KEY PERSON INTERVIEW医学部卒業生の半数は家庭医にすべきWONCA(世界家庭医機構)会長 マイケル・キッド氏 2017年度に新たな専門医制度がスタートし、プライマリ・ケアを担う「総合診療専門医」が新設されることになっている。福島県地域医療支援センターの助成を受けて2月に来日したWONCA(世界家庭医機構)会長のマイケル・キッド氏に、家庭医の国際的な動向について聞いた。…2014/03/27プライマリケア
医師1823人に聞いた「お薬手帳」の利用度84%がお薬手帳をチェックして良かった経験「あり」 2014年度診療報酬改定で薬剤服用歴管理指導料(41点)が見直され、お薬手帳に関する算定要件を満たさない場合の点数(34点)が新設されることになった。患者にしてみれば、お薬手帳を持たなければ医療費がわずかだが節約できることになるため、4月以降、お薬手帳の利用がどう変化するか、気になる…2014/03/19医薬品
KEY PERSON INTERVIEW耐性菌の脅威はテロリズムに匹敵 欧州では年間2万5000人が死亡英国主席医務官 サリー・デイビス氏 英国は昨秋、耐性菌に関する5カ年対策を公表した。英国主席医務官(UK Chief Medical Officer)のサリー・デイビス氏が来日したのを機に、世界各国が協働して耐性菌対策に取り組むことの重要性について聞いた。(2013年11月15日収録)…2014/01/15感染症
特集◎高齢者にやさしい薬・検査・ロボット Vol.3日本発の独自技術が実用化 高齢者の体と心をアシスト身体機能や認知機能を改善するロボット 日本が得意とするロボット技術が、高齢者の医療・介護に大きなインパクトを与えそうだ。中でも世界レベルで実用化が進んでいるのが、失った身体機能を改善・補助・拡張するロボットスーツ「HAL」と、心理・情動に働き掛けるメンタルコミットロボット「パロ」だ。…2014/01/14医療機器
文科省検討会、薬学教育の新コア・カリキュラムを了承教育時間の7割をコア・カリ、残り3割は大学独自のカリキュラムに 文部科学省の薬学系人材養成の在り方に関する検討会(座長は自治医大学長の永井良三氏)は25日、6年制学部・学科における改訂「薬学教育モデル・コアカリキュラム」(以下、新コア・カリキュラム)を了承した。2015年度の新入生からスタートする。…2013/12/26DI
ロドデノールがもし塗り薬だったら ロドデノール「4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール」を含む美白化粧品の使用後に、白斑や色素脱失を起こす人が相次いで見つかった。ロドデノールは、化学構造の似たラズベリーケトンの製造従事者に白斑が生じたことが開発のきっかけだったにもかかわらず、市販後、長期にわたって色素脱失のリ…2013/11/07医薬品
特集◎相次ぐ研究不正、信頼回復のための10人の提言臨床研究リテラシーがなければ臨床医は務まらない第10回 名郷 直樹氏(武蔵国分寺公園クリニック院長) エビデンスに基づく医療(EBM)の考え方を日本でいち早く取り入れ、医学生・研修医の教育に奔走してきた武蔵国分寺公園クリニック院長の名郷直樹氏。治療方針を決定する立場にある医師は、臨床研究を読み解く力が欠かせないと強調する。…2013/09/17医の倫理
緊急シンポジウム「成長戦略下の臨床研究における産学連携のあり方」より「臨床研究を推進するエコシステムの確立が必要だ」 日本の臨床研究は、(1)国際的水準に達していない、(2)質の担保ができていない、(3)大規模臨床研究を実施できる能力が不足している――といった問題がある。私は、臨床研究をより良くするための課題について、信頼性の確保と、臨床研究推進エコシステムの確立の2つに絞って述べてみたい。…2013/09/17医薬品
緊急シンポジウム「成長戦略下の臨床研究における産学連携のあり方」より「iPS細胞を用いた再生医療で脊髄損傷に光を」 神経の再生において重要なのは、軸索の再生(Regrowth)、細胞の補充(Replacement)、そして機能の再生(Recovery)という3つのRだ。われわれはiPS細胞から神経前駆細胞を誘導し、マウスやサルの脊髄損傷モデルを用いて非臨床試験を行い、適切な時期(亜急性期)に適切なiPS細胞から誘導した神経…2013/09/15先端医学
緊急シンポジウム「成長戦略下の臨床研究における産学連携のあり方」より「世界の医療を変えるエビデンスの創出を」 日本の基礎研究は高いレベルにあるが、臨床研究は遅れている。これまで臨床研究が進まかった理由としては、大学の研究者に臨床研究に対する関心が低く、訓練も受けていないこと、臨床研究に対する評価が低かったこと、支援体制・支援する人材が不足していること、企業との公平な連携体制ができて…2013/09/13医薬品
特集◎相次ぐ研究不正、信頼回復のための10人の提言社会的意義のない研究は被験者の善意を裏切る第9回 田代 志門氏(昭和大研究推進室講師) Jikei Heart Study(JHS)やKYOTO HEART Study(KHS)で判明した研究不正をきっかけに、研究者の利益相反(COI)の問題が改めてクローズアップされている。JHSやKHSが実施されていた時期、研究を実施した各講座に対して、ノバルティス ファーマ社から億単位の奨学寄付金が支払われていた。…2013/09/13事件・話題
ランセット誌がJikei Heart Study論文を撤回 ランセット誌は9月7日号で、2007年に同誌に掲載されたJikei Heart Study(JHS)論文(Lancet. 2007; 369: 1431-9.)を撤回することを発表した(Lancet. 2013; 382: 843.)。2013/09/06事件・話題
特集◎相次ぐ研究不正、信頼回復のための10人の提言MRとの接触がもたらす影響を自覚しよう第5回 宮田 靖志氏(北大病院卒後臨床研修センター副センター長) 7月に開催された日本医学教育学会のセミナー「医師、医学生と製薬企業との適切な関係について考える」は、立ち見が出るほど多くの関心を集めた。座長を務めた北大病院の宮田靖志氏は、医師は製薬企業のマーケティング活動に取り込まれていると警鐘を鳴らす。…2013/08/30医の倫理
特集◎相次ぐ研究不正、信頼回復のための10人の提言製薬企業による経済的支援は契約で明文化を第2回 今村 恭子氏(一般財団法人日本製薬医学会理事長) 日本製薬医学会は7月に、臨床研究における不正の防止と信頼回復を目指し、「臨床研究の信頼性に関する緊急提言」を公表した。製薬企業に勤務した経験もある同学会理事長で医師の今村恭子氏に、製薬企業による臨床研究の支援の在り方について聞いた。…2013/08/23医の倫理
文部・厚労合同会議で中間とりまとめ(案)を了承疫学研究倫理指針と臨床研究倫理指針は統合へ 文部科学省と厚生労働省の「第7回疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る合同会議」が8月22日に開催され、中間とりまとめ(案)を大筋で了承した。2013/08/22医の倫理
DI記者の「この人に聞きたい!」◆後藤 惠子氏(東京理科大学薬学部教授)「薬局薬剤師は、認知症ケアにもっと力を発揮できるはず」 NPO法人健康と病いの語りディペックス・ジャパンはこのほど、「認知症本人と家族介護者の語り」をウェブサイト上で公開しました。研究チームの一員として「語り」の聞き取りに携わったのが、ディペックス・ジャパンの理事で、東京理科大学薬学部健康心理学教授の後藤氏です。認知症の「語り」から…2013/08/09DI
臨床研究での不正が相次いで明らかになったのを受けて製薬医学会が臨床研究の信頼性に関して緊急提言 産官学で製薬医学に従事する人の団体である日本製薬医学会(正会員数約280人、理事長:今村恭子氏)は7月18日、わが国で行われた医師主導の臨床研究で相次いで不正が明らかになったことなどを受け、「臨床研究の信頼性に関する緊急提言」を発表した。…2013/07/24事件・話題
神戸薬科大学で“論文の読み方”学ぶワークショップ開催 論文を批判的に吟味することは、EBMの重要なステップの一つと位置付けられている。その具体的方法を楽しく学ぼうと、6月9日に、神戸薬科大学が主催する「Student CASP ワークショップ」が開かれた。2013/06/12DI
5月20日は「臨床試験の日」 世の中にはいろいろな記念日がある。2月14日の「バレンタインデー」、6月4日の「虫歯予防デー」くらいなら、多くの人が知っているだろう。日本記念日協会 のウェブサイトで検索すると、5月15日が「Jリーグの日」(20年前の5月15日にJリーグが開幕したことから)、11 月5 日が「縁結びの日」(11と…2013/05/20海外
神奈川県薬剤師会の覆面調査の結果まとまる第1類販売時に書面での情報提供をしていなかった薬局も 一般用医薬品(OTC薬)の薬局における販売状況に関して、神奈川県薬剤師会が2月に行った調査の結果がこのほどまとまった。一部の薬局で、第1類OTC薬を販売する際に書面を用いた情報提供がなかったなど、販売時のルールが徹底していない実態が明らかになった。…2013/05/10DI
薬害オンブズパースン会議が国などに要望書を提出「医学研究の不正行為を調査する制度の創設を」 薬害オンブズパースン会議(代表:鈴木利廣氏)は2月26日、「医学研究における不正行為に関する要望書」を、厚生労働省、文部科学省、日本医学会、ならびに日本学術会議に提出した。国に対して、医学研究における不正行為の有無を公正・中立な第三者が調査する制度の創設などを求めている。…2013/03/01医の倫理
Circulation Journalのサブ解析論文2編の撤回に続き欧州心臓病学会誌がKYOTO HEART Study論文を撤回 欧州心臓病学会誌(European Heart Journal)は2013年2月1日、「論文中に報告されたデータの幾つかに重大な問題が存在した」として、京都府立医大循環器・腎臓内科学教授の松原弘明氏らによるKYOTO HEART Studyの論文(Sawada T, et al. Eur Heart J. 2009;30:2461-9.)を撤回すると発表した。…2013/02/08循環器
2013年2月に出版されるものから対象コクランレビューが出版1年後からオープンに コクラン共同計画と、その成果のデータベースであるコクランライブラリーを提供するワイリー社は、2013年2月5日に新しい契約を結び、2013年2月に出版されるものから、全ての新規のコクラン・システマティック・レビューが、コクランライブラリーに出版後12カ月たてばオープンアクセスにすると発表…2013/02/07医療情報
文科省研究班がシンポジウムを開催医師と製薬企業の“適切な関係”を考える 日常臨床や医学教育の場における、医師と製薬企業の利益相反をテーマにしたシンポジウムが12月8日(土)に都内で開かれ、医師側、企業側双方が、現状や問題点を話し合った。主催は文部科学省「医学生・研修医と製薬企業との関係に関する調査研究」班(研究代表者は北大病院卒後臨床研修センター副…2012/12/13医師のキャリア
ジャーナリストに求められる、医学論文を読み解く力NIH主催の「Medicine in the Media」に参加して先月、1週間の有給休暇を取って、米国立衛生研究所(NIH)が主催する「Medicine in the Media(以下、M in Mと略)」に行ってきた。M in Mは健康・医学分野をカバーするジャーナリスト向けに人気のあるセミナーで、今年は50人の定員に対して250人が応募したという。私はというと、講師を務めたダー…2012/11/16海外
医学教育学会の倫理・プロフェッショナリズム委員会利益相反に関する米国の報告書を日本語に翻訳 日本医学教育学会の倫理・プロフェッショナリズム委員会(AAMC作業部会報告書翻訳プロジェクト、プロジェクトリーダーは北大病院卒後臨床研修センター副センター長の宮田靖志氏)は7月22日、医師の利益相反(COI)に関する米国医科大学協会(Association of American Medical Colleges;AAMC)の…2012/08/03医の倫理
日経メディカル2012年4月号「特集 日本の医療は私が変える」転載 Vol.10英国のガイドライン作成に関与、その経験を日本に生かしたい国立成育医療研究センター研究所 成育政策科学研究部長 森 臨太郎氏(41歳) 小児科・新生児科の臨床医と、医療政策立案者の2つの顔を持つ。英国では診療ガイドラインの作成に携わった。帰国後は、わが国の小児医療の質の向上に取り組む。2012/05/08医師のキャリア
予防接種部会、予防接種法上の要件を見直しHPV感染症とB型肝炎が「1類疾病」に格上げへ 予防接種法改正のための検討を続けている厚生科学審議会予防接種部会(部会長は国立成育医療研究センター総長の加藤達夫氏)は、3月29日に開催された第21回部会で、前回(第20回、1月27日開催)いったんは了承された疾病区分の考え方について、事務局が新たに提出した見直し案を議論し、了承した…2012/03/30感染症
患者や家族がオンラインで副作用を報告PMDAが「患者副作用報告」の受け付けを開始 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は3月26日、「患者副作用報告」の受け付けを開始した。患者やその家族が、医師や薬剤師を介することなく、副作用が疑われる症状やその時に飲んでいた薬などについてインターネット経由で報告できるようになる。…2012/03/27DI
再発がんの体験者とがんの専門医が協力国立がん研究センターが再発癌患者向けの書籍を出版 国立がん研究センターがん対策情報センターは、がんが再発した患者やその家族向けに『もしも、がんが再発したら:[患者必携]本人と家族に伝えたいこと』を出版する。2012/02/29がんナビ
英国ケンブリッジ大学・ブルース・ポンダー教授に聞く「『個別化医療』の研究を進めよう」 英国では今年1月に、政府の諮問機関が報告書「Building on our inheritance: Genomic technology in healthcare 」を発表し、ゲノム研究を医療サービスに応用していくための道筋を提言したばかり。2月に都内で開催された「英日個別化医療ワークショップ」のために来日したケンブリッジ大教授のブ…2012/02/28先端医学
日経メディカル2012年2月号「トレンドビュー」(転載)佐賀大病院で外科医に「インセンティブ手当」手術料の5%を術者に支払い 人手不足が深刻化している外科勤務医。特に民間病院に比べて給料が少ない国立大病院では、外科医の確保に頭を悩ませている。佐賀大病院ではその対策として、外科医への手当を充実させた。2012/02/13医師の職場環境
日経メディカル2012年2月号「行政ウォッチ」(転載)抗癌剤の健康被害は救済すべきか因果関係や適正使用の判定の困難さが壁に 現在は対象外となっている抗癌剤を、医薬品副作用被害救済制度に含めるか否か─。厚生労働省の検討会は昨年末、「直ちに実施可能と断言できる段階ではない」とする中間取りまとめを公表した。2012/02/07医薬品
日薬「疑義照会実態調査報告書」を公表薬剤師の疑義照会、約7割で処方が変更に 日本薬剤師会は、薬剤師による疑義照会の実施状況や医療用麻薬の在庫状況をまとめた「平成22年度薬剤服用歴の活動、疑義照会実態調査」報告書を公表した。調査対象は、全国の保険調剤サポート薬局1012軒。2011年2月14日(月)~20日(日)に疑義照会を実施したすべての患者を対象に実施した。回答…2011/11/07DI
2012年から、スーパージェネラリスト薬剤師向け日本医療薬学会が「薬物療法専門薬剤師」制度を創設 日本医療薬学会は来年から、薬物療法専門薬剤師、同指導薬剤師の認定制度を始める。特定の領域に特化した薬剤師ではなく、幅広い領域で高い水準の知識・技術を備えた“スーパージェネラリスト”薬剤師を認定する制度だ。…2011/10/25DI
東京都薬、禁煙支援薬剤師の認定制度をスタート都薬会員以外も受講可、e-ラーニングも 東京都薬剤師会(都薬)は11月1日から、「東京都薬剤師会認定禁煙支援薬剤師」の認定制度を始める。薬剤師であれば東京都以外からでも受講、認定を受けることが可能だ。2011/10/25DI
日本薬剤師会と日本病院薬剤師会処方箋記載標準化のための「標準用法用語集」を公表「1回量」による処方を前提に 日本薬剤師会と日本病院薬剤師会は、処方箋の記載方法の標準化のための「内服薬、外用薬に関する標準用法用語集(第1版)」を作成、公表した。2011/10/07DI
成分の有効性・安全性・医薬品との相互作用などを詳述『健康食品・サプリメント〔成分〕のすべて』が10月に刊行 一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センターは、『健康食品・サプリメント〔成分〕のすべて』を10月5日に刊行すると発表した。2011/10/06DI
東京女子医大の医師20人が制作に協力患者説明に使えるスライドがiPad用アプリに 医療従事者が病気の内容や手術の方法などを患者に説明する際に使えるツールが、iPadアプリとして登場した。株式会社QLife(本社:東京都世田谷区)が開発した「描いて消せる患者さんへの説明ボード」がそれで、医療従事者であれば無料でダウンロードできる。このほど、東京女子医大の医師20人の協…2011/10/03医師・患者関係
10月24日の世界ポリオ・デーに合わせポリオ根絶イベントが東京で東京タワーは紫にライトアップ 10月24日の世界ポリオ・デーに合わせ、世界のポリオ根絶に向けての各種行事が東京で開かれることになった。国際保健に関するハイレベル会合のほか、公開イベントやチャリティー・ディナー「ポリオ・サミット」が企画されている。…2011/09/29海外
国の不支給決定を県が覆した初の事例MRワクチン後脳症の男児に対する救済が決定 麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)接種後に急性脳症を発症した男児に対する健康被害の救済をめぐり、国はいったん決めた不支給処分を改め、医療費を支給することを決めた。2011/09/22小児科
東日本大震災時の医薬品供給体制を検証日本社会薬学会が「東日本大震災とくすり」をテーマにシンポ 9月3~4日に東京で開催された第30回日本社会薬学会で、「東日本大震災とくすり」をテーマに特別シンポジウムが開かれた。前半は、被災地の薬剤師、および被災地外から支援に赴いた薬剤師が、震災の現場で何が起きたのかを報告。後半は医薬品供給の観点から、厚生労働省、日本製薬工業協会、日本医…2011/09/09DI
厚労省の医薬品・医療機器等対策部会で報告またもノルバスクとノルバデックスの取り違え 8月31日に開催された厚労省の第21回医薬品・医療機器等対策部会(部会長は九大麻酔・蘇生学教授の外須美夫氏)では、財団法人日本医療機能評価機構が実施する医療事故情報収集等事業および薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業で報告された事例のうち、医薬品に関係する事例を、独立行政法人医薬…2011/09/08DI
本誌連動◇イレッサが残した宿題 Vol.2抗癌剤が抱える4つの宿題 ゲフィチニブは、それ以後の抗癌剤の開発や使用に様々な影響を与えた。有効性の評価や市販後調査のあり方などの“宿題”が残されている。2011/08/30癌
日経メディカル2011年8月号「ヒーローの肖像」(転載)世界標準の家庭医療を福島で実践 大災害からの復興支援に奮闘中葛西龍樹 福島県立医大 地域・家庭医療学主任教授 「こんな医者になりたい」という理想が家庭医だった。カナダ留学で身に付けた家庭医療を北海道、そして福島で実践。震災後は原発30km圏内を巡回、地域に根を張った支援を続ける。2011/08/11プライマリケア
回答者全員が「今後も報告したい」と前向き患者からの副作用報告、約2カ月で97件 厚生労働省の「患者から副作用情報を受ける方策に関する調査研究」班(研究代表者は慶応大薬学部教授の望月眞弓氏)が実施中の、インターネットを介した患者からの副作用報告システム(以下、患者副作用報告システム)の約2カ月間の試行結果がこのほどまとまった。…2011/05/30DI
日経メディカル2011年4月号「トレンドビュー」(転載)遺伝子検査にガイドライン薬理遺伝学検査を臨床で使いやすく 日本医学会が遺伝子検査に関するガイドラインを初めて作成した。様々な遺伝子検査が広がりつつあることを受け、基本的な考え方をまとめたもの。薬理遺伝学的検査は通常の検査と同様の扱いだ。2011/04/15先端医学
フランス国防省病院の専門医を迎え救急被曝医療に関する医療従事者向けセミナー 放射線被曝を学ぶ会(世話人代表は国立病院機構災害医療センター臨床研究部元室長の原口義座氏)は、4月24日(日)に、大手町サンケイプラザ(東京都千代田区)で「放射線被ばくと医療 緊急セミナー」を開催する。…2011/04/13救急医療・集中治療
厚労省医薬品・医療機器等対策部会薬局ヒヤリ・ハット事例の分析を初報告 3月30日に開催された厚労省の医薬品・医療機器等対策部会(部会長は九大医学研究院教授の外須美夫氏)で、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業で収集された事例を、モノの観点から分析した結果が初めて報告された。…2011/04/01DI
タミフルと精神神経症状の関連タミフル、アセトアミノフェン使用者でせん妄が1.5倍に元の研究班が廣田班解析結果を再解析 2006/07年シーズンのインフルエンザ流行時におけるリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)およびアセトアミノフェンの使用と、精神神経症状の発生との関連について、もともと調査を計画した研究グループによる再解析の結果が、2月に発行された日本薬剤疫学会誌に発表された。それによると、オセ…2011/03/24感染症
チラーヂンS、4月中旬にも供給再開へ内分泌関連5学会が長期処方の自粛を要請 日本内分泌学会、日本甲状腺学会、日本内分泌外科学会、日本甲状腺外科学会、日本小児内分泌学会の関連5学会は3月22日、甲状腺ホルモン薬「チラーヂンS錠」(一般名レボチロキシンナトリウム)について、4月中旬を目処に供給再開が可能な見込みであることを学会ウェブサイトで公表した。⇒ 文書…2011/03/24DI
2012年通常国会での改正薬事法案の提出を目指す医薬品制度改正検討部会がスタート 3月22日、第1回医薬品等制度改正検討部会が開催された。同部会は、「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会(薬害肝炎検証・検討委員会)」の最終提言を受けて、厚生科学審議会に設置されたもの。…2011/03/23行政・制度
定期服用薬を探す手がかりに被災地で使える「服用薬確認シート」 広島佐伯薬剤師会が運営するウェブサイト「薬剤師ノート」で、被災地等で患者が飲んでいた薬の名前が確認できないときに便利な「服用薬確認シート」が完成、公開されている。2011/03/23DI
厚労省、東北地方太平洋沖地震への対応で被災者には処方箋なしでも処方薬の販売・授与可 厚生労働省医薬食品局総務課は3月12日付けで、医師等の受診が困難な被災者および医師等からの処方箋の交付が困難な被災者については、「処方箋なしに必要な処方箋医薬品を販売または授与できる」とする事務連絡を発出した。…2011/03/14薬剤師
聞かれたくない会話を独自の音で隠すヤマハがスピーチプライバシーシステムを4月に販売 ヤマハは、聞かれたくない会話を独自の“情報マスキング音”で聞こえにくくするスピーチプライバシーシステム「VSP-1」の販売を4月20日に開始すると発表した。調剤薬局や病院など、会話の内容が第三者に聞かれることが望ましくない施設に売り込む。…2011/03/04DI
研究費、寄付金、原稿料などを公開製薬協が「透明性ガイドライン」策定 日本製薬工業協会(長谷川閑史会長)は3月2日、「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」を策定したと発表した。会員各社は、医療機関などに支払った研究費や個々の医療関係者に支払った原稿料などについて、インターネットなどで公開する。…2011/03/03医の倫理
日経メディカル2010年12月号「トレンドビュー」(転載)薬剤師が選んだ後発品味が良い、使いやすいなど特徴ある製品が続々 4月から剤形や規格が異なる後発品への変更調剤が認められたこともあり、薬剤師の間で、製剤上の工夫が施された後発品への関心が高まっている。特徴ある製品を紹介する。2010/12/17医薬品
日本薬剤師研修センター来年度めどに「PharmD(JPEC)」制度を立ち上げ 日本薬剤師研修センター(JPEC)は来年度をめどに、「PharmD(JPEC)」制度を立ち上げる。研修を通じて十分に研鑽を積んだ薬剤師は、4年制薬学部卒であっても、“6年制と同等”の薬剤師であることを認めるのが狙いだ。同センターでは、6年制薬学部1期生が卒業する2012年春までに開始したいとして…2010/11/25薬剤師
SU剤のグリメピリドは28社、64品目後発品414品目を薬価収載 厚生労働省は11月19日、後発医薬品414品目の薬価収載を告示した。今回、後発品が始めて収載された6成分のうち、品目数が最も多かったのは、糖尿病治療に使われるSU剤グリメピリド(先発品の商品名:アマリール)で、28社、64品目だった。ほかに品目数が多かった成分として、プロトンポンプ阻害剤…2010/11/23薬剤師
パルミコート吸入液が成人にも使用可能に成人用量は小児の2倍 アストラゼネカは11月16日、吸入ステロイド喘息治療剤の「パルミコート吸入液」(一般名:ブデソニド)について、成人および5歳以上の小児に対する用法・用量の追加承認を取得したと発表した。2010/11/16DI
日薬が都道府県薬剤師会長宛てに連絡 保険調剤におけるポイント付与は「不適切」日本薬剤師会(児玉孝会長)は11月12日の定例記者会見で、薬局が発行するポイントカードを利用して、保険調剤の一部負担金の支払い分をポイント付与の対象とすることについて、「保険薬局の本来業務を考えれば不適切なサービス行為である」との見解を示した。…2010/11/15薬剤師
佐藤製薬「ナザールAR<季節性アレルギー専用>」ほか発売へ ベクロメタゾン点鼻薬がスイッチOTC化 佐藤製薬は、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルを配合した点鼻ステロイド薬「ナザールAR<季節性アレルギー専用>」を、12月7日に新発売する。2010/11/12薬剤師
医療情報サイト運営のQLife 「日本薬局方」最新版をiPadアプリに 病院検索サイトや医薬品検索サイトを運営するQLife(本社:東京都世田谷区)は、最新版の『日本薬局方第15版をiPadアプリとして無料で提供した。2010/11/05薬剤師
日本病院薬剤師会が医政局長通知の解釈と具体例を公表薬剤師が取り組むべき“チーム医療”はこれ! 日本病院薬剤師会(堀内龍也会長)は、厚生労働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(医政発0430第1号、2010年4月30日)中で触れられた薬剤師が取り組むべき業務について、解釈や具体例を含む見解を公表した。…2010/11/02DI
くすりの適正使用協議会が患者・一般生活者1500人対象に調査処方薬についての説明「薬剤師から」が83%くすりの適正使用協議会(大橋勇郎会長)は、20~60歳代の一般男女計1500人を対象に、医療や医薬品に関する意識変化をインターネットを用いて調査し、このほど結果を公表した。2010/11/01DI
日経メディカル2010年10月号「トレンドビュー」(転載)『ランセット』が日本に注目皆保険制度をテーマに国際シンポジウムを開催 世界的に有名な医学雑誌であるランセット誌が、来年9月に日本特集号を発行する。掲載が予定されている論文の査読会議に合わせ、去る9月1日、国際シンポジウムが東京で開かれた。2010/10/12海外
HPVワクチンの費用対効果は検診受診率50%で最良 わが国にヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンを導入した場合、子宮頸癌検診の受診率を50%に高めると最も費用対効果が高まることが、東大国際保健政策学大学院生の山本直子氏らのグループが行った費用効用分析(cost-utility analysis)で分かった。研究結果は近く学術誌に投稿する。…2010/09/09癌
Lancet誌編集長、リチャード・ホートン氏に聞く日本の皆保険制度は、諸外国に大きな教訓を与える 世界的に有名な医学雑誌であるランセット(the Lancet)誌が、2011年9月に日本特集号を発行する。同誌が特定の国・地域の医療制度/医療改革をテーマに特集号を出すのは、メキシコ、中国、パレスチナ、南アフリカといった例があるが、先進国では日本が初めて。折しも2011年は、わが国で国民皆保険…2010/09/07行政・制度
日本医学会が利益相反管理ガイドライン案を発表 日本医学会の利益相反委員会(委員長は徳島大大学院教授の曽根三郎氏)は、7月15日に開かれた日本医学雑誌編集者会議(JAMJE)との合同シンポジウムで、「医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」の案を発表した。COIとはconflict of interestの略で、利益相反と訳されることが多い。…2010/07/20医の倫理
医学雑誌編集者国際委員会が利益相反の開示フォームを改定 NEJM(New England Journal of Medicine)誌やLancet誌をはじめとする世界の主要医学雑誌の編集者の集まりである医学雑誌編集者国際委員会(International Committee of Medical Journal Editors;ICMJE)はこのほど、論文の著者が利益相反(Conflict of Interest;COI)を開示する際の統一フォー…2010/07/05海外
BMJが非営利報道機関との共同調査で明らかにWHOが新型インフル対策に関与した専門家の利益相反を開示せず WHOのインフルエンザパンデミック(大流行)対策に深くかかわった複数の専門家が、インフルエンザの治療薬を製造する企業から研究費などを受け取っていたにもかかわらず、WHOは利益相反関係の開示を怠っている―。そんな特集記事を、英国医師会雑誌(BMJ)が6月3日に発表した。…2010/06/09海外
日本循環器病予防学会2010健康ならウエスト径が太くても死亡リスクは増えず代表的な日本の3つのコホート研究を統合した結果 わが国で実施されている複数のコホート研究のデータを統合して、ウエスト径と総死亡の関係を検討したところ、ウエスト径が太い方がむしろ総死亡が少ないという負の関連が見られた。2010/06/04代謝・内分泌
日経メディカル2010年5月号「ヒーローの肖像」(転載)胃癌手術で比較試験を実施 日本発のエビデンスを世界に発信笹子 三津留 兵庫医科大学上部消化管外科教授 胃癌の外科を志したのは、世界に通用する仕事がしたかったから。比較試験による検証を通じて、外科の標準治療の確立に貢献した。国立がんセンターを離れた今、次世代の指導者育成に邁進する。2010/05/31医師のキャリア
本誌連動◇メタボリックシンドローム3つの疑問 Vol.3メタボ解消が最善策? メタボリックシンドロームを適切に診断できたとして、該当する人に生活習慣の改善を指導すれば、心血管疾患の発症やそれによる死亡を本当に減らせるのだろうか。国の特定健診・特定保健指導は、この仮説の上に成り立っている。その先には、増え続ける医療費を抑制する狙いがある。…2010/05/28代謝・内分泌
本誌連動◇メタボリックシンドローム3つの疑問 Vol.2腹囲の基準は何cm? 診断基準では、腹囲の基準は男性85cm、女性90cmとなっている。しかし、この基準、特に女性が90cmであることについては、以前から疑問が呈されている。単純に考えても、女性は男性より体格が小さいのに、なぜ腹囲基準は女性の方が男性より大きいのか、納得できない人も多いだろう。…2010/05/27代謝・内分泌
本誌連動◇メタボリックシンドローム 3つの疑問メタボ診断に腹囲は必須? 日本内科学会など8学会が、メタボリックシンドロームの診断基準を定めたの今からは5年前。以来、“メタボ”は国民に広く知られるようになり、2008年にはメタボリックシンドロームに着目した特定健診・特定保健指導が始まった。だが、まだ決着のついていない幾つかの疑問が残っている。…2010/05/26代謝・内分泌
ビタミンD服用で骨折が増える?久しぶりの本欄は、典型的なランダム化比較試験(RCT)を読んでみることにしました。女性の骨折や転倒は、筆者の母親世代にとって極めて重要で、筆者の世代にとっても気になるテーマです。2010/05/26骨・関節・筋
日経メディカル2010年5月号「ニュース追跡」(転載)内科学会が利益相反指針企業などからの研究費や講演料を開示 日本内科学会および内科系関連学会は4月12日、利益相反に関する共通指針を施行した。学会発表などの際に企業などからの研究費や講演料を開示する流れが、日本でもようやく本格化してきた。2010/05/11医の倫理
本誌連動◇日本の「実力病院」-日本経済新聞/日経メディカル調査 Vol.5実力病院調査 今後の課題医療の透明化と公的情報の開示に期待 日本経済新聞社編集局社会部 前村 聡 病院の実力は、必ずしも1つの指標で測定可能とは限らない。今回の「日経実力病院調査」でも、DPCのデータを基本としつつ、ほかの要素も加味した。調査の特徴と課題について、日本経済新聞社の前村聡氏に解説してもらった。…2010/04/16医療の質
日経メディカル2010年4月号「行政ウォッチ」(転載)「特定看護師」導入へ新年度から試行開始、法制化も視野に 厚生労働省の検討会は、医師の指示の下で看護師が実施できる医療行為の範囲を広げられるよう、「特定看護師(仮称)」の導入を提言する報告書をまとめた。新年度からモデル事業がスタートしそうだ。2010/04/09行政・制度
本誌連動◇日本の「実力病院」-日本経済新聞/日経メディカル調査 Vol.4癌の実力病院地域の臓器特化型病院が健闘 癌の「実力病院」は、DPC分類の「肺癌」「胃癌」「大腸癌(結腸および直腸)」「乳癌」「前立腺癌」の5種類について、「手術あり」の診療実績に基づいて選んだ。症例数が最も多かったのは、「肺癌」「胃癌」は国立がんセンター中央病院、「大腸癌(直腸肛門癌)」は愛知県がんセンター中央病院、…2010/04/09医療の質
本誌連動◇日本の「実力病院」-日本経済新聞/日経メディカル調査 Vol.3脳卒中の実力病院迅速治療を実現する体制が鍵 脳卒中の「実力病院」は、DPCの診断群分類における「脳梗塞」で「手術なし」の診療実績に基づいて選んだ。症例数が最も多かったのは国立循環器病センター(大阪府吹田市)で、612例だった。2010/04/07医療の質
本誌連動◇日本の「実力病院」-日本経済新聞/日経メディカル調査 Vol.2狭心症の実力病院市中病院で高い診療実績(2010.4.7訂正) DPCの診断群分類における「狭心症」で症例数が最も多かったのは小倉記念病院(北九州市小倉北区)だった。実力病院一覧には、小倉記念病院をはじめ、倉敷中央病院(岡山県倉敷市)、湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)といった有名病院が含まれる一方で、大学病院は比較的少なかった。症例数の多…2010/04/02医療の質
本誌連動◇日本の「実力病院」-日本経済新聞/日経メディカル調査公開データで病院の実力を調査 日経メディカルが日本経済新聞社と共同で実施してきた「日経実力病院調査」。3年ぶりに行った今回は、各病院の診療実績を把握するために、DPCのデータを用いたのが特徴だ。狭心症、脳卒中、癌の3領域で、全国トップレベルの診療実績を持つ「実力病院」を一挙に紹介、併せて地域で奮闘する民間専門…2010/04/01医療の質
特集●CT検査の発癌リスクを考える Vol.3被曝のリスクを患者に説明していますか? 放射線被曝から人体を守る原則は、「行為の正当化」「防護の最適化」「線量限度の適用」―の3つにまとめられる。2010/03/31放射線科
カデット特集●私のこだわりアイテム Vol.5“戦闘服”である白衣は絶対「KANSAI」20年間、同じデザインを30着以上購入 医師にとっての白衣は、ビジネスマンにとってのスーツ、兵士にとっての迷彩服と同じ。言わば、戦闘服です。2010/03/30その他医師・医学生限定コンテンツ
特集●CT検査の発癌リスクを考える Vol.2低線量域の被曝と発癌の関係を探る 米国立衛生研究所(NIH)は、付属の臨床センターで放射線被曝を伴う検査を実施する際に、毎回の被曝線量を記録する方針を決定した。CT検査およびPET/CT検査に適用される。2010/03/30放射線科
特集●CT検査の発癌リスクを考える癌患者の2%がCT検査による発症? 昨年12月、CT検査での放射線被曝により癌がどのくらい増えるのかを、シミュレーションモデルを使って求めた研究結果が発表された[1]。シミュレーションには、広島・長崎における原爆生存者のデータが用いられた。それによれば、2007年の1年間に米国民が受けたCT検査により、将来、約2万9000人(95…2010/03/29放射線科
2型糖尿病患者のHbA1cはどこまで下げるべきか 糖尿病患者の血糖コントロールを示す指標として、HbA1cが広く使われています。しかし、HbA1cの値をどこまで下げればよいのか(下げれば下げるほどよいのか)については、いまだ議論があります。先日、HbA1cと死亡の関係について、オランダで行われたコホート研究が発表されたので読んでみました。…2010/03/09代謝・内分泌
メタボ基準、腹囲のカットオフ値は男性85cm・女性80cm厚労省研究班が日本の12のコホート研究を統合 メタボリックシンドロームの診断基準について検討している厚生労働省の研究班(研究代表者は東大糖尿病・代謝内科教授の門脇孝氏)が、端野・壮瞥町研究や久山町研究など、わが国の代表的な12のコホートを統合して解析した結果を発表した。40~74歳の男性約1万7000例、女性約1万9000例が対象。…2010/03/01代謝・内分泌
厚労省予防接種部会が第1次提言新型インフル想定した臨時接種の新分類を設置へ 厚生労働省の予防接種部会(部会長は国立成育医療センター総長の加藤達夫氏)は2月19日、予防接種制度の見直しに関する第1次提言をまとめた。新型インフルエンザ対策の一環として、予防接種法に新たな臨時接種の類型を設けるよう求める内容。…2010/02/23感染症
Stroke誌から腹囲は循環器疾患の危険因子ではない都市部住民を対象とした大規模コホート「吹田研究」で判明 わが国の都市部住民を対象とした大規模コホート研究である「吹田研究」で、腹囲と循環器疾患発症の関係を検討したところ、女性では関連性が見られたが、男性では見られなかったことが分かった。2010/02/16循環器
日本成人病(生活習慣病)学会2010微妙に異なるメタボ判定基準、同一集団でも有病率に差検査実施組織により判定が異なると受診者が混乱する可能性 メタボリックシンドローム(MS)の判定基準はわが国でも複数存在し、それぞれ微妙に条件が異なっている。大阪医大衛生学・公衆衛生学の山鳥江美氏らが、国内8学会合同の診断基準など4種類の判定基準を同一集団に適用したところ、有病率にも差が生じることが明らかになった。第44回日本成人病(生…2010/02/04代謝・内分泌
厚労省研究班が公開フォーラム開催乳癌患者の「語り」をデータベース化 患者の「語り」のデータベース化を進めている厚生労働省の研究班(研究代表者は大阪府立大看護学部講師の和田恵美子氏)が、1月31日(日)に公開フォーラムを開催した。2010/02/01癌
本誌連動◇2010年話題の新薬 Vol.4βアミロイド仮説に基づき原因療法を目指す アルツハイマー病患者の脳には、βアミロイドという蛋白が沈着していることが知られている。発症原因に迫る治療法を目指して、βアミロイドをターゲットにした新薬開発が進行中だ。2010/01/20精神・神経
本誌連動◇2010年話題の新薬 Vol.3ワルファリンの欠点を克服した経口抗凝固薬新しい機序で脳梗塞を予防する ワルファリンとは異なる作用メカニズムを持つ複数の経口抗凝固薬が開発中だ。心房細動患者に対する脳梗塞予防や整形外科手術後の血栓症予防などへの応用が見込まれている。2010/01/19医薬品
日経メディカル2009年12月号「トレンドビュー」(転載)外来でBNPを使いこなす40pg/mL前後が異常を疑う目安 心不全のマーカーとして知られるBNP。主に入院患者に対する検査という位置付けだったが、診療所でも使える迅速診断装置が登場したことで、外来での検査が増えている。2009/12/25循環器
シリーズ●どうなる?2010診療報酬改定 Vol.212つの「重点課題」と4つの「視点」を提示改定の基本方針めぐり、社保審医療部会での議論もスタート 厚生労働省は11月19日に開かれた社会保障審議会医療部会で、2010年度診療報酬改定に向けての「重点課題」および「視点」を、議論のたたき台として提示した。2009/11/19行政・制度
がん診療連携拠点病院の院内がん登録全国集計が初公表全国約32万人の癌患者の病期や治療法が明らかに 国立がんセンターがん対策情報センターが、全国のがん診療連携拠点病院が行っている院内がん登録の全国集計結果を、同センターのウェブサイトに公表した。2007年の1年間に登録された約32万症例について、癌の部位、発見経緯、病期(ステージ)、治療法などが集計、分析されている。…2009/11/14癌
トムソン・ロイター社のサイテーション・アナリスト、デビッド・ペンドルベリー氏に聞く論文の質が高ければ、引用は後から付いてくる トムソン・ロイター社は、同社の学術文献引用データベースである「Web of Science」に基づく独自の方法で、ノーベル賞の有力候補者を公表している。2009年は、テロメア、テロメラーゼの発見とその先駆的な研究を行った、米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校のエリザベス・ブラックバーン氏…2009/11/09その他
岡山大の研究グループが廣田班中間報告を再検討タミフルと異常行動はやはり関係あり? リン酸オセルタミビル(商品名タミフル)と異常行動との関係について、2008年7月に公表された廣田班の解析結果中間報告を再検討した岡山大疫学・衛生学分野の頼藤貴志氏らの研究グループが、オセルタミビル使用者において異常行動の発現が有意に多いという結果を、Epidemiology誌2009年7月号に発…2009/10/27感染症
QLifeが医師300人を対象にアンケート調査新型インフルエンザで7割の医療機関が患者増他疾患患者の受診控え「あり」が30% 病院検索サイトを運営する株式会社QLife(キューライフ)は10月26日、新型インフルエンザが医療機関に与える影響について2009年10月20~23日に行った緊急アンケート調査の結果を発表した。2009/10/27感染症
医療安全全国共同行動が登録病院を募集病院間で死亡率を比較する指標「HSMR」を日本も導入へ 医療安全を推進するキャンペーン活動である医療安全全国共同行動(以下、共同行動)は、医療の質や安全に関する課題を見つけ、改善の効果を“可視化”する指標の一つとして、「標準化病院死亡比(Hospital Standardized Mortality Ratio:HSMR)」を導入する。日本版HSMRの基準値を算出し、各病院…2009/10/26医療の質
企業と医師・医療機関の利益相反の透明化を提案日本製薬医学会が「臨床研究に関する提言」を発表 製薬企業に勤務する医師を中心とした集まりである一般財団法人日本製薬医学会(略称JAPhMed、旧称は日本製薬医学医師連合会)はこのほど、「臨床研究に関する提言」を発表した。製薬企業が臨床研究を経済的に支援する際は覚書や契約書を取り交わし、企業と医師・医療機関との関係の透明性を高める…2009/10/22医療の質
特集●臨床研究の質を高める Vol.3臨床試験の登録、現実は理想にはほど遠く…第6回ピアレビューと生物医学出版に関する国際会議より 臨床試験を始めるに当たって、あらかじめその目的や概要を公のデータベースに登録しておくことは、例えば研究者や企業にとって都合の悪い結果が得られた場合に、その論文が発表されないといった“出版バイアス”を防ぐために有効といわれている。ICMJEの方針決定は、多くの研究者が臨床試験の登録…2009/10/21医療の質
特集●臨床研究の質を高める Vol.2一流医学誌でも進まぬ「利益相反」の開示第6回ピアレビューと生物医学出版に関する国際会議より 研究者と研究資金を提供する企業との間に利益相反関係がある場合、研究者が本来行うべき“ベスト・プラクティス”が制限を受ける可能性があることが知られている。一流の医学ジャーナルに論文を発表する際も、ジャーナル側が著者に対して利益相反関係の開示を求めることが一般的になってきた。…2009/10/20医療の質
特集●臨床研究の質を高める見て見ぬふり? 論文のゴーストライター第6回ピアレビューと生物医学出版に関する国際会議より 医学分野の学術誌の国際会議「ピアレビューと生物医学出版に関する国際会議」がカナダで開催され、世界的に有名な医学ジャーナルの編集者をはじめ34カ国から400人余りが参加し、熱心な議論が繰り広げられた。そこでトピックになったのは、研究した本人でなく企業などに雇われたゴーストオーサー(…2009/10/19医療の質
日経メディカル2009年10月号「トレンドビュー」(転載)英国で医師資格に更新制今秋から導入開始、5年ごとに更新へ 英国では11月から、医師の資格に更新制が導入されることになった。更新は5年ごとで、毎年の業績評価で一定以上の評価を得ることが必要。更新されなければ、英国内で診療ができなくなる。2009/10/13医療安全
日経メディカル2009年10月号「ニュース追跡」(転載)政権交代と医療事故調査民主党が提言する院内事故調査委員会の課題 民主党政権の誕生で、医療事故調査の仕組みづくりも路線変更されそうだ。第三者機関より院内の調査委員会での究明が主流となる可能性がある。課題の一つは委員会に外部委員を入れるかどうかだ。2009/10/05医療安全
トムソン社が日本人含む25人のノーベル賞有力候補を公表医学・生理学賞ではfMRI研究の小川誠二氏 トムソン・ロイター社は9月24日、同社の学術文献・引用索引データベースである「Web of Science」に基づく独自の選定方法により、今年のノーベル賞(医学・生理学、化学、物理学、経済学)の有力候補者25人を発表した。日本人では、医学・生理学分野で、fMRI(機能的核磁気共鳴画像法)の基本原理…2009/09/28事件・話題
日経メディカル2009年9月号「トレンドビュー」(転載)糖尿病にカーボカウント炭水化物の量でインスリン注射単位数を調節 糖尿病の食事指導といえば、摂取エネルギー量の制限がまず頭に浮かぶ。だが、超速効型インスリンの導入などを機に、炭水化物の摂取量に注目するカーボカウントへの関心が高まってきた。2009/09/11代謝・内分泌
名称類似による医療事故防ぐサクシンに続き…メテナリンも名称変更 子宮収縮止血薬のメテナリンの製造販売元であるあすか製薬は、同薬の商品名を変更することを決めた。同薬は、切迫流・早産治療薬の「ウテメリン」と名称が類似していることから、取り違えによる医療事故が以前から起こっていた。医療事故防止策としての商品名の変更は、筋弛緩薬の「サクシン」(…2009/08/28医療安全
香港の医療従事者対象のアンケート調査新型インフルエンザワクチンの接種希望者は半数以下 新型インフルエンザの流行に伴い、わが国でもワクチン接種の優先順位についての議論が高まっているが、医療従事者は必ずしも接種を歓迎していないかもしれない。香港の病院に勤務する医療従事者を対象に行われたアンケート調査の結果が、British Medical Journal(BMJ)誌電子版に8月25日に発表さ…2009/08/28感染症
医師の研究論文を評価する際に適切な指標は?5人に1人が「どの論文評価指標も有効ではない」 医師・医学生限定のコミュニティサイト「Next Doctors」を運営するメディカル・オブリージュが、会員医師を対象に、「医師の研究論文を客観的に評価する際に適切な指標」について尋ねた調査の結果がこのほどまとまった。最も多かったのは「インパクトファクター」だったが、約5人に1人が「どの指…2009/08/26事件・話題
小児のインフルエンザに対するノイラミニダーゼ阻害薬の実力 舛添要一厚生労働大臣は8月19日の記者会見で、「新型インフルエンザの本格的な流行が既に始まっている」と述べました。もしも子供が新型インフルエンザにかかったら…と心配している親世代も多いのではないでしょうか。そこで今回は、最近発表された、小児へのノイラミニダーゼ阻害薬投与に関する…2009/08/21感染症
格闘技界との“強力タッグ”目指す「格闘技医師連盟」(仮称)が10月に発足(2009.9.25補足) プロレスやボクシングなどの格闘技に関心を持つ医師が集まり、格闘技医師連盟(仮称)が発足することになった。代表は、プロレスのリングドクターを34年にわたり務めている医師の富家(ふけ)孝氏。2009/07/30組織
高血圧の予防―あなどれない毎日の食事や運動 先日、休暇でソウルに行ってきました。カムジャタン(じゃがいも鍋)やカンジャンケジャン(蟹のしょうゆ漬け)、冷麺などなど、おいしいお料理に大満足でしたが、明らかに食べすぎ…。将来どんな報いが来るのか心配です。そこで今回は、成人女性を対象に、食事を中心としたライフスタイルと高血…2009/07/29循環器
米国専門図書館協会が選ぶ過去100年間で最も影響力のあった専門誌生物学・医学分野の「トップ100ジャーナル」を発表 米国専門図書館協会の生物医学およびライフサイエンス分野(DBIO)は、過去100年間で最も影響力のあった生物医学分野のトップ100ジャーナルを選定し、6月16日に米国ワシントンで開かれた同協会の100回記念大会で公表した。…2009/06/30その他
異常行動との因果関係に結論出ずタミフルの10代への使用制限を継続 厚生労働省薬事・食品衛生審議会の安全対策調査会は16日、インフルエンザ治療薬のオセルタミビル(商品名タミフル)と異常行動との因果関係について、「明確な結論を出すことは困難」との結論をまとめた。その上で、10代の未成年者には原則としてタミフルの使用を控えることという現行の対策は、…2009/06/17感染症
特集●変わる医学雑誌 vol.3世界に取り残される?日本の医学雑誌の“逆襲” 学術誌の質の向上は、編集者の果たす役割によって大きく左右される。臨床医学領域では、New England Journal of Medicine、Lancet、JAMA、BMJ、Annals of Internal Medicineのいわゆる“ビッグ5”を中心とする有力誌の編集者で構成される医学雑誌編集者国際委員会(International Committee of Me…2009/06/16事件・話題
特集●変わる医学雑誌 vol.2個人の論文業績を評価する新指標が登場(2009.6.15補足) インパクトファクター以外にも、学術研究を評価するための指標の開発が相次いでいる。背景には1990年代以降、研究者や研究機関を評価し、その結果を処遇や研究費の配分などに用いる傾向が強まっていることがある。…2009/06/11事件・話題
特集●変わる医学雑誌教授選を左右?インパクトファクターの功罪 日本のある医学部で、教授選に立候補する際、インパクトファクターの“持ち点”が40点以上なければならないという暗黙の了解があるといううわさを聞いた。インパクトファクターとは、特許や学術に関する情報サービス会社であるトムソン・ロイター社の「Web of Science(WoS)」に収録されている学…2009/06/10事件・話題
日本医学会分科会101学会の調査結果学会の評議員、女性医師の割合はわずか女性医師数が増加の一途をたどる一方で、女性医師が学会の評議員や役員に選ばれる割合は総じて低いことが、日本外科学会女性外科医支援委員会が実施した調査で明らかになった。2009/06/10医師のキャリア
薬のロゴ、見れば見るほど使いたくなる? 取材などで医局を訪問すると、薬の名前(ロゴ)が入った文房具(メモ帳、ボールペン、マグネットなど様々)を目にすることがあります。記者自身も以前に、企業の記者会見で、薬品名の入ったボールペンをもらったことがあります。今回は、身近な場所で薬の名前が目に入ることが、医学生のその薬に…2009/06/02医療情報
本誌連動◇DPC病院に学ぶ医療の「質」改善 Vol.4診療プロセスの測定が質の改善につながる産業医科大学教授・松田晋哉氏に聞く DPCが医療の「質」の改善に与える影響について、DPCの“生みの親”であり、厚生労働省のDPC研究班の主任研究者を務める産業医大公衆衛生学教授の松田晋哉氏に聞いた。2009/05/21医療の質
本誌連動◇DPC病院に学ぶ医療の「質」改善 Vol.3専門病院間でデータを比較 投薬などの差が一目瞭然千葉県がんセンター(千葉市中央区) 千葉県がんセンターがDPCを導入することを決めたのは05年。今年3月までセンター長を務めていた竜崇正氏が赴任したときだった。2009/05/20医療経営
本誌連動◇DPC病院に学ぶ医療の「質」改善 Vol.2DPC導入を機に見直し パスとの整合性を図る相澤病院(長野県松本市) 相澤病院(長野県松本市)は、2004年にDPC調査協力病院になったのをきっかけに、クリニカルパスを大幅に見直した。同病院ではそれ以前から、診療にパスを取り入れていたが、診断群分類に合わせたパスに切り替えたのだ。…2009/05/19医療の質
本誌連動◇DPC病院に学ぶ医療の「質」改善術前検査センターを設置 患者説明は看護師が主役に佐久総合病院(長野県佐久市) DPCを導入した病院は、病院経営の観点から入院医療を見直し、効率化を進めざるを得ない。効率化しつつも質を落とさず、むしろ高める方法は? 先進的な事例を取材した。2009/05/18医療の質
日経メディカル2009年5月号「トレンドビュー」(転載)ピロリ除菌をどうする保険適用は胃・十二指腸潰瘍のみ ピロリ菌の感染者全員に除菌治療を推奨する内容のガイドラインが発表された。しかし現時点で保険が適用されるのは、胃・十二指腸潰瘍のみ。それ以外は自由診療で実施することになる。2009/05/14消化器
日経メディカル2009年4月号「トレンドビュー」(転載)大分「NP特区」認められず看護師の役割拡大に対し、競合を懸念する声も 大分県立看護科学大学などが規制緩和を求めていた看護師による診察や処方に対し、厚生労働省は「認められない」との判断を下した。当面は現行法の枠内で、医師と看護師の協働を模索することになる。2009/04/21コメディカル
特集●日本版NPは実現するか Vol.8「開業医の仕事の一部は、NPが担うことになるかもしれない」家庭医の立場から◎日本生協連医療部会家庭医療学開発センター長 藤沼康樹氏 在宅医療にも積極的に取り組んでいる生協浮間診療所の藤沼康樹氏は、英国を視察した際、プライマリ・ケアの現場で活躍しているナース・プラクティショナー(NP)の様子を目撃。「将来、英国のNPのような人が日本にも出てきたら、現在の開業医の仕事の一部は、NPが担うことになるかもしれない」と…2009/03/19コメディカル
特集●日本版NPは実現するか Vol.7「日本にも麻酔看護師が必要だ」麻酔科医の立場から◎自治医大さいたま医療センター麻酔科・集中治療部講師 讃井將満氏 米国の医療現場では、ルーチンの麻酔業務をこなす「麻酔看護師」が活躍している。麻酔看護師と共に働いた経験を持つ自治医大さいたま医療センターの讃井將満氏は、日本の麻酔科医不足に鑑み、「日本にも麻酔看護師が必要だ」と力説する。…2009/03/18コメディカル
特集●日本版NPは実現するか Vol.6「学会も『新生児NP』の検討を始めています」NICUの立場から◎国立成育医療センター周産期診療部産科医長 久保隆彦氏 かねてマンパワー不足が問題になっているNICU(新生児集中治療施設)。「米国に習う形で、日本でも、学会で新生児ナース・プラクティショナー(NP)の導入に向けた検討が始まっている」と国立成育医療センターの久保氏は説明する。…2009/03/17コメディカル
特集●日本版NPは実現するか Vol.5「周術期の患者管理でのNPの活躍に期待している」外科医の立場から◎東京女子医大心臓血管外科講師 西田博氏 現在、周術期の管理は、若手の外科医が担当しています。彼らは手術をしたくて外科に入ってきたのに、なかなか手術をさせてもらえないというジレンマがあります。外科医は今まで以上に手術に専念し、周術期管理はそれを専門にする他の人にやってもらうようにしないと、次世代の外科を担う“金の卵…2009/03/16コメディカル
国立国語研が「イレウス」「QOL」など57語について提案「病院の言葉」を分かりやすくする説明案が発表 「イレウス」は「腸閉塞」や「腸の通過障害」、「予後が良い」は「これから病気が良くなる可能性が高い」――。独立行政法人国立国語研究所の「病院の言葉」委員会(委員長:国立国語研究所所長の杉戸清樹氏)は3月7日、医療従事者がよく使う言葉を患者に分かりやすくするための提案を発表し、…2009/03/11医療の質
特集●日本版NPは実現するか Vol.4「医師中心のチーム医療には限界が来ています」看護師の立場から◎東京医療保健大学大学院教授 坂本すが氏 NPの導入で期待されるのは、医師の負担軽減だけではない。東京医療保健大学の坂本氏は、NP制度を導入することで、現在の医師を中心としたチーム医療の体制を効率化できる可能性があると指摘する。2009/03/10コメディカル
特集●日本版NPは実現するか Vol.3「医師不足だから看護師が代わりに、というのはおかしい」日本医師会の立場から◎日本医師会常任理事 羽生田俊氏 実現すれば医師不足問題がある程度解消されるのではないかと期待されるナース・プラクティショナー(NP)。しかし日本医師会は今年初め、「NP導入反対」の声明を発表した。恩恵を被るはずの日医が、NPに反対するのはなぜか。常任理事の羽生田氏に聞いた。…2009/03/09コメディカル
特集●日本版NPは実現するか Vol.2「4月から修士課程でNPの養成を始めます」大学の立場から◎国際医療福祉大学大学院教授 湯沢八江氏、同大学三田病院副院長 武藤正樹氏 3年ほど前から、日本におけるNPの可能性を考えてきました。研究の一環として、医師や患者を対象に「看護師が生活習慣病患者の外来診療の一部を受け持つことについてどう思うか」という調査したところ、医師の65%、患者の90%が賛成という結果を得て、NPには社会的ニーズがあることを確信しました…2009/03/04コメディカル
特集●日本版NPは実現するか「ナース・プラクティショナー」は医師不足解消に役立つか 医師不足問題を解決する方策の一つとして、「ナース・プラクティショナー」への関心が高まっている。特に、本場米国で実際にNPと仕事をした経験のある医師らが日本版NPの実現を熱望。既に一部の大学でNP養成コースが立ち上がるなど、動きは急だ。日本版NPは、本当に実現するのか。各方面のキーマ…2009/03/02コメディカル
指導料、講演料、臨床試験費用など米ファイザー社が医師への金銭供与の実態を公表へ 米ファイザー社は2月9日、米国内の医師、医療関係者、研究者に対する講演料や研究費などの支払いについて、2010年初頭にも同社のウェブサイト上に公表することを発表した。企業と医療関係者の利益相反関係について透明性を高めるのが目的。…2009/02/13医の倫理
日経メディカル2009年2月号「ニュース追跡」(転載)タミフル研究班に異論10代患者への投与解禁にめど立たず 厚生労働省の研究班が、タミフルと異常行動との間に関連は見いだされなかったとする中間報告を発表。しかし、12月の日本臨床薬理学会で、統計学の専門家からデータの解析方法に批判が集まった。2009/02/10感染症
前立腺癌に対する内分泌+放射線治療に死亡率減少効果 日本の前立腺癌の診療ガイドラインに、局所進行型(T3;N0;M0)前立腺癌の治療法に関して、「近年内分泌療法を併用した放射線治療の良好な成績が報告されているため今後のさらなる検討が期待される」との記述を見付けました。今回、その“内分泌+放射線”の長期予後を検討したランダム化比較試験…2009/02/04癌
本誌連動◇2009年話題の新薬新しいメカニズムの糖尿病薬が登場へGLP-1受容体作動薬とDPP IV阻害薬の2種類が承認申請中 新しい作用メカニズムを持つ薬の登場や、既存の薬が適応拡大で新しい分野で使えるようになるなどの動きが2009年もありそうだ。日常診療にインパクトを与えそうな「新薬」候補について、いち早く紹介したい。(北澤京子、黒原由紀)…2009/01/14代謝・内分泌
ブデソニド懸濁液、アドエアなど新薬も盛り込む小児気管支喘息ガイドラインが3年ぶりの改訂 日本小児アレルギー学会は2008年12月13日、3年ぶりの改訂となる「小児気管支喘息・管理ガイドライン2008」(JPGL2008)を公表した。基本的には前回のガイドライン(JPGL2005)を踏襲しているが、新たな薬剤を追加したり、重症度と治療ステップとの関係を分かりやすく整理したりするなどの変更が加…2008/12/17アレルギー・免疫
特集●ステロイドだけじゃない! タクロリムス軟膏による酒さ様皮膚炎 Vol.2何げない適応外処方、説明不足がトラブル招く(12/9訂正) これまでステロイド外用薬の使用時にしか生じない思われてきた酒さ様皮膚炎が、タクロリムスの外用によっても起こりうることが明らかになってきた。東京医科歯科大皮膚科准教授の佐藤貴浩氏らのグループも、2007年11月の日本アレルギー学会秋期学術大会で、同科で経験した、タクロリムス軟膏によ…2008/12/09医薬品
特集●ステロイドだけじゃない! タクロリムス軟膏による酒さ様皮膚炎ステロイドをタクロリムスに変更したものの…(12/9訂正) 東京医大皮膚科を初診時、Bさん(50歳代男性)の口の周りはドーナツ状に赤く腫れ上がっており、強いかゆみを訴えていた。同科助手の入澤良吉氏が問診したところ、Bさんは、同科を受診する3年前から口の周囲が赤くなり、かゆみも伴うため、近所の医師に処方されたステロイドを外用していたという。…2008/12/08医薬品
日本臨床薬理学会年会シンポジウムよりタミフルと異常行動、「廣田班」の解析方法に疑問の声 12月4日に都内で開かれた日本臨床薬理学会年会のシンポジウムで、今年7月に公表された、厚生労働省「インフルエンザ随伴症状の発現状況に関する調査研究」班(主任研究者:大阪市大公衆衛生学教授の廣田良夫氏)による、2006/07年シーズンの解析結果の中間報告について議論された。「廣田班の解析…2008/12/08感染症
胸部外科学会が手術成績をウェブサイトで初公表「1施設当たりの手術数は少ないが、成績は欧米と同等」 日本胸部外科学会(理事長:東北大心臓血管外科教授の田林晄一氏)は2008年11月21日、同学会が会員施設に対して1986年以降実施している手術件数調査の結果を、同学会のウェブサイトで初めて公表した。2008/11/25外科
日本人の糖尿病患者にアスピリンの一次予防効果はあるか 今回は、JAMA誌最新号に掲載された、熊本大学大学院循環器病態学分野教授の小川久雄氏らによる、JPAD(The Japanese Primary Prevention of Atherosclerosis With Aspirin for Diabetes)試験を紹介します。臨床医学領域では、主要学術誌に掲載される論文の著者に占める日本人の割合が著しく低い…2008/11/17代謝・内分泌
人体モデルソフト「Virtual Anatomia」がバージョンアップ3次元MRI像で骨格や筋肉の動きをリアルに再現 日本SGI(本社:東京都渋谷区)と東京慈恵会医科大学高次元医用画像工学研究所所長の鈴木直樹氏は共同で、四次元人体モデルをソフトウエア化した「Virtual Anatomia(バーチャルアナトミア)Ver.1.5」を開発した。昨年に販売を開始したVer.1.0に、新たに170の定量的な骨格筋のデータを加えた。…2008/11/10医療情報
診療所でのうつ病拾い上げ・紹介を行政がサポート自殺予防は開業医が主役に 年間3万人を超える自殺者の約4割が、40~50歳代の男性。うつ病が背景にあることが多く、プライマリケアの段階で働き盛りの世代のうつ病を早期に発見し、治療につなげられるかが自殺予防の重要なポイントだ。…2008/11/04精神・神経
サリドマイドが多発性骨髄腫治療薬として承認処方、調剤、使用の全情報を製造販売元が管理 再発または難治性の多発性骨髄腫の治療薬として、サリドマイド(商品名サレドカプセル100)が承認された。年内にも販売が開始される見通し。処方、調剤、使用に関するすべての情報を製造販売元が一元的に管理し、胎児への曝露などによる薬害の発生を防ぐ。…2008/10/30医薬品
蛋白尿がある人は心血管リスクが5割増 2007年に日本腎臓学会が『CKD診療ガイド』を発行するなど、日本でも慢性腎臓病(CKD)が注目されています。CKDは、腎臓病がその初期から心血管イベントのリスクになることが分かってきたことから、その概念が提唱されました。今回は、CKDの鍵となる指標の一つである蛋白尿と心血管疾患との関係を…2008/10/29腎・泌尿器
日本人を対象にした研究がBMJ誌に掲載「満腹」かつ「早食い」が肥満のもと 食事を満腹になるまで食べ、かつ、早食いの習慣がある人は、そうでない人に比べて、肥満(BMIが25以上)の人が3倍以上多いことが、日本人を対象とする調査で明らかになった。阪大公衆衛生学教授の磯博康氏らのグループによる研究で、BMJ誌電子版に2008年10月21日に発表された。…2008/10/24代謝・内分泌
ロフェコキシブの心血管リスクにファイナルアンサー 選択的COX-2阻害薬のロフェコキシブ(日本未承認、米国での商品名Vioxx)は、心血管系の副作用のために2004年に販売が中止されました。その影響は、患者やその家族、当該企業のみならず、社会的にも大きく、後のFDA再生法(FDA Revitalization Act 2007)につながりました。ロフェコキシブが市場…2008/10/21医薬品
国際パフォーマンス学会より深刻な場面でも患者は医師の「笑顔」を支持 診察室に入った患者は、医師が終始まじめな顔で話すより、笑顔を交えながら話すことを好む――。そんな調査結果を、9月27日に開かれた第26回国際パフォーマンス学会で、日大芸術学部教授の佐藤綾子氏、昭和大眼科講師の藤澤邦見氏、昭和大藤が丘病院眼科准教授の綾木雅彦氏の共同研究グループが発…2008/10/17医師・患者関係
t-PA治療を実施する場合は来院1時間以内が条件脳卒中の急性期医療機関を都が独自に認定 東京都脳卒中医療連携協議会(会長:昭和大病院副院長の有賀徹氏)はこのほど、脳卒中の急性期医療を担う医療機関について、都独自の認定基準をまとめた。t-PA(組織プラスミノーゲン活性化因子)治療を実施する場合は、来院から1時間以内に実施できる体制が整っていることなどが条件。脳卒中の患…2008/10/10循環器
全がん協加盟19施設が公表、昨年に続き2度目こんなに差がある、癌専門施設ごとの5年生存率 厚生労働省「地域がん専門診療施設のソフト面の整備拡充に関する研究」班は2008年10月3日、全国がん(成人病)センター協議会(全がん協)に加盟する施設のうち、一定の基準を満たした施設における癌の5年生存率を、同研究班のウェブサイト上で公表した。同研究班が施設ごとの5年生存率を公表する…2008/10/08医療の質
「臨床研究に関する倫理指針」が5年ぶりに改正その学会発表、承認済み? 10月は、様々な領域の学会が開かれる“学会シーズン”。ヒトを対象とする医学研究を実施する場合、世界医師会総会で採択されたヘルシンキ宣言を守らなければならないことは言うまでもない。国は、ヘルシンキ宣言を踏まえた上で、研究の種類に応じて種々の指針を設けているが、「臨床研究に関する…2008/10/07医療の質
COPD治療薬で心血管リスクが増えるのか 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理に使われる抗コリン薬のチオトロピウム(日本での商品名:スピリーバ)に関して、米食品医薬品局(FDA)が2008年3月、early communicationとしながらも、“脳卒中リスクが増える可能性”を指摘しました。今回は、抗コリン薬の害について検討したシステマティック・…2008/10/03呼吸器
タルセバ服用患者が肝腎症候群および急激な肝不全で死亡FDAが医療従事者に注意喚起 米食品医薬品局(FDA)は2008年9月23日、非小細胞肺癌治療薬のエルロチニブ(商品名タルセバ)の服用により、肝腎症候群(hepatorenal syndrome)および急激に進行した肝不全により死亡した患者がそれぞれ1人いたことを公表した。米国でエルロチニブを販売するジェネンテック社およびOSIファーマ…2008/09/24医薬品
特集連動◇外来診療における後発品使用実態調査2008 vol.3後発品を使う理由、使わない理由 医師が後発品を処方する理由として最も多かったのは「先発品より価格が安いから」。一方、後発品への変更を不可とする理由として最も多かったのは「品質に不安があるから」だった。後発品の情報不足を指摘する声も多く寄せられた。…2008/09/17医薬品
本誌連動◇外来診療における後発品使用実態調査2008「後発品変更不可」とした薬、「あり」が約半数 今年4月に処方せん様式が再変更され、医師が「後発品への変更不可」と意思表示しない限り、薬局薬剤師が後発品に代替調剤することが可能になった。後発品の使用促進、ひいては医療費削減を狙った制度変更だ。この再変更を機に、医療現場で後発品の使用は増えたのだろうか。2008年8月に、医師およ…2008/09/11医薬品
ホルモン補充療法が女性のQOLに与える影響 閉経後女性へのホルモン補充療法(HRT)に関しては、2002年に発表された有名なWHI試験[1]で、当時の“常識”を覆し、心血管疾患の予防効果がないことや、乳癌が増えることが判明した後、すっかり下火になってしまいました。実際、HRTの実施が減ったのと並行して、乳癌の罹患が減ったことが、米国[…2008/09/01産婦人科
対談○産科医療を考える地域で安心してお産ができるようにするために市民と医師にできること 各地で産科医不足が顕在化、深刻化している。国の取り組みもさることながら、産科医療の現場で、市民や医師が今できることは何なのか――。地域で安心してお産ができるよう、行政への働きかけや勉強会などを行っている市民グループ「安心なお産を願う会」(滋賀県彦根市)の冨江小夜香さんと、国…2008/08/27医師・患者関係
特集●もし患者が自殺してしまったら ― 医療機関の自殺事故対策 Vol.4かかりつけ医にできる自殺予防対策 入院患者の自殺事故に対する医療機関の対策の先にあるのは、いかに自殺者を減らすかという課題だ。入院患者に限らず、これについて、秋田大学医学部長(公衆衛生学教授)の本橋豊氏(顔写真)は、「自殺を防ぐには、1次予防(うつ病などの自殺の危険因子となる精神疾患を予防する)と2次予防(早…2008/08/08プライマリケア
ピロリ除菌による異時性胃癌の予防効果は? 胃癌に関する臨床研究では、日本が欧米をリードしています。ヘリコバクター・ピロリ菌と胃癌の関係については、以前から研究が積み重ねられてきました。しかし、ピロリ除菌により内視鏡切除後の異時性胃癌の発生が減少したことを示したのは、今回、Lancet誌に論文を発表した、北大第三内科教授の…2008/08/07癌
特集●もし患者が自殺してしまったら ― 医療機関の自殺事故対策 Vol.3事故後の医療者へのメンタルケア 医療機関における自殺事故(未遂、既遂含む)の対策として、患者対策とともに忘れてはならないのは、医療者に対するメンタルケアだ。医師は看護師以上に、自分の担当していた患者が自殺事故を起こした場合、「自分の見立てや治療方針が間違っていたのではないか」と自分を追い込んでしまうことが…2008/08/07医療安全
特集●もし患者が自殺してしまったら ― 医療機関の自殺事故対策 Vol.2リスク・アセスメントで患者の自殺は減らせる(8/5訂正) 「入院患者の自殺予防対策に取り組むことは、決して難しいことではありません」。そう語る東京都保健医療公社荏原病院看護科長の釜英介氏は、かつて勤務していた複数の病院の経験から、自殺予防対策に真正面から取り組むことを決めたという。釜氏は病室の天井から吊り下げられた点滴用のフックに…2008/08/05医療安全
特集●もし患者が自殺してしまったら ― 医療機関の自殺事故対策過去3年間に自殺事例あり、一般病院でも3割 「入院患者が自殺しても、事後の検討やその後の対策が十分に講じられない場合が残念ながら少なくない。しかし、患者の自殺を“重大な事故”と考えれば、リスクマネジメントの観点から、対策が必要なのは明らか」と、横浜市立大医学部精神医学准教授の河西千秋氏は強調する。…2008/08/04医療安全
SSRIは上部消化管出血リスクを増やす うつ病の治療薬としてわが国でも広く使われている選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)による上部消化管出血の副作用については、以前から指摘されています。今回は、新たに発表されたSSRIによる上部消化管出血の副作用に関する症例対照研究を読んでみました。…2008/07/25医薬品
臨床研究に関する倫理指針を見直し施行は来年4月1日 厚生科学審議会科学技術部会(部会長:国立がんセンター名誉総長の垣添忠生氏)は7月23日、「臨床研究に関する倫理指針」の見直しを了承した。7月末までに告示される見通しで、2009年4月1日に施行される。…2008/07/24行政・制度
リン酸オセルタミビルと異常行動の関係は?-厚労省廣田班発表資料を読む 7月10日に開かれた厚生労働省「第7回リン酸オセルタミビルの臨床的調査検討のためのワーキンググループ」で、リン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)と異常行動の関連についての解析結果の中間報告が発表されました。いつもは医学論文を“斬って”いますが、今回は、番外編として、この発表資…2008/07/16感染症
医薬品行政医薬品の安全対策担当人員を300人に増員を提言厚労省と機構の業務分担については意見まとまらず 薬害肝炎問題を受けて、再発防止のための医薬品行政のあり方を検討している厚生労働省の委員会(座長は獨協医科大学学長の寺野彰氏)は7月7日、中間とりまとめ案について審議を行い、市販後安全対策を担当する人員を300人程度に、大幅に増員することが必要との考えでまとまった。…2008/07/11行政・制度
喘息管理における「吸入ステロイド+サルメテロール」の位置付けとは 成人喘息の長期管理は、吸入ステロイドが基本で、それだけでは不十分な場合に長時間作動型β2刺激薬の併用が考慮されます。しかし、長時間作動型β2刺激薬の代表的な薬剤であるサルメテロール(日本での商品名:セレベント)に関して、プラセボを対照とするランダム化比較試験(RCT)のSMARTで、…2008/07/09呼吸器
複数患者への穿刺器具の使い回し問題針周辺部分を含めて使い捨ての徹底を 血糖値測定の際に使われる微量採血用穿刺器具には、(1)器具全体が使い捨て(2)針周辺部分が使い捨て(3)針は使い捨てだが先端キャップは使い捨てではない――の3種類がある。全国で相次ぎ発覚している複数患者への穿刺器具の使い回し問題は、本来は(1)や(2)の器具を使うべきところ、(3)…2008/06/30感染症
日本人における抗血小板薬併用療法に伴う出血リスクの上昇 6月号のStroke誌に、国立循環器病センター脳血管内科の豊田一則氏らのグループが、日本人における抗血栓療法に伴う出血について検討した論文が掲載されましたので、読んでみました。2008/06/26循環器
日本人のメタボリックシンドローム、腹囲は何センチ以上?女性の至適カットオフ値は90cmより細め 日本のメタボリックシンドロームの診断基準は、2005年に8学会合同の検討委員会(委員長:松澤佑次氏)がまとめた(日本内科学会雑誌2005; 94: 794-809.)。メタボリックシンドロームでは内臓脂肪の蓄積が主要な役割を担うとして、その指標としてウエスト周囲径(腹囲)を用い、カットオフ値を男性…2008/06/24循環器
2型糖尿病のインスリン導入は早期がよいのか 2型糖尿病に対するインスリン療法は、「食事療法、および経口血糖降下薬によっても血糖コントロールの目標が達成できない場合」(科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン[改訂第2版])に用いられるのが一般的です。今回は、中国で実施された、新規に診断された2型糖尿病患者に対する、早期のイ…2008/06/05代謝・内分泌
「洗濯済みのタオル=清潔」は誤り清拭用のタオルでセレウス菌感染 患者の清拭に日常的に使っているぬれタオル(おしぼり)が、院内感染の原因となることがある。原因は、熱やアルコールに強く、洗濯しても容易に排除できないセレウス菌(Bacillus cereus)だ。この菌は環境中に広く分布し、穀物や野菜などによく付着していることから、食中毒の原因菌として知られ…2008/06/03感染症
議論呼ぶメタボリックシンドロームの診断基準女性の腹囲90cmの根拠とは? 4月から特定健康診査・特定保健指導、いわゆるメタボ健診が始まった。わが国におけるメタボリックシンドロームの診断基準は、2005年に8学会合同の検討委員会(委員長:松澤祐次氏)がまとめている。メタボリックシンドロームでは内臓脂肪の蓄積が主要な役割を担うとして、ウエスト周囲径(腹囲)…2008/06/03代謝・内分泌
高齢者の降圧治療は若年者と同じでよいか? 高齢者の高血圧治療に関して、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2004」によれば、合併症のない場合、「第一次薬としてCa拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、あるいは少量のサイアザイド系利尿薬が適当」とされています。今回、65歳以上の高齢者に対する高血圧治療の効果を、薬剤の種類別にまとめた…2008/05/20循環器
特集●医療現場を変える女性たち Vol.4「言いたいのに言えない」患者・家族の本音を“仲介”する豊田郁子氏(新葛飾病院セーフティーマネージャー) 患者とのトラブルにどう対応すればよいのかは、多くの医療機関が共通に抱える問題。患者・家族と医療者との仲介(メディエーション)活動を担当する人材、医療メディエーターに注目が集まっており、新葛飾病院(東京都葛飾区)の豊田郁子氏もその一人。自身、5年前に医療事故で息子を亡くした被害…2008/05/13コメディカル
特集●医療現場を変える女性たち Vol.3模擬患者を養成し、医療従事者の気付きを促す前田純子氏(岡山SP研究会代表) 前田純子氏は、20年以上にわたって患者を演じ続けている、わが国における模擬患者のパイオニアの一人。地元の岡山を中心に、各地で学生や医療従事者を対象とする医療面接に協力。模擬患者の養成にも携わる。取材した日は、東京の模擬患者グループ「響き合いネットワーク東京」主催のワークショッ…2008/05/02コメディカル
特集●医療現場を変える女性たち Vol.2移動図書で病棟を癒やす椎野悳子氏(ボランティア会「ランパス」会長) 「こんにちは。移動図書です。本はいかがですか」。ピンクのエプロンを付けたメンバーが、コミックや小説などがぎっしり並んだブックトラックとともに、病棟を巡回する時間だ。。患者は気に入った本があれば、自由に借りられる。神奈川県下の12の病院で様々なボランティア活動を行う「ランパス」…2008/04/28コメディカル
特集●医療現場を変える女性たち患者の視点にこだわり、喘息患者用“ガイドライン”を作成栗山真理子氏(NPO法人アレルギー児を支える全国ネット「アラジーポット」専務理事) 『EBMに基づいた患者と医療スタッフのパートナーシップのための喘息診療ガイドライン2004(成人編、小児編)』は、病態や治療法、対応法について、患者・家族が理解しやすいように工夫された、患者向けのガイドライン。患者の立場の代表者として作成に参加した栗山真理子氏のこだわりが随所に見ら…2008/04/24コメディカル
本誌連動○診療ガイドラインに関する意識調査2008《Vol.3》ガイドラインは医療訴訟に悪用される? 診療ガイドラインに対する医師の不満として、2002年調査より順位を上げた項目の一つが、「医療訴訟に悪用される恐れがある」という点だった。診療ガイドラインの適用範囲については誤解もあるようだ。医療界ばかりでなく、社会的なコンセンサスづくりが欠かせない。…2008/04/21医療の質
続・神経芽細胞腫のマススクリーニングは意味があったのか 今回も、前回に引き続き、日本における神経芽細胞腫のマススクリーニングの過去の検診データを検討した論文に関して、試験の結果およびその信頼性、結果の適用などについて考察したいと思います。2008/04/21癌
神経芽細胞腫のマススクリーニングは意味があったのか 神経芽細胞腫のマススクリーニングは、1984年から行われてきましたが、2003年の厚生労働省検討会の報告書で、死亡率減少効果が明確でないとされたのを受けて、2004年に中止されました。先週号のLancet誌に、広島大自然科学研究支援開発センター教授の檜山英三氏らのグループが過去の検診データを…2008/04/18癌
厚労省、科研費申請の際の利益相反ルールを通知研究機関は2010年度の申請前に委員会設置が必要 厚生労働省は、厚生労働科学研究を行おうとする研究者が利益相反を自己申告するためのルールを定めた。3月31日付けで「厚生労働科学研究における利益相反(Conflict of Interest:COI)の管理に関する指針」(厚生科学課長通知、科発第0331003号)を通知した。4月17日に同省のウェブサイトに掲載…2008/04/18行政・制度
本誌連動○診療ガイドラインに関する意識調査2008《Vol.2》ガイドラインを読む時間がない、費用がかかる… 診療ガイドラインに対して、医師はどんな不満を抱いているのだろうか。日経メディカル オンラインが行った調査では、「日本人でのエビデンスが乏しい」ことに加えて、「分量が多くて読み通すのが大変」との声が多かった。インターネットで診療ガイドラインにアクセスできるようにしてほしいとの声…2008/04/18医療の質
本誌連動○診療ガイドラインに関する意識調査2008診療ガイドラインの満足度は48.2% 日経メディカル オンラインが今年2月に実施した「診療ガイドラインに関する意識調査」の結果、診療ガイドラインを見たことが「ある」と答えた人の割合は、2002年調査より大幅に増加しており、参照する頻度も増えていることが明らかになった。その一方で、診療ガイドラインに対する満足度は48.2%…2008/04/17医療の質
日本内科学会総会からメタボ基準、女性のウエスト周囲径は「80cm以上」が適切? メタボリックシンドロームの診断基準におけるウエスト周囲径のカットオフ値は、男性85cm、女性80cmが適切であるということが、器質的心疾患の患者を対象とした調査で分かった。東北大循環器病態学の多田智洋氏らのグループが、第105回日本内科学会総会・講演会で発表した。…2008/04/14代謝・内分泌
日本内科学会総会から降圧薬併用療法、最も多い組み合わせはカルシウム拮抗薬+ARB 神奈川県の実地医家に降圧薬の併用療法について尋ねたところ、2剤併用で最も多い組み合わせは、カルシウム拮抗薬(CCB)とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)で、7割近くがこの組み合わせであることが明らかになった。2番目に多かったのが、CCBとアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)…2008/04/14循環器
日本の診療ガイドライン、編集の独立性に問題あり資金源や利益相反の情報開示されず わが国の診療ガイドラインは、作成に要した資金源や、作成者の利益相反(conflict of interest)が開示されていないものが極めて多く、編集の独立性に対する評価が低いことが分かった。京大医学研究科健康情報学分野の奥村晃子氏らのグループが、68冊の診療ガイドラインを調査した。…2008/04/10医師のキャリア
ARBをACE阻害薬に加えても上乗せ効果は証明されず 新たな大規模研究ONTARGETの結果が発表されたので、さっそく読んでみました。同試験では、ARBとACE阻害薬の直接比較(非劣性試験)に加え、ACE阻害薬にARBを加えるとACE阻害薬単独に比べて上乗せ効果が認められるか(優越性試験)も併せて調べました。論文には、3群の主要アウトカムを示すカプラ…2008/04/03循環器
女性にとっての身近な悩み…尿失禁 先日、NHKの番組「ためしてガッテン」で、尿失禁が取り上げられていました。体験談を語っていたある女性は、尿が漏れるのではないかと不安で、外出するのもおっくうになり、自分はもうダメなのではないかとまで思ったとのことでした。今回紹介する論文によると、尿失禁は19~44歳の女性の19%、45…2008/03/24腎・泌尿器
続・チアゾリジン系糖尿病薬と骨折の関係を探る 今回も、前回に引き続き、チアゾリジン系糖尿病薬ロシグリタゾン(日本未承認)と骨折の関係について調べたランダム化比較試験(RCT)について考察します。結果は、「女性ではロシグリタゾン群で有意に骨折リスクが高かった」というものでした。…2008/03/03代謝・内分泌
チアゾリジン系糖尿病薬と骨折の関係を探る チアゾリジン系糖尿病薬ロシグリタゾン(日本未承認)の心血管系副作用について、以前に紹介しました。今回は、ロシグリタゾンと骨折の関係について調べたランダム化比較試験(RCT)です。RCTは、主要アウトカムにおける一定の差を検出するために必要十分なサンプルサイズで行われるため、それ以…2008/02/29骨・関節・筋
ネグレクテッド・ディジーズに有効な治療薬を非営利組織DNDi 研究開発部長 シン・チャン氏 病気の存在そのものは知られているのに、市場性に乏しいために製薬企業の開発対象から取り残されている病気のことを、ネグレクテッド・ディジーズ(neglected diseases)という。アフリカ、アジア、南米の発展途上国に多い熱帯病が中心だ。こうしたネグレクテッド・ディジーズに対して有効な薬を…2008/02/25医薬品
続・MEGAスタディーを女性だけで解析してみたら 今回も、前回に引き続き、プラバスタチン(商品名:メバロチン)の心血管疾患の一次予防効果について、日本人を対象に検討したMEGAスタディーにおける女性のみのデータを解析した論文について考察します。…2008/02/14循環器
MEGAスタディーを女性だけで解析してみたら プラバスタチン(商品名:メバロチン)の心血管疾患の一次予防効果について、日本人を対象に検討したMEGAスタディー[1]がLancet誌に発表されたのは1年半ほど前。当時は医療関係者の間で大きな話題になりました。先ごろ、女性のみを解析した結果がCirculation誌に発表されたので、さっそく読んでみ…2008/02/13循環器
続・ここまでやる!? 肥満患者限定の糖尿病治療法 今回も、前回に引き続き、究極の肥満治療?ともいうべき手術に関する論文に関して、試験の結果、臨床への影響などについて考察したいと思います。2008/02/05代謝・内分泌
前立腺癌検診を推奨するにはエビデンスが「不十分」米国予防医学学会が声明 米国予防医学学会(The American College of Preventive Medicine)は1月28日に、直腸診および前立腺特異抗原(PSA)を用いたルーチンの前立腺癌検診について、現時点では推奨するかどうかを決めるだけのエビデンスが不十分であるとの見解を発表した。…2008/01/30癌
続・抗リウマチ薬、どの薬をどう使えばよいのか 今回も、前回に引き続き、抗リウマチ薬(DMARDs)を比較検討した論文に関して、臨床への適用、経済性、なぜ薬剤同士で直接比較する研究が少ないのかなどについて考察したいと思います。2008/01/24骨・関節・筋
抗リウマチ薬、どの薬をどう使えばよいのか このところ生物学的製剤の開発が活発な関節リウマチ(RA)の薬物治療。様々な選択肢がある中で、個々の患者に対して、どの薬をどう使えばよいのか、迷うこともあるのではないでしょうか。そこで今回は、各種DMARDsを比較検討したシステマティック・レビューに注目しました。…2008/01/23骨・関節・筋
厚労省、研究者の利益相反に関する指針案まとめる経済的な利益関係の報告を義務化 厚生労働省の「厚生労働科学研究における利益相反に関する検討委員会」(委員長:国立国際医療センター総長の笹月健彦氏)は1月22日に委員会を開催し、『厚生労働科学研究における利益相反(Conflict of Interest: COI)の管理に関する指針(案)』の骨子をまとめた。今後、同省の厚生科学審議会…2008/01/23行政・制度
FDAが2歳未満には市販の風邪薬を使わないよう推奨2歳以上の小児に対しても注意を喚起 米国食品医薬品局(FDA)は2008年1月17日、2歳未満の幼児や小児に対して、市販の風邪薬(充血除去薬[decongestants]、抗ヒスタミン薬、去痰薬、鎮咳薬)を用いないことを推奨すると発表した。これらの薬はかぜを治癒させる効果はなく、死亡や痙攣を含む重篤な副作用が、まれではあるが起こる危険…2008/01/21小児科
COPD治療薬と骨折の悩ましい(?)関係 β刺激薬やステロイド薬は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性肺疾患の治療薬として一般的に使われています。しかし、薬の影響で骨折のリスクが増すとしたら、特に高齢の患者にとっては無視できない問題です。このような場合、評価の定まった薬を使わないでおくことは倫理的に難しいため、ラン…2008/01/11呼吸器
続・訪問看護で高齢者のQOLは向上するか 今回も、前回に引き続き、高齢者の慢性疾患に対するケア・プログラムであるGRACE(Geriatric Resources for Assessment and Care of Elders)の有用性を考察した以下の論文に関して、結果と診療への影響などについて考察したいと思います。…2007/12/21在宅医療
訪問看護で高齢者のQOLは向上するか 入院中心から在宅中心へと、医療の“場”がシフトしつつあります。在宅で療養する患者の中には複数の慢性疾患を抱える高齢者も少なくありません。どのようなケアを提供すれば、患者のQOLを高めることができるのでしょうか。今回は、高齢者の慢性疾患に対するケア・プログラムの有効性を検証した論…2007/12/20在宅医療
連載●患者の「語り」を医療に生かす ― Narrative-based Medicine ― 《4》患者のナラティブを臨床に生かす ここまで連載で紹介してきた患者のナラティブを、臨床現場ではどう受け止め、診療にどのように生かせばよいのであろうか。連載の最後に、ナラティブ・ベイスト・メディシンに詳しい、富山大学保健管理センター長の斎藤清二氏に、臨床での応用の仕方について聞いた。…2007/12/20医師・患者関係
連載●患者の「語り」を医療に生かす ― Narrative-based Medicine ― 《3》患者の語りをデータベースにする「DIPEx」 DIPEx(ディペックス)とは、Database of Individual Patient Experiencesの頭文字を取った名称。直訳すると「個々の患者の疾病体験を集めたデータベース」ということになる。英国オックスフォード大学のグループが、2001年から行っているプロジェクトだ。…2007/12/19医師・患者関係
連載●患者の「語り」を医療に生かす ― Narrative-based Medicine ― 《2》闘病記は患者の「ナラティブ」だ 「私たちの愛」、「妻と私」、「ありのまま」、「女はみんな華になれ」…。これらが皆、闘病記の書名であると分かった人は、かなりの闘病記オタク(?)と言えるかもしれない。ちなみにこれらは順に、乳癌(田原総一郎・田原節子著)、肺癌(江藤淳著)、脳出血(真屋順子・高津住男著)、更年期…2007/12/18医師・患者関係
連載●患者の「語り」を医療に生かす ― Narrative-based Medicine ― 《1》なぜ今、「ナラティブ」なのか 日経メディカル誌が、「ナラティブ・ベイスト・メディシン」(Narrative-based Medicine:NBM)を初めて取り上げたのは、2002年4月のこと(写真)。それから早くも5年が経過したが、当時の予想通り、このところ医療の世界で「ナラティブ」や、その訳語としての「語り」という言葉を聞く機会が増え…2007/12/17医師・患者関係
認知症の発症を薬で食い止められる? 英国では軽度のアルツハイマー病へのドネペジル(日本での商品名アリセプト)の適用について、国(NICE)と企業側の主張が食い違い、裁判に至っています。日本の添付文書では、ドネペジルの効能として「アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」とありますが、「アルツハイマー型認…2007/12/17精神・神経
FDAがカルバマゼピン使用前の遺伝子検査を推奨HLA-B*1502遺伝子がTENやSJSの発症と関連 米国食品医薬品局(FDA)は12月12日、抗てんかん薬であるカルバマゼピンについて、アジア系の祖先を持つ患者には、使用前に遺伝子検査を行うことを勧める旨を、添付文書の黒枠警告(boxed warning)欄に加えることに、企業側が同意したと発表した。…2007/12/14医薬品
審議委員の利益相反ルール、パブコメ募集やり直しへ奨学寄付金の扱いなどが議論に 厚生労働省の「審議参加と寄附金等に関する基準策定ワーキンググループ」(座長は共立薬科大学学長の望月正隆氏)は12月13日に開かれた会議で、現在パブリックコメントを募集中の「審議参加と寄附金等に関する基準(案)」(以下、寄付金基準案と略)を練り直し、新しい案がまとまった時点で、再…2007/12/14医の倫理
厚労省検討会が肺癌検診の見直し中間報告案を公表CTによる検診は根拠不十分 厚生労働省の「がん検診に関する検討会」(座長;国立がんセンター名誉総長の垣添忠生氏)は12月11日、「肺がん検診の見直しについて」の中間報告案を議論した。この場での議論を踏まえ、中間報告が近く公表される予定だ。…2007/12/11癌
メタボリックシンドロームは脳卒中と無関係? 本連載ではこれまで、英文誌に発表された論文ばかり紹介してきましたが、和文誌を無視しているわけではありません。今回は初めて、和文誌に発表された論文に注目してみました。コホート研究を取り上げるのも初めてです。テーマは2008年春からの特定健診で話題のメタボリックシンドロームです。…2007/12/06代謝・内分泌
RA系降圧薬同士のガチンコ勝負の結果は? 降圧薬の第1選択薬としてアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が広く使われており、昔から日本で繁用されてきたカルシウム拮抗薬に迫る勢いです。一方、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は低くとどまっていました。同じレニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬なのに、この差はどこから来…2007/11/22循環器
【日本骨粗鬆症学会】骨粗鬆症患者のADL維持は栄養状態改善とリハビリいた人の約半数で、骨折6カ月後に自立が失われていたことが分かった。さらに、自立できていた人と自立が失われた人とを比較した結果、リハビリや栄養状態の改善に介入の余地があることが示唆された。11月に開かれた第9回日本骨粗鬆症学会で、公立玉名中央病院主任整形外科部長の中野哲雄氏らのグル…2007/11/20骨・関節・筋
【日本骨粗鬆症学会】家庭でできる背筋運動で骨粗鬆症患者のQOLが向上 家庭でできる軽微な背筋運動を4カ月間行うことにより、骨粗鬆症患者の背筋力やQOLが改善したというランダム化比較試験の結果が、11月に開かれた第9回日本骨粗鬆症学会で発表された。秋田大学整形外科助教の本郷道生氏らのグループによるもの。…2007/11/16骨・関節・筋
【日本骨粗鬆症学会】内科・外科・整形外科・産婦人科医の73%が骨粗鬆症診療に従事第1選択薬を4つのケースで調査 全国の一般内科・一般外科・整形外科・産婦人科の医師5万人を対象とした調査の結果、73%が骨粗鬆症の診療を行っており、約40%は毎日行っていることが分かった。11月14~16日に東京都で開催中の第9回日本骨粗鬆症学会で、国立長寿医療センター病院先端医療部部長の細井孝之氏が発表した。…2007/11/15骨・関節・筋
胃癌の補助化学療法で延命効果を認めたRCT 現時点の胃癌治療ガイドライン(第2版、2004年)では、胃癌の治癒切除後の補助化学療法は「現在まで確実な延命効果を証明したエビデンスは乏しい」とされています。今回の論文が、その壁を破る突破口になるでしょうか。日本の研究者が、日本の患者を対象に、日本で開発された抗癌剤の有効性を検証…2007/11/15癌
【日本アレルギー学会秋季学術大会】開業医のアレルギー診療ガイドラインの利用度は低い厚労省研究班の調査結果より アレルギー関連の診療ガイドラインに関して、第一線で診療にあたっている開業医は、ガイドラインを認知してはいるものの利用は進んでいないことが、厚生労働省の研究班が行った調査で分かった。同省の「ガイドライン普及のための対策とそれに伴うQOL向上に関する研究」班の主任研究者を務める東京…2007/11/12アレルギー・免疫
【日本睡眠学会学術集会】前年に医療ミスを経験したらミス再発リスクが3.8倍看護師に対する2年連続の調査結果より 前年に医療ミスを起こしたことがある看護師は、そうでない場合に比べて、医療ミスを起こすリスクが3.8倍高かったことが、看護師に対する2年連続の調査により分かった。11月に開かれた第32回日本睡眠学会学術集会で、滋賀医大精神医学の有村真弓氏らのグループが発表した。…2007/11/12医療安全
続・企業が資金源の研究は副作用が目立たない? 今回も、前回に引き続き、以下の論文に関して、臨床への適用、診療への影響などについて考察したいと思います。この論文は、アウトカムの設定の仕方に問題がある上、対象患者や薬の種類・用量について詳細が分からないため、この結果をそのまま日本に当てはめられるかどうかは分かりません。ただ…2007/11/08医薬品
地方の深刻な医師不足を訴え自治体病院全国大会が開催 全国自治体病院開設者協議会(会長:山形県知事の斎藤弘氏)、全国自治体病院協議会(会長:岩手県立病院名誉院長の小山田惠氏)など自治体病院関連10団体は2007年11月7日、都内で自治体病院全国大会2007「地域医療再生フォーラム」を開催した。…2007/11/08行政・制度
【日本アレルギー学会秋季学術大会】実は正しく使えていないステロイド薬の吸入器年に1度は再教育が必要 喘息治療に用いられる吸入ステロイド薬の使い方について、いったんは指導を受けて使い方を習得しても、時間が経つと正しく使えなくなっているケースが珍しくないことが、患者への調査で分かった。刈谷豊田総合病院(愛知県刈谷市)呼吸器・アレルギー内科医長の加藤聡之氏が、第57回日本アレルギ…2007/11/05呼吸器
「24歳以下で自殺リスクが増加」を添付文書に明記すべての抗うつ薬の添付文書が改訂に 厚生労働省は2007年10月31日、すべての抗うつ薬について、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮する旨を盛り込むよう、添付文書の改訂を指示した。…2007/11/05精神・神経
連載●薬の価値は「費用対効果」で測る~英国薬事情《3》ボルテゾミブ「効かなかったら薬代を返します」 およそ薬というものは、投与した全員に必ず効く(有効率100%)ということはなく、効かない人がいるものだ。だから、薬の価格を“成功報酬”にすることは、通常なら考えられない。その常識を打ち破る新提案をNICEが行った。対象は、多発性骨髄腫の治療薬ボルテゾミブ(日本での商品名ベルケイド)…2007/11/02医薬品
連載●薬の価値は「費用対効果」で測る~英国薬事情《2》エルロチニブ「自主的に値下げ」の怪 英国には薬の“1国2制度”が存在する。例えば、「スコットランドでは使えるのにイングランドとウェールズでは使えない」薬があり得るのだ。その一例が、エルロチニブ(日本での商品名タルセバ)。日本では、10月19日に承認されたばかりの非小細胞肺癌の治療薬だ。…2007/11/01医薬品
連載●薬の価値は「費用対効果」で測る~英国薬事情《1》ドネペジルは、なぜ英国を訴えたのか 英国では、2006年から07年にかけて、アルツハイマー病の薬であるドネペジル(日本での商品名アリセプト)の裁判が、医療関係者ばかりでなく一般メディアでも大きな話題になった。2006年11月、NICEがアルツハイマー病の診療指針(ガイダンス)の改訂版を発表し、新規にアルツハイマー病と診断され…2007/10/31医薬品
続・脳梗塞の血管内治療に関する日本発RCT 今回も、前回に引き続き、以下の論文に関して、「ウロキナーゼ群と対照群に有意差は認められなかった」という結果と、臨床への影響などについて考察したいと思います。2007/10/27循環器
脳梗塞の血管内治療に関する日本発RCT 今回は岩手医大脳神経外科教授の小川彰氏が主任研究者となって行った、超急性期脳梗塞に対する血管内治療に関する論文に注目してみました。試験は「the Middle cerebral artery Embolism Local fibrinolytic intervention Trial」で、略称は試験の頭文字をつなげて「MELT」。溶かす(melt)と掛け…2007/10/26循環器
「がん臨床研究の利益相反に関する指針」を作成日本初の学会による利益相反指針 日本癌治療学会と日本臨床腫瘍学会は共同で、「がん臨床研究と利益相反に関する指針」を作成した。会員などが学会活動、特に学会発表、論文発表、および講演活動をする際に、この指針が適用される。学会が利益相反に関する指針を作成したのはわが国では初めて。施行は2008年4月。…2007/10/25医の倫理
インスリンのコンプライアンス不良な患者は経済的負担感が大きい患者へのアンケート調査結果より インスリンのコンプライアンスが悪い患者は、良好な患者に比べて、医療費の経済的負担感が強く、生活を切り詰めたり通院回数を減らしたりしている人が多いことが、患者へのアンケート調査で分かった。静岡健康企画ことぶき薬局の加藤剛氏らのグループが、第13回日本薬剤疫学会で発表した。…2007/10/25薬剤師
医薬品個人輸入の最多はサリドマイド薬監証明のデータ分析の結果(10/26訂正) 医薬品を個人輸入する際に用いる薬監証明のデータから個人輸入の実態を調べたところ、2005年の1年間で、美容関連を除く医療用医薬品だけで5428件、242薬剤が輸入されていたことが分かった。品目別ではサリドマイドが最も多かった。医療科学研究所研究員の辻香織氏らのグループが、第13回日本薬剤…2007/10/24医薬品
バイアグラなどED治療薬に突発性難聴の副作用米国で添付文書が改訂 米国食品医薬品局(FDA)は10月18日、勃起不全(ED)治療薬のシルデナフィル(商品名:Viagra、日本での商品名:バイアグラ)、バルデナフィル(商品名:Levitra、日本での商品名:レビトラ)、タダラフィル(商品名:Cialis、日本での商品名:シアリス)について、突発性難聴の副作用のリスクを…2007/10/24腎・泌尿器
臨床試験情報を一括検索できるサイトが仮運用2008年3月より本稼動 国立保健医療科学院は、臨床試験の情報を横断的に検索し、結果を一覧できるポータルサイト「臨床研究〔試験〕情報検索」の仮運用を2007年10月に開始した。現在、大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)、日本医薬情報センター(JAPIC)、日本医師会治験促進センター(JMACCT)の3カ所に登録されて…2007/10/22医薬品
白血病に対する移植実施度は“西高東低”専門医数、施設数、医学部設置時期に相関 急性白血病患者に対して同種造血細胞移植が実施される割合は、地方間、および都道府県間で大きく異なり、全体として“西高東低”であることが分かった。東大医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム部門客員准教授の上(かみ)昌広氏らのグループが、10月の第69回日本血液学会・第49…2007/10/19癌
【記者の目】『ブレア政権の医療福祉改革』を読んで予算増に動く英国医療から学ぶべきこと 6月末に発表された経済協力開発機構(OECD)の「the OECD Health Data 2006」によると、医療費の対国内総生産(GDP)比率で、サミット8カ国からロシアを除く7カ国中、日本は最下位(8.0%)という結果だった。長らく英国との間で最下位争い(?)を繰り広げてきたが、ついに英国(8.3%)に抜かれ…2006/08/14行政・制度
【未承認薬、何が問題か 第6回(最終回)】新薬承認に“仮免”制度の導入を ここまで、薬を「承認済みの薬」と「未承認の薬」の2つに分けて考えてきた。未承認薬は、国内で販売することができないし、公的医療保険で賄われることもない。製薬企業にとって、医療従事者にとって、そして何よりも患者にとって、開発中の新薬が承認されるかどうかは大きな意味を持つ。だからこ…2006/08/10医薬品
【未承認薬、何が問題か 第5回】欧米4カ国に追い付け! 厚生労働省は2005年1月に「未承認薬使用問題検討会議」を設置し、国の新薬承認の基本的考え方は維持しつつ、臨床現場で必要とされる未承認薬を早期に使用できるための新たな枠組みを作った。欧米諸国(米、英、仏、独の4カ国)で新たに承認された薬を定期的にチェックし、3カ月に1度開かれる検討…2006/08/03医薬品
【未承認薬、何が問題か 第4回】「個人輸入」という新たな“ひずみ” 前回紹介した治験の活性化をはじめ、未承認薬問題の解決に向けて、行政も手を打っていないわけではない。しかし現実の動きは、行政よりはるかに早い。進行性の疾患を持った患者は、行政の対応を待っていられない。日本にいるそんな患者が、未承認の薬を使う方法は2つある。1つは治験に参加するこ…2006/07/25医薬品
ジョンズ・ホプキンス日本進出2007年春に六本木に診療所開設三井不動産など6法人が、東京・六本木の防衛庁跡地で再開発中の「東京ミッドタウン」内に、米国ジョンズ・ホプキンス病院のノウハウを取り入れた診療所を設立する。ジョンズ・ホプキンス病院は、米国『US News & World Report』誌の全米ベストホスピタルランキングで15年連続1位の実績のある超…2006/07/06医療経営
【未承認薬、何が問題か 第3回】治験が活性化しない「そもそも」の理由 6月29日、第1回「次期治験活性化計画策定に係る検討会」が開かれた。未承認薬との関係が深い「治験の空洞化」を食い止めるべく、「全国治験活性化3カ年計画」に続く、新たな計画を立てるのが目的だ。2006/07/05医薬品
【未承認薬、何が問題か 第2回】「治験の空洞化」が止まらない 未承認薬問題に浅からぬ影響を与えているのが「治験の空洞化」だ。日本の治験は「遅い、高い、質が悪い」という問題を抱えており、既に国内製薬企業も、治験を日本ではなく、まず欧米を中心とした海外で始めるようになっている。しかも最近では、シンガポールや韓国などで治験を行う例も出始めて…2006/06/28医薬品
【未承認薬、何が問題か 第1回】特効薬が使えない 去る6月2~6日に米国ジョージア州アトランタで開かれた米国臨床腫瘍学会(ASCO)。癌の診療に携わる医師たちが世界中から集まる学会だ。毎年、新しい抗癌剤を使った臨床試験の結果が幾つも発表される。しかし、学会で注目を集める新薬、あるいはレジメンは、日本では使用できないことが少なくない…2006/06/23医薬品
コクランレビューの日本語訳が閲覧可能にMindsのウェブサイトで提供開始 日本医療機能評価機構の医療情報サービスセンターが提供する診療ガイドラインのデータベース、Minds(マインズ)のウェブサイト(http://minds.jcqhc.or.jp/)で、6月19日よりコクラン・レビューの抄録の日本語訳の掲載が始まった。…2006/06/22医師のキャリア
癌患者の生殖機能温存目指す専門外来聖路加国際病院が「リプロ外来」を開設 聖路加国際病院(東京都中央区)は2006年4月から、生殖機能や性機能の温存を希望する癌患者を対象に「癌治療者のためのリプロダクション外来」(リプロ外来)を設けた。6月15日に外来開設記念講演会を開き、患者および同病院の医師が、リプロ外来に対する期待や現状を述べた。…2006/06/20癌
【日経メディカル6月号特集連動企画】患者はなぜ怒るのか(現状編) 『日経メディカル』6月号の特集テーマは「患者はなぜ怒るのか」。怒りをあらわにして医療従事者に対応を迫る患者の現状と対応について取材したので、今回はその現状について概略を紹介する。2006/06/14医師・患者関係
東大病院が来年度看護師300人採用試験は全国6カ所、配置基準の変更と新病棟稼働に対応 東大病院は、2007年度の看護職員の採用に当たり、地元の東京に加え、9月30日に全国5都市(札幌、仙台、新潟、大阪、福岡)で就職説明会および採用試験を実施する。東京以外で採用試験を行うのは初めて。…2006/06/02医療経営
【記者の目】 『不平等が健康を損なう』を読んで医療制度改革と格差社会の先にあるもの 医療制度改革法案は今国会の目玉の一つ。会期中に可決・成立するものとみられている。改革が言う医療費適正化は、従来病気になれば「だれでも、いつでも、どこででも」平等に受けられることが当たり前だった医療の世界に格差を持ち込む、あるいは、格差を可視化する方向に働く可能性が高い。経済…2006/06/01行政・制度
【どうなる?後発品 第8回(最終回)】後発品の「食わず嫌い」を克服するために 先発品の特許が切れた後、価格の安い後発品にシフトするのは、医療経済的に考えれば当然だ。先発品の開発にかかったコストは、特許で守られ、独占的に販売できる期間内に回収する。特許が切れた後は、いわば社会の公共財として、その薬を必要とする患者になるべく安い価格で提供される。この仕組…2006/05/24医薬品
【どうなる?後発品 第7回】「後発品の品質」医療現場の実感は? 連載第5回と第6回は『オレンジブック』を読み解きながら、後発品の普及を目指す行政が、どのように品質確保に努めてきたかを解説した。では、実際に後発品を使用する医療現場は、その「品質」をどのように受け止めているのだろうか。…2006/05/19医薬品
【どうなる?後発品 第6回】「オレンジブック」を読み解く(2) 後発品の品質をめぐる議論の中で、よく出てくるエピソードとして「錠剤がそのまま便の中に出てきた」という話がある。後発品は錠剤の品質が悪いため、消化管内で十分に溶解しない場合があり、安定した薬効が期待できないというわけだ。よくよく聞くと、実際に本人がそれを経験したのではなく、伝…2006/05/15医薬品
【どうなる?後発品 第5回】「オレンジブック」を読み解く(1) 後発品について調べたいとき、参考書として挙げられることが多いのが「日本版オレンジブック」だ。正式名称は『医療用医薬品品質情報集』。“本家”である米食品医薬品局(FDA)のオレンジブックにならって、オレンジ色の表紙が目印だ(写真)。…2006/05/02医薬品
【どうなる?後発品 第4回】インターネット調査から医師の8割超が「後発品の使用は進む」と予想 4月上旬、日経メディカル オンラインは、薬局・薬剤師向け雑誌『日経ドラッグインフォメーション』と共同で、医師を対象とした「後発品」に関するインターネット調査を実施した。多くの医師は、代替調剤に対する抵抗感が少なく、今後は後発品の使用が増えていくと予想していた。…2006/04/26医薬品
【どうなる?後発品 第2回】長野県上田市のケースから代替調剤は処方せんの約2割で実施 国立病院機構長野病院(長野県上田市)は2005年12月から、院外処方せんの様式を改め、その最下部に「銘柄指定の指示がない限り、薬効別薬価基準における同一薬品の範囲内で代替調剤を認めます」という一文を記載した。この4月からスタートした国の施策を先取りした格好だ。…2006/04/12医薬品
【どうなる?後発品 第1回】2006年診療報酬改定と代替調剤 国立病院機構長野病院(長野県上田市)は2005年12月から、院外処方せんの様式を改め、その最下部に「銘柄指定の指示がない限り、薬効別薬価基準における同一薬品の範囲内で代替調剤を認めます」という一文を記載した。この4月からスタートした国の施策を先取りした格好だ。…2006/04/05医薬品