NEWS◎循環器用薬となるSGLT2阻害薬FDAがダパグリフロジンの心不全への適応を承認 米食品医薬品局(FDA)は5月5日、SGLT2阻害薬ダパグリフロジンについて、「成人の左室駆出力が低下した心不全(HFrEF)に対する、心血管死亡または心不全入院の予防」という適応を追加すると発表した。
NEWS◎VERTIS-CV試験のtopline resultを米メルク公表米4番目のSGLT2阻害薬、CVリスク減少示せず 欧米で発売されているSGLT2阻害薬ertugliflozin(エルツグリフロジン、日本未承認)の心血管安全性を評価したVERTIS-CV試験の結果が、一部明らかになった。開発元の米メルクが、2020年1~3月期の…
リポート◎一次脳卒中センター認定完了脳卒中センター元年、空白の医療圏をなくせ 2020年4月、全国1000施設近い一次脳卒中センターが稼動し始めた。全国に334ある二次医療圏のほぼ全てに一次脳卒中センターが設置され、同センターから車で1時間以内の範囲に日本の総人口の98.9%…
NEWS◎DAPA-CKD試験が有効性明らかとして早期終了にダパグリフロジン、CKD患者の腎機能低下抑制 英アストラゼネカは3月30日、CKD患者を対象にSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの腎保護効果を検証した第3相試験DAPA-CKDについて、「試験開始当初の想定をはるかに上回る有効性が示された」として…
NEWS◎脳梗塞急性期の積極治療普及に追い風tPAドリップシップ治療の安全性を多数例で確認 脳梗塞急性期の治療としてtPA投与後、血栓回収療法などのより専門的な治療が行える施設へ搬送するドリップシップ法は、欧米では積極的に展開されている。厚生労働省研究班が…
記者の眼◎「日本人の標準薬」DPP-4阻害薬に死角はないか 以前に本コラムで一度紹介した友人から、持続血糖測定(CGM)を使った糖尿病療養に関する続報が入った。彼の話を聞きながら頭に浮かんだことをまとめたこの記事は1例報告に基づく記者の…
FDA、糖尿病薬の安全性評価ガイダンス改訂へ新規糖尿病薬の心血管アウトカム試験、不要に 米食品医薬品局は3月9日、新規糖尿病治療薬を対象とした心血管安全性評価ガイダンスの改訂案を発表した。現行の動脈硬化性心血管疾患のリスク評価に特化したものから、有害事象の幅広い評価を…
NEWS◎延期された学術集会待たず発表へ循環器学会、新しいガイドラインをウエブで公開 日本循環器学会は本日、延期が決まった3月の第84回日本循環器学会学術集会で発表予定だった新しい診療ガイドラインについて、一部は班長の解説動画も加え、同学会のウエブサイトで公開した。
NEWS◎国際脳卒中会議(ISC2020)脳梗塞の血栓回収療法にtPA投与は必須か? 我が国で行われた前向き多施設共同ランダム化比較試験SKIP Studyから、急性脳主幹動脈閉塞に対して血栓回収療法を行う際、tPAの投与は必須ではない可能性が示された。
トレンド◎新機序の心不全治療薬イバブラジンが発売「心拍数だけ下げる」心不全薬の上手な使い方 2019年11月、新規心不全治療薬イバブラジンが発売された。心臓の洞結節に作用し、血圧などに影響することなく心拍数だけを低下させる同薬は、標準的な3剤を使用しても心拍数が十分に下がらない患者への…
リポート◎24時間365日対応可能な「一次脳卒中センター」始動脳梗塞急性期医療のネットワーク化始まる 2020年春、脳梗塞急性期の医療システムが変わる。全国約1000の医療機関が、24時間365日いつでも脳卒中患者を受け入れ、tPAの投与が可能な体制を整えた「一次脳卒中センター」として稼動し始める。
NEWS◎米国糖尿病学会が「標準治療2020」発表SGLT2阻害薬、GLP1作動薬の推奨が米で拡大 米国糖尿病学会(ADA)は12月20日、「糖尿病の標準治療2020年版」(Standards of Medical Care in Diabetes-2020)を発表した。同文書は米国における糖尿病の診療ガイドラインと位置付けられるもので…
AHA2019報告◎安定狭心症に対するPCI論争再燃か?「虚血あっても血行再建は無効」の結論に衝撃 安定狭心症で心筋に中等度以上の虚血があっても、経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)などを行った血行再建群と薬物治療のみの保存的治療群で長期予後に差はなかった──。
NEWS◎デバイス「NeoChord」を用いた国内初症例を実施国内初、人工心肺を用いずに僧帽弁形成術に成功 大阪大学心臓血管外科のグループは、僧帽弁閉鎖不全症の患者2人に対して、経心尖アプローチで心臓拍動下で僧帽弁形成術を行うデバイス、「NeoChord」を使用した手術を国内で初めて実施し、成功させた。
トレンド◎心筋トロポニン検査の普及で変わる心筋梗塞像非ST上昇型心筋梗塞「NSTEMI」を侮るな 心電図のST上昇が明らかではなく軽症というイメージがある「非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)」だが、長期予後はST上昇型心筋梗塞(STEMI)より悪い。クレアチンキナーゼ(CK)より高感度な心筋トロポニン検査…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2019)無症候性ASに早期SAVR施行で死亡リスク大幅減 無症候性の重症大動脈弁狭窄症に対する早期からの外科的大動脈弁置換術(SAVR)の有効性を検証したRECOVERY試験の詳細が、米国心臓協会学術集会(AHA2019)で発表された。
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2019)低用量のコルヒチンで心血管リスク23%減 1日0.5mgという低用量のコルヒチン投与により、複合心血管イベントの発生を有意に抑制されることが明らかになった。COLCOT試験の結果で、カナダ・Montreal Heart InstituteのJean-Claude Tardif氏らが…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2019)ダパグリフロジンの抗心不全作用で新たな解析 左室駆出率(EF)が低下した慢性心不全(HFrEF)患者に対するSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの有効性を示したDAPA-HF試験の、非糖尿病患者におけるデータの詳細が発表された。
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2019)AHAが若年層の電子たばこの普及に警鐘 米国では、若者における電子たばこの大流行が社会的問題となる中、今年に入り電子たばこが原因と見られる肺疾患や死亡例が相次いで報告されている。こうした事態を受け、米国心臓協会(AHA)は…
インタビュー◎AFIRE試験を率いた小川久雄氏・安田聡氏に聞く「NEJMに論文を出す」研究者としての夢を実現 今年8月にパリで開催された欧州心臓病学会会議で、日本からの発表が話題を呼んだ。心房細動を合併した安定冠動脈疾患に対する抗血栓療法は、経口抗凝固薬1剤で済むことを示したAFIRE試験だ。
NEWS◎第78回日本脳神経外科学会学術総会常時待機の脳卒中救急で医師の疲弊をどう防ぐ 急性期脳梗塞に対する血栓回収療法の有効性が証明され、我が国でも血管内治療の全国的な普及を目的とした脳卒中センターの指定が始まろうとしている。しかし、24時間365日の対応が求められる上…
トレンド◎注目の「グルー治療」が登場間近下肢静脈瘤を瞬間接着剤で低侵襲に治療する 下肢静脈瘤に対する新しい治療法が、近く我が国でも行えるようになる。いわゆる瞬間接着剤をカテーテル操作で静脈内に注入し、血管を閉塞させ逆流を止めようというもので、接着剤を意味する英単語からグルー治療…
NEWS◎第25回日本糖尿病眼学会総会糖尿病網膜症診療ガイドラインの概要を提示 第25回日本糖尿病眼学会総会で開催されたシンポジウム「今後知っておくべき“糖尿病網膜症診療ガイドライン”」で、糖尿病網膜症診療ガイドラインのアウトラインが紹介された。
NEWS◎第25回日本糖尿病眼学会総会CKD合併糖尿病患者には積極的な眼底検査を CKD重症度分類の蛋白尿区分(A区分)とGFR区分(G区分)はどちらも糖尿病網膜症の合併頻度や重症度と関連があり、糖尿病を原疾患とするCKDの診断基準となるA2またはG3の段階で…
NEWS◎第28回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT2019)日本人PCI「高出血リスク」患者は43%と高率 PCIを受ける患者が「高出血リスク」(high bleeding risk:HBR)であるかを判定する国際基準「ARC-HBR」が、今年5月に発表された。この基準をCREDO-Kyotoレジストリーコホート2に登録された日本人…
NEWS◎第28回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT2019)虚血評価の算定要件化から1年、現場への影響は 2018年度の診療報酬改定で、安定冠動脈疾患に対する待機的なPCIの算定に、機能的虚血の評価が求められるようになった。それ以降、我が国のPCIはどう変わったのか? その短期的影響を医療ビッグデータ…
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)「安定冠動脈疾患」改め「慢性冠症候群」へ 欧州心臓病学会会議の開幕に合わせて改訂発表されたガイドラインから、「安定冠動脈疾患(stable coronary artery diseases)」との用語が消えた。新たに提唱された用語は「慢性冠症候群(chronic coronary syndrome」。
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)ACSへのプラスグレルはチカグレロルより優れる 急性冠症候群を対象に、クロピドグレルより新しい抗血小板薬であるプラスグレルとチカグレロルを直接比較したISAR-REACT 5試験の結果が、フランス・パリで開催された欧州心臓病学会会議で発表された。
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)CHADS2スコアはAMI患者の予後予測指標に 心房細動患者の脳梗塞リスクを評価するCHADS2スコアは、心房細動を合併していない急性心筋梗塞患者の予後予測指標としても有用であることを、欧州心臓病学会会議で熊本大学循環器内科の本里康太氏…
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)大出血は冠疾患再発より強固な予後規定因子 虚血性心疾患患者を長期に追跡した我が国のレジストリー研究から、大出血の発症は冠動脈疾患の再発よりも強固な生命予後規定因子になっていたと、欧州心臓病学会会議で静岡市立静岡病院の影山茂貴氏らが…
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)ネプリライシン阻害薬、HFpEFに有効性示せず ネプリライシン阻害薬サクビトリルとARBバルサルタンの合剤(海外での商品名Entresto、開発コードLCZ696)は、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)に対してはPARADIGM-HF試験で有効性が確認され…
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)AF合併PCIの1年以降は抗血小板薬中止が可能 心房細動を合併した安定冠動脈疾患で、PCIから1年を経過した患者では、抗血小板薬を休薬し経口抗凝固薬1剤にすることが可能か? 日常臨床でよく遭遇するこの問題に答えを導くエビデンスが…
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)心不全治療に新たな時代を開いたSGLT2阻害薬 左室駆出率が低下した慢性心不全(HFrEF)患者に対するSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの効果を検証したDAPA-HF試験の詳細が、フランス・パリで開催されていた欧州心臓病学会会議で明らかになった。
NEWS◎欧州心臓病学会会議(ESC2019)脂質異常症GL改訂、超高リスクはLDL55未満も 8月31日からフランス・パリで始まった欧州心臓病学会会議で、脂質異常症のガイドラインが改訂発表された。動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の既往、微量アルブミン尿や網膜症など臓器合併症のある糖尿病…
トレンド◎GLP-1作動薬セマグルチドの経口薬が承認申請経口GLP-1薬は糖尿病治療に革命を起こすか 2019年7月、GLP-1受容体作動薬セマグルチドの経口薬が、2型糖尿病を適応として日本でも承認申請された。従来、ペプチドであるGLP-1受容体作動薬には注射薬しか存在せず、経口製剤化は初めて。
NEWS◎SGLT2阻害薬、心不全治療薬として一歩踏み出すダパグリフロジン、慢性心不全にも良好な成績 英国アストラゼネカは8月20日、SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの慢性心不全に対する効果を検証したDAPA-HF試験に関して、主要評価項目(心血管死亡+心不全悪化による入院または予定外の受診)で有意な…
トレンド◎衝撃の試験結果に米国ではガイドラインを改訂SGLT2阻害薬に新効能! 心・腎保護薬へ 糖尿病治療薬として開発されたSGLT2阻害薬。心血管イベントのリスク抑制に加え、最近になり腎機能低下の抑制効果も確認された。血糖降下薬から心不全予防も含めた心・腎保護薬に、SGLT2阻害薬の位置付けが…
NEWS◎第79回米国糖尿病学会学術集会(ADA2019)経口可能なGLP1作動薬、心血管リスク増加せず 「経口セマグルチドは心血管リスクを増やすことなく、安全性プロファイルは他のGLP-1受容体作動薬と同等だった」。第79回米国糖尿病学会学術集会でPIONEER6試験の研究グループはこう結論した。
NEWS◎第79回米国糖尿病学会学術集会(ADA2019)DPP-4阻害薬とSU薬の直接対決、その勝者は? DPP-4阻害薬リナグリプチンの心血管安全性をSU薬グリメピリドと比較したCAROLINA試験の結果が、第79回米国糖尿病学会学術集会で発表された。心血管安全性に関してリナグリプチンは…
NEWS◎第79回米国糖尿病学会学術集会(ADA2019)デュラグルチドで心血管リスク12%減少 GLP-1受容体作動薬であるデュラグルチドの投与により、2型糖尿病患者の心血管リスクが12%有意減少したと、カナダ・マクマスター大学のHertzel C Gerstein氏らREWIND試験の研究グループが…
NEWS◎第79回米国糖尿病学会学術集会(ADA2019)持続血糖測定の管理目標に国際統一指針 持続血糖測定(CGM)による血糖コントロールの指針が新たに作成され、11日までサンフランシスコで開催されていた第79回米国糖尿病学会でスロベニア・リュブリャナ大学小児病院のTadej Battelino氏らが…
NEWS◎第79回米国糖尿病学会学術集会(ADA2019)ビタミンD補充で2型糖尿病の発症予防はできず ビタミンDの補充によって2型糖尿病の発症予防が可能かを検証したD2d試験の結果が、第79回米国糖尿病学会学術集会で米タフツメディカルセンターのAnastassios G. Pittas氏を代表とする…
NEWS◎第62回日本糖尿病学会年次学術集会糖尿病患者の循環器合併症予防する指針案提示 第62回日本糖尿病学会で、日本循環器学会と日本糖尿病学会が共同編集している「糖代謝異常者における循環器病の診断・予防・治療に関するコンセンサスステートメント」のアウトラインが公表された。
NEWS◎第62回日本糖尿病学会年次学術集会大災害時の糖尿病管理には平時からの備えが必須 仙台で開催されていた第62回日本糖尿病学会において5月24日、日本糖尿病学会と国際糖尿病連合西太平洋地区会議(IDF-WPR)、アジア糖尿病学会(AASD)の3団体は連名で、大規模災害時の糖尿病管理…
NEWS◎第62回日本糖尿病学会年次学術集会重症低血糖から10日以内はACSリスクが上昇 重症低血糖を起こした糖尿病患者がその翌日から10日以内に急性冠症候群(ACS)を発症するリスクは、11日以降に比べ約4倍も上昇することが明らかになった。レセプト情報・特定健診等情報データベース…
NEWS◎EuroPCR 2019PCI時の「高出血リスク患者」の国際基準が発表 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受ける患者が「高出血リスク」であるかを判定する国際的な評価基準が、各国のインターベンション医などで構成されるARCによって定義された。
リポート◎手術低リスク者対象のPARTNER3試験でSAVRに有意差大動脈弁狭窄症はTAVIファーストの時代に 2018年に我が国で行われた急性期脳梗塞に対する血管内治療は1万2165件で、2017年に比べ17.4%増加した。2019年3月19日までに集計された速報値として、兵庫医科大学脳神経外科の吉村紳一氏らが…
NEWS◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019)18年の脳梗塞血管内治療は前年比17%の増加 2018年に我が国で行われた急性期脳梗塞に対する血管内治療は1万2165件で、2017年に比べ17.4%増加した。2019年3月19日までに集計された速報値として、兵庫医科大学脳神経外科の吉村紳一氏らが…
NEWS◎降圧目標を下げ早期からの生活習慣改善を強調5年ぶり改訂、高血圧治療ガイドラインが発表 5年ぶりの改訂となる高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)が4月25日に発売されることを受け、4月19日に日本高血圧学会が都内で記者発表会を行い、JSH2019の改訂ポイントを紹介した。
NEWS◎循環器領域のロボシステムが稼動開始ロボット補助PCI、久留米大で国内初症例施行 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を補助するロボットシステムである「コーパス」(CorPath)を使った国内最初のPCIが、4月12日に久留米大学病院循環器病センターで行われた。
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)実臨床でTAVIは保存的治療より予後を改善 我が国の実臨床における経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)施行患者の予後は、同程度の重症度で保存的治療が選択された患者よりも良好で、外科的大動脈弁置換術(SAVR)施行患者とは同等だったと…
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)トランスサイレチン型心アミロイドーシスに治療薬 2019年3月26日、ビンダケルの適応が拡大され、従来は有効な治療法が存在しなかった、野生型トランスサイレチン型心アミロイドーシスによる心筋症に対する世界初の治療薬として使用可能となった。
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)心房細動へのアブレーション、第一選択も可能に 「不整脈非薬物治療ガイドライン」が7年ぶりに改訂された。新しいガイドライン(2018年改訂版)では、再発を繰り返す症候性の心房細動に対する第一選択としてのカテーテルアブレーションを許容したほか…
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)NOAC減量投与の有用性は標準用量と同等か? 非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC、直接経口抗凝固薬=DOACとも)の1つであるアピキサバンを減量投与した場合の脳卒中・全身性塞栓症の予防効果は、標準用量で投与した場合と同等に認められる――。
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)糖尿病患者対象とした共同ステートメント作成中 日本循環器学会は日本糖尿病学会と共同で、「糖代謝異常者における心血管病の診断・予防・治療に関する合同コンセンサスステートメント」(仮)を作成中であることを明らかにした。
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)初のPCI・CABG併記の血行再建GLが発表 第83回日本循環器学会学術集会の開催に合わせて、「安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン(2018年改訂版)」が発表され、3月29日にガイドライン合同研究班員の門田一繁氏と荒井裕国氏が…
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)AIで心電図から緊急PCI施行の判断が可能か 第44回日本脳卒中学会学術集会会期中の社員総会で、脳梗塞患者への組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)静注療法が24時間365日可能な「一次脳卒中センター」の施設要件が承認された。
NEWS◎第83回日本循環器学会学術集会(JCS2019)新機序の心不全薬イバブラジン、日本人成績発表 左室機能が低下した慢性心不全を対象とした、選択的洞結節抑制薬イバブラジンの国内第3相試験「J-SHIFT」の結果が明らかになった。「J-SHIFTと海外で行われた国際共同試験SHIFTの間には…
NEWS◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019)tPA療法適正治療指針が改訂され第3版に 第44回日本脳卒中学会学術集会の開催に合わせ「静注血栓溶解(rt-PA)療法適正治療指針 第3版」が発表された。発症から4.5時間以内という治療開始可能時間は変わらないが、頭部MRIの拡散強調画像とFLAIR画像…
NEWS◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019)NOACとワルファリンで脳出血後転帰に差はない ワルファリン服用群と非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬服用群とで、脳出血後の重症度や転帰に有意差はない――。経口抗凝固薬内服中に発症した脳卒中患者を対象とした前向き前向き登録研究の解析結果を…
NEWS◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019)tPA常時可能な一次脳卒中センターの要件定まる 第44回日本脳卒中学会学術集会会期中の社員総会で、脳梗塞患者への組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)静注療法が24時間365日可能な「一次脳卒中センター」の施設要件が承認された。
NEWS◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019脳梗塞巣の体積はMRI拡散強調像から推定可能 頭部MRI拡散強調画像(DWI)から脳梗塞巣(虚血コア)の体積を自動計測するRAPIDソフトウエアでの計算値と、梗塞範囲の半定量的評価法として我が国で普及しているDWI-ASPECTSの間には良好な相関があり…
NEWS◎第44回日本脳卒中学会学術集会(STROKE2019)ワルファリン投与時の厳格な食事制限は必要か? ワルファリンの標的分子をコードするVKORC1遺伝子には、一塩基置換による遺伝子多型が存在する。その多型の中で日本人に多いA/A型では、ワルファリン投与時の厳格なビタミンK制限は不要である可能性が…
リポート◎心原性ショック救う新デバイスカテーテル型の補助人工心臓に普及の兆し 急性心筋梗塞(AMI)や劇症型心筋炎などで心原性ショックに至った症例に対し、経皮的に左心室に挿入して使用するカテーテル型の循環補助用ポンプ(製品名インペラ)が注目されている。
リポート◎中等度腎機能障害にも使える新規MR拮抗薬注目の第3世代MR拮抗薬、実力は?注意点は? 2019年1月、新規の降圧薬エサキセレノンの製造販売が世界で初めて承認され、5月にも発売される見通しだ。同薬はミネラルコルチコイド受容体をブロックし、アルドステロンの作用を阻害する…
トレンド◎適応症広がるSGLT2阻害薬1型糖尿病にもSGLT2阻害薬の投与が可能に SGLT2阻害薬が成人の1型糖尿病にも投与できるようになった。昨年12月のイプラグリフロジンに続き、今年春にはダパグリフロジンも1型の適応が承認される見込み。血糖コントロール改善とともに…
リポート◎1日4gの高純度EPAで心血管リスク25%減少「残余リスク」への切り札として見直されるEPA 魚油に多く含まれるオメガ3系多価不飽和脂肪酸である、エイコサペンタエン酸(EPA)。2018年秋に発表されたREDUCE-IT試験では、1日4gの高純度EPA製剤によって25%もの心血管イベント減少を認めた。
記者の眼◎米国糖尿病学会の「標準治療2019」、IT関連の章を新設ガイドラインが変わり過ぎる米、変わらない日本 2018年も暮れが押し迫った12月17日、米国糖尿病学会(ADA)は「糖尿病の標準治療2019」(Standards of Medical Care in Diabetes - 2019)を公開した。毎年改訂されるこの文書は米国における…
リポート◎米コレステロール管理GLが推奨に採用単純CTによる冠動脈石灰化スコアの隠れた実力 2018年11月に発表された米国の新しいコレステロール管理ガイドラインでは、冠動脈石灰化(coronary artery calcium:CAC)スコアによるリスク層別化が推奨に加えられた。欧米ではCACスコアと…
年末スペシャル◎あのニュース、どうなった?2018不要なPCI減らすFFR-CT、保険収載はされたが 冠動脈CTのデータから、心筋虚血の定量的な評価が可能とうたうFFR-CT。安定冠動脈疾患の患者に対して、侵襲的なカテーテル検査を行わずとも経皮的冠動脈インターベンション治療が必要か判断できる…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)新しい米コレステロール管理GLのアルゴリズム 米国のコレステロール管理ガイドライン(2018 Guideline on the Management of Blood Cholesterol)が5年ぶりに改訂された。2013年版は薬物治療としてスタチンのみを推奨、治療目標値は示さないなど…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)冠動脈疾患2次予防は日本人でもLDL70未満に 日本人の冠動脈疾患2次予防に関して、現行のガイドラインの推奨よりも広範囲の患者で、LDLコレステロール70mg/dL未満を目標にできそうだ。PCI治療後にスタチン投与によりLDL-Cが…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)1日4gの高用量EPAで心血管リスク25%減 1日4gという従来よりも高用量のイコサペント酸エチル(EPA)を投与すれば、スタチンでは制御しきれない中性脂肪高値という「残余リスク」を効果的に抑制できる可能性が示された。REDUCE-IT試験の結果で…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)ダパグリフロジンで心血管リスクは増加せず SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの心血管安全性を評価したDECLARE-TIMI58試験の詳細が、米国心臓協会学術集会で発表された。有効性に関して設定された2つの主要評価項目のうち、「心不全入院+心血管死亡」では…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)75歳以上でもLDL-C高値は薬物介入すべき 冠動脈疾患の既往がない75歳以上であっても、LDLコレステロール高値であれば薬物介入すべきことを示すランダム化比較試験によるエビデンスが、我が国から発信された。EWTOPIA75試験の結果で…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)米コレステロール管理GL、5年ぶりに改訂 米国のコレステロール管理ガイドライン(2018 Guideline on the Management of Blood Cholesterol)が5年ぶりに改訂され、11月12日までシカゴで開催されていた米国心臓協会学術集会(AHA2018)で発表された。
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2018)院外でも使える外傷患者の大量輸血予測指標提唱 重症外傷患者に対する大量輸血療法の必要度を予測する「外傷性出血重症度スコア」(TBSS)は、ドクターヘリに患者が収容された時点の評価でも優れた精度を持ち、病院到着前の患者への適用も可能なことが…
NEWS◎第11回世界脳卒中会議(WSC2018)脳梗塞急性期の抗血小板薬併用は21日間が最適 脳梗塞急性期における抗血小板薬併用療法(DAPT)の有用性を検証したPOINT試験から、新たな解析結果が明らかになった。DAPT期間を発症から21日間に短期化することで、虚血イベントのリスク減少効果を…
NEWS◎第11回世界脳卒中会議(WSC2018)NOACが有効な潜在性脳梗塞のマーカーを探せ 塞栓源不明脳塞栓症(ESUS)に対するダビガトランの再発予防効果を検証したRE-SUPECT ESUS試験の結果が、第11回世界脳卒中会議で発表された。アスピリンに対する優越性は示せず、ESUSはNOACが…
NEWS◎第11回世界脳卒中会議(WSC2018)発症後4.5~9時間の脳梗塞にもtPAは有効 10月17~20日の4日間、木々が色づいたカナダ・モントリオールで第11回世界脳卒中会議が開催された。発症後4.5~9時間が経過した脳梗塞でも、画像診断による症例の選択でtPAによる治療が有効な…
トレンド◎経口抗凝固薬と抗血小板薬の長期併用は過剰心房細動合併PCI患者の抗血栓療法に新指針 心房細動を合併した冠動脈疾患患者に薬剤溶出ステントを留置すると、その後は長期にわたる経口抗凝固薬と抗血小板薬の併用が求められる。ところが、これら抗血栓薬の併用は出血リスク上昇だけでなく…
NEWS◎第41回日本高血圧学会日本人原発性アルドステロン症の心血管リスクは 原発性アルドステロン症患者を対象としたレジストリー研究JPASの解析から、日本人PAにおける心血管合併症の実態が明らかになった。虚血性心疾患、脳卒中、心不全を合計すると合併率は9.4%に及び…
NEWS◎第41回日本高血圧学会糖尿病患者の2人に1人がDKD 全国の大学病院など8施設を受診した糖尿病患者約1万人のデータを解析したコホート研究の結果から、糖尿病患者の52%が糖尿病性腎臓病(DKD)であることが明らかになった。
NEWS◎第41回日本高血圧学会SPRINT試験で注目された血圧測定法は推奨せず SPRINT試験で注目された自動診察室血圧測定法(AOBP)の評価を行っていたSPRINT-Jパイロット研究から、登録時のベースラインデータによる検討結果が公表された。平均値では、AOBPは従来の診察室血圧に比べ…
NEWS◎第41回日本高血圧学会新高血圧GL、日本は基準値140/90維持の方針 来年に改訂が予定されている「高血圧治療ガイドライン2019」では、高血圧基準値を140/90mmHgに維持する方針が示された。一方、合併症のない75歳未満成人の降圧目標は130/80mmHg未満へと強化する。
トレンド◎VADT試験のレガシー効果、15年の追跡で消失糖尿病の早期積極治療による利益に「期限」あり 糖尿病患者における早期の積極的な血糖管理は、その後の心血管イベントのリスク抑制につながる。「レガシー効果」などの名称で知られる、こうした早期積極治療の利益を示した代表的なランダム化比較試験に…
詳報◎CVDや心不全合併例にはSGLT2阻害薬を推奨米国糖尿病学会が薬物治療ガイドライン改訂案 6月22~26日、フロリダ州オーランドで第78回米国糖尿病学会が開催された。今学会で大きなトピックとなったのが、ADAと欧州糖尿病学会が共同で編集する「2型糖尿病の高血糖管理に関するコンセンサス…
NEWS◎第5回肝臓と糖尿病・代謝研究会糖尿病患者のFib-4高値は肝癌発症の予測因子 糖尿病患者における非ウイルス性肝癌発症の実態やリスク因子を検討したケースコホート研究から、肝線維化指標であるFib-4 index高値は肝癌発症の予測因子になることが明らかになった。
記者の眼◎SGLT2阻害薬が糖尿病治療薬ではなくなる日 ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬に、「腎保護薬」という新たな評価が与えられた。米国ヤンセンは7月16日、カナグリフロジンの腎保護効果を検証した大規模臨床試験CREDENCEに関して…
トレンド◎肥満外科治療が日本でも普及の兆し手術で体重3割減、合併する糖尿病も高率で寛解 全世界で年間65万件と、今や上部消化管領域で最も多い手術になった肥満手術。術前に比べ30%程度の大幅な体重減少だけでなく、合併する糖尿病の寛解も期待できることから、メタボリックサージェリーとして…
NEWS◎第78回米国糖尿病学会(ADA2018)欧州学会と高血糖治療ガイドラインの改訂案提示 6月22日から26日までフロリダ州オーランドで開催されていた第78回米国糖尿病学会で、ADAとEASDの合同による「2型糖尿病の高血糖管理に関するコンセンサス・レポート2018」のドラフトが公開された。
NEWS◎第78回米国糖尿病学会(ADA2018)新解析ではカナグリフロジンで下肢切断増加せず SGLT2阻害薬カナグリフロジンの心血管安全性を評価したCANVASプログラムで指摘された下肢切断のリスク上昇について、米国の大規模な保険請求データベースを用いた新たな解析結果が明らかになった。
NEWS◎第78回米国糖尿病学会(ADA2018)経口GLP-1受容体作動薬、注射剤と同等の効果 グルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬セマグルチドの経口製剤を用いた国際共同第3a相試験PIONEER-1の結果が、第78回米国糖尿病学会学術集会で発表された。投与26週後のHbA1cは用量依存的に…
NEWS◎第78回米国糖尿病学会(ADA2018)糖尿病予防目的の生活習慣改善でフレイルも回避 耐糖能異常者に対する糖尿病発症予防を目的とした積極的な生活習慣改善指導の継続により、その後のフレイルの発症リスクも抑制することができると、第78回米国糖尿病学会学術集会で米国テキサス大学の…
NEWS◎第78回米国糖尿病学会(ADA2018)価格上昇のため2割超の患者がインスリンを節約 1型糖尿病や進行した2型糖尿病にとって不可欠な治療薬であるインスリンの価格が、米国ではここ10年間程で数倍に上昇、社会問題となっている。インスリン治療を受けている糖尿病患者の4分の1が…
詳報◎全面改訂された心不全診療ガイドライン予防から緩和ケアまで最新の心不全標準治療示す 新しい心不全診療ガイドラインが、今年3月に発表された。従来の急性心不全と慢性心不全のガイドラインを統合、緩和ケアで1つの章を立てるなど、全面的な改訂になった。
NEWS◎第61回日本糖尿病学会メトホルミンのレコメンデーション、認知に課題 メトホルミンの適正使用に関して日本糖尿病学会が2016年に発出したレコメンデーションは、発出から1年では医師・薬剤師の認知は十分とはいえなかったようだ。
NEWS◎第61回日本糖尿病学会高齢糖尿病患者の4分の1で治療カテゴリー変更 自院外来に通う高齢糖尿病患者を対象に認知機能のスクリーニング検査であるMini-Cogを実施し、「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標」が提唱する治療カテゴリーの再評価を行ったところ…
NEWS◎第61回日本糖尿病学会1型糖尿病へのSGLT2阻害薬投与はDKAに注意 我が国でも1型糖尿病に対するナトリウムグルコース共輸送担体(SGLT)2阻害薬の適応拡大が検討されている。SGLT2阻害薬ダパグリフロジンの長期投与(52週)時の安全性を主に評価した第3相試験の…
NEWS◎第91回日本内分泌学会家庭血圧の日間変動は腎症進行のリスクに 家庭血圧の日間変動の増大は糖尿病腎症進行のリスクになることを、京都府立医科大学内分泌・代謝内科学の北川暢子氏らが第91回日本内分泌学会学術総会で発表した。
NEWS◎第91回日本内分泌学会原発性アルドステロン症の機能確認検査で病型を予測 原発性アルドステロン症の機能確認検査として我が国では、カプトプリル試験、生理食塩水負荷試験、フロセミド立位試験、経口食塩負荷試験の4種類が推奨されている。これらの検査の特性に大きな差異は…
ニュース追跡◎米国内科学会が発表した糖尿病治療指針で議論「HbA1c目標は7~8%」は受け入れられるか 「2型糖尿病患者のHbA1c目標値は7~8%でよく、6.5%未満になれば薬物治療を減弱すべき」――。米国内科学会(ACP)が発表した新しいガイダンスステートメントが、波紋を広げている。
NEWS◎第82回日本循環器学会(JCS2018)FFR-CTの導入で冠動脈造影が減り医療費も削減 日本人の安定狭心症患者を対象とした解析から、冠動脈CTをベースとした判断にFFR-CTの結果を加味することで、56%の患者でCAGの取りやめなどその後の治療方針が変更され、患者1人当たりの推計医療費も…
トレンド◎脳梗塞急性期の血栓回収療法、適応時間広がる「朝起きたらマヒが出ていた脳梗塞」に積極治療 脳梗塞急性期の積極治療として注目されている血栓回収療法。従来の適応は発症6~8時間までだったが、画像診断による症例の選択により発症16~24時間まで有効なことが明らかになった。
NEWS◎第82回日本循環器学会(JCS2018)左心耳閉鎖デバイス、デバイス関連血栓が4%に 2015年に米国で承認された、左心耳を経カテーテル的に閉鎖するデバイスWATCHMAN。マウント・サイナイ病院(米国ニューヨーク市)で同デバイスを留置した172例を検討したところ、デバイス関連血栓が…
NEWS◎第82回日本循環器学会(JCS2018)VTE抗凝固療法、実臨床の投与期間は不適切 静脈血栓塞栓症に対する抗凝固療法は、患者のリスクに応じてそれぞれ推奨期間が設定されている。しかし、リアルワールド(実臨床)においては、低リスク群に対してはガイドライン推奨期間よりも長く…
NEWS◎第82回日本循環器学会(JCS2018)TAVI術後3カ月の患者で、半数以上が筋力低下 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)を施行した患者の3カ月後の運動機能を評価して術前と比べたところ、握力などで判定した「筋力」は有意な改善を認めず、むしろ半数以上の患者で低下することが分かった。
NEWS◎第82回日本循環器学会(JCS2018)心不全ガイドライン、急性と慢性統合し全面改訂 これまで急性心不全と慢性心不全に分かれていたわが国の心不全治療ガイドラインが改訂を期に一本化され、「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)」として第82回日本循環器学会学術集会で…
NEWS◎第82回日本循環器学会(JCS2018)癌患者へのPCI、1年後のTLRリスクが2倍に 癌の既往がある患者に対する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)治療では、PCIを行った部位に再び虚血が出現して血行再建術をもう一度施行するTLRのリスクが2倍以上に上昇していたと…
NEWS◎第43回日本脳卒中学会(STROKE 2018)血栓回収療法の導入後は予後良好率が2倍に 公立豊岡病院では血栓回収療法の導入後、急性脳主幹動脈閉塞患者の予後良好(改訂Rankinスケールで0~2)率が導入前の14%から31%と2倍に上昇、導入前後の成績には有意差が認められたと…
NEWS◎第43回日本脳卒中学会(STROKE 2018)抗血栓薬を服用する高齢者の頭部外傷に注意 高齢者の頭部外傷が増加しており、特に抗血小板薬や抗凝固薬などの抗血栓薬を服用している場合は重症化しやすいため注意が必要なことを社会に啓発する「Think FAST」キャンペーンが始まった。
NEWS◎第43回日本脳卒中学会(STROKE 2018)脳梗塞血栓回収療法、2017年は前年比34%増 わが国で1年間に実施された脳梗塞急性期の血栓回収療法は、2016年の7702件から2017年は1万360件と34%増加したことが明らかになった。日本脳神経血管内治療学会が取り組むRESCUE-Japan PROJECT…
NEWS◎第43回日本脳卒中学会(STROKE 2018)30秒以上持続する心房細動は脳梗塞リスクに ペースメーカーの遠隔モニタリングシステムに記録された心房細動(AF)の持続時間と脳梗塞発症との関連を調べた結果、29秒を超えて持続するAFのエピソードは脳梗塞発症の予知因子になっていたと…
トレンド◎DESに第三世代登場、生体吸収性は存亡の危機冠動脈ステントの世代交代に波乱あり この春、オシロという新しい薬剤溶出ステント(DES)が発売された。広く使われ標準品と見なされているザイエンスに大規模臨床試験で初めて勝ったDESとして、循環器医の注目度は高い。
記者の眼◎安定狭心症へのPCI、虚血の評価が算定要件に 2018年度の診療報酬改定で、安定狭心症に対する待機的な経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)に関して、機能的な虚血の確認を求める算定要件が新設された。細部の表現は今後変わる可能性があるものの…
特集◎生活習慣病 7つの新常識130/80mmHg超えたら高血圧?患者数急増へ 高血圧、脂質異常症、糖尿病――。心血管疾患の主要なリスクであるこれらの生活習慣病は、患者数も多く日常診療で大きなウエートを占める疾患だ。既に疾患概念や治療法が確立した領域というイメージが強いが…
リポート◎血圧管理や患者指導を院外で、スマホでICTで生活習慣病を治療する 高血圧や糖尿病、肥満など患者数が多く長期的な関わりが必要となる生活習慣病は、ICTによる疾病管理や療養指導が威力を発揮する領域といえる。禁煙指導に関しても、スマートフォンアプリの治験が…
インタビュー◎上島弘嗣氏(滋賀医科大学)血圧ビッグデータからエビデンスは作れる 高血圧や糖尿病、肥満など患者数が多く長期的な関わりが必要となる生活習慣病は、ICTによる疾病管理や療養指導が威力を発揮する領域といえる。禁煙指導に関しても、スマートフォンアプリの治験が…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2017)心房シャントデバイス、駆出率保持心不全に有効 左室駆出率が保たれた心不全に対して、心房中隔に交通路を作って左房圧を下げるデバイス(IASD)を留置したところ、対照群に比べて運動負荷時の肺動脈楔入圧が有意に低下したという。
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2017)高用量ピタバスタチンはCV再発予防に有効 冠動脈疾患の既往がある日本人患者を対象に、高用量(4mg/日)のピタバスタチンによる心血管イベントの再発予防効果を標準用量(1mg/日)と比較したREAL-CAD試験の結果が明らかになった。
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2017)カナグリフロジン、1次予防患者の利益は限定的 SGLT2阻害薬カナグリフロジンの心血管安全性を評価した大規模臨床試験CANVASプログラムから、心血管疾患の既往がない患者(1次予防コホート)と既往のある患者(2次予防コホート)に層別した…
NEWS◎米国心臓協会学術集会(AHA2017)米高血圧ガイドライン改訂、基準値130/80に 高血圧と診断する血圧値を140/90mmHgから130/80mmHgに引き下げるなど多くの変更が加わった米国の新しい高血圧診療ガイドラインが、米国心臓協会学術集会(AHA2017)で発表された。
NEWS◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017)多発性嚢胞腎の腎機能低下をトルバプタンが抑制 バソプレシンV2受容体阻害薬トルバプタンの投与により、進行期にある常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患者の推算糸球体濾過量(eGFR)の低下が有意に抑制された。REPRISE試験の結果で…
NEWS◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017)バルドキソロンメチルは糖尿病性腎臓病に有効 バルドキソロンメチルの16週間の投与により、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(糖尿病性腎臓病、DKD)患者の糸球体濾過量(GFR)が有意に改善したと、東京大学腎臓内分泌内科の南学正臣氏らが…
NEWS◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017)カナグリフロジンで腎イベントリスクが低下 ナトリウムグルコース共輸送担体2阻害薬(SGLT2阻害薬)カナグリフロジンの心血管安全性を検証したCANVASプログラムから、腎エンドポイントに関する詳細な解析結果が発表された。
NEWS◎米国腎臓学会学術集会(ASN2017)膜性腎症にリツキシマブとシクロスポリンは同等 中年期以降に発症するネフローゼ症候群の中で最も頻度が高い疾患である特発性膜性腎症に対して、リツキシマブ(RTX)とシクロスポリン(CSA)の効果を比較したMENTOR試験の結果が明らかになった。
トレンド◎癌診療科と循環器内科の連携始動癌患者・サバイバーを抗癌剤の心毒性から守れ 癌患者の延命率を飛躍的に向上させた分子標的薬だが、心不全や高血圧、血栓症といった多様な心血管毒性が指摘されている。また、抗癌剤治療を受けた患者の心血管リスクは、治療後20~30年たっても残存…
NEWS◎第40回日本高血圧学会RAS阻害薬は高血圧患者のAF新規発症を抑制 日本人高血圧患者を対象に傾向スコア法で患者背景を合わせて比較した縦断的観察研究から、レニン・アンジオテンシン系阻害薬の投与により日本人高血圧患者の心房細動の新規発症が抑制されたと…
NEWS◎第40回日本高血圧学会震災被災者の高血圧管理にICTが威力を発揮 南三陸病院の西澤匡史氏は第40回日本高血圧学会総会のシンポジウム「ICTによる高血圧診療の現在~未来へ」で、「災害時循環器疾患予防支援ネットワークシステム」が東日本大震災に被災した地域住民の血圧管理や…
NEWS◎第40回日本高血圧学会高血圧発症に軽度の血圧上昇に起因する腎機能低下が関与 高血圧の発症には、糸球体ろ過量(GFR)の低下や糸球体傷害が関与する。そしてGFRの低下の背景には至適血圧から正常血圧へといった軽度な血圧上昇があると考えられる──。
NEWS◎第40回日本高血圧学会晩の家庭血圧、就寝前と夕食前で8.7mmHgの差 就寝前に測定した家庭血圧値は夕食前の測定より8.7mmHg低く、その要因は夕食から就寝までの間の入浴と飲酒にあることが分かった。自治医科大学循環器内科学の藤原健史氏らが、第40回日本高血圧学会総会で発表した。
NEWS◎第40回日本高血圧学会ダークチョコレートによる降圧効果は限定的 カカオ含有率が高いダークチョコレート、またはカカオポリフェノール成分の摂取による降圧や血管機能の改善効果は、かなり限定的である可能性が示された。第40回日本高血圧学会総会で…
NEWS◎第40回日本高血圧学会新禁煙宣言、禁煙指導の技能が専門医資格要件に 日本高血圧学会は松山市で10月22日まで開催されていた第40回総会で、「日本高血圧学会新禁煙宣言(2017松山宣言)」を発表した。新宣言では会員に対して加熱式たばこを含むあらゆるたばこ製品の不使用…
トレンド◎米国では待機的PCIが半減、日本でも標準化の動きその安定狭心症へのPCI、適切ですか 米国では近年、安定狭心症に対するPCIの施行数が急減した。循環器関連学会がPCI適応の「適切性基準(AUC)」を策定、同基準で「不適切」と判定される症例へのPCIの減少が、全体を押し下げた。
NEWS◎第65回日本心臓病学会高齢心不全診療は2タイプの循環器医がシェアを 第65回日本心臓病学会学術集会で、高齢心不全患者の診療を循環器医と総合医がどのように分担すべきかを議論するシンポジウム「病院におけるジェネラリストVSスペシャリスト」が開催された。
NEWS◎第65回日本心臓病学会FFR-CTでの虚血のカットオフ値は0.72が適切 冠血行再建術施行の指標となる心筋血流予備量比(FFR)のカットオフ値は、圧ワイヤーを使って観血的に計測する場合は0.8とされている。だが冠動脈CTのデータに基づいて算出するFFR-CTでは0.72が適切…
NEWS◎第65回日本心臓病学会肺塞栓症の慢性血栓塞栓性肺高血圧症への移行予測因子は 肺血栓塞栓症患者が慢性血栓塞栓性肺高血圧症へ移行するのを予測する因子が示された。入院時の三尖弁収縮期圧較差が68mmHg以上であることと、症状出現から治療開始までの期間が60日以上であることは…
NEWS◎第65回日本心臓病学会造影剤を減らせる血管造影法でCKD例でも腎機能を維持 造影剤を10倍ほど希釈し、DSAを組み合わせて造影撮影するLC-DSA法を活用すれば、保存期慢性腎不全患者の末梢動脈疾患カテーテル治療において造影剤の使用量を減らし、腎機能を維持できることが示された。
NEWS◎第65回日本心臓病学会PCI後の心血管死亡、HbA1c低値でリスク上昇 虚血性心疾患で経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)を行った糖尿病患者のその後の心血管死亡リスクは、ベースライン(PCI施行時)のHbA1cが6.5~7.5%だった患者が最も低く、5.5%未満の患者は…
NEWS◎第65回日本心臓病学会循環器外来の高齢女性の6割に骨粗鬆症、8割が未治療 循環器外来に通院する高齢女性患者の6割以上に骨粗鬆症が併存し、そのうち8割は骨粗鬆症が未治療である実態が明らかになった。骨粗鬆症は疼痛や骨折による活動性の低下につながり、循環器疾患治療にも影響し…
NEWS◎第65回日本心臓病学会心エコー「トラスツズマブ枠」で心不全入院回避 市立ひらかた病院では、中央検査科がトラスツズマブ投与患者の心エコー図検査を優先して受け付ける枠を設けて院内に周知徹底したところ、その後は診断の遅れによる心不全入院の事例をなくすことができたという。
NEWS◎第65回日本心臓病学会癌患者・サバイバーの1割が心血管疾患を合併 新潟県立がんセンター新潟病院に癌登録され、2015年1月1日時点で生存していた癌患者1万6130例を対象に心血管疾患の有病率を調べたところ、高血圧を除外しても、全年齢で男性8.7%、女性3.5%…
NEWS◎第65回日本心臓病学会ACS患者の死亡率予想スコアは日本人でも有効 病歴や身体所見などから急性冠症候群(ACS)患者の院内死亡リスクを算出するGRACEリスクスコアは、日本人においても有用であることが示された。三井記念病院循環器内科医長の小宮山浩大氏らが…
NEWS◎脳卒中治療ガイドライン[追補2017]発表脳梗塞急性期の血管内治療がグレードAの推奨に 日本脳卒中学会は9月26日、『脳卒中治療ガイドライン2015[追補2017]』を発表した。脳梗塞急性期の血管内治療がグレードAで推奨されるなど、2015年版から25項目が差し替えられた。
NEWS◎日本妊娠高血圧学会妊娠高血圧症候群の定義と病型分類が改訂 妊娠高血圧症候群の定義と病型分類が13年ぶりに改訂され、第38回日本妊娠高血圧学会で発表された。妊娠前や妊娠20週までに高血圧を認め、20週以降も症状の悪化を伴わない場合を「高血圧合併妊娠」として…
記者の眼◎がっかりした欧州糖尿病学会のライブ中継 インターネットの普及とともに海外では、発表されたポスターやスライドをネット上に公開する学会が増えてきた。中には、発表時の動画が見られる学会もある。実際に学会に参加できる人はごく一握りであり…
NEWS◎欧州糖尿病学会(EASD2017)血糖の日間変動が大きいと総死亡リスクが上昇 持効型インスリンを使っている2型糖尿病患者において、血糖日間変動が大きいと重症低血糖および総死亡のリスクが、また重症低血糖の既往があると総死亡リスクが、それぞれ有意に上昇していたという。
NEWS◎欧州糖尿病学会(EASD2017)エキセナチド徐放剤は心血管リスク高めず GLP-1受容体作動薬エキセナチド徐放剤の安全性を評価した大規模臨床試験EXSCELの結果が明らかになった。英国オックスフォード大学のRury Holman氏らは、エキセナチド徐放剤の週1回投与は主要心血管イベントの…
NEWS◎欧州糖尿病学会(EASD2017)強化治療で心血管リスク19%減、J-DOIT3試験 ポルトガルのリスボンで開催された欧州糖尿病学会で東京大学の門脇孝氏らは、わが国で行われた大規模臨床試験J-DOIT3の結果を発表した。2型糖尿病患者の血糖、血圧、脂質の管理目標値をより厳格に定めた…
NEWS◎欧州糖尿病学会(EASD2017)自己血糖測定よりFGMの方が血糖管理良好 患者自身が任意の時刻に皮下間質液中のグルコース濃度を測定できるフラッシュグルコースモニタリングシステム(FGM、製品名FreeStyleリブレ)と自己血糖測定(SMBG)の併用は、SMBGだけの場合に比べて…
NEWS◎欧州糖尿病学会(EASD2017)正常血糖でも脂肪肝指数高値は糖尿病のリスクに 9月11日からポルトガル・リスボンで始まった欧州糖尿病学会で慶應義塾大学の平田あや氏らは、空腹時血糖値が正常域にある人でも、血清中性脂肪値やBMIなどから算出される脂肪肝指数(FLI)は2型糖尿病発症の予測…
特集◎日経メディカル8月号特別編集版糖尿病治療薬の選択基準が変わる SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の計4成分で、CVイベントリスクの有意減少を認めたとする大規模RCTの結果発表が相次いだ。これらのエビデンスから今、糖尿病治療薬選択の考え方が大きく変わろうとしている。
INTERVIEW◎欧州心臓病学会(ESC2017)に参加して薬物治療、新たな次の一手の報告に勇気もらう 欧州心臓病学会では、新しい薬剤や投与レジメンで心血管イベントの有意抑制を認めたとする大規模臨床試験の発表が相次いだ。学会に参加した福岡山王病院循環器センター長の横井宏佳氏に、今期大会のトピックスと…
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)黄砂の翌日は心筋梗塞発症リスクが増加 アジア大陸の砂漠域から強風に巻き上げられ日本に飛来する黄砂は春の風物詩ともいえるが、最近では黄砂による健康被害が指摘され始めている。熊本大学の小島淳氏らが熊本急性冠症候群研究会のレジストリーを解析…
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)4番目のCETP阻害薬、CVリスクを有意抑制 HDL-Cを上昇させるコレステロールエステル転送蛋白阻害薬(CETP阻害薬)による大規模ランダム化比較試験で初めて、心血管疾患の有意な抑制効果が示された。アナセトラピブとプラセボと比較したREVEAL試験…
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)PCI後のAF患者、NOAC+抗血小板薬1剤が可能 PCI後のAF合併患者に対するダビガトランと抗血小板薬(P2Y12阻害薬)1剤の併用は、ワルファリンと抗血小板薬2剤による抗血栓薬3剤併用よりも出血のリスクは有意に低く、血栓塞栓性イベントのリスクは同等…
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)IL-1β抗体カナキヌマブ、CVリスクを有意減少 スペイン・バルセロナで開催されている欧州心臓病学会で米国ハーバード大学のPaul Ridker氏は、心筋梗塞の既往がありhsCRPが高値の患者に対する抗インターロイキン-1β抗体カナキヌマブの投与により…
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)リバーロキサバンでCVD再発リスクが24%減 スペイン・バルセロナで開催されている欧州心臓病学会でカナダ・マクマスター大学のJohn Eikelboom氏らは、アスピリンに低用量のリバーロキサバンを上乗せすることで、CVDの再発リスクが24%有意に減少したと…
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)抗コリン吸入剤はCOPDに合併した心不全も改善 左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を合併した患者に対する長時間作用性抗コリン吸入剤チオトロピウムの投与は、呼吸器症状だけでなく心不全症状の改善も期待できるという。
NEWS◎欧州心臓病学会(ESC2017)抗血小板薬併用療法のガイドラインが改訂 欧州心臓病学会はスペイン・バルセロナで開催されているESC2017で、冠動脈疾患に対する抗血小板薬併用療法(DAPT)に関して診療ガイドラインの部分改訂版となるFocused Updateを発表した。
NEWS◎日本老年医学会が発表高齢者対象の高血圧診療ガイドライン完成 日本老年医学会は7月20日、「高齢者高血圧診療ガイドライン2017」を発表した。『日本老年医学雑誌』への掲載に先立ち、本日から同誌ウェブサイトに、ガイドライン本文とその解説が公開されている。
REPORT◎血管内腔を肉眼的に観察できる!血管内視鏡で大動脈プラークを見てみたら 日本で開発され、1990年代から冠動脈病変の評価などに用いられてきた血管内視鏡が、近年注目を集めている。新技術の開発により、冠動脈だけでなく大動脈の観察も可能になったからだ。
REPORT◎高解像度の新製品が相次ぎ登場進化する血管内超音波検査、所要時間も短縮 経皮的冠動脈インターベンションの術前・術後評価に用いる血管内超音波検査(IVUS)。その最新型が国内メーカー2社から発売された。従来よりも高解像度で血管断層像を描出可能で、検査時間も短縮できる。
REPORT◎第77回米国糖尿病学会(ADA2017)報告SGLT2阻害薬、第一選択薬に一歩近づく 6月8~13日の5日間、米サンディエゴで第77回米国糖尿病学会学術集会が開催された。今回最も注目されたのは、SGLT2阻害薬カナグリフロジンの心血管安全性を評価した大規模臨床試験「CANVASプログラム」…
NEWS◎第77回米国糖尿病学会学術集会(ADA2017)SGLT2阻害薬でのリスク低下、CV既往によらず 欧米の実臨床における医療データベースを解析したCVD-REAL研究から、心血管疾患の既往の有無にかかわらず、SGLT2阻害薬投与による総死亡や心不全入院リスクの低減効果は一貫して認められたと…
NEWS◎第77回米国糖尿病学会学術集会(ADA2017)持効型の経口インスリン、注射剤と同等の効果 持効型の経口インスリン製剤であるOI338GTの効果をインスリングラルギンと二重盲検・ダブルダミー法で比較した第2a相試験から、8週間の投与で血糖降下作用には差がなかったと…
NEWS◎第77回米国糖尿病学会学術集会(ADA2017)デグルデクとグラルギン、心血管安全性に差なし インスリンデグルデクの心血管安全性に関して、インスリングラルギンを対照薬として行われたDEVOTE試験の結果、グラルギンに対するデグルデクの非劣性が示された。重症低血糖はデグルデクの方が低頻度だった。
NEWS◎第77回米国糖尿病学会学術集会(ADA2017)カナグリフロジンで糖尿病患者のCVリスク低下 SGLT2阻害薬カナグリフロジンの心血管安全性を評価した大規模臨床試験「CANVASプログラム」の結果がまとまった。2型糖尿病の標準治療にカナグリフロジンを上乗せした群は、プラセボを上乗せした群に比べ…
NEWS◎第77回米国糖尿病学会学術集会(ADA2017)正常血糖、前糖尿病にかかわらず厳格降圧は有益 収縮期血圧(SBP)120mmHg未満を目標とした厳格降圧により心血管イベントの有意な減少を報告したSPRINT試験の事後解析として、ベースラインの糖代謝による層別解析の結果が明らかになった。
NEWS◎第4回日本心血管脳卒中学会脳卒中・循環器病対策基本法の早期成立を 福岡市で6月2~3日に開催された第4回日本心血管脳卒中学会学術集会で国立循環器病研究センターの山口武典氏は、10年越しの懸案となっている「脳卒中を含む循環器病対策基本法」の理念とこれまでの経緯を解説…
NEWS◎第4回日本心血管脳卒中学会脳卒中救急医療体制に大きな地域差 九州大学大学院脳神経外科の有村公一氏らが全国の消防本部を対象に行った調査から、脳卒中救急医療体制の整備や救急隊の対応状況には大きな地域差のあることが、改めて浮き彫りになった。
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)SGLT2阻害薬で食事内容や嗜好に変化生じず SGLT2阻害薬投与によって患者の食欲増加や甘いものへの嗜好が増す可能性が指摘されているが、BDHQ(簡易型自記式食事歴法質問票)を使用して正確に食事内容を調べたところ、同薬の投与24週で…
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)発売2年、実臨床でのSGLT2阻害薬処方率は1割 最初のSGLT2阻害薬の発売から満2年が経過した2016年初夏に日本臨床内科医会が行ったアンケートから、処方経験があるとの回答は8割を超えていたが処方患者は治療中の患者の1割にとどまることが分かった。
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)低体重者のOGTT、血糖上昇は生理的反応を含む 「低体重者では経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)の結果が過大評価になっている可能性がある――」。糖尿病既往のない健診受診者1万2000例あまりを対象とした横断解析と、初回OGTTでIGTと判定された人の…
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)我が国の足潰瘍発症は年0.3%、欧米の10分の1 5000例余りを5年間前向きに追跡した「福岡県糖尿病患者データベース研究」から、我が国の糖尿病足病変の実態が明らかになった。足潰瘍の発症率は年間0.3%、下肢切断は年間0.05%で、欧米のほぼ10分の1だった。
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)抗PD-1抗体投与後の1型糖尿病発症、実態は 免疫チェックポイント阻害薬投与後の1型糖尿病発症の実態に関して、日本糖尿病学会の「日本人1型糖尿病の成因、診断、病態、治療に関する調査研究委員会」による中間集計の結果が発表された。
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)自己注射針の不適切廃棄、新幹線内に年170件 東海道新幹線車内におけるインスリン注射針廃棄の実態を調査したところ、注射針は車内のトイレ、床面、座席周辺などから、ほぼ2日に1件の頻度で発見されていたことが分かった。全て針がむき出しの状態で…
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)高血圧合併例の利尿薬をSGLT2阻害薬に変更 利尿薬を併用していた高血圧合併2型糖尿病患者に対し、利尿薬を中止しSGLT2阻害薬を開始したところ、3カ月の追跡で血圧は変動せず血糖コントロールは有意に改善したという。
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)「酸味が嫌い」な患者のBMIとHbA1cは高い 「酸味が嫌い」と話す糖尿病患者では、BMIとHbA1cが高い傾向にあることが分かった。医療法人社団糖和会おない内科クリニックの羽鳥洋子氏らが発表した。
NEWS◎日本糖尿病学会(JDS2017)CVDリスクはHbA1cとSBPの受診間変動に関連 2型糖尿病患者の心血管疾患リスクは、HbA1cおよび収縮期血圧の受診間変動の大きさと、それぞれ独立して関連することが分かった。朝日生命成人病研究所糖尿病代謝科の高尾淑子氏らが…
トレンド◎心臓ペーシング治療、新時代リード不要、心室に留置するペースメーカー登場 カテーテル操作により右心室内に留置し、本体先端の電極から直接ペーシングする「リードレスペースメーカー」が承認された。従来のペースメーカーでは避けられなかった皮下ポケットやリードに関連した合併症が…
NEWS◎米国心臓病学会(ACC.17)SGLT2阻害薬の心保護作用は同系薬で共通 米Saint Luke's Mid America Heart InstituteのMikhail Kosiborod氏らは欧米6カ国の医療記録データベースを解析。EMPA-REG OUTCOMEで認められた利益はSGLT2阻害薬に一貫して認められるクラス効果…
NEWS◎米国心臓病学会(ACC.17)置換した大動脈生体弁に血栓、TAVIでより多く 置換後の大動脈生体弁には無症候性の血栓が一定の頻度で観察されるが、それを反映した弁尖の可動性低下は外科的大動脈弁置換術(SAVR)後よりも経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)後の方が高頻度で…
NEWS◎米国心臓病学会(ACC.17)アブレーション時のダビガトラン継続投与を評価 心房細動アブレーションの周術期に継続して経口抗凝固療法を行う場合、ワルファリンに比べダビガトランでは出血のリスクが8割も低かったと、米Johns Hopkins Medical InstitutionsのHugh Calkins氏らが…
NEWS◎米国心臓病学会(ACC.17)リバーロキサバンとP2Y12阻害薬併用は有用か 急性冠症候群患者を対象に、リバーロキサバンとP2Y12阻害薬の併用投与を従来の抗血小板薬併用療法と比較した、GEMINI-ACS-1試験の結果が明らかになった。主要評価項目である出血性イベントは、両群で同等だった。
NEWS◎米国心臓病学会(ACC.17)PCSK9抗体エボルクマブでCVリスク15%減少 心血管疾患の既往がありスタチンを服用している患者に、PCSK9阻害薬エボロクマブを上乗せ投与したところ、心血管リスクはさらに15%減少した。世界49カ国の2万7564例を対象としたFOURIER試験の結果で…
NEWS◎JCS2017その消化管出血、本当に抗血栓薬が原因ですか? 循環器疾患では、ときに非生理的な速さの血流により過度のずり応力が生じる。その結果、血液凝固因子の1つであるフォンウィルブランド因子の分解が亢進し、消化管出血などの出血性イベントを起こすことがあるという。
NEWS◎JCS2017DAPT併用にはワルファリンよりNOACが安全 心房細動を合併した冠動脈疾患の患者に対するインターベンション治療後の経口抗凝固療法は、ワルファリンよりも非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)の方が特に安全性の点で優れていたと…
NEWS◎JCS2017左心耳閉鎖デバイス、深部への留置で血栓が増加 心房細動患者の脳梗塞を予防する左心耳閉鎖デバイスでは、デバイス留置後の合併症にデバイス血栓があるが、CHA2DS2-VAScスコアおよび留置位置が予測因子になる可能性が示唆された。
NEWS◎JCS2017血中トランス脂肪酸高値は日本人でもCVリスク トランス脂肪酸の血中濃度が高い冠動脈疾患患者は、心筋梗塞や血行再建術施行といった心血管イベントのリスクが高いことが、我が国の前向きコホート研究から明らかとなった。
NEWS◎JCS2017日本人NVAFのための脳梗塞リスクスコア開発 日本人の非弁膜症性心房細動患者を対象とした、脳梗塞の発症を予測するリスクスコアが開発された。脳卒中既往、年齢、高血圧、持続性心房細動、BMI 18.5kg/m2未満という5つの因子で評価するもので…
NEWS◎JCS2017ステント内血栓消失率、使用薬剤と遺伝子で差 薬剤溶出ステント留置後の抗血小板薬併用療法(DAPT)で、チエノピリジン系薬としてクロピドグレルを用いた場合、肝臓の薬物代謝酵素CYP2C19の機能低下型アレルを持つ患者では、留置約1カ月後…
NEWS◎JCS2017仮面高血圧は脳卒中リスク因子に、J-HOP研究 日本人集団においても、仮面高血圧は脳卒中の有意なリスク因子になっていることが明らかになった。心血管リスクがある外来通院中の患者を対象に家庭血圧の予後予測能を評価するJ-HOP研究の解析結果で…
NEWS◎JCS2017TAVRの5年間の国内臨床成績は良好 重症の大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁留置術の安全性と有効性を検討する国内初の多施設臨床試験PREVAIL JAPAN Trialで、良好な臨床成績が得られた。第81回日本循環器学会学術集会で大阪大学の…
NEWS◎JCS2017成熟型PCSK9の測定がヘテロFHの診断に有用 高LDLコレステロール血症の治療標的分子として注目を集めているPCSK9の血中濃度の測定が、家族性高コレステロール血症の診断に有用であることが分かった。国立循環器病研究センター心臓血管内科の片岡有氏らが…
NEWS◎JCS2017僧帽弁閉鎖不全へのカテ治療、国内成績は良好 僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対する低侵襲のカテーテル治療として注目されているAVJ-514(治験機器識別コード、欧米での商品名MitraClip)の我が国での治験成績がまとまった。30例を術後30日間追跡した結果…
NEWS◎2017若者に対する「循環器疾患の予防」の啓発を 脳卒中、心不全、心筋梗塞などの循環器疾患を予防するためには、若い時期からの生活習慣改善が重要になる──。3月17日から金沢市で開催された第81回日本循環器学会学術集会の会長特別企画のシンポジウムにて…