環境・科学
ピックアップ
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気候革命
バケツの水で生き物の生態を「見える化」 環境DNAの取り組み
5/22 13:00 1749文字真夏の青空には雲一つなく、水面に反射した太陽の光がまぶしい。神奈川県中央部を流れる相模川。この河原で2023年7月末、県立厚木高校(厚木市)の生徒5人がバケツで川の水をくんでいた。 「自分のDNAがくんだ水に混入しないように、ビニール手袋を使いましょう」。生物科の杉原孝治教諭が呼びかけた。 生徒た
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「お父さん、仕方ないよね」 国内最悪の汚染30年、住民の決断は
5/20 05:00 2140文字山あいのベッドタウンで、約30年にわたり住民生活に重くのしかかっていた問題に終止符が打たれようとしている。国内最悪のダイオキシン汚染禍に決着をつけるため、汚染廃棄物の地元での埋め立てが決まった。最終処分場設置を巡り、かつて反対運動を展開した住民らも容認に傾いた。「仕方ないよね」。亡き夫と共に闘った
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「ほこりが喉にたまった」劣悪な環境 知られざる石綿鉱山の被害
5/18 08:00 2360文字粉じんを吸い込むと肺がんや中皮腫を引き起こす可能性があるアスベスト(石綿)。耐火・保温材として戦前から外国産が使われてきたが、戦争によって輸入できなくなったことを機に、国内で鉱山が本格的に開発された歴史はあまり知られていない。石綿鉱山で何が起きていたのか。現地を訪ねると、健康被害の存在が見えてきた
新着記事
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気候革命
「害魚」の発生も予測 「環境DNA」、企業の支援どう広げるか
2024/5/22 13:01 2091文字川や海に漂う生物の遺伝子である「環境DNA」を調べることで、生物多様性維持に生かそうという取り組みが広がっています。今後は企業による支援をどのように広げるかがポイントになりそうです。 「環境DNA」の取り組みを2回に分けて紹介します 上 バケツの水で生き物の生態を「見える化」 下 企業の支援どう広
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気候革命
バケツの水で生き物の生態を「見える化」 環境DNAの取り組み
2024/5/22 13:00 1749文字真夏の青空には雲一つなく、水面に反射した太陽の光がまぶしい。神奈川県中央部を流れる相模川。この河原で2023年7月末、県立厚木高校(厚木市)の生徒5人がバケツで川の水をくんでいた。 「自分のDNAがくんだ水に混入しないように、ビニール手袋を使いましょう」。生物科の杉原孝治教諭が呼びかけた。 生徒た
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ゴキブリが世界の台所を「征服」するまで ゲノム解析で浮かんだ起源
2024/5/22 10:15 741文字世界中で嫌われるあの茶色い虫はどこから来てどのように広がったのか。シンガポール国立大などの国際研究グループは20日、謎に包まれていたチャバネゴキブリの起源に迫る論文を学術誌「米科学アカデミー紀要」に発表した。 世界には約4600種のゴキブリが生息している。日本にもいるチャバネゴキブリは「世界で最も
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水中写真連載 So Blue
海のことは海の生物に 衣替え時期教えてくれる「異色のギャング」
2024/5/22 06:00 1180文字5月の大型連休を過ぎると、私のお気に入りのダイビングエリアのひとつ、高知県大月町の柏島でも海水温度が上昇します。ダイビングスーツを、極寒でも対応可能な「ドライスーツ」から、軽量で動きやすい「ウエットスーツ」に衣替えするタイミングです。 でもこの判断、温度計の数字だけでは意外に難しい。潮などのタイミ
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温室ガスの排出は「海洋環境汚染」 国際裁判所が初の勧告的意見
2024/5/22 00:13 741文字国際海洋法裁判所(ドイツ・ハンブルク)は21日、大気中への人為的な温室効果ガスの排出は「海洋環境汚染」にあたるとの勧告的意見を出した。気候変動の影響や、二酸化炭素(CO2)を吸収して引き起こされる海洋酸性化から海を守るため、日本を含む国連海洋法条約の締約国には「必要なあらゆる措置を講じる義務がある
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「水を通じ、誰一人取り残されない繁栄を」 天皇陛下ビデオ講演全文
2024/5/21 11:44動画あり 4413文字インドネシア・バリ島で開催の「第10回世界水フォーラム」で上映された天皇陛下の「繁栄を分かち合うための水」と題した基調講演の全文は以下の通り。 ジョコ・ウィドドインドネシア共和国大統領閣下、浅川正嗣アジア開発銀行(ADB)総裁、ハン・スンス水と災害に関するハイレベルパネル(HELP)議長閣下、バス
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天皇陛下、世界水フォーラムでビデオ講演 ご自身撮影の写真で解説
2024/5/21 11:42動画あり 485文字天皇陛下は21日、インドネシア・バリ島で開かれている国際会議「第10回世界水フォーラム」に基調講演をビデオで寄せられた。「繁栄を分かち合うための水」と題し、自身で撮った写真などを示しながら、英語で人と水の関わりを解説。「世界の水の現状は楽観視できるものではない」として、衛生や災害など水を巡る議論の
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iPS細胞から精子と卵子のもとを大量作製 不妊の解明も 京大研究
2024/5/21 00:00 694文字ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、精子や卵子のもととなる細胞を大量に作る方法を開発したと、京都大の研究チームが発表した。チームの斎藤通紀(みちのり)・京大高等研究院教授(細胞生物学)は「簡単に増やせる培養法を確立できた。生殖細胞の形成過程や、不妊が起きるメカニズムなどの解明に応用できる」と
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銅事業拡大へ6兆円超 豪BHPが英アングロに買収提案
2024/5/20 16:37 440文字オーストラリアの資源大手BHPグループは、同業の英アングロ・アメリカンに買収を提案した。電気自動車(EV)などで需要増が見込まれる銅事業の拡大を狙う。当初の買収額は388億ドル(約6兆1千億円)だったが、アングロは「過小評価だ」として拒否。BHPは約1割引き上げたが再び拒否され、提案内容の再修正に
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「お父さん、仕方ないよね」 国内最悪の汚染30年、住民の決断は
2024/5/20 05:00 2140文字山あいのベッドタウンで、約30年にわたり住民生活に重くのしかかっていた問題に終止符が打たれようとしている。国内最悪のダイオキシン汚染禍に決着をつけるため、汚染廃棄物の地元での埋め立てが決まった。最終処分場設置を巡り、かつて反対運動を展開した住民らも容認に傾いた。「仕方ないよね」。亡き夫と共に闘った
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30年続いた難題に決着 国内最悪の汚染廃棄物、処分場建設へ
2024/5/20 05:00 560文字大阪府豊能、能勢両町でつくる「豊能郡環境施設組合」のごみ焼却施設で起きた国内最悪レベルのダイオキシン汚染問題で、廃棄物の最終処分を目指す組合が6月、豊能町の処分場建設予定地周辺で環境影響評価(環境アセスメント)を始める。安全性への懸念もある中、環境への影響を数カ月かけて調べる。約30年にわたって地
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粉じん吸って「がん」に アスベストによる健康被害、今も危険
2024/5/18 08:00 1211文字軽くて丈夫、取り扱いやすい上に安価で、「奇跡の鉱物」と称されたアスベスト。20世紀には日本でもあらゆる用途に利用されたが、吸引して数十年も経過してから深刻な健康被害が出ることがあり、「静かな時限爆弾」とも呼ばれる。人体にどのような影響があるのか、専門記者が解説する。 ◇今も建物に大量に残留、ビルの
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「ほこりが喉にたまった」劣悪な環境 知られざる石綿鉱山の被害
2024/5/18 08:00 2360文字粉じんを吸い込むと肺がんや中皮腫を引き起こす可能性があるアスベスト(石綿)。耐火・保温材として戦前から外国産が使われてきたが、戦争によって輸入できなくなったことを機に、国内で鉱山が本格的に開発された歴史はあまり知られていない。石綿鉱山で何が起きていたのか。現地を訪ねると、健康被害の存在が見えてきた
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大阪・関西万博で排出された生ごみからメタン合成へ 大阪ガス
2024/5/17 19:29 442文字大阪ガスは17日、生ごみ由来のバイオガスから都市ガスの主成分であるメタンを合成する実証設備を報道関係者に公開した。設備は8月以降に大阪・関西万博の会場予定地の夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)に移設され、会期中に排出された生ごみからメタンを造り、各国の要人を迎える迎賓館での調理などに活用する。 二酸
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再エネ会社の元役員をインサイダー取引疑いで逮捕 東京地検
2024/5/16 18:52 487文字勤務先の子会社の未公開情報を基にインサイダー取引をしたとして、東京地検特捜部は16日、再生可能エネルギー事業を手掛ける「Abalance」(東京都品川区、東証スタンダード上場)の元執行役員、堀内信之容疑者(60)=さいたま市見沼区=を金融商品取引法違反容疑で逮捕した。 逮捕容疑は、2023年1月中
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八幡平に「ドラゴンアイ」出現 観光客のSNS発信から人気に
2024/5/16 04:30 363文字岩手・秋田県境にまたがる八幡平(1613メートル)の山頂付近にある鏡沼(秋田県仙北市)で、「八幡平ドラゴンアイ」が姿を現し始めた。真っ青な空と雪解け水の薄緑色のコントラストが美しい。今年は雪解けが早く、今月中にも「開眼」する見通し。 鏡沼は、直径およそ50メートルの火口湖。解けた雪が縁にたまると、
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エネルギー基本計画改定へ議論開始 原発の位置づけ焦点
2024/5/15 20:23 1137文字経済産業省は15日、国のエネルギー政策の中長期の方向性を示す「エネルギー基本計画(エネ基)」の改定に向けた議論を始めた。2024年度内に改定し、40年度の電源構成などを示す。脱炭素化の動きが加速する中、岸田文雄政権が活用する方針の原子力発電の位置付けや、石炭火力発電の扱いなどが焦点だ。 「日本はエ
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日本、大型加速器「EIC」の建設計画参加へ 1兆分の1ミリ観測
2024/5/15 19:42 446文字文部科学省は15日、原子核の内部構造など、1兆分の1ミリレベルを観察できる米国の大型加速器「EIC」の建設計画に、日本が参加する方向で検討を始めた。量子コンピューターや核融合など先端技術への応用が期待されており、同省が設置した有識者会議が課題を議論し、正式に参加するかどうかも含めた方向性を今夏にも
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材料科学の最前線、ご覧あれ つくば市の研究施設を26日一般公開
2024/5/15 14:38 590文字茨城県つくば市の物質・材料研究機構(NIMS)は26日、構内の研究施設を一般公開する。新材料開発に取り組む60以上の研究室を見学したり研究者と話をしたりできる。 公開するのは同市千現、並木、桜の3地区にある実験施設や66の研究室。指から蒸発する汗を計測するシステムのデモや、マイナス200度などの低
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「錠剤・カプセル」規制する新法を 紅麹問題で見過ごされた視点
2024/5/15 11:30 2229文字小林製薬の「紅こうじ」を含むサプリメントの健康被害をめぐり、「問題の本質は機能性表示食品にあらず」と、唐木英明・東京大名誉教授は語る。では、本当に求められる安全対策とは。【聞き手・宇田川恵】前編もあります「機能性表示食品だからではない」 専門家が指摘する紅麹問題の本質 ◇有効性高くとも深刻な被害の
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