本・書評
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かがわ本めぐり
本屋ルヌガンガ(高松市亀井町) 世間とは別の時間軸提供 /香川
2024/4/18 05:08 961文字郷里の高松に戻り本屋を開いてから、もうすぐ7年がたとうとしています。本屋がつぎつぎなくなる時代に、持続可能な「これからの街の新刊書店」を始めようという試みは、少しずつ商いも安定し、街にもなじんできたなという気がしています。一冊ずつ選書した本を並べ、読書会やトークイベントを行い、お茶を飲んで少しゆっ
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「公園の父」素顔の足跡 林学博士・本多静六 写真集刊行 久喜・顕彰する会、没後70年で /埼玉
2024/4/18 05:01 804文字「日本の公園の父」と呼ばれる本多静六(1866~1952年)の足跡をたどる写真集を、出身地・久喜市で活動する「本多静六博士を顕彰する会」が出版した。希望者には無料で配布する。【萩原佳孝】 同会が没後70年を記念して企画した。本多家が久喜市に寄贈した写真などから計180点を掲載。タイトルの「人生即(
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「80年代音楽ノート」 田家秀樹が新刊発売
2024/4/17 13:05 297文字本紙「特薦盤 歌謡曲・ポップス」欄を執筆している音楽評論家でノンフィクション作家の田家(たけ)秀樹が「80年代音楽ノート」(ホーム社)を出版した。 本紙連載をまとめた著書「70年代ノート」(2011年)の続編。20年4月から2年間、共同通信で配信した100回の連載コラムに加筆した。近年の「シティー
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命がけで2000キロの旅 養蚕業の父・上垣守国の功績が漫画に
2024/4/17 13:00 1217文字日本の近代養蚕(ようさん)業の父と称された兵庫県養父市の養蚕家、上垣守国(うえがきもりくに)(1753~1808)の伝記漫画本が発行された。作者で養父市出身の漫画家、コンタロウさん(72)=本名・高階(たかしな)光幸、東京都在住=は「古里の養蚕のレベルアップのため、少年が命がけで遠い旅をして技術を
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絵本においで
魔法 ハグして ぎゅっ! /福岡
2024/4/17 05:16 414文字皆さんは職場や学校などに出かける際に家族とスキンシップを取っていますか。講演会などで尋ねると、手を挙げるのは30人中1人ほどです。日本にはあいさつで抱きしめ合うなどの文化がなく、抵抗があるかもしれませんが「ハグして ぎゅっ!」を読むと、そのすてきさに気づくきっかけになるかもしれません。 「うれしい
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養父の上垣守国、養蚕振興の功績を漫画化 地元出身・コンタロウさん、江戸期の「冒険」描く /兵庫
2024/4/17 05:10 1219文字日本の近代養蚕(ようさん)業の父と称された養父市の養蚕家、上垣守国(うえがきもりくに)(1753~1808)の伝記漫画本が発行された。作者で養父市出身の漫画家、コンタロウさん(72)=本名・高階(たかしな)光幸、東京都在住=は「古里の養蚕のレベルアップのため、少年が命がけで遠い旅をして技術を持ち帰
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ピックアップ
子どもも大人も楽しく紙工作 紙造形作家・秋山美歩さんが本出版
2024/4/16 05:05 398文字<カルチャー> 紙造形作家の秋山美歩さん(兵庫県西宮市)が「○△□で作る紙工作 いきもの・くさばな・のりもの・たてもの」(講談社、1320円)を出版した。 子どもから大人まで簡単に紙工作が楽しめるよう、折り紙を○△□に切って組み合わせ、犬や花、電車などの作り方を写真付きで説明している。 秋山さんは
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宗像大社の社僧、小説「色定法師」出版 元毎日新聞記者の大垣堅太郎さん、「空海にも劣らぬ高僧」6年かけ執筆 /福岡
2024/4/16 05:05 781文字◇「知られざる不屈の人、分かりやすく紹介」 宗像市の元毎日新聞記者、大垣堅太郎さん(83)が、戦乱で荒廃した鎌倉時代初期に安寧を願い、全ての経典(一切経)を書写した宗像大社(宗像市)の社僧、色定(しきじょう)法師(1159~1242年)を独白体で描いた小説「宗像大社の社僧 色定法師 生涯40年かけ
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埼玉近刊
『大宮詩集46集 2023ANTHOLOGY』=大宮詩人会 /埼玉
2024/4/16 05:02 88文字大宮詩人会(新井良和会長)会員の作品集。中村稔さん「早春の大宮公園」、秋田芳子さん「スポットライト」、あさい裕子さん「始まり」など24人の30編を収録。(私家版、1400円)
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今週の本棚・次回の予定
4月20日の毎日新聞書評欄は『Mine!』ほか
2024/4/15 11:00 540文字4月20日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で掲載予定の本の主なラインアップを紹介します。①橋爪大三郎さん評『神論 現代一神教神学序説』(中田考著・作品社)②飯島洋一さん評『マッカーサー 20世紀アメリカ最高の軍司令官なのか』(リチャード・B・フランク著、ブライアン・ウォルシュ監訳、ウォルシュあゆみ訳・
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観客育む、歌舞伎絵本 中村壱太郎さんつづる 専用アプリで読み聞かせも
2024/4/13 13:00 1663文字「歌舞伎の楽しさを知って、親子で劇場に来てもらいたい」――。歌舞伎俳優の中村壱太郎(かずたろう)さんが中心となってつくった歌舞伎絵本「恋するお三輪(みわ)」が、2024年1月に発売された。「見て 聞いて まねして 楽しむ」がキャッチコピーのシリーズ3冊目。壱太郎さんに「なぜ、歌舞伎と絵本を組み合わ
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今週の本棚・著者に聞く
浅倉秋成さん 『家族解散まで千キロメートル』
2024/4/13 02:01 854文字◆浅倉秋成(あさくら・あきなり)さん (KADOKAWA・1870円) ◇「伏線の狙撃手」の新たな伏線 「伏線の狙撃手」の異名を持つ浅倉さんが、新作で挑んだテーマは「家族」だった。 喜佐(きさ)家は次男・周(めぐる)の婚約を機に、山梨県内の実家を取り壊して「家族を解体」することを決めた。引っ越し直
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今週の本棚・編集後記
「今週の本棚」の編集担当に就いて2週間ほど…
2024/4/13 02:01 164文字「今週の本棚」の編集担当に就いて2週間ほど。仕事で必要な本を買うため、書店に足を運ぶ機会が増えました。東京都内の大型書店をよく訪れますが、レジ前にはほぼいつも、長蛇の列ができています。世は「出版不況」とも言われるが、紙の書籍の人気はやはり底堅い……。列に並んでいる間に、そんなことを考えました。(代
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今週の本棚・情報
ベストセラー
2024/4/13 02:01 181文字<1>国民の違和感は9割正しい(堤未果著・PHP研究所) <2>話す力 心をつかむ44のヒント(阿川佐和子著・文藝春秋) <3>メンタル脳(アンデシュ・ハンセン、マッツ・ヴェンブラード著、久山葉子訳・新潮社) <4>世界は経営でできている(岩尾俊兵著・講談社) <5>テクノ・リバタリアン 世界を変
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今週の本棚
川畑博昭・評 『涙にも国籍はあるのでしょうか 津波で亡くなった外国人をたどって』=三浦英之・著
2024/4/13 02:01 1343文字(新潮社・1925円) ◇異国で生きた、ひとりひとりの物語 あまりに切ないタイトルである。それは、あるフィリピン人女性が発したことばだった。問われた著者は「不意に胸をつかれた」。著者はこの本で、東日本大震災の津波で命を落とした外国籍の人たちの「『生』の物語」を、残された家族や友人知人たちの胸が張り
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今週の本棚
沼野充義・評 『レディ・ムラサキのティーパーティ らせん訳「源氏物語」』=毬矢まりえ、森山恵・著
2024/4/13 02:01 2017文字(講談社・2640円) ◇時空超え世界が響きかわす創作的翻訳 書名の「レディ・ムラサキ」は紫式部のこと。つまり本書は『源氏物語』をめぐる本なのだが、あまたある源氏関係書の中でも類書がまったくないほどユニークで、しかも魅力的な『源氏物語』への招待である。予備知識がなくても楽しめる平易な書き方になって
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今週の本棚・話題の本
『死なれちゃったあとで』=花田菜々子
2024/4/13 02:01 754文字親しかった人の死について誰かと話すのは難しい。死亡時につらさを共有した同士であっても、こちらがいつまでもその人の話をしていれば「まだ立ち直ってないのか」と思われるかもしれないし、逆に明るく話しすぎれば相手の神経を逆なでしてしまうこともあるかもしれない。ゆえに思いをひとりで抱えている人も多いだろう。
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今週の本棚
『井坂洋子詩集』=井坂洋子・著
2024/4/13 02:01 507文字(ハルキ文庫・902円) 井坂洋子は、思春期の心理を表現する第一詩集『朝礼』(一九七九)で登場。その後も、鮮鋭な作品を書きつづけ、読者を魅了する。本書は主要作を収める選詩集。 小学生のときに死んだインコ。「二十数年の沈黙ののち/乾いた土をかぶり/私の肩のあたりで/まだいきているの、と鳴く」(「声」
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今週の本棚
『台湾有事と日本の危機 習近平の「新型統一戦争」シナリオ』=峯村健司・著
2024/4/13 02:01 505文字(PHP新書・1188円) ≪習近平は…こう警告した。「米国は…中国の平和的な統一を支持すべきだ」≫。二三年十一月の米中首脳会談でのこと。不意を突かれたアメリカ側は反応できなかった。 「平和的な統一」は台湾を封鎖し交渉の場に引きずり出す「新型統一戦争」のこと。戦火を交えない巧妙な作戦だ。アメリカも
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今週の本棚・CoverDesign
鈴木成一・選 『経営中毒 社長はつらい、だから楽しい』
2024/4/13 02:01 130文字目にも鮮やかな蛍光黄色の背景。案件に懸念を抱いているのか、彼が経営者であれば、その前に居合わせたくない表情だ。これがやたら前向きなビジネス本に囲まれている。 ◆ 『経営中毒 社長はつらい、だから楽しい』(徳谷智史著・PHP研究所・2090円)より。
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