■ 最終日は3月27日(水)2024年のJリーグの「第1登録期間(ウインドー)」の最終日は3月27日(水)だった。ひとまず移籍市場はクローズされたが2月1日(木)以降にJ2のクラブが獲得した主な選手を書き出すと以下のようになる。
・MF ヘナト・アウグスト (清水エスパルス→ヴァンフォーレ甲府)
・FW ドウグラス・タンキ (コジャエリスポル→清水エスパルス)
・MF 大石竜平 (ツエーゲン金沢→ブラウブリッツ秋田)
・MF 松井蓮之 (川崎フロンターレ→ベガルタ仙台)
・GK 三井大輝 (名古屋グランパス→徳島ヴォルティス)
・FW 高橋利樹 (浦和レッズ→横浜FC)
・MF 品田愛斗 (FC東京→ジェフ千葉)
・FW チアゴ・アウベス (シャペコエンセ→徳島ヴォルティス)
・MF 黒川淳史 (町田ゼルビア→水戸ホーリーホック)
J2の場合は第1登録期間(ウインドー)が終了した後も育成型期限付き移籍でJ1のクラブから選手を獲得することはできるので「補強はこれで終了」というわけではないがひとまず区切りがついた。上の顔ぶれを見ると「2024年のJ2の昇格争いの行方に大きな影響を及ぼす可能性のある補強」も少なくない。清水はFWドウグラス・タンキ、横浜FCはFW高橋利、徳島はFWチアゴ・アウベスというビッグネームを獲得した。
FWドウグラス・タンキの加入が発表されたのは2月12日(月)だった。J2は2月24日(土)に開幕したので「J2が開幕する約2週間前」だったが彼が来日したのは3月5日(火)で、3月7日(木)からチームに合流しているという。ただ、6節を終えた時点ではベンチ入りの機会すら一度もない。得点源になることが期待されているFWドウグラス・タンキはまだプレーできていないが清水は5勝1敗と好調。いいスタートを切った。
1トップの位置で起用されている元・日本代表のFW北川航がここまで3ゴールを挙げるなど好調。現時点ではFWドウグラス・タンキの不在の影響を全く感じさせない戦いを見せているが188cmの高さと強烈な左足のシュートは清水の大きな武器になるはず。群馬ならびに新潟でプレーした経験があるのでJリーグや日本の生活になれている点も強みの1つになる。J1復帰を目指す清水にとっては大きな補強と言える。
■ J2の第6節J2の第6節。昇格1年目ながら2勝2敗1分けとまずまずのスタートを切った鹿児島ユナイテッドはホームの白波スタジアムで横浜FCと対戦した。横浜FCは2勝1敗2分けで勝ち点「8」。鹿児島は11位、横浜FCは8位に位置する。横浜FCは4節の栃木SC戦(A)は0対1で落としたが5節の群馬戦(H)は1対0で勝利した。J2は5節を終えた時点で岡山が4勝1分け。首位を走っており、4勝1敗の清水が2位に位置する。
ホームの鹿児島は「4-2-3-1」。GK泉森。DF渡邉英、戸根、岡本將、外山。MF藤村慶、山口卓、五領、田中渉、米澤。FWンドカ・チャールス。新加入のDF井林は開幕戦は先発出場したがハーフタイムで交代。2節以降はベンチ外が続いている。CBはDF広瀬健もいる中、DF戸根とDF岡本將のCBコンビで定着しつつある。新加入のFWンドカ・チャールスは3試合ぶりのスタメン。移籍後初ゴールが期待される。
アウェイの横浜FCは「3-4-2-1」。GK市川。DF中村拓、ンドカ・ボニフェイス、福森晃。MFユーリ・リマ・ララ、和田拓、山根永、中野嘉、カプリーニ、小川慶。FW伊藤翔。「補強の目玉」だったFW森海渡が大怪我をして長期離脱。ベテランのFW伊藤翔が1トップの位置で起用された。左WBのMF中野嘉は鹿児島県の阿久根市出身になる。DFンドカ・ボニフェイスとFWンドカ・チャールスはJリーグでは初対決となる。
■ J3の第6節J3の第6節。0勝1敗4分けとまだ未勝利のカマタマーレ讃岐はホームのPikaraスタジアムで昇格2年目の奈良クラブと対戦した。奈良は1勝2敗2分けで12位。開幕から4試合勝ちなしだったが5節の八戸戦(H)で1対0と勝利して今シーズン初勝利を挙げた。元・日本代表のの米山監督になって2年目のシーズンになる讃岐は3節のFC岐阜戦(A)は3対4で競り負けたがその他の試合はいずれもドロー。勝ち点を獲得した。
ホームの讃岐は「4-2-2-2」。GK今村。DF臼井貫、宗近、奥田雄、深港。MF岩本和、川西、森勇人、吉田源。FW冨永、前川。ここまで5試合連続スタメンだった新加入のFW大野耀はベンチスタート。3節のFC岐阜戦(A)で2ゴールを挙げている。神戸から育成型期限付き移籍のFW冨永は5試合で2ゴールを挙げている。昨シーズンは途中加入ながら8試合で4ゴールを記録した。MF川西がボランチで起用された。
対するアウェイの奈良は「4-1-2-3」。GKマルク・ヴィト。DF生駒稀、鈴木大、澤田雄、下川陽。MF神垣、中島賢、山本宗。FW嫁阪、百田、西田恵。開幕戦はGK岡田が先発だったが2節以降は新戦力のGKマルク・ヴィトがスタメンで起用されている。スペイン出身で同国の3部や4部でプレーした実績を持っている。U-23タイ代表のFWグスタフソンはこの日もベンチスタート。5節の八戸戦(H)で初ゴールをゲットした。
■ J3の第6節J3の第6節。3勝1敗1分けで勝ち点「10」のアスルクラロ沼津はホームの愛鷹広域公園多目的競技場でFC琉球と対戦した。J3に降格して2年目となるFC琉球は2勝2分けと負けなし。沼津が3位、FC琉球は7位に位置するが、FC琉球は3節の岩手戦(A)が未消化なので他クラブと比較すると消化試合数は1つ少なくなる。5節を終えた時点で4勝1敗のFC今治が首位を走っており、3勝2分けのFC大阪が2位に位置する。
ホームの沼津は「4-1-2-3」。GK渡辺健。DF安在達、中村勇、附木、濱託巳。MF菅井拓、徳永晃、持井。FW津久井、和田育、鈴木拳。オフの入れ替えが少なかったこともあって新加入選手でスタメン出場したのはDF中村勇のみ。JFLのヴェルスパ大分からの移籍となる。元・日本代表のFW川又ならびにMF齋藤学はベンチスタート。FW川又は5節の宮崎戦(A)は途中出場して終了間際に同点ゴールをゲットした。
アウェイのFC琉球は「3-1-4-2」。GK六反。DF山内舟、鈴木順、藤春。MF岡澤、上原牧、吉本武、岩本翔、佐藤祐。FW野田隆之介、富所。J3最多タイの4ゴールを挙げているFW白井陽はベンチスタート。2023年は11ゴールを挙げたFW野田隆之介が2試合連続スタメンとなった。ベンチスタートとなった大卒1年目のFW庵原は対戦相手の沼津の下部組織出身。古巣対決となる。練習生から本契約を勝ち取った。
■ J2の第6節J2の第6節。4勝1敗と好スタートを切った清水エスパルスはホームのIAIスタジアム日本平でブラウブリッツ秋田と対戦した。秋田は2勝2敗1分け。開幕2連敗スタートだったが3節の徳島戦(A)で初勝利を挙げると5節の栃木SC戦(H)は3対0で大勝。リカバーに成功した。清水は3節の長崎戦(A)こそ、1対4で大敗したがそれ以外の試合はしっかりと勝ち点「3」を獲得している。5試合を終えて10得点/6失点となる。
ホームの清水は「4-2-3-1」。GK権田。DF吉田豊、住吉ジェラニレショーン、蓮川、山原。MF宮本航、中村亮、ルーカス・ブラガ、乾、カルリーニョス・ジュニオ。FW北川航。5節の千葉戦(A)で途中出場ながら1ゴール1アシストのMF松崎快はこの日もベンチスタート。MFルーカス・ブラガが3試合連続スタメンとなった。期待のストライカーのFWドウグラス・タンキは登録は完了したがまだベンチ入りも出来ず。
アウェイの秋田は「4-2-2-2」。GK圍。DF村松航、喜岡、河野貴、才藤。MF諸岡、小野原、畑潤基、佐藤大。FW小松蓮、吉田伊。J1の町田からレンタル移籍のMF佐藤大は4試合で2ゴール1アシスト。3節の徳島戦(A)は1ゴール1アシストの活躍だった。「補強の目玉」と言えるストライカーのFW小松蓮は5節の栃木SC戦(H)はベンチスタートだったがスタメンに復帰した。5試合でまだ無得点と結果が出ていない。
■ アジア予選前の最終テストマッチパリ五輪の出場権を賭けたU-23アジア杯は4月中旬に開幕するがパリ行きを目指す大岩JAPANにとって最後のテストマッチとなるウクライナ戦は3月25日(月)にミクニワールドスタジアム北九州で行われた。3月22日(金)にサンガスタジアム by Kyoceraで行われたマリとのテストマッチは1対3で逆転負け。町田でプレーするMF平河悠のゴールで先制したものの、ミスもあって3失点。不安の残る試合になった。
日本は「4-1-2-3」。GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカU-23)。DF関根大(柏)、DF鈴木海(磐田)、DF馬場晴(札幌)、DF大畑歩(浦和)。MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)、MF松木玖(FC東京)、MF荒木遼(FC東京)。FW山田楓(東京V)、FW染野(東京V)、FW佐藤恵(ブレーメン)。2試合連続スタメンはFW山田楓のみ。スタメン10名を変更した。J1で大活躍中のMF荒木遼は約2年ぶりの代表復帰となった。
ベンチスタートになったのはGK藤田和(千葉)、GK野澤大志ブランドン(FC東京)、DF半田(G大阪)、DF内野貴(デュッセルドルフ)、DF西尾(C大阪)、DF高井幸(川崎F)、DFバングーナガンデ・佳史扶(FC東京)、MF川崎颯(京都)、MF田中聡(湘南)、MF山本理(シントトロイデン)、MF小見(新潟)、MF平河悠(町田)、FW細谷(柏)、FW藤尾(町田)、FW植中(横浜FM)の15名。MF久保建やGK鈴木彩は選出されなかった。
■ J1の第5節J1の第5節。1勝1敗1分け同士の湘南ベルマーレと浦和レッズがレモンガススタジアム平塚で対戦した。ともに開幕戦は敗れたが湘南は2節、浦和で3節で初勝利を挙げた。湘南は10位、浦和は12位となる。優勝候補に挙げられる浦和は開幕戦は広島に0対2で敗れて2節も昇格1年目の東京Vと1対1のドローに終わったが3節の札幌戦(A)は1対0で勝利。3試合で2得点/3失点。攻撃陣はまだ調子が上がらない。
ホームの湘南は「3-1-4-2」。GK富居。DF大岩、キム・ミンテ、大野。MF田中聡、鈴木雄、杉岡、池田昌、平岡大。FW鈴木章、ルキアン。1節と2節は4バックだったが3節から3バックを採用している。キーパーは韓国代表のGKソン・ボムグンがベンチスタート。開幕からずっとGK富居が先発で起用されている。高卒3年目のFW鈴木章には広島に移籍したFW大橋祐に代わってエースになることが期待されている。
対するアウェイの浦和は「4-1-2-3」。GK西川。DF酒井宏、佐藤瑶、ホイブラーテン、渡辺凌。MFグスタフソン、伊藤敦、小泉佳。FW前田直、興梠、関根貴。大黒柱のDFアレクサンダー・ショルツは3節の札幌戦(A)で右ハムストリングの肉離れ。離脱することになった。G大阪から完全移籍のDF佐藤瑶が移籍後初スタメンとなった。FWチアゴ・サンタナはベンチスタート。37歳のFW興梠が2試合連続スタメンとなった。
■ J2の第6節J2の第6節。0勝3敗2分けと開幕から勝ちなし。J2の20クラブの中で唯一の未勝利クラブとなったザスパ群馬はホームの正田醤油スタジアム群馬でファジアーノ岡山と対戦した。昨シーズンの順位は岡山が10位、群馬は11位だったが、両クラブの序盤戦は好対照。岡山は開幕から5試合負けなし。4勝1分けで首位を走っている。2位の清水は4勝1敗で勝ち点「12」。岡山と清水が自動昇格圏に位置する。
ホームの群馬は「3-4-2-1」。GK石井僚。DF大畑隆、城和、中塩。MF天笠、風間宏希、田頭、川上エドオジョン智慧、佐藤亮、高澤。FW平松宗。3連敗中で、かつ、中3日ということが関係しているのか、スタメンを大きく入れ替えた。5試合連続スタメンフル出場だったGK櫛引とDF酒井崇がベンチ外。キーパーはGK石井僚が起用された。2023年はGK櫛引がフルタイム出場したので移籍後はリーグ戦初出場となる。
アウェイの岡山は「3-4-2-1」。GKブローダーセン。DF阿部海、田上、鈴木喜。MF藤田息、仙波、柳貴博、末吉塁、太田龍、田中雄。FWルカオ。こちらも中3日になるがFWグレイソンがベンチスタート。MF岩渕弘はベンチ外。大卒ルーキーのFW太田龍がプロ初スタメンとなった。さらにFWルカオも今シーズン初スタメンとなった。コンディション不良で出遅れていたMFガブリエル・シャビエルが初めてベンチ入り。
■ J3の第5節J3の第5節。1勝1敗2分けで勝ち点「5」の松本山雅はホームのサンプロ・アルウィンでいわてグルージャ盛岡と対戦した。岩手は0勝1敗2分けで勝ち点「2」のみ。3試合を終えて未勝利と出遅れた。松本山雅も開幕戦で勝利した後は3試合勝ちなし。開幕4連勝で首位に立ったFC今治との差が早くも「7」と広がっている。松本山雅は4節の福島戦(A)から中2日。岩手も4節の鳥取戦(H)から中2日での試合になる。
ホームの松本山雅は「4-2-3-1」。GK神田。DF馬渡、高橋祥、常田、山本龍。MF山本康、安永、安藤翼、菊井、滝。FW浅川。J2の秋田に移籍したFW小松蓮に代わって得点源になることが期待されるFW浅川はここまで1ゴール。SC相模原から完全移籍したMF安藤翼はまだ初ゴールが生まれていない。キーパーはGKビクトルやGK村山といった経験豊富な選手がいる中、高卒4年目のGK神田が起用されている。
対するアウェイの岩手は「3-4-2-1」。GK大久保。DF斉藤諒、深津、佐古。MF弓削、新里涼、小暮、高橋峻、安達秀、豊田晃。FW深堀。過密日程ということもあってメンバーを入れ替えてきた。エースのFWオタボー・ケネスはベンチスタート。FW深堀が1トップの位置で起用された。20歳のMF豊田晃は移籍後初出場で初スタメン。名古屋や長野でも出場機会は無かったので高卒3年目にしてJリーグ初出場となる。
■ J3の第5節J3の第6節。3勝1分けと好スタートを切った大宮アルディージャはホームのNACK5スタジアムでテゲバジャーロ宮崎と対戦した。「いちご株式会社」の子会社で宮崎市に本社を置く「宮交シティ」に経営権が譲渡された宮崎は0勝3敗2分けと出遅れた。5節の沼津戦(H)は1対0とリードして後半の終盤を迎えたが後半44分に元・日本代表のFW川又に同点ゴールを許して1対1のドロー。目前まで迫っていた初勝利を逃した。
ホームの大宮は「4-2-2-2」。GK笠原。DF茂木力、村上陽、浦上、植田悠。MF清水祐、小島幹、中野克、種田。FW藤井一、杉本健。元・日本代表のFW杉本健は5試合連続スタメンとなった。5節のSC相模原戦(A)で移籍後初アシストを記録した。2トップの一角ともトップ下とも表現できる微妙なポジションで起用されている。左SHのMF種田、ボランチのMF清水祐、CBのDF村上陽はいずれも初スタメンとなった。
対するアウェイの宮崎は「4-2-2-2」。GK青木心。DF青山生、黒木謙、大武、辻岡。MF坂井駿、田中純、阿野、魚里。FW橋本啓、上野瑶。J3のFC岐阜で監督を務める上野監督の息子であるFW上野瑶はJリーグ初スタメンとなった。2023年はJFLのソニー仙台で10ゴールを挙げてJ3の宮崎への個人昇格を果たした。開幕から3戦連発のFW吉澤はこの日はベンチスタート。FW橋本啓がフォワードの軸になっている。