2024年03月22日

和歌山バス、4月1日と4月5日にダイヤ改正を実施【3/24追記あり】

和歌山バスは、19日に当初廃止予定としていた雑賀崎循環、六十谷、鳴神の3路線について、廃止方針を撤回する方針を発表しましたが、4月1日改正で減便自体は行うことを予告していました。

本日夕方にウェブサイトの時刻表が更新され、4月1日以降の新ダイヤが閲覧できるようになっていました。
https://transfer.navitime.biz/wakayamabus/pc/map/Top

【3月24日追記】
 3月24日にダイヤ検索画面で確認したところ、今回のダイヤ改正で「休校日ダイヤが設定されるようです。
 近大附属校向けの87・88系統、和歌山信愛短大付属中高向けの62系統の3系統がその対象となるようで、今回のダイヤ改正では4月1日~5日が休校日ダイヤになり、設定がない日や減便がおこなわれる模様です。


ざっと見た感じは以下のような感じです。抜けや誤りがあるかもしれませんのでご了承を・・・。

【一部時刻変更】
  13系統 南海市駅-城北橋-和歌浦口
  117系統 南海市駅-城北橋-マリーナ-海南駅前
  121系統 JR和駅-和歌山城前-マリーナ-海南駅前
  23系統 JR和駅-和歌山城前-医大病院
  35系統 南海市駅-西浜-新和歌浦
  53系統 南海市駅-ブラクリ丁-塩屋-医大病院
  272系統 JR和駅-和歌山城前-延時-和歌山大学-和大前駅東口
  273系統 JR和駅-城北橋-南海市駅-次郎丸-和歌山大学-和大前駅東口
  88系統 南海市駅-鳴滝団地-JR和駅

【増発】
  5系統 南海市駅-和歌山城前-和歌浦口(30系統減便の穴埋め)
  25系統 JR和駅-和歌山城前-和歌浦口(30系統減便の穴埋め)
  94系統 南海市駅-JR和駅東口-紀伊風土記の丘(土休日のみ)

【減便】
  11系統 南海市駅-城北橋-医大病院(1往復)
  27系統 JR和駅-県庁前(4本程度)
  30系統 南海市駅-雑賀崎-JR和駅 (和駅発4本、市駅発平日2本・土休日4本の減便)
  60系統 南海市駅-城北橋-運輸支局前-屋形町-JR和駅(1往復)
  65系統 南海市駅-貝柄町-JR和駅(和駅発が休止)
  83系統 南海市駅-鳴滝団地-近大付属校前-紀伊駅前-川永団地(川永団地発平日2本減便)
  84系統 南海市駅-鳴滝団地-紀伊駅前-川永団地(3往復減便)
  90系統 JR和駅東口-紀伊風土記の丘(土休日2往復)

なお、4月1日から4日までは沿線の私立学校が春休みということからか、87系統(鳴滝団地行き急行)や62系統(三木町・屋形町行き急行)は設定はなく、4月5日に改めてダイヤ改正をおこなって87系統・62系統が改めて設定されることになっており、短期間に2回のダイヤ改正をおこなう異例の展開となっています。

とはいえ、大都市圏でみられる「運転士不足を理由とした大規模減便・路線廃止」は和歌山バス・和歌山バス那賀ともに行われず、とりあえず小幅な改正にとどまったと評価できるのではないかと思われます。ただ、廃止撤回の3路線も暫定措置には変わりはなく、2025年3月に改めて存廃議論が出るのは確実な情勢です。沿線住民をはじめどこまで乗客を増やせるかが勝負の1年となりそうです。

  
Posted by わかやま小町 at 21:32Comments(0)和歌山交通ニュース

2024年03月18日

和歌山バス那賀、3月16日ダイヤ改正、熊取発が繰り下げ!

和歌山バス那賀は3月16日に一部ダイヤ改正をおこないました。

ここ最近の各バス会社のダイヤ改正は本数の減便や終発の繰り上げなどが行われていますが、今回の和歌山バス那賀のダイヤ改正では一部路線で終発の繰り上げ、JRダイヤ改正に合わせたとみられる一部の便の移動など小幅な改正にとどまっています。
なお、従来は紀伊駅前から近大付属校への乗車ができなかった急38系統に紀伊駅前からの乗車ができるようになっているようで、ダイヤ検索で出てくるようになっています。路線図の表記は今のところ変わっていないのですが、もしそうなら近大付属校行きの方は便利になりますね。

特筆すべきは、粉河駅前から熊取駅前を結ぶ粉河熊取線の最終便が30分繰り下げられ、平日の熊取駅発の最終は22:35となったこと。阪和線の和歌山行きの快速電車から乗り継ぎができるのですが、この快速電車に和歌山駅まで乗り続け、和歌山線に乗り換えて粉河まで向かうより、この最終バスに乗り換えたほうが30分も早く粉河駅に到着できます。時と場合によってはかなり有益な乗り継ぎができそうです。

また同日からバスロケーションシステムの運用が始まっています。紀伊粉河線、岩出樽井・岩出りんくう線、粉河熊取線の3路線の運行情報が確認できます。
実はICカード導入時にはGPSが各車両に取り付けられており、3年程前に那賀営業所に仕事で出向いたときに大型モニターにリアルタイムのバスの位置が表示できるようになっていまして、バスロケの導入も時間の問題かとは思っていたのですが、ちょっと時間がかかりましたね。。。
和歌山バスのバスロケーションシステムに追加される形になっており、両社の路線が重複する紀伊団地-紀伊駅前間は双方のダイヤも表示されます。

和歌山バスは4月1日ダイヤ改正の方向とうかがっています。廃止を前提としていた雑賀崎循環、六十谷、鳴神の3路線に対する和歌山市の支援補助金を含む新年度当初予算が21日に採決が行われる見込みで、可決されれば支援補助金の執行が事実上確定しますので、その後新ダイヤが公開されるものと思われます。なお、雑賀崎近辺にお住まいの方によると現行ダイヤより若干の減便が予定されているとのことです。
 

   
Posted by わかやま小町 at 21:19Comments(0)和歌山交通ニュース

2024年02月23日

和歌山バス路線廃止問題その後、など

和歌山バスがかねてから廃止を予定していた3路線について、改めて2024年9月末で廃止する意向を昨年末に改めて発表しました。
これに対して和歌山市は、新年度予算で3路線に加え坂田線を加えた4路線に対して運行支援の資金拠出を行うことを表明、去就が注目されています。

一方、2月2日に「和歌山市地域公共交通会議」が開催されまして、ここでもこの議論があったようです。管理人はこの会議の委員を仰せつかっているのですが、先約の仕事があり参加できず、昨日、議論の概要をお知らせいただきました。

和歌山市は1月に、廃止予定とされた雑賀崎循環、鳴神、六十谷線の沿線自治会とも協議をおこなったうえで、2月議会に提案する新年度予算に、4路線の運行支援補助金を計上した経過となっています。
和歌山バス側は、昨年10月から和歌山市の支援を受けて3路線の運行を継続していますが、昨年末の時点では、2024年4月以降の運行支援スキームが確定していなかったこともあり、昨年末の改めての廃止表明に至ったとのことです。今回和歌山市が2月議会に提案した新年度予算の採否は3月下旬に議決されるため、まだ未確定ですが、補助金が認められた場合は、再び運行継続に向けた取り組みを進めるとのこと。
地域側も、赤字を減らすために、具体的な数値目標を示して、住民に対して乗車を促していく方針を示しており、うまく歯車がかみ合うことを願うばかりです。

なお、現時点で廃止が検討されていたのは
 雑賀崎循環線の長路-雑賀崎-大道町
 六十谷線の梶取-平井、園部-川永団地
 鳴神線の吉田-JR和歌山駅東口-紀伊風土記の丘
・・・で、雑賀崎循環では、和歌公園を含む区間、水軒口-和歌山工業高校前-西浜などは対象外。仮に廃止になった場合は代替路線の計画もあったようです。


もう1つ、地域バスについては来年度も既存3路線とデマンドタクシー1路線は4月1日以降も運行継続となります。2月2日に新年度の事業計画について提案がありました。
紀三井寺団地線については、琴の浦リハビリテーションセンターへの通院需要が一定数あることから、オークワ紀三井寺店から琴の浦リハビリテーションセンター間の延伸が実施されます(オークワ-琴の浦のみの利用は既存バス路線と重複することから不可)。また片道1本を削減し、1日5往復運転になります。また一部バス停の名称が変更となります。
加太地区のデマンドタクシーについては利用者ニーズに沿って一部ダイヤの変更と、バス停の移設・名称変更が実施されます。

  
Posted by わかやま小町 at 10:20Comments(0)和歌山交通ニュース

2024年02月20日

紀の川市も貴志川線70おでかけ回数券導入

紀の川市は昨日、新年度予算の概要を発表しました。

そのなかに、「貴志川線70おでかけ回数券」の発⾏」が盛り込まれています。

https://www.city.kinokawa.lg.jp/kikaku/pdf/6kishakaiken.pdf
こちらのPDFの41ページ目に記載があります。

70歳以上の市民を対象に、貴志川線を全区間で100円で乗車できる回数券を発行することで貴志川線の利用促進を図る施策です。和歌山市が先に導入を発表していますが、紀の川市も同様に導入を公表したことになります。

紀の川市では紀の川から北側の地区でデマンド交通の導入を計画するなど、貴志川線問題を契機に外出支援施策が県内でも特に進んでいる自治体の一つです。今後もこのような施策が進むことが期待されます。
  
Posted by わかやま小町 at 21:04Comments(0)和歌山交通ニュース

2024年02月16日

貴志川線にも70パス導入? 和歌山市新年度予算

和歌山市は2月14日、2024年度一般会計予算の概要を発表しました。

こちらの報道資料に概要が掲載されています。
http://www.city.wakayama.wakayama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/056/194/20240215-1.pdf

この12ページ(PDFでは13ページ)に「和歌山電鐵貴志川線70おでかけ回数券の導入」という項目があります。
「70歳以上の高齢者に利用区間に関係なく利用できる10枚綴りの回数券を1,000円で販売」とあり、現在和歌山市内の路線バスが1回100円で乗車できる「70パス」同等の機能を貴志川線にも付与させることで、乗車人員の増加を図る見通しであることがうかがえます。


また、40ページ(PDFでは41ページ)に「地域公共交通網の維持・充実」という項目があります。

●バス路線維持への支援(拡充)20,135千円
 事業者の経営努力だけでは維持することが困難となった路線である坂田線へのこれまでの支援に加え、令和6年9月末廃止予定の3路線(六十谷線、鳴神線、雑賀崎循環線)に対しても新たに支援を行うことで路線を維持し、住民や観光客等の移動手段を確保

●地域バスへの支援(拡充)26,627千円
 バス路線が廃止となった地域などにおいて、鉄道や路線バスと地域とをつなぐ地域バス(紀三井寺団地線、有功線、木本・西脇線)の運行を支援し、持続可能な公共交通ネットワークの形成を図る

●今後の和歌山電鐵貴志川線維持に向けた対策の検討(新規)3,099千円
 令和8年度から令和17年度までの10年間で行うべき利用促進や利便性の向上対策などを検討するとともに、安全輸送を確保するために必要な費用の検証など、安定的かつ継続的に運営できるための調査を実施

 和歌山バスは雑賀崎循環線、鳴神線、六十谷線を2024年9月末で廃止する意向を発表していますが、今回の予算では、労災病院方面を結ぶ坂田線を加えた4路線に市として補助金を投入する計画のようです。一方で今回のバス路線の廃止について和歌山バスは不採算であることに加え、いわゆる2024年問題による乗務員不足も理由に挙げていることから、和歌山市の補助金が廃止の延期等につながるのか予断を許さない状況といえるでしょう。
 なお、説明図を見る限り、鳴神線はほぼ全線ですが、雑賀崎・六十谷の各線は市の支援部分は末端区間に限られています。運輸局への雑賀崎・六十谷の各線の廃止届け出はもともと全線を対象としたものではなかったためとみられます(例えば六十谷駅付近以西、和歌山工業高校付近は存続の前提の線が引かれています)。逆に、坂田線についてはなぜか北島・梶取付近に市の支援を表す線が入っており、これは単なる誤りなのかどうなのか、若干気にはなります。。。

 また、貴志川線の存続方策の検討については和歌山県も新年度予算に計上しています。
 2006年度から2015年度まで第1次の存続スキームで、そして2016年度から2025年度まで第2次のスキームで存続となっている貴志川線ですが、第3次の存続スキームを検討する時期に入ってきています。現在も交通担当部局と和歌山電鐵の間で断続的に協議が進められていますが、予算をつけて本格的な調査を行う段階に来たと判断できるでしょう。
 和歌山電鐵としては、和歌山駅のバリアフリー化も行いたい意向ですが、和歌山駅舎がJR西日本の所有となっていることからどのような形で実現させるのかも注目したいところです。
   
Posted by わかやま小町 at 23:57Comments(0)和歌山交通ニュース