たちとの交流が反映されたアンドレ・ケルテスの作品(1894-1985)
23/07/08家族が所有する島で野鳥の写真を撮り始めたエリオット・ポーター(1901–1990)
23/07/08戦争と苦しみを衝撃的な力でとらえた報道写真家ドン・マッカラン(born 1935)
23/07/17夜のパリに漂うムードに魅了されていたハンガリー出身の写真家ブラッサイ(1899–1984)
23/07/2020世紀の著名人を撮影した肖像写真家の巨星ユーサフ・カーシュ(1908–2002)
23/07/22メキシコの革命運動に身を捧げた写真家ティナ・モドッティのマルチな才能(1896–1942)
23/07/24ロングアイランド出身のマルクス主義者を自称する写真家ラリー・フィンク(born 1941)
23/08/01アフリカ系アメリカ人の芸術的な肖像写真を制作したコンスエロ・カナガ(1894–1978)
23/08/04ヒトラーの地下壕の写真を世界に初めて公開したウィリアム・ヴァンディバート(1912-1990)
23/08/06タイプライターとカメラを同じように扱った写真家カール・マイダンス(1907–2004)
23/08/08ファッションモデルから戦場フォトャーナリストに転じたリー・ミラーの生涯(1907-1977)
23/08/14ニコンのレンズを世界に知らしめたデイヴィッド・ダグラス・ダンカンの功績(1907-2007)
23/08/18超現実的なインスタレーションアートを創り上げたサンディ・スコグランド(born 1946)
23/08/20シカゴの街角やアメリカ史における重要な瞬間を再現した写真家アート・シェイ(1922–2018)
23/08/22大恐慌時代の FSA プロジェクト 最初の写真家アーサー・ロススタイン(1915-1986)
23/08/25カメラの焦点を自分たちの生活に向けるべきと主張したハリー・キャラハン(1912-1999)
23/09/08イギリスにおけるフォトジャーナリズムの先駆者クルト・ハットン(1893–1960)
23/10/06ロシアにおけるデザインと構成主義創設者だったアレクサンドル・ロトチェンコ(1891–1956)
23/10/18物事の本質に近づくための絶え間ない努力を続けた写真家ウィン・バロック(1902–1975)
23/10/27先見かつ斬新な作品により写真史に大きな影響を与えたウィリアム・クライン(1926–2022)
23/11/09アパートの窓から四季の移り変わりの美しさなどを撮影したルース・オーキン(1921-1985)
23/11/15死や死体の陰翳が纏わりついた写真家ジョエル=ピーター・ウィトキンの作品(born 1939)
23/12/01近代化により消滅する前のパリの建築物や街並みを記録したウジェーヌ・アジェ(1857-1927)
23/12/15同時代で最も有名で最も知られていないストリート写真家のヘレン・レヴィット(1913–2009)
23/12/20哲学者であることも写真家であることも認めなかったジャン・ボードリヤール(1929-2007)
24/01/08音楽や映画など多岐にわたる分野で能力を発揮した写真家ジャック・デラーノ(1914–1997)
24/02/25シチリア出身のイタリア人マグナム写真家フェルディナンド・スキアンナの視座(born 1943)
24/03/21パリで花開いたロシア人ファッション写真家ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン(1900–1968)
24/04/04報道写真家として自活することに成功した最初の女性の一人エスター・バブリー(1921-1998)
24/04/20長時間露光により時間の多層性を浮かび上がらせたアレクセイ・ティタレンコ(born 1962)

子どものころ「明治は遠くなりにけり」という言葉をよく耳にした記憶がありますが、まさに「20世紀は遠くなりにけり」の感があります。いわば時の流れに私たちは逆らえません。掲載した作品のほとんどがモノクロ写真で、カラーがごくわずかのなのは偶然ではないような気がします。二十世紀のアートの世界ではモノクロ写真が主流だったからです。しかしカラーの写真も重要で、これまでにジョエル・マイヤーウィッツとシンディー・シャーマン、サンディ・スコグランド、ジャン・ボードリヤールの作品を取り上げました。

aperture  World's most famous photographers and an insight on their personal and professional life