お正月はゆっくりと過ごされていますか?新年のスタートを切るにふさわしく(?)素敵なあみぐるみデザイナーさんのご紹介です。今月はBeasts of EdenというEtsyのお店からリアルさを残しつつもかわいいあみぐるみを作っているTiaさんの登場です。
尚、私が訳をしていますので、つたない表現、間違いなどはデザイナーさんご本人ではなく、私の翻訳の未熟さによる間違いです。ご了承ください。英語のオリジナルはこちらからどうぞ。
数年前に棒針編みを始めたのがきっかけです。友人が友達みんなにアームバンドを作ってくれた時期があったんだけど、作ってもらってはすぐになくしてしまって。結局、自分で作れるように作り方を学ぶことにしたのです。毛糸と戯れることになんて全く興味なかったのに、まさに毛糸の世界へのゲートウェイでした!
ちょうどその頃、[アメリカ/西欧諸国で]あみぐるみがブームで、オンラインのフリーパターンサーチでかわいいあみぐるみたちをしょっちゅうみかけました。初めて作ったあみぐるみはCrafty Alienというサイトのフェルト化した特別機動隊の猫だったけど、パターンのほとんどはかぎ針だったので、かぎ針編みをはじめました。
いくつかパターン通りに作った後、それはそれでかわいかったんだけど、立っている犬をおすわり犬に変えたりとか、ブタの身体の形を球形じゃないものにしてみたいとかいろいろ改善したくなりました。「デザイン」というよりは自分のあみぐるみをこうしたい、ああしたいと思う感じでしたが、そうしているうちにかぎ針編みのあみぐるみはスティッチスカルプチャー(彫刻作品)にうってつけの媒体だと気がついたんです。必要なのは簡単な数学か作り上げていく際のビジュアルの観察力。1目ずつ作っていくから、棒針編みのあみぐるみに比べると(それはそれで楽しいと思うけど、私には時間がかかる)、全然楽です。
大抵は友人からのリクエストかお客様からの特別注文です。作り上げる過程が好きなので、例えばリアルな形の羽とか、問題解決のスキルが生かされる作品とか新しいテクニックを使う作品だと特にやる気が出ます。
かなりの動物オタクでもあるので、動物の参考書をぱらぱら眺めたり、動物や環境の写真荒らしをするのが効きます。たまに頭の片隅にアイディアがずっとあって、それにぴったりの糸に出会うとデザイン活動に拍車がかかることもあります。実は最近、モヘアの虹色のboucleをもらったんだけど、これは絶対虹の羊のウールにしなくちゃ。
それは難しい!たぶんリアルな雰囲気を保ちながらシンプルさやかわいさも保っていることかな。例えば、下の写真のシロクマは、ただの梨の形に小さい固まりの足と上方向につぶれた鼻がついているだけのものです。でも、前足と後ろ足の微妙の違いとか首にちょっとアクセントをつけると、ハリネズミにも出来たようなボディがちゃんとクマになります。
それと自分のあみぐるみには口を付けない方が好きです、というのは口を付けると「動物っぽさ」が薄れてしまうからです。それ以外には、目以外は全部糸で作るようにしています。最近は自分で紡いだハンドスパンの糸を使うようにもなったので、ハンドスパン特有の表情が加わっています。
ハンドスパンの糸を使ったあみぐるみのクモ
- 今までに作ったあみぐるみの中で一番のお気に入りは何ですか。またそれはなぜですか。
敢えて選ぶとしたらイカかミニキリンかな。イカのSquidleyは初めての「複雑」なオリジナルパターンで、触手をどうやって作るか、どうやってつけるか悩みながら作り上げました。作るのに時間はかかったけど、すごく楽しかった!
よく見てくださいね。イカ君がキリンちゃんを食べているんですよ!
キリンの方は初めてのフリーハンドの小さなあみぐるみです。すごく小さい子で足にはパイプクリーナーを入れました。細部へのこだわり度と自分の思うような見た目を達成するための問題解決能力に自信がついたから[お気に入りなの]だと思います。自分のミニミニチュアシリーズはアイディアを似たような状況に応用していくだけで、パターンなしで作っています。刺繍でつけた斑点は大変だったけど、結局やって良かったと思っています。これ以後、あみぐるみに刺繍は使わないと誓ったんだけど、今のところ自分で自分を無視しています。
この刺繍の斑点は確かに大変そう!
- 他の人が作ってくれたハンドメイドで今も大事にしているもの、あるいは、今でも心に残っているものはありますか。また、それはなぜですか。
ありました!姉に作られたものだったかもしれないけど、自分のお気に入りにしてました。祖母が作ってくれたぬいぐるみのカエルで、もじゃもじゃの黄褐色お腹にもじゃもじゃの黄褐色のABCが書かれた布を背中に使っていて、大きなプラスチックアイに明るいオレンジで縁取りされた黄色のキノコのワッペンが後ろ足についていました。大人になった頃にはぼろぼろな状態だったから母が捨ててしまったんですよ(ブーイング)!
友人のひとりがすごくクリエイティブな人でどくろのネズミが風船を飛ばしている刺繍がされたワッペンを作ってくれました。まだ何に縫い付けようか決めてないけど。ほんとに芸術的な作品です。
そうね、毛糸を使った手芸は全部好きです。紡ぎに、棒針編み、かぎ針編み、最近はちょっと織物やニードルフェルティングにも手を出し始めました。芸大に行って漫画を専攻したので(でも、その分野では燃え尽き症候群にかかってしまったんだけど)、その分野に戻るように努力しているところです。プリントメイキングも好きで全く飽きません。基本的に手、心、頭を使って作ることが好き。ウクレレとピアノに触るのも好きだし、自然でのアドベンチャーも好き。おいしいものを作ったり食べたりするのも好きです。それから本を読むこと、書くこと。あ、このままだとすごく長いリストになってしまいそう….。
- あみぐるみ作り以外のことで、ブログに公表したことないことを何か一つ教えてください:)
えっと….しばらくの間ヒッチハイクと電車を乗り継いでアメリカとカナダのほんの一部を旅行していました。大半は私の犬と一緒だったんだけど、ずいぶん前に犬の健康状態があまり良くないことが発覚したから、今は落ち着いて車で旅行するようになったのは犬には良かったかもしれません。ちょうど5歳になったところだけど、普通の人よりもっとたくさんの場所に行ったことがあるはず。
足で絵が描けます。
まだまだ不思議な事実はいっぱいあるよ!
もっとフリーハンドでもの作りをしていきたいと思っています。そうすればデザインが複雑でも作っていけると思うから。これからもたくさんの動物たちを作っていく予定だけど、植物やその他のものも試してみたいな。社会問題を扱った展示品とか今とても興味があります。
ビジネスサイドでは今少ししかないパターンの数をもっと増やしたいです。テーマに沿ったパターンをそろそろ作って販売しようと思っています。深海のテーマとか、農場、林冠などなど。大きな作品にも挑戦したいです。といってもそれじゃあみぐるみに相反してしまうのかな。どうなんだろう?
Tiaさんから最後に一言。
もしあみぐるみに興味があるなら、ぜひ挑戦してみて。かぎ針編みの基本を学ぶ他は、数学が得意だろうと、ビジュアルアプローチを取ろうと、両方得意だろうと、簡単にできます。いろんな種類の糸で試してみるのもとてもおもしろいと思います!
幸せそうなカップル♡細部へのこだわりも素敵です。
ありがとうございました!ハンドスパンのあみぐるみなんて面白い☆ハンドスパンって他の作品でも使ったことはまだないんだけど、普通の糸と違った表情が出るんですよね。面白そう。
Tiaさんのことをもっと知りたい方は、Beasts of Edenというのがお店の名前で、同名のサイトもあります。ブログはYo/T–Yarn Over Teaで、ラベリーではNovelTeaです。頂いた写真すべて使い切れなかったので、是非チェックしてみてくださいね。直接連絡取りたい方はnoveltea at 1st-ed.comへメールでお願いします(英語)。Tiaさんの写真はカメラマンのご友人Daniel Martyさんのページから見られます。
(写真はすべてTiaさんより提供いただきました)