前回の菓子屋さん「BONNE FÉE」さんに続き、今日も、森のギャラリーに出店するお店をご紹介します。
北見から、LOPPIS初参加の野つけうるしさんです。
昨年からオファーをして、今年の2月に工房にお邪魔し、今回の秋LOPPISに参加いただくことになりました。
一昨年の夏に帯広のpastoralさんでお会いして、朱色のお椀と溜色のぐい呑みを購入してから、その手触り、口当たりのとりこになっているわたしです。
漆のことは仕事の関係ですこしだけ勉強をしていましたが、塗師である菅原さんの生きたお話がとても面白くて、時間を忘れました。
一年を経て、ご一緒出来たことが本当に嬉しくて、どんなブースになるのか楽しみです。
わたしに買い占められてしまう前に、森のギャラリーへお急ぎください。
野つけうるしさんインタビュー
ーどんなお店か、紹介をお願いします。
「北海道・オホーツク地方に工房があります。
この土地らしいものづくりを目指し、オホーツク産の漆を取り入れて、椀や箸などの暮らしの定番となるような漆器を作っています。」
ー秋のLOPPISにはどんな作品が並びますか?
その中でも特に思い入れのある、またはオススメしたい作品についてお聞かせください。
「肌寒くなってきたので温かい汁物にぴったりの汁椀や日本酒に合うぐい呑みなど、お待ちする予定です。
定番の塗り箸もありますので、贈り物やはじめての漆デビューにもおすすめです。」
このぐい吞みの飲み口が秀逸なんです。
すいすいと日本酒がはいっていきます。
ー秋といえば思い出すもの、または秋に必ずしていることは何ですか?
「漆掻き(漆の採取のこと)のために、6月から10月の初めまで週に1回位のペースで山林に通うので、それが終わってホッとするのが秋です。
私は素人の漆掻きですが、一滴一滴掻き集めた漆がまとまった量になると「よくやったなあ」という自分への賞賛と「掻き子さんは偉大」というリスペクトでしみじみした気持ちになります。」
福井県の民謡「漆掻き唄」はわたしの好きな民謡のひとつです。
掻き子さんは本当に偉大だと思います!
上の写真は修行されていた安代塗の工房ですね。
修業時代はとにかく掃除をしていたとか。
今でも「なぜここまで」と思われるくらい、掃除の日々だそうです。
塗師さんにとってホコリや塵は最大の敵なのですね。
ーインテリアとカフェの週末マーケット「LOPPIS」にちなんで質問です。ご自身が憧れている、いつか行ってみたい、または好きでたまらない、インテリアショップやカフェを教えてください。
「岩手県盛岡市にある「光原社」さんの空気と言いますか、美意識に憧れがあります。
漆を習った研修所が岩手県の安代だったので、休みの日に盛岡の街を巡っていました。
民藝や宮沢賢治の印象が強いですが、美しい建物や手入れされた庭、スタッフさんの素敵な制服も記憶に残っています。」
ー最後にお客さまへメッセージをお願いします。
「漆器はたくさん使い、布巾で拭きあげることで美しい艶が生まれます。
毎日のお手入れによって器が育つ楽しみもあります。
ぜひ暮らしの中に取り入れていただけると嬉しいです。
漆や漆器について気になることがあれば、お気軽にお声がけください。
みなさんとお会いできることを楽しみにしております。」
素敵なお写真、ありがとうございます。
まだお若い菅原さんですが、知識も豊富で、最近漆器に関わるようになったわたしにとって、旭川の瀬戸晋さん同様、先生のような存在です。
みなさんもぜひ、野つけうるしさんの作品を手に取って、お話を聞いてみてくださいね。
森のギャラリ―でお待ちしています。
野つけうるし
notsukeurushi.com/home