Uターン路を加えてフルジャンクション

東北自動車道・仙台北部道路の富谷JCTをフルジャンクション化するという話が話題になっていて、

図を見たら、なんだこれ? となった。

事業許可について (NEXCO東日本)

この別紙2のJCT改築事業に書かれているのだが、既存の東北道両方面~利府方面のランプに、

Uターン路を加えることで、富谷ICから東北道両方面が利用できるようになるというもの。

富谷ICに東北道の出入口の役目を持たせるためにUターン路を加えるわけである。

いろんな意味でフルジャンクション化のイメージと合わない事業である。


このUターン路を加えることでフルジャンクションにするという手法は、

新名神の亀山西JCTで採用されたことが知られている。

E1A新名神高速・亀山西JCTの名古屋・伊勢ランプウェイが12月21日開通 (KURU KURA)

分岐して反対の車線にUターンするだけというには大がかりな施設である。

新名神の四日市~亀山の開通時にはこのUターン路は工事中だった。

当初の計画にはなかった施設なのだが、要望もありあとから追加された経緯がある。


新名神の亀山西JCTと東名阪道の亀山JCTを連絡路で結んだ構造で、

実質的に2つで1つのジャンクションで、こういう使い方が想定される。

  1. 新名神 京都方面 ⇔ 東名阪道 四日市方面
  2. 新名神 京都方面 ⇔ 伊勢自動車道・名阪国道方面
  3. 新名神 四日市方面 ⇔ 伊勢自動車道・名阪国道方面
  4. 新名神 四日市方面 ⇔ 東名阪道 四日市方面

1.は草津~亀山開通時のメインルートだったし、2.も京都~伊勢・熊野方面などで有用。

一方で、3.は四日市JCTから東名阪道を走ればよく、4.は同じ方面に戻るということで有用性は見いだしにくい。

このため亀山西JCTは当初計画では3.と4.の往来に対応しない計画だった。

必要性に乏しいという以外に地形上の問題もあったらしい。


一方でせっかく東名阪道と新名神が平行して走っているのだから、

お互いのトラブル時に補完できるようなルートを用意しておくと役立つ可能性はある。

普段は3.の使い方はしなくても、東名阪の四日市~亀山で通行止めが発生したとき3.のような利用が出来ればスムーズに迂回できる。

また、新名神の四日市~亀山西には菰野IC、鈴鹿PAスマートICと東海環状自動車道の分岐がある。

亀山西JCTで3.や4.の通行が可能になることでこれらの利用の幅も広がるとは言える。

もっとも菰野IC・鈴鹿PAについては東名阪の鈴鹿ICの利用も容易に見えるし、

東海環状自動車道については四日市側で東名阪と接続する方が実用的に思える。

東名阪で渋滞など発生したときの二次的ルートに過ぎない気がする。


実態としては四日市JCTで東名阪に入るべきだったのにそれに気づかずに亀山まで来てしまった人を救済するという目的が大きいのでは?

実際、亀山西JCTがフルジャンクション化される以前は、

この分岐が出来ると思い込んで亀山まで来た人が土山ICなどで転回する事例が多発していたという。

Uターン路が完成したことで、一応は正規の分岐ルートということになった。

ただ、Uターン路に分岐して合流して、さらに分岐するという走り方は、

一般的なジャンクションとはだいぶ違う構造で迷いやすいように思える。

前後のルート取りなども加味すると全体的に走行距離もかさみやすいので、

選択肢としては存在するが積極的に使うルートではないんじゃないか。


話は戻って富谷JCTの話。

富谷JCTが東北道と利府方面との往来に特化していたのは、もう一方が富谷ICしかないからである。

この先に延びる構想でもあれば違ったと思うのだが、そういうのはない。

この仙台北部道路というのは 仙台都市圏環状自動車専用道路 を構成する道路である。

ぐるっ都・仙台 (仙台河川国道事務所)

環状道路から角のように飛び出たところが富谷ICである。

ここが飛び出ているのは国道4号線と接続することが目的である。

仙台北部道路~三陸沿岸道路~仙台東部道路をバイパスとして活用できる。

一方でこの付近では東北自動車道と国道4号線は平行して前後にインターチェンジもある。

あえてここに東北自動車道との接続機能を持たせる必要はないと判断したのは理解できる。


一方でこの周辺は宅地化が進み、コストコへの買い物の人も来る。

なので、ここでピンポイントに東北自動車道と接続できることはメリットがあると見たのではないか。

現在、富谷JCT~利府しらかし台ICで4車線化が行われており、

これと連動してUターン路を設置すれば、あとは既存の施設で対応できる。


亀山西JCTの場合は地形上の問題でやむなくこうなったとされているが、

富谷JCTについてはそこまでの理由はなさそうに思える。

安上がりだから? と言われてたけど本当に安上がりなんかね?

今回は4車線化と連動してやるならコストは抑えられそうだが。

亀山西JCTについては既設の高架橋を拡張したり、Uターン路のための造成もそれなりで、これはこれでお金かかってるんだよね。

目的も亀山西JCTは東名阪の迂回路など広域的なものなのに対して、

富谷JCTは富谷IC付近のローカルな利用に対応したもので比べるもんではないだろうが。


ただ、なぜその往来が当初想定されていなかったのかという事情はどちらもよく理解できますね。

フルジャンクション化ということで思い浮かぶのが松原JCTですね。

とはいえ、これまで松原JCTで近畿自動車道と阪神高速を乗り継いで使うことは想定されていなかった。

そりゃそうだ。近畿自動車道から大阪都心なら東大阪JCTから13号東大阪線を使うからな。

しかし、大和川線が開業すると湾岸線へのアクセスにも松原JCTが使われることになる。

これまでは13号東大阪線~16号大阪港線を使っていた需要が大和川線に転換するということだ。

それに対応して近畿自動車道と阪神高速をつなぐランプウェイが増設された。

(大和川線と淀川左岸線)

大和川線の開通によりフルジャンクション化の必要性ができたので作ったと。

新しい道路が開通することで既存のJCTの拡張が必要になることもある。

これは理解しやすい話だと思う。亀山西JCTにも富谷JCTにもこういう考えは当てはまらないが。

伏せ字にするまでもなく人権侵害ではない

昨日、DLsiteで一部語句の伏せ字化とタグの用語置き換えが検討されていることが話題となった。

どうもクレジットカードの取引条件と関係があるらしい。

確かに他のプラットフォームでも伏せ字だらけということで話題になっていた。


ただ、伏せ字にしても本質的に取扱品目が変わるわけではない。

例えば、今回用語置き換えが考えられているワードとして「奴隷」というのがあり、

このタグを「下僕」に置き換えられないかと考えられているという。

確かに本当に奴隷をどうこうして作った作品なら問題なのだが……

実際には普通の役者が設定上「奴隷」としてあれこれする程度のこと。

ゆえに用語の置き換えで「奴隷」とは無関係になるという理屈である。

もっとも手が入るのはタイトルやタグ程度で、中身はそのままなんだろうが。

そもそも、DLsiteの主力は漫画・イラスト・ゲーム・音声といったもの。

実際に身体を使ってどうこうという作品は皆無なんじゃないかなぁ。


少し前にアダルトコンテンツの決済代行業者がクレジットカードからほぼ締め出しを食らったという話を聞いた。

どのような判断があったか定かではないところはあるのだが、

けっこう怪しげなコンテンツを扱っている業者が影響を受けた印象はある。

昨今の状況を考えると、確かに実写のアダルトコンテンツは難しいところがある。


昨年施行された「性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演に係る被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律」がある。

長い名前だが、これは性行為映像制作物(一般的にはアダルトビデオと呼ばれる)について、

ひとたび撮影されると出演者が要請しても販売停止など応じてもらえない問題があり、

法律の言葉で言えば「出演者の心身及び私生活に将来にわたって取り返しの付かない重大な被害が生ずる」ということは起きていた。

そこで契約の締結や出演の撤回というところに特則を設けたわけである。

ただ、そもそもの問題として映像の撮影とはいえ、性行為に対価が生じており、

それって売春防止法で防止すべきとなっている売春なのでは? という話がある。

いきなり禁止すると影響が大きいということでこのような法律になったものの、

性行為映像制作物の制作自体を禁止する形に発展することもあり得る状況である。


売春防止法の売春と、性行為映像制作物は必ずしも紐付くとは限らないが、

アダルトコンテンツの制作という観点で考えるべき法律はそれだけでもない。

これも昨年改正された 不同意わいせつ罪・不同意性交等罪 である。

ここでは、不同意の類型として、「経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること」がある。

アダルトコンテンツの制作というのは金銭的あるいは社会的な要因で不同意を表明しがたいケースが多々考えられる。

もちろん真に同意していてやっていることに疑いのないケースもあるだろうが、

本当にそうなのか疑わしいコンテンツも存在するのは実情なのだと思う。

そこが明確にならない業者の排除が進むのもやむを得ないように思う。


とはいえこれらは実写ものの話である。

先ほど書いたようにDLsiteは漫画・イラスト・ゲーム・音声といったところで、

制作に当たって実際にそのような行為をする必要は全くない。

そのため制作によって人権侵害が生じるということはまずもって考えられない。

そもそも冒頭に書いたような伏せ字や置き換えが効果的ではないって話。


また、日本には わいせつ物頒布罪 が存在する。

そもそも「わいせつ物」であれば販売などが許されないわけである。

これは日本国内のまっとうなプラットフォームでは意識されているものである。

この「わいせつ物」の定義はあいまいな部分はあるが慣例というのは存在する。

うちの販売物には「わいせつ物」は存在してないと断言するのは容易である。


このあたりの事情を考えて伏せ字と用語の置き換えで乗り切れると見てるんだと思うが。

根本的に人権侵害の疑念がぬぐえないものは撤去など考えざるを得ないが、

そういう性質のものではないし、商品自体は変えなくてもよいと考えているか。

確かにそんな気はするのだが、そもそも決済業者の指摘は何なの? という話にもなる。


DLsiteは特に音声コンテンツについては業界ガリバーであって、

全年齢向けの商品も多くあり、ジャンル上「同人」だが大手出版社の商品もあって……

【CV:高橋李依】わたし、二番目の彼女でいいから。ASMR【ヤンデレジェラシー/イタズラ掃除用具箱/耳元文学/添い寝】 (DLsite 同人)

発売元は「電撃G’s Magazine」ってKADOKAWAってことだよね。

そういうプラットフォームでもあるので決済手段が制約されるのはあまりよくないのだが、

一方でプラットフォーム全体としてはアダルトコンテンツの比率が高いわけで、

伏せ字でも用語置き換えでもなんとか今のプラットフォームを継続したいと考えているのではないか。

人権侵害の懸念もなく、公正な慣例によりわいせつ物を除去しているなら、何も問題ないと思うんですけどね。

long型のサイズの方がアテにならない

64bitプロセッサのビルドに使うコンパイラについて、

long型とint型のサイズってなんぼに設定できるのと聞かれて資料を調べてた。


で、こういうデータサイズにはいくつかのモデルがあるんですね。

その中で最も広く使われているのがLP64というモデルだそう。

intが4byte、long, long longとポインタ型が8byteというもの。

(L=longとP=pointerが64bit幅なのでLP64というらしい)

なんでlongとlong longが同じなんだよと思ってしまうけど。

ただ、WindowsではLLP64というモデルを採用しており、

これだとintとlongが4byte、long longとポインタ型が8byteとなる。

(LL=long longとP=pointerが64bit幅なのでLLP64というらしい)


intのデータサイズは環境により異なり、longの幅は4byteで堅いという印象があったのだが、

これは16bitのシステムと32bitのシステムの比較ではその通りである。

その昔、AVRマイコンでプログラムを書いていたときには、intとポインタ型は2byte、longは4byteだった。

このようなデータモデルをIP16L32(I=intとP=pointerが16bit幅, L=longが32bit幅)というらしい。

一方で典型的な32bitシステムでは intとlongとポインタ型がいずれも4byte、

これをILP32(I=intとL=longとP=pointerが全て32bit幅)というそう。


IP16L32とILP32を比較すると下記のことが言える。

  1. long型は4byte幅である
  2. int型とポインタ型のサイズは同じである

少し前まで僕はこの理解でやってたんですよね。

もう16bit環境でプログラムを書くことなんてないわけだけど。

しかしこの性質はLP64ではどちらも成り立たない。

LLP64では1.は成り立つが、2.は成り立たない。というので困ってしまった。


どうしてこんなことになってるのだろうと調べたのだが、

どうもUNIX系ではポインタ型をlong型にキャストするコードが多くあるらしい。

このためポインタ型のサイズとlong型のサイズが合っていると好都合だったのだという。

なんでそんな書き方を多用してたのかよくわからないんだけどね。

この結果、ポインタとは無関係にlongを使っていたところが全部巻き添えになることに。


一方のWindowsではこのような必要性はなかったのか、

データサイズの互換性を重視し、ポインタ型以外はILP32のままのサイズにした。

ポインタ型と同じ幅の整数型はlong long(ILP32でも同様)と書くことになる。

ポインタ型を整数型にキャストする処理があれば、各々手を入れる必要はあるが、

それ以外のプログラムへの影響は小さいと言える。


で、どうも今回使うコンパイラはILP64は選べないっぽいんですよね。

そうするとLP64か……となるのだが、ILP32という選択肢はあるみたい。

えっ!? 64bitのシステムなのにポインタ型含めて32bit幅って大丈夫なの?

この点は確かに欠点で、32bitアドレスで表記できないところにはアクセスできなくなる。

ただ、ソースコードの互換性という点ではもっともよい方法である。

とはいえ、ある部分はLP64、ある部分はILP32みたいな混在は難しいようである。


これらのモデルの差を吸収する記法としては、

uint64_t とか int32_t とか、明示的にデータサイズを付けた型を使うことが考えられる。

ILP32を前提に書かれたコードを修正するならそのような修正になるのでは? とのこと。

この辺どうするかという話はありそうですが。

月10万円もクレジットカードで積み立てるか?

週末に知っていろいろ考えてたんだけど……

クレジットカード積立上限額10万円への引き上げに伴う設定可能日・ポイント付与率について (SBI証券)

クレジットカードでの積立投資信託が月10万円上限になるという。

これは法令の改正に基づくもので、他の証券会社でも同様だと思う。

10万円というのはNISAのつみたて投資枠(年120万円)を意識しているのだろう。


じゃあ月10万円をクレジットカードで積み立てるべきかというと、そう単純な話ではないと思う。

確かにクレジットカードで積み立てるとポイントが付くのはメリット。

でも、毎月10万円も捻出するのはなかなか困難である。

毎月5万円でもなかなかで、ちょっと背伸びして届く程度という感じ。

もし、月10万円の積立ができるとすれば、貯金などを取り崩して……

というのならば、積立というのはよい選択肢ではないかもしれない。

それならば、後に積立する予定の貯金を早く投資に回した方がよい。


確かに株価の上下はあるし、継続的に定額の買付をすることで、

安いときに多く買い、高いときに少なく買い、平均的な取得単価を下げる効果は見込める。

また、定期的に投資を続けるというのは、継続しやすい仕組みでもある。

ただ、やっぱり保有期間が長いというのは効くんですよね。

まとまった資金が投資に回せるなら、早いこと投資した方が得るものは大きい。

で、それがNISA投資枠にも言えるんですよ。

早くNISA投資枠を使えば、その分長く非課税の恩恵を受けられるのだから。


で、そういえば1月にこんなことやってたよなと。

一方でSBI証券では年1~2回のボーナス月に増額して買い付けることが出来る。

毎月100円の積立に、ボーナス月を1月として598800円増額というのは設定可能なようだ。

(新NISAの投資枠を埋める方法)

つみたて投資枠は投資信託の積立買付でなければならない。

しかしボーナスで増額することは可能である。それで1月早々60万円弱を埋めたと。

つみたて投資枠120万円中60万円はクレジットカードで積立するから、残り60万円を早々埋めようと。

でも、資金さえ目処が立てば120万円埋めるのは早い方がよい。


さて、クレジットカードでの積立について貯金があれば早く投資に回した方がよいと書いた。

ただ、クレジットカードでの投資にもメリットはある。

1つはポイントが付与されることで、僕の場合、オリコカードで0.5%である。

もう1つ、口座引落のタイミングが買付のおよそ1ヶ月後であること。

5月1日に買付する資金が5月27日に引き落とされる。そういう仕組みである。

ということはクレジットカードでの投資は1ヶ月弱、投資期間を長く取れる。

そうはいっても買付日・引落日を自由に選べないので、思ったような効果になってるかはわからないけど。


例えば、5月27日に30万円の資金が用意できた場合、

一括で投資する場合は5月27日に30万円買付することができる。

クレジットカードで毎月10万円投資する場合、

5月1日・6月1日・7月1日にそれぞれ10万円の投資を行えば、

5月27日・6月27日・7月27日にそれぞれ10万円引き落とされる。

この場合、5月1日分は一括で投資する場合よりおよそ1ヶ月先回りできる。

6月1日分は一括で買う場合とほぼ同時期なので互角と言えそう。

7月1日分は1ヶ月遅れるが、年3%のリターンを仮定すると1ヶ月で0.25%である。

クレジットカードのポイントが0.5%だから、ポイントのリターンの方が大きそう。

3ヶ月程度までなら資金をクレジットカード積立のために分散させるのはアリかもしれない。


そんなこんなの事情を考えてこんな作戦を考えた。

1月にボーナス月の増額でつみたて投資枠を約60万円埋めた。

クレジットカードでの積立買付が確定しているのは4月1日買付分までで、

ここまででつみたて投資枠を4ヶ月×5万円=20万円が埋まることとなる。

残りのつみたて投資枠はおよそ40万円である。

賞与の支給時期を考慮して、5~7月にクレジットカードで99000円積み立てる。これで30万円弱となる。

で、現在手元に投資に回したい資金があるので、

その一部を4月にボーナス月増額で約10万円をつみたて投資枠で投資する。

これで7月1日にはつみたて投資枠の年120万円がほぼ埋まる形となる。

従来は12月までかけて120万円埋めるつもりだったが、前倒しとなり非課税の恩恵を受ける期間が少し長くなる。


8月以降は課税口座で、例えば月5万円など積立を継続することを考えている。

クレジットカードでの積立は継続的な投資にとっては有益である。

でも、それはNISAである必要は必ずしもない。

最近の実績から5万円ならば継続的に投資に回せるだろうと見ている。

それでまた賞与の前後でクレジットカード積立を増額など、

投資を無理に先送りせずに済む範囲でクレジットカード投資を活用できればよいのではないか。


ところでクレジットカード積立の上限拡大について、

調べてみると選択肢が増えたと歓迎する人ばかりでもなかった

というのもこれに合わせて三井住友カードではポイント付与率について、

積立以外のクレジットカード利用額という要素を加えたためである。

一般的なカードであれば年10万円以上の利用で0.5%、それ未満は0%、

これも困る人はいるかもしれないが、普通に使っている人なら大丈夫。

ゴールドカードの類は元々は無条件で1.0%付与だったのが、

年100万円以上の利用で1.0%、10万円以上で0.75%、それ未満は0%、

これは年100万円以上の利用で年会費無料や特別ポイントの付与もあるので、

総合的に見ればこれもそんなに悪くない。0.75%でも今より少し悪くなる程度。


問題はプラチナカード、とりわけ「プラチナプリファード」である。

これ、なんと元々無条件で5%付与されていたのだという。

明らかにおかしいのだが、その代わり年会費33000円と高額である.

説明を見ると「ポイント還元率特化型のプラチナカード」って書いてあるね。

で、これが積立以外で年300万円未満で1%、300~500万円で2%、500万円以上で3%と、

これは大方は最低限の1%になり、従来の1/5の付与率になる。

いずれのカードも経過措置で今年10月までは従来通りの付与率が維持される。

年会費が高いのでこの間に解約含めて考え直さないといけないなという声がちらほら。


これは三井住友カードに限った話で、オリコカードには関係なさそう。

というかどうもオリコだと積立分もショッピング利用額に積算され、

それを基準にして年会費の優遇も決まるっぽいんだよね。

まだ未確認ですけどね。でも表示上はそう見えている。

他にこれといった使い道のないカードなので、積立だけで実績稼げるのはありがたいんですよね。

(なんでそんなカード持ってるのかというと家賃保証と関係があるのだ)

日本でサッカーしてるなら納税も

外国人のサッカー選手が追徴課税される事態が相次いでいるという。

イニエスタら3選手、計21億円の申告漏れ 国税が「居住者」と判断 (朝日新聞デジタル)

日本で支払われる報酬について非居住者としての課税が行われていたが、

居住者に該当するので、日本で確定申告が必要でしたよという話である。


そもそも居住者と非居住者という考え方について。

基本的にはこのように規定されているそう。

我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、または、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。

(居住者と非居住者の区分 (国税庁))

日本国内に住所があるか、日本国内に1年以上居所を有しているかという。

ただ、何をもって住所とするかが明確ではないので、そこを補足する説明もある。

(1) その者が国内において、継続して一年以上居住することを通常必要とする職業を有すること

(2) その者が日本の国籍を有し、かつ、その者が国内において生計を一にする配偶者その他の親族を有することその他国内におけるその者の職業及び資産の有無等の状況に照らし、その者が国内において継続して一年以上居住するものと推測するに足りる事実があること

(別紙 住所の推定 (国税庁))

継続して1年以上居住しなければ成り立たない職業とか、国籍・親族・資産の状況が問われるようである。


「継続して1年以上居住することを通常必要とする職業」という観点で、

近年明確になった話としては複数年契約のスポーツ選手は居住者になるというもの。

単年契約の場合は1年以上居住しなくてもよいので、非居住者の可能性があるが、

複数年契約の場合、シーズンオフに帰国したとしても、また戻る必要がある。

こういうのは継続して1年以上に含むということである。


ヴィッセル神戸所属だったイニエスタ選手は最初の1年だけ非居住者だったそう。

しかし、その時点から家族帯同であったことを理由として居住者として確定申告が必要でしたよねと指摘を受けたと。

実はイニエスタ選手、2年目以降は日本の居住者として納税を行っている。

でも最初の1年は「現在まで引き続き1年以上居所を有する」と考えていなかったと。

もちろんそれでも複数年契約ならば、最初から居住者となるべきなのだが、

そういう指摘ではなく、最初から日本に住所ありましたよねという指摘である。


調べてみると2018年に結んだのは「3年半契約」だったとか出てくるけど。

でも、形式的には1年未満の契約だったということなんだろう。

確かに調べてみると1年以上働くだろうと考えても、形式上1年未満の契約なら、最初の1年は非居住者として扱われることもあると見つかった。

報酬という面で見て、最初の1年というのは契約金が含まれることが多い。

すなわち契約金に日本で多額の課税をされることを避けるためにこうしたのではないか。

でも、それは成り立たないですよねと指摘された。こういう話に見える。


この裏返しで家族帯同で出国すれば非居住者になれると解釈してはいけない。

シンガポールなど金融商品の売却益が課税されない国というのがあり、

多額の資産を持つ人が日本から移住するということがあるらしい。

1人で出国するよりは、家族を伴って出国する方が有利なのは確かだが、

一方で日本との往来が頻繁だとか、日本にも家があるとか、

そういう実態からやっぱり日本の居住者だよねとなる可能性はある。


イニエスタ選手の場合、日本でサッカーすることで報酬を得て、シーズン中は家族と住み、

形式上は1年未満の契約としても、日本で定着してサッカーするつもりだと。

これはもはや神戸に来た最初から日本に住所がありますよねと。

こういう主張なのかなと思った。


国をまたいだ課税というのはホットな話題でもある。

国境を越えてインターネット上で提供されるサービスというのは、

実態として日本で使われていても、その利益に日本で課税できていないケースが多い。

税負担の軽い国の会社に有形資産、無形資産を持たせて使用料を集めたり、

株式を持たせて配当金を受け取ったり、お金を借りて利子を支払ったり……

租税回避以外の合理性がないものはタックスヘイブン対策税制で相殺されるが、

そこに該当しないようにして、実態として事業を行っている国の税負担を回避しているケースはある。


イニエスタ選手の場合、最初の年はスペインで日本を含む全世界所得の納税を行っている。

一方、日本で非居住者として受け取った報酬が日本で課税されていないわけでもない。

非居住者に支払う報酬には約20%の所得税を源泉徴収する必要があるから。

スペインでは日本での報酬にも課税する一方で、日本で払った税金は控除していたとみられる。

今回の指摘により日本で全世界所得の納税を行うべきとなったわけである。

そうするとスペインで税金を払いすぎたことになるが、これが返還されるかはわからない。

日本の場合は「更生」で払いすぎた税金が戻るのは申告期限から5年以内である。

もしかするとこの判断について日本とスペインで食い違う可能性もある。

その場合は租税条約に基づき両国間での協議が行われることになる。

ただ、主な部分というのは日本でサッカーして得た報酬への課税なので、

なかなかスペイン側としても反論しにくいんじゃないかなと思う。


ちなみに租税条約で183日ルールというのが設けられていることがある。

これは出張ベースで外国に滞在して仕事をする人を想定したルールで、

1年の滞在期間が183日以内で本国で給与を受け取っている場合は、

滞在国での税金がかからない、日本で言えば源泉徴収の対象外になるというもの。

むしろ出張ベースでもこういう規定がなければ滞在国で課税されることがある。

これと居住者判定はまた別の話なんですね。


シーズンを通じてプレーする外国人選手でも非居住者扱いであることが多いと、

以前見たときにはかなり驚いた覚えがある。

居所を置いて1年未満を繰り返せば居住者にならない場合があると。

でも、実際そうなのか? と言われるとかなり疑わしいところはある。

複数年契約の場合は居住者、家族帯同の場合は居住者、シーズンオフも荷物置きっぱなしの場合は居住者――

などとこの範囲は狭められているが、今でもそういう選手がけっこういることは事実のようである。

明らかに生活の本拠が本国に残っていると認めるだけの根拠があればいいんでしょうけど。

世界を転戦するテニスやモータースポーツの選手なんかはかなり難しいらしいですね。

西友のオフィスと西友内のドンキ

ウォルマート傘下ではなくなった西友だが、

昨年、本社が入居していた赤羽店が閉店になったことで、本社が移転した。

既存のオフィスへの分散もあるのだが、主な移転先というのが吉祥寺店だという。

で、どうも元々売場だった4階に移転したのだが、最上階というわけではなく、

専門店フロアと専門店フロアに挟まれた1フロアという不思議な構造。


そもそも閉店になった赤羽店が4階まである建物の1階・地下1階だけが店舗という構造で、

これも売場をオフィスに転用した名残とみられる。

2000年に東池袋のサンシャイン60から移転してきたそうである。

その赤羽店も老朽化に伴い閉店・売却、新しく建ったビルに店舗を入居予定だという。

本社の移転先は吉祥寺店だとは書いたが、実態としては蕨店かもしれない。

この蕨店も3階まである建物の1階だけが西友の店舗となっている。

ここの2階より上を蕨オフィスとして以前から使っていたそうである。

ここと研修センターのある大森店、それに入り切らない分を吉祥寺店の1フロアに移転した。

そんなところではないんかなと推測している。


そんな西友吉祥寺店は本社以外にも変わったものが入っている。

それがドン・キホーテ西友吉祥寺店である。

なんとドン・キホーテと西友が同居しているという不思議な光景である。

元々は6階建ての店舗のうち、無印良品などが入居していた3階を除き、

全てが西友の売り場で、地下1階が食料品、1階が食料品の一部と薬・日用消耗品など、

2階・4階が衣料品、5階・6階が家電・日用品・大工道具など。

まさにフルラインナップの店舗だったが、ここ5年ぐらいで急縮小、

現在は地下1階・1階だけが西友の売場で、食料品と日用消耗品に特化した体制に。

そうしてなくなった衣料品・日用品売場を埋める形でやってきたのがドン・キホーテである。


ドン・キホーテが他のスーパーの中に入居している例は他にある。

アピタ宇都宮店、アピタ新潟亀田店、アピタ新守山店……

って同じくPPIH傘下のユニー(アピタ)の店舗内じゃないか。

確かにユニーの経営していた店舗が「ドン・キホーテUNY」として、

店全体がドン・キホーテになった例もあるのだが、全体としては少数派である。

アピタ・ピアゴのブランドのまま、衣料品・日用品売場にドン・キホーテのノウハウを取り込む方が多く、

その中でも一部をドン・キホーテにしてしまった店が一部にはあると。

それと同じことを西友店内でやっているということである。


赤羽店・蕨店・吉祥寺店と西友自身の売場は食料品・日用消耗品に特化し、

そうして浮いたスペースをオフィスに転用し……とやったわけである。

イトーヨーカドーも衣料品売場は自社での経営をやめる方針だというし、

イオンはフルラインナップのGMSがまだまだ多いとみせかけて、

老朽化した店舗を建て替える中で食品に特化したり、衣料品売場がなくなる例が多々ある。

イオンのGMS事業が安定的に黒字化するようになってきたが、

実態としては食品スーパーに近い店も増えた結果とも言えるし、

店舗の広さがネットスーパーの発進拠点として役立つようになった結果でもある。

それでも他に比べれば、イオンモール内などフルラインナップの店舗は多い方なのだが。


余剰な売場をオフィスに転用してしまえという考えは、実はイオンにもあり、

それが広島段原ショッピングセンター、元は広島サティである。

イオングループとしては、1階にマックスバリュ、これは食品スーパー、

2階にイオン ヘルス&ビューティー(イオンリテール)と靴のASBee、

6階にイオンシネマ(元はワーナーマイカル)が入居している。

で、5階がオフィスなんですよ。イオンリテールの中四国カンパニー、そしてフジの本社が入居している。

6階に元々映画館があった都合もあり、売場フロアと挟まれた構造なのはやむなしか。


と、直営売場は地下1階・1階だけ、2階にドン・キホーテ、4階に本社と、

なんとなく落ちぶれた印象を受けてしまう西友だが、他もそんなもんである。

むしろウォルマート時代から縮小に取り組んでいたことが今はよい方に出ているかも。

吉祥寺店の売場を改装したという本社オフィスは5階以上に通り抜けるときにガラス張りで見えるようになっているよう。

業務スペースが見えるという感じではなさそうだが、それなりに期待の詰まったオフィスなのかもしれない。

観光客は観光特急バスに乗ってくれるか?

かつて京都駅烏丸口バスターミナルの乗り場を1つ占有していた急行100系統、

新型コロナウイルス騒動で2021年に休止、以後廃止となった。

ぽっかり空いた乗り場が寂しいがほぼ同ルートで「EX100系統」として復活する。

令和6年6月実施の市バス新ダイヤ (京都市交通局)

そりゃそうやろという感じもあるが、かつての急行100系統と異なる点もある。


昔からそうなのだが、京都市バスは一部系統で観光客による混雑が著しい。

その中でも一番手を焼いているのが京都駅~清水寺をはじめとする東山通方面である。

東山通は観光客の比率が比較的高いこともあり、休日や観光シーズンの増発を積極的に行っていて、

そこで重要な役目を果たしていたのが急行100系統ということになる。

だから烏丸口バスターミナルの乗り場を1つ占有してたんだけど。


そんな京都市バスの経営状況はよいとは言えず、全体としては赤字の系統が多い。

いろいろ問題もあったバス1日券を廃止して、地下鉄・バス1日券も値上げしたけど。

普段使いなら代替になるかもしれない

定価の運賃値上げも考えたいところなのだが、元々230円は高いと言われ、

観光客によるバス混雑には苦情も多い中で、住民からの理解も得がたく。


そこで登場したのが「観光特急」である。

EX100系統(京都駅~祇園~銀閣寺前)とEX101系統(京都駅~五条坂)の2系統、

停車するバス停を大きく絞り込んで、所要時間も短縮したと言っている。

そしてこのバスの運賃は大人500円、なんと市バスの通常運賃のほぼ倍である。

が、実際にこの運賃を払って利用することは想定していないとみられる。

地下鉄・バス1日券、京都修学旅行 1dayチケットのほか、現金、ICカード(PiTaPa、ICOCA、Suicaなど)がご利用いただけます。

市民利用と観光利用の棲み分けを目的とすることから、定期券、回数券、敬老乗車証及び福祉乗車証は、利用の対象外とします。

※ 運賃の設定に関する規定を整備するため、京都市乗合自動車運賃条例の改正を令和6年3月市会に提案しています。

定価は設定したが、地下鉄・バス1日券での利用を想定しているわけだ。


京都市の狙いとしては観光客に地下鉄・バス1日券を使ってもらうことがあるのだと思う。

というのも京都駅~西大路通方面のバスはあまり増強されないからである。

この区間も観光客の利用が多い。沿線には金閣寺がありますから。

205系統に加え、急行101系統(京都駅~北野天満宮~北大路BT)を走らせていたが、これは復活していない。

急行102系統(北大路BT~北野白梅町~銀閣寺道~錦林車庫)も区間急行として復活するのに。

これについては考え方は一貫していて、地下鉄・バス1日券を持っていれば、

京都駅~金閣寺は京都駅~北大路で地下鉄、北大路BT~金閣寺でバスの方がよっぽど便利だからである。

102系統も烏丸今出川で地下鉄と乗り換えて銀閣寺・北野天満宮に向かうのに有用という理由で復活。

同じく今出川通を走る203系統も増発するという。


ただ、これが期待通りの効果を発揮するかはなんとも言えないところはある。

住民が求めていた観光利用と生活利用のすみ分けというのが、

生活路線に観光客がむやみに乗り込まないようにして欲しいということ思うが、

新規設定されるEX100系統・EX101系統は沿線住民が乗りにくいバスであり、

観光客が206系統や5系統のような生活路線に乗ることは止められない。

既存系統の臨時増発に使っていたリソースを観光特急バスの運行に充てて、

そこに観光客が移ってくれればよいのだが、十分に移転が進むかはわからない。


また、増収効果もよくわからない。観光特急バスは定価こそ高いが、

地下鉄・バス1日券で乗るなら定価が運賃箱に落ちることはない。

これをきっかけにして地下鉄・バス1日券を買う人が増えて、

効率の悪い長距離のバス利用から、地下鉄や駅からの短距離のバス利用に移転してくれれば、

経営改善につながるのかもしれないが、十分な効果が得られるかはわからない。

結局は従来と同じ乗り方を封じるという性質の物ではないってことよな。


ところで京都市バスには梅小路公園発着で観光利用を想定した系統がいくつかある。

かつては「水族館シャトル」とか数字以外の系統番号が付いていたが、

案内上不都合ということもあり数字の系統番号に変わっていった。

  • 58系統: 梅小路公園~四条大宮~祇園~東福寺~京都駅八条口アバンティ前~九条車庫
  • 86系統: 梅小路公園~京都駅~祇園~岡崎公園 (京都駅~岡崎公園の区間便が多い)
  • 88系統: 梅小路公園~京都駅~東山七条~東福寺~京都駅八条口アバンティ前~九条車庫

これ、それぞれ207系統・206系統・208系統との重複が多くなっている。


これらの系統にはそれぞれ手が入るようで、

  • 58系統: 梅小路公園~京都駅~四条烏丸~祇園~東福寺~京都駅八条口アバンティ前~九条車庫
    • 京都駅~四条河原町を5系統と同じルートで走る
  • 86系統: 梅小路公園~京都駅~祇園~岡崎公園
    • 祇園→岡崎公園→三条京阪→四条河原町→祇園となっていたのを往復とも祇園~岡崎公園を直行するようにする
  • 88系統: 京都駅~東山七条~東福寺~京都駅八条口アバンティ前~九条車庫
    • 梅小路公園~京都駅を短縮

58系統は梅小路から京都駅烏丸口に入り、四条・東山・九条と回って八条口へ戻ってくる変なバスになる。

そもそも58系統って何が原型だったっけと調べたら、水族館ができたときに開設された二条駅~梅小路公園のバスだった。

梅小路京都西駅の開業後はこのような利用は減ると見て、

四条大宮~二条駅を四条大宮~祇園~東福寺~九条車庫に差し替えた。

ルートのほとんどが207系統と一致するが、四条通~東山通の混雑が激しく、

この区間を増発する方法として切って貼って作った。

梅小路公園~四条方面の利用も想定しているが、四条~東山を重視している。

この時点で原型がない気もするが、京都駅~四条の増強を目的にルート変更したら、

二条駅~梅小路公園を結んでいたバスの面影は完全に消失してしまった。

A321を買うJAL

以前、こんな話を書きましたが。

というわけでJALに残る767の代替先についてはまだよくわからない。

ただ、一部はA321XLRでの代替を検討してそうな雰囲気はあるな。

(ボーイング767の代替は?)

国内線用としてだがA321を購入するそうである。

確かにあるかもとは書いたけど、JALが本当にこのサイズのエアバス機を購入すると聞くと驚く。

JAL、エアバス社とボーイング社から42機の新型機導入を決定 (JAL)


今後購入予定の機材については下記の通り。

  • エアバスA350-900(国際線用) 20機: 長距離線の機材増備・大型化
  • エアバスA350-900(国内線用) 1機: 羽田空港での焼損機の代替
  • ボーイング787-9(国際線用) 10機: 長距離線の機材増備(ZIPAIR?)
  • エアバスA321neo(国内線用) 11機: 主に羽田空港発着路線で使用
  • ボーイング737-8(国内線用) 21機: 現在の737-800の代替

といったところらしい。

納入時期としては737-8が2026年度から、A321が2028年度からとなっているので、

737-8の方が先らしいが、737MAXといえばこんなこともありましたし……

非常口を追加できる構造

本当にこのスケジュールで納入されるのかはよくわからない。


A321は2クラス構成なら200席程度になるだろうとのことで、

737の165席、767の260席程度の中間、といっても737より少し多い程度だが。

ただ、これでカバーできる範囲も相当あるだろうということなんだろうな。

それより大きなA350-900(3クラス369席)と787-8(3クラス291席)は限定的な路線で使っていくのかなと。

ただ、国際線から転身する787もいるかもねみたいな話はあったが。


操縦資格という面ではA350とA321は同じ資格で操縦できるのではと。

A350-900を国内線用にすでに買っていたからこそA321という選択肢が出てきたのかもね。

すでに社内でもジェットスタージャパンで使っているわけで、その点でも実績のある機材である。

一方でJALとしてはボーイング737の操縦士がかなり多いわけだから、

同シリーズの新型機737-8を購入して代替していきたいという考えはあると思う。

ただ、737-800より古い機材はすでに代替が完了しているので、

737-8の納入が遅れても待てるという判断なのだろう。


JALグループとしては長距離国際線に力を入れていきたいようで、

2020年から運航開始したZIPAIRは好調のようである。

最初はJALから移管した787-8でスタートしたのだが、新造機の導入もしており、

導入計画にある国際線用787-9というのはZIPAIR用を含んでいると明言されていたよう。

このサイズの機材としては実績があり使いやすいという判断なんだろうな。


国内線を含む近距離線については手薄という感じはあるが、

それこそ他のLCC、社内でもジェットスタージャパンとスプリングジャパンがあるわけで、

老朽化した機材の置き換えもどちらかといえばダウンサイジングとなるのかなと。

それにしてもJAL国内線のジェット機は E170, E190, 737-800(737-8), A321, 787-8, A350-900 と一気に多品種になった気がするな。

E170はクラスJがないけど、E190~A321は割と混在して使われるのかも。


A350 XWBの導入以前はJALといえばボーイングというのが定説だったが、

最近のボーイングは注文してもちゃんと来るかわからないというので、

特に新型機を選ぶときには選びにくいのかなという気がする。

A350導入後もボーイング機の注文は続いているが、

すでに実績のある787か、導入をあまり急がない737-8ですからね。

新型機が来ないとかトラブルを起こすANAみたいになりたくはないという思いもあるのかもしれないが。

ABC-MARTアプリの店内モード

東京都の「暮らしを応援!TOKYO元気キャンペーン」は今週土曜で終わるようで。

東京都の予算が切れる前に新車

さすがに1週間で切れることはなかったが、2週間は持たなかったという感じ。

で、駆け込みというわけではないが、靴を買いにABC-MARTへ。

この前はイオンで買ったけど、総合的にはABC-MARTでの購入が多い。


で、ポイント貯まってたっけとアプリを開くと「店内モード」というのが。

QRコードを読んで店内モードに入れるらしい。ふーん。

気になったので、店に入ってポスターに書かれたQRコードを読んでみた。

これで商品のバーコードを読めるのだという。


一体何のためにあるのかと思ったかも知れないが、

靴というのはサイズがたくさんあって、サイズごとに在庫状況が違う。

アプリで値札のバーコードを読み取ると在庫状況が確認出来る。

これがポイントなのだが、注意するべきことがあって、

店内に在庫があるのは「○」表示のサイズだけということである。

ちゃんと説明を読めばわかるのだが「△」は通販に在庫があるという意味。

それに気づかず在庫あるわと店員を読んだら、そのサイズないぞと言われて気づいた。


機能としてはそれだけなのだが、慣れてしまえば便利である。

これよさそうだけど在庫あるのかな? というのをセルフサービスで調べられる。

で、これならよさそうだというのが見つかり、店員を呼んで在庫を出してもらって、

試し履きしてよさそうだったので購入。


どうしても靴は実際に履いてみないとサイズがわからないのはある。

メーカーによっても違うし、その中でも品種により違う。

今回購入したのは過去に窮屈だった覚えもあるメーカーなので、

少し大きめのサイズを選んで出してもらったのだが、正解だった。

通販なら在庫あると言われても、やはりここの心配はぬぐえないわけで、

今在庫がある商品がすぐにわかる仕組みはメリットがある。


店員は「まだ使っている人少なくて」と言っていたけど、

なかなかこういう靴選びにはなじみがないのが実情ではないか。

ただ、ABC-MARTの場合、店員が在庫確認するのにスマートフォンを使っていて、

そういうことがセルフサービスで出来るようになると言われれば、

ああなるほどという感じはあるんじゃないかなと思う。


気になったのはアプリ上の価格表示が通販基準ということかな。

通販で買う方が少し安いなという気づきがあった。

送料の加算が気になるところだが、沖縄県と離島以外は加算なしのようで、

通販で買えば安くてサイズも揃っていいじゃないかとも頭によぎる。

ただ、サイズが合うか確証が持てないので、そういう考えを振り払って買わないといけない。

そもそも通販で買うなら店に行く必要すらないじゃないって。

試し履きして、あと少し大きければ・あと少し小さければ、この色ならば、

とかかなり確証が持てるなら、じゃあ通販で買うわよと言って店を去るのもあるんでしょうが。

兵庫所属馬が栗東経由でドバイへ

ドバイワールドカップデーまで2週間を切った中、不思議な光景が。

また、今回の海外出走に向けての輸出検疫検査は、JRA日本中央競馬会様のご協力のもと、栗東トレーニングセンターで開始しております。

(イグナイター号の海外遠征について (兵庫県競馬組合))

なんとJRAの栗東トレーニングセンターに兵庫所属のイグナイターがいて、

調教タイムの表示にドウデュースと名前が並ぶ光景もあったという。


競走馬の輸出入にあたっては検疫が必要になるが、

輸出前の出国検疫(7日程度)、輸入後の輸入検疫(最短5日)、着地検査(最短3週間)とあり、それぞれできる施設というのが決まっている。

レース出走のために輸出入を行う場合、調教できる施設でなければならない。

出国検疫については、JRA所属馬は東西のトレーニングセンターで行われる。

関西から出国の場合は栗東、成田から出国の場合は美浦となることが多いようだ。

一方の地方競馬では地方競馬教養センター(那須塩原市)で対応できる。

輸入検疫は伝染病のリスクが比較的高いので、他の馬が多い施設は不適で、

JRA所属馬あるいはJRAの国際競走に出走する馬は、競馬学校(白井市)か三木ホースランドパークで行われる。

これも成田着の場合は白井、関西着の場合は三木となることが多いよう。

地方競馬所属馬あるいは地方競馬の国際競走(東京大賞典)に出走する場合は地方競馬教養センターで対応する。

着地検査については、国際競走を行う競馬場や各地の育成牧場で対応できる。

これからレースに出走する馬は輸入検疫後は出走する競馬場に移動、

レースを終えた馬は着地検査に対応した育成牧場に放牧となることが多い。

なお、2022年秋からは東京競馬場でのレースに出走する場合は、

東京競馬場で輸入検疫が受けられるようになり、成田から1回の輸送で済むようになった。


それならイグナイターは地方競馬教養センターで出国検疫・輸入検疫を受けることになりそうだが、

検疫のために国内の長距離輸送が必要になるのは好ましいことではない。

そこで関西から出国するJRA所属馬と一緒に栗東で検疫できることになったのだという。

栗東での検疫ならば園田との往来も容易なのでスタッフのやりくりもしやすい。

おそらく帰国時も三木ホースランドパーク経由になるのではないか。


ところで地方競馬ではダートグレード競走の国際格付けへの移行を計画しており、

そのためにはダートグレード競走を国際競走にする必要がある。

国際競走を行うには競馬場での着地検査に対応しなければならない。

その体制が整えば、所属馬の外国遠征前の輸出検疫にも対応可能となる。

すでに東京大賞典を国際競走で実施している大井競馬場はともかく、

他はこの体制をこれから整備していくことになる。

話によれば兵庫でもこれから国際厩舎の整備を行うとのことで、

そうなれば今回のようにJRAの施設を貸してもらう必要はなくなる。

輸入検査はよくわからないけど。(そこは地方競馬も三木で対応するのか?)


というわけで過渡期ゆえの珍しい光景だったと言えそう。

地方所属馬の外国遠征というのはちらほらありますけど、

東日本(南関東・北海道)からの遠征がほとんどで、西日本からの遠征は珍しい。

というか西日本の地方競馬から全国チャンピオンというのが珍しいのでは?

昨年のJBCスプリント優勝あってのドバイゴールデンシャヒーンへの招待、

地方競馬からそこまで届く馬はそもそも珍しい。

JRAが栗東での検疫を認めたのも、このような事情を総合的に見た結果ではないか。


国際厩舎を整備したところで、外国からの参戦はなかなか考えにくいが、

所属馬の外国遠征とか、あるいは着地検査期間にレースを使う時には役立つ。

着地検査期間のレースを使ったと言えば、昨年の有馬記念のシャフリヤールですよ。

本当は香港ヴァーズに出走するつもりだったが、獣医チェックでNGに。

スタッフとしては問題ないという認識で、有馬記念への出走に切替、

白井での輸入検査後に中山競馬場に入って調教をするという異例の参戦。

それで5着になるのだから立派ですよね。さすがダービー馬。

こういうケースは極端なことを言えば地元馬限定のレースでも発生しうる。

その点でも体制を整えておくメリットはありそう。