研究会案内


 東アジア恠異学会
 第148回定例研究会/第22回オンライン研究会
 日時:2024年5月19日(日)
 場所:対面・オンライン併用
   (園田学園女子大学またはzoomにて)

※参加ご希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。
 (申込みは5月16日(木)正午まで)
 (https://forms.gle/K4ApGtbDoW72hfAj7


内容:
○「奈良時代の「鬼」意識と出雲国風土記の「目一つの鬼」」
  −「目一つの鬼」への道、「目一つの鬼」からの道ー」
 ー榎村寛之氏(三重県立斎宮歴史博物館)

【要旨】

 鬼をめぐる議論には多様なものがあるが、「鬼」字の受容とその定着という点での議論はそれほど活発とは言えないように思う。
 本報告では、古事記と日本書紀の比較から「鬼」字で怪物を表す表現形式の定着時期を考え、出雲国風土記の目一つの鬼を素材に、それがどのように反映されたかを検証する。


○「ミノガメ(蓑亀)の虚と実—悪左府が冠直衣で臨んだカメ—」
 ー後藤康人氏(日本カメ自然誌研究会)
  西堀智子氏(和亀保護の会 代表)
  野田英樹氏(帝京科学大学 生命環境学部)
  加賀山翔一氏(千葉県生物多様性センター)

【要旨】

 吉祥存在として認知されているミノガメだが、そのような種のカメがいるわけではなく、甲羅に藻類が付着した状態のカメをそう呼ぶ。つまり日本固有種であるニホンイシガメも、20世紀以降に海外から持ち込まれたミシシッピアカミミガメも、環境によってミノガメになり得る。では歴史資料に記録されたミノガメは何ガメだったのか。今回、主に国内をフィールドとする淡水ガメの研究者と共同して、自然存在ならびに文献上のミノガメについて学際的検討を試みた。「蓑亀」の用例は近世以降であり、江戸前期の本草家である人見必大は『本朝食鑑』で「此亀出處未詳」と述べている。古代日本で改元のきっかけとなった瑞亀であるとの巷説も散見されるが、六国史の祥瑞亀献上記事にミノガメは確認できない。おそらく最も古い記録は久安4(1148)年の「毛生ひたる亀」で、『古今著聞集』には宇治の左府(藤原頼長)が冠直衣で臨んだと記されている。このミノガメが何処からもたらされた何ガメだったのか。吉祥存在として慶ばれたのか。検討および考察の結果を報告する。


*オンライン開催ではありますが、講演会ではなく研究会でありますので、
 ご参加の方は、ご遠慮なくご意見ご発言ください。




*当会は学術団体ですが、参加資格・制限は特に設けておりません。
当会にご興味のある方は直接研究会においでいただくか、事務局にお問い合わせください。


トップページ

研究会案内

研究会報告

刊行書籍案内

おすすめ書籍案内

怪異学用語集


恠異学会のツイートはこちら
学会のお知らせなどを、
時々つぶやいています https://twitter.com/kaiigakkai

恠異学会のメールアドレスはこちら
info☆kaiigakkai.jp
(☆を@に直してお送りください)