「10万円、所得制限なし、全国民に」と、大逆転の末に決まった、緊急支援策
朝令暮改とか、時間がかかるとか批判は有るが、もしかしたら、SNSを使用した準直接民主制とも言うべき政治形態が自然発生的に出来上がりつつ有るのかもしれない。
これからの政権は、これからやろうと思うことを、あえて事前に世の中に伝え(意図してか、そうではないのか、わかろうはずもないが、このところ現象としてそうなっている)、それらに対して、メディアやSNSを通じ様々な場所から意見が噴出し、それが収斂したところで、修正が加わり、政策が決定されていく。
こういった方法が機能するには、事態の進捗がリアルタイムで計測できる体制(例えば、日々の感染者数の発表もその一つだろう)と、発生している課題に対する国民の関心の高さ、さらに、各現場等からの声が、多くの人達に届く構造(Twitter、Line、Facebook)が存在し、これに加えて議論され(旧来のメディア~YouTube等の配信による自主メディア)、検証される場(専門家が立ち上げる特設サイト)が備わっている必要があるのだろうが、日本人は、初めてそのようなインフラを既に手に入れているといえよう。
また、こういったサイクルが回っていくには、ある程度時間がかかるのは仕方がないが、現状のコロナ禍においては、数日~数週間程度で、回っているように見える。
現状の政策は、後手後手に回っているとの批判は多いが、このような検証をしつつ前に進んでいると仮定するならば、それは必要な時間をかけているとも言えるのかもしれない。
東日本大震災で、Twitter や Line の普及率が一段と上がったわけだが、現代に生きる我々は、政治手法の大転換を目撃しつつ有るのかもしれない。
追記
コンビニエンスストアーのネットワークがが全国各地、津々浦々に張り巡らされているこの状況も、忘れてはならないだろう。 生活物資が一通り手に入るこの物流網が、生命維持のための物資を、ほとんどすべての国民がアクセスできる状況になっていることは、ある意味で奇跡なのかもしれない。
様々な問題を抱えているように見える現代日本では有るが、このような基礎インフラはかつて無いほど進歩しており、我々は、ほとんど自覚することもなく、享受しているとも言えるのではないだろうか。