2024年4月22日月曜日

伊勢湾口で深発地震、異常震域

 
4月21日21時28分、伊勢湾の入り口付近(震央地名は遠州灘)で M4.2、深さ 340km(いずれも速報値)、最大震度 1の深発地震がありました。この地震による震度 1 以上の揺れが観測されたのは遠く離れた栃木県宇都宮市だけでした。異常震域現象です。

震源付近では、沈み込んでいるフィリピン海プレートの上面は深さ 20km 付近、太平洋プレートの上面は深さ300〜350km 程度です。

(図は防災科学技術研究所「AQUAシステム メカニズム解カタログ」より)
 
 
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小惑星 2024 HX が月と地球に接近・通過

 
4月14日から15日にかけての深夜、小惑星〝2024 HX〟が月と地球の近くを通過していたことが NASA/JPL による 4月21日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 HX
(2024年4月21日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月14日 23:29
 (地球)4月15日 01:30
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.22 LD
(地球)0.55 LD
推定直径
9 ~ 20 m
対地球相対速度
9.6 km/s ≅ 3万5000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2029年10月19日ごろ
公転周期435 日 ≅ 1.19 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月21日日曜日

4月17日豊後水道の地震と南海トラフ巨大地震

 
4月17日深夜に豊後水道で発生した M6.6、深さ 39km の地震では、愛媛県と高知県で震度 6弱の揺れを観測しましたが、この地震は南海トラフ地震の想定震源域で起きたため、同地震との関連が注目されています。この点について TV各局は専門家に取材しています。どのような答だったのでしょうか。

NHK ——
 政府地震調査委員会 「大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」

東京大学・平田直名誉教授 「あくまでもふだんと比べて特段の変化を示すデータを得られなかったという評価をしただけで、南海トラフ地震は何の前触れもなく起きる可能性が高いため安心してはいけない」

テレビ朝日 ——
 京都大学・防災研究所・西村卓也教授「今回の地震は沈み込んでいるフィリピン海プレートの中でおこった地震で、プレート自体が割れたような地震ですね。動いている断層の向きや方向が違うので、そこまで直接的な影響がないんじゃないかと思います」「(警戒すべきエリアは)北海道の東部です。釧路・根室地方なんかでも地面の動きが観測されている。これは、いつかわからないけれども、次の地震に向けて着実に歪みが蓄えられているということ」

東京大学地震研究所・笠原順三名誉教授 「メカニズムが少し違いますけどお互いに関連して起きています。今回の地震は、南海トラフ地震のようなプレート境界の地震と“対になったような地震活動”であると思われます。影響が及ぶ可能性は非常にあると思います」「今までは東日本大震災の余震みたいのがほとんどだったんですが、その活動がフィリピン海プレートまで影響を与えて、それが今度はフィリピン海プレートの地震活動に移ってきたということを表しています」「(警戒すべきエリアは)南海トラフの東側。四国、紀伊半島、静岡、関東、その辺のかなり広い範囲ですけども、そういうところに影響を与える可能性があります」

フジテレビ ——
東京大学地震研究所・笠原順三名誉教授 「東海沖、南海沖に境目がある図になっていますが、その境目があるかというと、実は熊本地震の1週間前に紀伊半島の沖で地震活動がありまして、それはその境目にまたがって起きているんですね。つまり今回の地震活動が二つの領域でいっぺんに影響する可能性が高いと考えられます。一緒に起こる可能性が非常に高いんです」「フィリピン海プレートは全部つながっています。一番東側が茨城や千葉の地震なので、首都圏直下の地震もあわせて警戒する必要があると思います」「今回の四国の地震とほとんど同時に、台湾でマグニチュード5の地震が起きているんです。これは全部フィリピン海プレートでつながっているところなんです」
 
日本テレビ ——
 新潟大学危機管理センター・田村圭子教授 「(頻発する地震について)地震は活発期があって、1度地面が動くと、その周りでも地面は動きやすくなる。様々な地方で地震が起これば起こるほど、辺りも揺れる可能性はある」
 
 

ササが開花 — 富山県高岡市

 
4月19日、富山県高岡市伏木一宮にある万葉歴史館(地図)の前庭でササが開花しているのが見つかりました。前庭のササ全体に花が広がっているとのことです。記事にはササの種類は書かれていません。同館では昨春、別の庭でタケの花も咲いたとのことです。
 
「ササの花が咲くのは 60年に 1度とも 100年に 1度ともいわれ ・・・」: 
 

2024年4月20日土曜日

ムーダス・ノイズ

 
このブログでも 1年ほど前に紹介したことがある原因不明の「ムーダス・ノイズ」についての日本語の記事です:
 《 この小さな町の地形が、数世紀にわたり続く奇妙な地震活動の原因とされており、古くは先住民の時代から「ムーダス・ノイズ」と呼ばれてきた 》  

《 小さな地震が起きる度に爆発のような大きな音を立てるのが特徴 》
 
 
 

2つの小惑星が月と地球に接近・通過

 
4月17日と19日に、2つの小惑星が相次いで月と地球の近くを通り過ぎていたことが、4月19日付の NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 HO
(2024年4月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月17日 19:57
 (地球)4月17日 22:10
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.63 LD
(地球)0.45 LD
推定直径
5 ~ 10 m
対地球相対速度
10.2 km/s ≅ 3万7000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近2060年1月14日ごろ
公転周期876 日 ≅ 2.40 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
2024 HQ
(2024年2月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)4月19日 07:11
 (地球)4月19日 17:54
接近日時 誤差
(月)± 2 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)1.45 LD
(地球)0.83 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
7.5 km/s ≅ 2万7000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2024年9月30日
公転周期536 日 ≅ 1.47 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年4月19日金曜日

大地震発生直前に観察される電離層異常発生の物理メカニズムを発見

 
京都大学の 4月18日付の発表です:

「プレート境界面には、すべりやすいスメクタイトなどの粘土質が存在し、その粘土質の中にある水が地震発生前の高温高圧下で超臨界状態となり、電気的な性質が通常の水と異なり絶縁性となり、電気的特性が急に変化することで電磁気学的異常が生成することを初めて提案し、電離層への影響を大気の静電容量によりモデル化し、モデルから予測される生成電場の大きさと観測されている地震発生前の電離層の伝搬異常の速度変化が整合的であることを示しました。」

「本研究成果により、大地震発生前に観測された電離層の異常が、偶然のノイズによるものではなく、物理的な因果関係を持つ前兆現象である可能性が大きくなったと考えることができます。」

 
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噴火続く — アイスランド (続報-2)

 
3月16日(現地時間)の噴火開始から 1ヶ月以上が経ちましたが、噴火は続いています。アイスランド気象局が 4月16日18:00付で発表したところによると ——
  • スンドゥヌクル(Sundhnúkur)火口列の噴火は続いている。スンドゥヌクルのすぐ東に位置する 1つの火口が噴火を続けている。

  • 溶岩はまだ火口の南側に流れているが、遠くには広がっていないため、溶岩は火口付近に溜まり続けている。

  • 噴火の開始以降、4月14日正午過ぎに小規模な群発地震がラガフェル(Lágafell)で始まるまで、噴火現場付近の地震活動は比較的穏やかであった。群発地震は 4時間以上続いた。

  • ファグラダルスフィヤル(Fagradalsfjall)の西側斜面では深さ 6~8km で地震活動が過去 4ヶ月間にわたって続いている。

  • 土地の隆起は続いており、4月初旬からその速度は安定している。

  • マグマ溜まりへのマグマの流入量は、3月16日の噴火開始前の約半分となっている。これは、深部から流入したマグマの約半分がマグマだまりに溜まり、残りの半分が地表に噴出しているためとみられる。
 

2024年4月18日木曜日

火星の「竜の鱗」

 
NASA の火星探査車・キュリオシティが4月14日に撮影した画像です。恐竜の皮膚の化石のように見えます:
《 この日の真の目玉はターゲット「ソーブレード」だった。ソーブレード(Sawblade)は上の画像の上部に沿って見えるブロックのひとつで、そのテクスチャーはチーム・メンバーによって「波状」、「タイヤ痕」、「竜の鱗」といった言葉で表現された。この12年間、火星では多くの層状の岩石を見てきたが、これらの岩石は、表面に刻まれた目まぐるしいパターンによって非常に際立っている 》
 
 

「余震」という言葉

 
気象庁は「余震」という言葉を使わないのだそうです。その理由は熊本地震のトラウマ ・・・