メルボルンを遠く離れても忘れられない人、
いつの日かメルボルンに帰りたい人に贈る。

  イタさんをフォローしましょう

ウイリアムズタウン 産業史 建築史1840以前 乗り物 船 南オーストラリア州 今日の一枚

2024年4月13日(土) resposibe版
トラムシェルター Tram Shelter
イーストメルボルン East Melbourne
メルボルン Melbourne
この場所の地図 Google Map

20世紀の初頭、メルボルンの都心から近郊サバーブまで1880年代に建設されたケーブルトラムネットワークは電気式トラムの建設により行政が設立した信託会社によって近郊サバーブへ拡大した。メルボルンのマッカーサー通りのトラム停留所は9つ制作された特徴的な美しい木製の停留所である中で現存する5箇所のひとつである。

撮影データ 撮影データ iPhone 14
絞りF1.5 1/354秒 ISO感度 32 
2024年1月16日14:7 板屋雅博 撮影


 1912年〜1927年に掛けてエドワーディアン(Edwardian domestic fashion)期国内様式で建設されている。マッカーサー通りトラム停留所とサウスメルボルンのドーカス通り停留所(St Kilda Road/Dorcas Street)のトラム停留所は、1917年に建設されたが、1916年から19年までケーブルトラムを経営したトラム軌道局(Tramways Board)が建設した。フランク・スタプレー(Frank Stapley)によって設計されたが、スタプレーはメルボルン市の市長や助役(Councillor)を務め、ビクトリアの都市計画作成運動(town planning movemen)を提唱した有力者(nfluential advocate)であった。マッカーサー通り停留所とドーカス通り停留所は、初期の閉鎖型停留所の基本的な形式と云われている1915年に建設されたセントキルダ通り/コマーシャルロード停留所に関係している。マッカーサー通りとドーカス通りの停留所は、セントキルダ通り/ハイ通り/ローン通りの1927年に建設されたそれぞれの停留所(precedents)の原型である。

トラム停止場所(tram stop)に面したトラム待避所の前面の壁の半分は、空いている。一方で他のトラム待避所とは違って、後ろの壁は水平に板を張り合わせたボードで覆われている。待避所の窓の下側は同様に水平に板を張り合わせたボードで覆われている。当初、壁は水平にV字条につなぎ張り合わせたボードであった。 同様の板張りボードが天井にも葺かれていた。ベンチは木製のフレームと薄板(slat)で作られていた。木製のフレームの上側半分はパターン化された複数の半透明のガラスを嵌めた窓である。窓の上部は半円のアーチ形である。切妻屋根の両端にトラム軌道局のモノグラムが設置してある。

 最初のケーブルトラム路線はThe Melbourne Tramway and Omnibus Company (MTOC) とMelbourne Tramways Trust(MTT)が1885年にオープンしたが、トラムシェルターはなかった。この当時は天候の悪化に備えた服装をしており、トラム当局はシェルターの必要性はないと判断していた。実際、トラム停車場自体がきちんと定まっていなかった(not well defined)のでどこにトラムシェルターを設置すべきかが問題であった。またケーブルトラムは多くの本数が運営されたので長い間、取り残されることはなかった。ビクトリア期とエドワーディアン期のショッピング街は鋳物製のベランダが整備されていたのでお客は雨や太陽から避けられた。

 ケーブルトラムの行き来が激しい場所でシェルターを作る必要がMTOCにあったのか、更にMTOCは上場企業であり株主の利益にシェルターが貢献するのか?などの問いかけがあった。プラーン&マルバーントラム軌道会社(Prahran & Malvern Tramways Trust :PMTT)は1910年にトラムシェルターを設置した。当初はあまりトラムが行き来しない郊外サバーブの電気式トラム会社によって提供された。旅客はトラムを15分以上待っていた。その間に雨に打たれていた。


 プラーン&マルバーントラム軌道会社は、主要な箇所、特にケーブルトラムとPMTT電気式トラムの交差点にトラムシェルターを設置した。最大で最も印象的なトラムシェルターはビクトリアブリッジ橋とセントキルダ通りの交差点のたもとのものである。旧PMTTの4つのトラムシェルターは未だに現役で使用されている。3つはベランダ形式で1915年に作られた。シンプルな木製で波型鉄板構造であった。装飾的鋳物レースとコリント式柱が特徴である。
設置場所
Toorak:Orrong通りとマルバーン通りの交差点
Caulfield:Orrong通りとバラクラーバ通りの交差点
Deepdene:Cotham通りとBurke Roads, Deepdene.

 4番目の旧PMTTのトラムシェルターはダンデノン通りとホーソン通りの交差点に立っているもので、メルボルンで現存する一番古いトラムシェルターである。PMTTの建築アーティスト Leonard J. Flannaganの1912年の設計である。新生PMTT電気式トラム軌道システムの主要交差点であった。



 シェルターは主に木材で作られ、半寄棟作りの屋根と深いひさしの軒であった。
屋根の小さな小破風(gablet)は、平坦なバージ(barge)ボードがある。小破風は、屋根板(shingles)に面しており、換気ルーバー(louvred vent)が内蔵されている。屋根は赤いアスベストタイルで葺かれている。


このページのトップに戻る


『メルボルン百景』サイト内検索

Google
WWW を検索 ”メルボルン百景”を検索

メルボルンから世界の歴史を探索し、メルボルンの街を通して、人生の一端が知れたら。。。
当ページ及び付属のページに記載されている内容や画像を無断で複製・転載・使用することを禁じます。
当サイトは、ホームページ、ブログなどにリンクフリーです。リンクされたら下記までご連絡ください。
Copyrights (C) 2005-2025 Melbourne Hyakkei All Rights Reserved.
個人情報管理方針
Please contact to oriental@skyblue.ocn.ne.jp
What's on in Melbourne  That's Melbourne F1トップ New Nordic 競馬 メルボルンカップ 歌曲  全豪オープン2020 eMelbourne Shane マリー オーストラリア VB メル百予定 市内編
    Japan In Melbourne  メル百基礎情報  メルボルン稲門会 Dengon Gumtree 収益不動産 都心物件散歩 帰国物件 帰国 テニス テンプレート 一般情報 フィリッピン i phone使い方
AFLトップ AFL  合意書 VHD 少女

inserted by FC2 system