映画「日本のいちばん長い日」に出てきた天皇のラジオ

このブログ見て「そういえば見てなかったな」と「日本のいちばん長い日」をiTunesで見た。とりあえず見たい映画をオンラインで見られる時代っていいな。

岡本喜八という映画監督の作品、名前だけは聞くがあんまし見たことがない。なんとなくいくつかの作品名を聞いたことあるという印象だと「なんかしらんが相当ラジカルな監督っぽい」みたいな印象である。なんだろ、「日本のいちばん長い日」で言うと、宮城事件が鎮圧された後にも必死に徹底抗戦のビラを撒きまくる兵隊の演出とかが「なんか全然しらんけど岡本喜八の勝手なイメージ」に近いのだけど、そんなことはさておき、この映画、役者の演技がとても良い。笠智衆鈴木貫太郎なんてすげえいい人っぽい。あとNHKアナウンサーの加山雄三。赤ひげの若医者に匹敵する名演技。阿南陸相なんて、以前昼ドラだか朝ドラだかで見た戦時ものの阿南切腹シーンはとにかく自宅でうっかり腹切っちゃってどうしようもなくて何時間もうんうん苦しんで死にましたって感じだったんだけど、さすが三船敏郎。あえて介錯を拒否し、自分が苦しむことで戦争の罪を背負うみたいな貫禄がすげえ。というわけで、とてもいい映画だったんだけど、それよりこの記事のタイトルにしたラジオである。

映画のラストで昭和天皇(八代目松本幸四郎)が自分の録音した玉音放送を聴くシーンがあるのだけど、そこで侍従がセットしたラジオ受信機に「ZENITH」というロゴがついてるのだ。これ、アメリカ、シカゴのメーカーなんである。天皇がアメリカ製のラジオで自身の終戦放送を聞くって、なんかすげえ。これは史実なのか監督の演出なのかとか考えちゃってとにかくすげえと思いました。

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