Nishida Ai
西田藍
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【前口上】
文藝春秋の月刊誌『TITLE』のIT特集号(2001年3月号)の取材のため、2001年1月5日、カナダのバンクーバーにあるウィリアム・ギブスン氏の自宅をたずねて、主にITに関するインタビューをさせていただいた。掲載誌では、SFに関する質問等はばっさりカットされているが、元原稿が残っていたので、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」のサイバーパンク特集を記念して、そのロングバージョンを20年ぶりに掲載する。リードは「TITLE」掲載のもの。この半分ぐらいが雑誌に掲載されたと思うが、入稿原稿のファイルが行方不明なのでよくわからない。
ちなみに当時の大森ウェブ日記の取材こぼれ話では――
ギブスンの仕事場になってる地下室(といっても半地下)はこんな感じ。をを、PowerMac G4 Cube! しかし執筆は右の方のパフォーマを使ってるらしい。しかもプリンタはスタイルライターII(爆笑)。ついでに大森とギブスンの2ショット写真はこれ。大森が着てるのは裸のランチTシャツです(笑)
冬のバンクーバーはやたら日照時間が短いので、写真撮影を含めて3時間ほどのインタビューを終えて外に出るともう暗い。
電話で呼んだタクシーをわざわざ表に出て待ってくれるギブスン。そんなことしなくてもいいのにと思ったら、玄関で煙草が吸いたかったらしい(笑)。
「あ、まだ煙草吸ってるんですね」
「僕は北アメリカで最後の喫煙者なんだよ(笑)」
「やっぱり家の中じゃ吸えないんですか?」
「吸えなくもないけど、家族がいい顔しないからねえ」
サイバーパンクのヒーローも螢族か。どうせなら喫煙ツーショットを撮ってもらえばよかった。バンクーバーではかなり犯罪的な感じですが、いや、煙草じゃなくてマリファナですと言い訳すれば許してもらえるかも。
ところでギブスンの娘は日本アニメ/マンガおたくで、いまんとこ、「行きたいところリスト」のナンバーワンは東京らしい。
では、本文をどうぞ。
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「キュートだね。これは誰だい?」
同行した編集者が差し出した『Title』創刊号のカバーを見るなり、WGはそう声をあげた。「本誌専属のアイドル・キャラクターで、名前はユカワミオです」という説明を聞きながら、
「日本のヴァーチャル・アイドルは、リアリズムとは別の特殊な方向に進化してて、それがすごく面白い」と目を輝かせる。ウィリアム・フォード・ギブスンは1948年サウスカロライナ州コンウェイ生まれ。ヴェトナム戦争の良心的徴兵忌避で、1966年以来、カナダに住む。
サイバーパンクのグル(導師)。インターネットの予言者。アウトロー・テクノロジストのアイドル。しかし、ウィリアム・ギブスンが持つ無数の称号の中で一般的に最も有名なのは、「サイバースペースを発明した男」かもしれない。
この見慣れない造語が初めてこの世に誕生したのは今から20年前。インターネットはもちろん、「パソコン」さえろくに存在しなかった(当時、黎明期にあったPCは日本では「マイコン」と呼ばれていた)。しかし、ギブスンは驚くべき予見性で、コンピュータ・ネットワークを舞台にした二つのテックノワール短篇、「クローム襲撃」と「記憶屋ジョニイ」(映画『JM』の原作)を発表し、その仮想空間を〝サイバースペース〟と名付け、〝マトリックス〟と呼んだ。
そして同じ1981年、この短篇の設定とキャラクターを使った処女長篇、『ニューロマンサー』の執筆に着手する。パソコンでもワープロでもなく、ポータブルのタイプライターから叩き出されたこの長篇は、1984年に出版されたとたん、全世界の若者たちを魅了した。80年代はまちがいなくギブスンの時代だったし、『ニューロマンサー』のビジョンは90年代のネット文化にも確実に大きな影響を与えている。
ギブスンがいなければ、士郎正宗/押井守の『攻殻機動隊』/『Ghost in the Shell』も、ウォシャウスキー兄弟の『マトリックス』も存在しなかっただろう。それどころか、現実がフィクションを模倣するように、インターネットは『ニューロマンサー』のビジョンそのままに発展してきた。
そのギブスンも今や52歳。『ヴァーチャル・ライト』『あいどる』『フューチャーマチック』の三部作を完成させた今、21世紀のWGは何を考えているのか。2001年1月5日、バンクーバーの閑静な住宅街にある自宅に、WGを訪ねた。
――あなたにとってたぶんこれが21世紀最初のインタビューだと思いますが。
ウィリアム・ギブスン(以下WG) たしかにそうだね、今年から21世紀だとすればだけど。英語圏では、2000年末に千年紀が終わることにまつわる不安だの、Y2K騒ぎだのがあって、去年の正月のほうが祝賀気分が盛り上がったね。あのときは、迷信めいた言説や神秘思想的な噂が飛び交って、観察していても面白かったし。19で始まる年号を書かなくなったせいで、2000年になったときはすごく大きな変化があった気がしたけど。
とにかく、年号がゼロからじゃくて1から始まるのは不合理な気がする(笑)――どんな21世紀を予想していましたか?
どういうわけか、自分がこの目で21世紀を見ることになるとは思わなかった。映画がまだ製作中のときに、『2001年宇宙の旅』に関する記事を読んで、気が遠くなるぐらい遠い未来だと思ったのをよく覚えている。子供時代は冷戦のさなかで、核の恐怖に怯えて暮らしていたわけじゃないにしても、なんとなく、そんな先まで自分がいるとは思えなかったんだ。
――現実に2001年を迎えたことに特別な感慨はない?
WG ないね。2000年から1年増えただけっていうか。ただ、SFを書くのは難しくなるよね(笑)。今までは年号の19xxを20xxに変えるだけで読者をびっくりさせられたのに。それともうひとつ、僕は小説の中で、(20世紀を指して)「前世紀には――」と書くのが好きだった。読者は一瞬、19世紀のことかと思って混乱するだろ?
――21世紀気分が盛り上がらない原因のひとつは、新しい未来のビジョンが存在しないことだと思います。かつて、SFに描かれる未来像はピカピカでした。クルマが空を飛び、ロケットで宇宙ステーションへ行く、みたいな。『ニューロマンサー』ですべてが変わり、デッドテックで猥雑な未来像が支配的になりました。日本の1980年代はちょうどバブル経済の時代で、スクラップ&ビルドの思想を結果的にサイバーパンク的な未来像が後押しした側面もあると思います。あなたは日本のSFマガジンに寄せたメッセージで、「きみたちは未来に生きている」と書き、日本人はそれで調子に乗ったんです。
しかしその後の日本は不況に突入し、ある種の失望感や閉塞感が広がりました。いまや、インターネットに乗り遅れた、情報技術革命の後進国です。WG それでも、いろんな意味で、日本には未来があると今も思う。未来は必ずしも、どんどんよくなるとか、どんどん大きくなるものとは限らない。
今世紀に起きる技術的な変化でひとつだけ確実なのは、それが予測不可能だということだと思う。長期的な計画を立てることはできない。50年とか100年先を見据えた政府や大企業のグランドデザインは、もう有効じゃない。香港やシンガポールが巨額の予算をつぎ込み政府主導で整備している通信インフラにしたところで、50年先は、今は想像もできない別のテクノロジーに置き換わって、既存のインフラはまったく無用の長物になっているだろう。長期的視野に立てば、バスに乗り遅れたなんて心配は無用だと思う。――日本で唯一可能性があると思うのは、i-modeと呼ばれるシステムを使い、女子高生たちが携帯電話でメールを送ったりインターネットに接続したりしていることです。
WG この電話でウェブサイトが見られるのかい? そりゃ凄いな。やっぱりきみたちは未来に生きてるじゃないか(笑)。これに似たものは北アメリカでも手に入るかもしれないけど、使ってる人は見たことがないな。
日本の消費者の新しいテクノロジーに対する熱狂は特筆すべきものだと思う。若者たちがすぐ新しいものに飛びついて、新しい使い方を見つける。こちらでは変化の速度がもっと遅いんだよ。若者の一部が飛びついても、それが一般化するのにすごく時間がかかるんだ。
そうか、女子高生は地下鉄でこれを使ってメールを送りあってる?――ええ。まさに「街場は何にでも使い道を見つける」というか(笑)。音声コミュニケーションより文字コミュニケーションのほうが中心になっています。
WG それはたしかに「何かの始まり」だと思うよ。それが最終的に何になるのか予測するのはむずかしいけどね(笑)。
じっさい、単純なパーソナル・コミュニケーションが世界の心理学的な地図を非常に謎めいた方法で変えつつある。去年、ロンドンでそれを強く感じた。地下鉄に乗っていても、クルマで走っていても、複雑怪奇なな煉瓦造りの迷路で途方に暮れているような、自分がその迷路に支配されているような気がして、アメリカでは一度も経験がないような、ある種の孤独を感じたんだけど、だれもが持っている安い携帯電話を手に入れたとたん、その孤独感がひと晩で消え失せた。ロンドンではみんなが携帯を持ってて、電車の中でもだれもかれもが、これからどこそこへ行くとか、離している。携帯を持つことで、その社会的なコミュニケーションの輪に入れる。
その一方、その孤独感がなつかしく思えることもある。日本の女子高生はたぶん孤独感を味わうことなんかないだろうね。しじゅう携帯電話のメッセージで接続されて、一種の集合精神のようになってゆく。すごく面白いね。メールのコミュニケーションは、電話の会話や生身の会話ともまったく違う、別の種類のものなんだ。――日本の若者たちは孤独を恐れるあまり、一種の相互接続中毒症のようになっています。電話番号メモリに何件の番号が登録されているかを競い合ったり。携帯電話なのにデジタルカメラになったり、MP3プレーヤーになったり。
WG ケータイで写真を撮ってメールで送る? そりゃ合理的だね。なんと言ったっけ、日本にはちっちゃな写真シールがあっただろ。そうそう、プリント倶楽部。日本の少女たちは昔からちっちゃな写真が好きなんだね。
――最近のインタビューで、「クローム襲撃」や『ニューロマンサー』を書いたときまったく予想していなかったのは、ふつうの人がコンピュータやネットワークを使うことでしょうか。
WG そう、僕はもっとエキゾチックなものを予想していた。まさかこんなに日常的な風景になるとはね。
いま書いている長編は、ある意味ではSFなんだけど、技術的なレベルは今の僕らの世界とほとんど違わない想像上の世界が舞台になっている。だから、今この世界にあるテクノロジーを使ってどんな面白い状況をつくりだせるかをずっと考えているんだけど、すごくむずかしい。潜在的な可能性はあると思うんだけどね。もしかしたら携帯電話でメッセージを送り合う日本の女子高生をその小説に使えるかも知れないな。すごく面白い。
そういう意味で、いま興味があるのはウェブサイト文化だ。人々がいかにして国際的なコミュニティを発見し、一度も会ったことのない人たちとのコミュニケーションにいかに依存するようになるか。考えてみるとすごく妙だよね。現実には存在しない場所なのに、そこに強烈な帰属意識を抱いたり。――じっさい、ウェブサイトの掲示板を見ていると、非常に強いムラ意識がありますね。見知らぬ他人が失礼なことを書くと、常連が「あんなやつは追い出して、われわれの貴重な場を守らなければ」とか。
WG そうそう。場所でもなんでもないのに。僕もつい最近、そういう例を見たよ。実害なんかなんにもないし、殴りにいくわけにもいかないのに、どうしてみんなあんなに怒るんだろうね。知り合いが、掲示板の闖入者に腹を立てて、「これはテロリズムだ」と叫んでいたり。「テロじゃないよ、失礼で迷惑なだけだろ」と言ってやったんだけど(笑)。
――ただ、日本の場合は言語の壁が立ちふさがっています。インターネットは国境を無くし、グローバルな共同体を生み出すと言われていますが、日本のオンライン文化は、日本語サイトの中で閉じてしまう傾向があるような気がします。たとえばあなたの『あいどる』では、世界的な人気ロック・デュオのファンたちがグローバルなファングループを組織して、日本人もアメリカ人も関係なくコミュニケートしていますが、現実には……。
WG そう、僕の小説ではすごく優秀なオンライン翻訳システムが実現してるんだよね。最近、自分でフランス語→英語の翻訳ソフトを使ってみたけど、あまりにも精度が低いんでびっくりしたよ。日本語→英語はもっと難しいだろうね。
日本語のサイトはよく見るんだけど、言葉が全然わからないから結構いらいらする。とくにほとんどの日本語サイトはリンクのタグを見つけるのがすごく難しい。あれはあんとかしたほうがいいね(笑)。言葉が読めなくても大丈夫なように。
でも、言語の問題はいずれある程度まで解決すると思うよ。日本政府が「ITなんとか」を本気で進めるなら、まず有効な機械翻訳の開発プロジェクトにに予算をつけるべきだね。
先週は、米軍の古いアーミー・ジャケットのすばらしく精巧で完璧なレプリカをつくってる会社が日本にあることがわかって、それをさがしてネットサーフィンしていたんだ。その途中で、今まで存在も知らなかった若者文化に触れて、すごく刺激的で妙ちきりんで面白かった。なにもかもネット上にある。
ネットで出会ういちばん刺激的な情報はいつも偶然見つかる。まったく予想もしなかったときにね。それがインターネットの最大の面白さだね。――電脳空間三部作に比べて、『ヴァーチャル・ライト』に始まる90年代の三部作は、非常になめらかで読みやすくなりました。初期のごつごつして無愛想な、なにが起きているのかよくわからないような感じがなくなったのは、時代が追いついてきたからでしょうか?
WG 1970年代後半に小説を書きはじめたとき、パンク・シーンに大きな影響を受けた。音楽に限らず、パンク的な美学とか文化にね。それともうひとつ、当時の僕は小説の書き方をよく知らなかった。技術的な未熟さと、パンク的な荒削りさが相俟って、あの文体が生まれたんだと思う。
僕の技術が向上したのか、僕が書いてきたようなことに世の中が慣れてきたのか、自分ではどっちともつかないね。僕は根本的には同じ小説を何度も何度も書き続けてるんじゃないかという気がすることもある(笑)、まあ「未来における現代のリアリティ」を書くというスタンスは一貫しているからね。
『ニューロマンサー』を書いたときは、人間が電脳空間に入るというアイデアだけでも衝撃的だった。でも今はそうじゃない。ふつうの人がインターネットにアクセスしている。ある意味では、『ニューロマンサー』の特殊効果はあたりまえのものになってしまった。CGIのモーフィング技術みたいなもんだね。最初は目新しかったけど、技術の進歩によって見慣れた光景に変わってしまった。
文章技法を磨こうと意識しないうちに、自然と小説技術が向上したのかもしれないな。いいこととは限らないよ。テクニックが芸術の敵になるという人もいるしね。だからなめらかなストーリーテリングをわざと壊そうとすることもある。『フューチャーマチック』で短い断章形式を採用したのはひとつにはそのためだ。――『フューチャーマチック』と言えば、あれを読んで驚いたのは、いちばん最後にSFの王道を行くような変化のビジョンが描かれていることです。ウィリアム・ギブスンもまだSFが好きなんだなと思ってうれしかったんですが。
WG あれはある種アーサー・C・クラーク的なビジョンを書いてみようと思ったんだよ。でも、英語圏の読者がちゃんとあの結末を理解してくれたかどうかは疑問だね。あれで世界が一変してしまうことに気づかない読者がけっこう多くて。「最後はどういうことなんですか?」みたいな質問をよく受けるよ。
その段階を過ぎるとまったく歴史が変わってしまうような特異点、想像もつかない変化が生じるような特異点を描きたかった。――そういう変化が今世紀に起きると思いますか?
ありうるとは信じているよ。なにかを発見するか、別々に発見された三つか四つのなにかが自然に組み合わさることで、想像を絶したなにかが起きて、そこから先の歴史はまったく変わってしまう。今は小さな変化が累積しつつある時代だと思う。この一世紀、変化の速度がどんどん加速していることを考えてみれば、そういう大変化は当然ありうる。
――伝統的なSFでは、その種の大きな発明や発見の結果、変わってしまった世界を書くタイプのものがありました。
僕はそういうSFを読んで育った。でも、僕自身はむしろ、リアリティの手ざわりを必要とするタイプになってしまった。つまり、なにかとっかかりがないと書けないんだよ。
たとえば、自分がスペースオペラを書けるとは思えない。僕バージョンの「スタートレック」は想像できない(笑)。説得力のある幻想をゼロから紡ぎ出すことも可能だと思うけど、僕には無理だね。僕が描いてきた未来世界がほとんどいつも古いジャンクの寄せ集めでできているのは、ひとつにはそのためだと思う。ジャンクを使えば、手ざわりが想像できるからね。また、それに基づいて、テクノロジーの奇跡や新奇性を物語の中でリアルに見せることもできる。
「スタートレック」的な世界は、すべてが想像の世界で、奇跡のテクノロジーでできている。そういう世界をリアルに描き出せる作家もいるだろうけど、僕はそうじゃない。――『スタートレック』や『スター・ウォーズ』はほとんどファンタジーに近いものですが、SFにはもっとリアルな宇宙物もあるじゃないですか。アポロ計画とか、現実の宇宙開発にはあまり興味がなかったんですか?
WG 僕はアメリカの宇宙計画の黎明期に育ったから、そのころは夢中になったよ。それ以前、ロケットやミサイルや宇宙船のことを書いた子供向きの夢みたいな本がたくさん出てて、両親がよく買ってきてくれた。当時の僕は完璧なテクノロジカル・ファシストだったから、「こんな不合理なロケットが飛ぶわけがない」とかさんざん文句を言う、嫌味な子供だった(笑)。そのあとソ連がスプートニクを飛ばして、アメリカが必死に追いつこうとしはじめたときは、「ほらね、だから言っただろ。最初からこうすればよかったのに」と(笑)。
2001年には、少なくとも月には人間が住んでいると当時の僕は思っていた。ところがアポロ計画のあとは何十年たってもなんにもなし。そこであきらめた。宇宙旅行は一種の政府の幻想というか、官僚制のファンタジーになってしまった。だからいまは宇宙よりもむしろロボティクスとテレプレゼンスに興味がある。
世界でいちばんクールな仕事をしてるのは、マーズ・パスファインダーで火星の地表を探査するロボットをつくったやつだと思うね。宇宙開発はいいけど、どうして有人探査の必要があるのかよくわからない。ロボットでいいよ。――最近日本では、ホンダとSONYが相次いで新しいヒト型のロボットを発表しました。
ヒト型のロボットっていうのは、なんかすごく妙な感じがするね。僕自身は、効率的なロボットなら、べつになにかに似せてつくる必要はないと思うけど。まあ、買ってもらうためには人間が共感しやすいかたちが必要なのかもしれない。僕が書くロボットはだいたいすごく小さいか、すごく大きいかのどっちかで、あんまりロボットらしくない。ヒト型のロボットと宇宙旅行は、僕が子供の頃に読んでいたSFでは二大シンボルだった。そういうのを読んで育ったから、作家になってからはすごくオールドファッションな気がして、自分で同じことをしようと思わなかったのかもしれない。
――『マトリックス』は実際に見てみたら意外に楽しかったので驚いたとか。
WG そう。思いがけず(笑)。もっとハリウッド的な安っぽさを予想していたんだけど、そういう間抜けさはほとんどなかったね。人間を並行処理用のチップに使ってるという設定にしたほうがよかったと思う。
――『攻殻機動隊』はどうですか?
WG 娘が日本のマンガ/アニメのすごいマニアでね。『攻殻機動隊』も娘にひっぱっていかれて観た。家族の義務として(笑)。
いい映画だったけど、『AKIRA』が持っていた、クレージーでシェイクスピア的な要素がない。『AKIRA』は、どういうわけか英語字幕入りのビデオを持ってなくて、日本語バージョンをくりかえしくりかえし見ていた。すごくミステリアスで想像力をかきたてられたよ。すごい映画だと思ったね。あとになって字幕入りを観たら、意外とふつうだった(笑)。
百パーセント満足したサイバースペース映画はまだないね。情報のポリティクスを画面にするのは非常にむずかしい。――1989年代は『ブレードランナー』が支配的な映像パラダイムをつくりました。
世の中のありかたを現実に変えた最後のSF映画だ。ファッション・デザイナーも建築家も、多かれ少なかれあの映画に影響を受けて、現実が『ブレードランナー』の世界に近づいてきた。
未来は過去の部品によってできているんだということをあたりまえのようにして描いた作品だね。それまで未来は新しいのがあたりまえだった。――未来というコンセプトを変えた?
いや、僕らは二十年前に、未来というコンセプトを失ったんだと思う。
詩の表現、可能性を広げ、新たな形で「詩」を表現していく企画「詩×(しかける)」。東京国際文芸フェスティバル2014サテライト企画として開催した前回「詩×旅〜詩の図書館と旅する詩集〜」から久しぶりの開催となる第6弾企画が決定しました。
今回は「詩×新宿ゴールデン街 ~ことばの扉を開く2日間~」と題して、詩人や作家、舞台人たちが出入りする街、 新宿ゴールデン街で2016年3月5日(土)、3月6日(日)、2日間に渡って、ゴールデン街各店舗内で詩人たちがパフォーマンスを行います!
今回も東京国際文芸フェスティバル2016サテライト企画として開催いたします。
こちらの特設サイトでは、イベントの詳細をお知らせします。
※イベントに参加されるお客様、こちらのサイトに掲載している【注意事項】を必ずお読みください → 【注意事項】
【「詩×新宿ゴールデン街」フライヤー】
デザインは「詩×」のデザインを今までも担当してきたデザイナーの今垣知沙子さん、MAPはイラストレーターの大崎メグミさんです。
以下よりPDFをダウンロードいただけます。
あなたとわたしとことばは
であえますか
「詩×新宿ゴールデン街」が開催される「新宿ゴールデン街」は約200軒に及ぶ小さな飲食店が並ぶ飲食街です。
今回「詩×新宿ゴールデン街」のイベント会場となる協力店舗は、10〜15席で満席となる店舗が多く、さらに貸切ではない為、一般のお客様もいらっしゃることから混雑が予想されます。
イベントに参加されるお客様には予約対応を行い、確実にお席をご用意したい運営側の考えもございましたが、一般のお客様もいらっしゃることから、予約対応は行わないこととなりました。
今回の企画では席のご予約はできず先着順の着席となります。
他へはしごされて戻られる場合でも席の確保は出来ません。
また、はしごされて同じ店に戻ってきた場合、チャージは無料ですが、ワンドリンクのオーダーをお願いいたします。目印となるものをお渡ししますので、必ずご提示ください。
長時間、同じ店におられる方も適宜オーダーをお願いいたします。「新宿ゴールデン街」という場所は、人と文化が交わる、文化の交差点のような場所です。
もしお目当ての出演者のパフォーマンスが混雑で観ることが困難な場合、「新宿ゴールデン街」という街をご体験していただければ幸いです。
何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
「詩×」運営一同
よろしくおねがいします
入場料 : チャージ¥1,000 + ワンドリンクオーダー
客席数 : 約12人
『BAR GARDEN』はオープンマイクとなります。ですが、4名の出演者は固定の出演時間が決まっており、その時間以外の19:00〜23:00がすべてオープンマイクとなります。
出演者
20:00〜20:30
細川唯(ほそかわ・ゆい)
俳優。2011年下妻市ロリータファッションコンテストグランプリ/講談社ミスiD2014特別賞/TAMA NEW WAVE 加藤拓人監督「それからの子供」最優秀女優賞ノミネート/奈良橋陽子主催アップスアカデミーにて演技を学び現在はフリーで活動中。最近はお絵描きに夢中です。Instagram→yuihosokawa0622
21:00〜21:30
西田藍
1991年10月20日生まれ。熊本県出身。趣味は読書・制服集め。特技、書評。
主な経歴
【新聞】
・朝日新聞夕刊 2013年 5月25日号 インタビュー『みんなアイドル 飽和の市場、新たな個性探す』 ・共同通信「本と私」書評 トルーマン・カポーティ「誕生日の子どもたち」
【テレビ】
ABC朝日放送 お・ま・た・せ ゲーム王 〜すごい奴がやってきたSP〜
NHK教育テレビジョン ニッポン戦後サブカルチャー史
【その他】
ダ・ヴィンチ 電子ナビ 『元ひきこもりアイドル西田藍が選ぶ、「私を救った本」ベスト5』
玄光社 『こだわりのブックカバーとしおりの本』
本の雑誌社『サンリオSF文庫総解説』表紙グラビア&書評 荻上チキ・Session-22
【所属/連絡先】 株式会社スターレイプロダクション http://starray-p.com/
22:00〜22:30
松村翔子
1984年7月14日、横浜生まれ。フリーの舞台俳優として東京の小劇場を中心に活動中。2004年、岡田利規作・演出 一人芝居『マリファナの害について』に出演し、以降チェルフィッチュの作品に多数参加。他では、岡崎藝術座、遊園地再生事業団、月蝕歌劇団、ポツドール等にも出演。
2015年、演劇ユニット・モメラスを旗揚げ。脚本・演出を務める。今夏、第2回本公演となる『薄闇、そこは散漫もしくは出口』を上演予定。 http://the-momeraths.blogspot.jp/
23:10〜23:40
黒川武彦 TAKEHIKO KUROKAWA
1975年生まれ。詩人・映像作家・舞台俳優・古書店主 ・JAZZhouse勤務。
大学在学中より詩作を始める。各種表現活動に携わりながら、パレスチナ難民キャンプ、硫黄島など、様々な土地で書いた詩や身近な事柄の詩を都内を中心に朗読し発表している。
「詩×」主宰。
「Dialogues」リーダー。スポークンワーズ詩誌「どんと、こい!」キャスト。Southern CrossTV 映像制作マネージャー。Kuro press 代表。
2015年NYCの書店より「Masterpiece」を発刊
HP http://btr829.wix.com/poem-on-chair
あした
でます
✴︎真夜中のおバカ騒ぎ!✴︎という番組でレギュラーをかけた人気投票開催中です💕こちらが公式サイトでの投票です→ http://t.co/oa8mNKLpB5
7/12までの投票で次回も出られるか決まりますっ!応援よろしくお願いします🎶 pic.twitter.com/t5JsR97K6Z
— 西田藍@真夜中のおバカ騒ぎ!投票中 (@iCharlotteblue) 2015, 6月 29
そしてっ! #マヨバカ ハッシュタグにて、自撮り投票も行っています。
こちらです→ http://t.co/LEQlFURZ1R
写真ごとに投票できます✨
ちょっと出遅れちゃって焦りにししがグラドルっぽい写真も増やしていくぞ💕🐬 pic.twitter.com/m9NRxyI9Hv
— 西田藍@真夜中のおバカ騒ぎ!投票中 (@iCharlotteblue) 2015, 6月 29
マイナビニュースさんの写真は素敵に写っているのでソフマップデビューをぜひご覧ください❤︎
ひとつだけ付記を……!
記事内の、「高校生の頃に誰かのパクリで書いたりと黒歴史があります(笑)。」
高校時代文芸部で、色々書いてたんです。
このあとの「今は誰かの文章をパクらないように文章を書いていますが、どうですかね(笑)」
ですが、ちょっとニュアンスが違って、オリジナルのものを書いてはいるが、ちゃんと形になるだろうか……という意味合いのことをお話ししたつもりです。この「文章」は趣味で書いている小説(のようなもの)を表しています。
決して、現在、書いている文章に関して誰かのパクリにならないように苦労しているとか、そういう意味合いはございません!
そこだけはご理解いただきたいです。
初イベント、とても楽しかったです!
みなさまありがとうございました❤︎
「アトム ザ・ビギニング」第1巻発売中です!
なんと緊急重版決定!
さてさて、私はランちゃんのコスプレをしてインタビューしてきたよ〜♪
おっきいアトムとツーショット!
秘話がたくさん♪ ぜひ読んでね❤