2013年 11月 14日
仙腸関節周囲の違和感 |
仙腸関節周囲の違和感
30代女性の方です。
左側の背中と右側の仙腸関節周囲の違和感があります。
原因ははっきりしませんが、既往歴として中学の時に左鼠径ヘルニアの手術をしています。
仙腸関節は前屈動作で症状が出ます。関節が緊張して固いのではなく多少緩んで不安定な状態のようでした。
このような場合、直接そこに刺激を与えることはできません。また、コルセットのようなもので安定するまで固定すると症状が落ち着きやすい場合もあります。
脈診や姿勢の観察から、からだのタイプも循環系の力が少し弱く内臓を支えるパワーが気持ち足りないようにお見受けしました。
経絡的な診断は『腎虚』(注1)と判断しました。
操体法の調整とセルフケアのアドバイスとしては、うつ伏せの『かえる足』をお勧めしました。
この方の場合は、左の『かえる足』で左腰を丸くして楽な姿勢を探すと右の仙腸関節も安定した位置に収まりやすいようです。
(図①かえる足)
セルフケアのアドバイスとして『せんねん灸』をつかったお灸もお勧めしました。
ツボとしては古典的調整法(注2)に基づいて、
この方の場合は、右『照海』 左『列けつ』 をお勧めしました。
(図②)『照海』(取穴法;内くるぶしの直下指1本分下)
(図③)『列けつ』(取穴法;手掌手関節横しわ親指側、肘方向に向かって指幅1本半位上、動脈拍動部あたりの圧痛部)
ベルトは妊婦さんに広く使われている
『トコちゃんベルト』がお勧めです。これは妊婦さんでなくとも骨盤がゆるくて不安定な方は試してみてください。
(注1)『腎虚』;東洋医学の診断表記のひとつ。五臓(肝、心、脾、肺、腎)の中の『腎』のエネルギーが不足している状態。症状としては、「冷えのぼせ、むくみ、腰痛、婦人科系のトラブル等」
(注2)今回は『八総穴』というツボの組み合わせを用いた奇経治療の考え方を応用してみました。
*ツボは皮膚のハリがない所やくぼんで力の弱そうなところ、押して痛い所などあることが多いです。、取穴法については、臨床的に用いている部位をわかりやすく書きました。あくまで目安なので、ご自身の生きたツボを
さがしてみてくださいね。
*ツボの位置、解釈は古典によっても国によっても異なっていることがあります。
ブログ『症例集』では、様々な症例について、治療室で行っている調整の様子や、セルフケアのアドバイスなどを載せています。
皆さんの症状にあてはまる、事例もあるかも知れません。是非参考にしてくださいね。
*参考にしてくださいね*
ひとりで操体法 http://www.k-sotai.com/hitori01.html
ブログ『食、息、動、想』http://ksotai02.exblog.jp/
川名操体治療室HP http://www.k-sotai.com
川名操体治療室
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-5-15 ストークメイジュ504
tel/fax 03-3408-7620
URL http://www.k-sotai.com/
mail info@k-sotai.com
twitter http://twitter.com/k_sotai
30代女性の方です。
左側の背中と右側の仙腸関節周囲の違和感があります。
原因ははっきりしませんが、既往歴として中学の時に左鼠径ヘルニアの手術をしています。
仙腸関節は前屈動作で症状が出ます。関節が緊張して固いのではなく多少緩んで不安定な状態のようでした。
このような場合、直接そこに刺激を与えることはできません。また、コルセットのようなもので安定するまで固定すると症状が落ち着きやすい場合もあります。
脈診や姿勢の観察から、からだのタイプも循環系の力が少し弱く内臓を支えるパワーが気持ち足りないようにお見受けしました。
経絡的な診断は『腎虚』(注1)と判断しました。
操体法の調整とセルフケアのアドバイスとしては、うつ伏せの『かえる足』をお勧めしました。
この方の場合は、左の『かえる足』で左腰を丸くして楽な姿勢を探すと右の仙腸関節も安定した位置に収まりやすいようです。
(図①かえる足)
セルフケアのアドバイスとして『せんねん灸』をつかったお灸もお勧めしました。
ツボとしては古典的調整法(注2)に基づいて、
この方の場合は、右『照海』 左『列けつ』 をお勧めしました。
(図②)『照海』(取穴法;内くるぶしの直下指1本分下)
(図③)『列けつ』(取穴法;手掌手関節横しわ親指側、肘方向に向かって指幅1本半位上、動脈拍動部あたりの圧痛部)
ベルトは妊婦さんに広く使われている
『トコちゃんベルト』がお勧めです。これは妊婦さんでなくとも骨盤がゆるくて不安定な方は試してみてください。
(注1)『腎虚』;東洋医学の診断表記のひとつ。五臓(肝、心、脾、肺、腎)の中の『腎』のエネルギーが不足している状態。症状としては、「冷えのぼせ、むくみ、腰痛、婦人科系のトラブル等」
(注2)今回は『八総穴』というツボの組み合わせを用いた奇経治療の考え方を応用してみました。
*ツボは皮膚のハリがない所やくぼんで力の弱そうなところ、押して痛い所などあることが多いです。、取穴法については、臨床的に用いている部位をわかりやすく書きました。あくまで目安なので、ご自身の生きたツボを
さがしてみてくださいね。
*ツボの位置、解釈は古典によっても国によっても異なっていることがあります。
ブログ『症例集』では、様々な症例について、治療室で行っている調整の様子や、セルフケアのアドバイスなどを載せています。
皆さんの症状にあてはまる、事例もあるかも知れません。是非参考にしてくださいね。
*参考にしてくださいね*
ひとりで操体法 http://www.k-sotai.com/hitori01.html
ブログ『食、息、動、想』http://ksotai02.exblog.jp/
川名操体治療室HP http://www.k-sotai.com
川名操体治療室
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-5-15 ストークメイジュ504
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by kei-sotai
| 2013-11-14 22:37
| 腰痛