予想外の出来事に、予定を狂わされ、やるべきことができずに立ち往生。
引っ越しに重なったので、体の疲れもとれずに耳が痛い。そういうときに、人に会わなければいけないのは、きつい。
状況から解放されたくて、行き場もないまま道ばたで、電話をかける。
話がしたい。
毒を抜いてほしい。
居心地が悪い飲み会とか、なんともしっくりこない人々と一日を過ごして、あてられた後とかに。
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この世には、どうにもこうにも、懐かしい人たちがいる。
そう昔から知っているわけでもないし、たまに会っても感慨もなく、一番の親友かと問われれば、「全くそんなことはない。」としか答えようがないくらい、疎遠と言えば疎遠なのに。
会っても会わなくても、言葉をかわせば、毒が抜ける。
それはたぶん、わかってもらえるからではなくて、お互いがお互いに似ていると心から信じているからだ。
友情でも愛情でもなく、それでも、荒野に仲間を見つけたと信じたがる人の欲望は強い。
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ずっと、内側に行きたかった。輪に入りたかった。ずっと。
外から見たら、おかしなところはないはず。フルメンバーシップを享受しているはず。
そう思ってやってきたけど、いつでも私は不協和音だ。
それは、他人との関係で生じるわけではなくて(そう思いたい)、自分のおなかの底から響く不調和。
この輪の中で安らいで、疑いもなく。
そういう風に、今この場所に染まることができない、ある種の病気。
それでも安楽なメンバーになろうともがく自分に、
こともなげに、仕方ないでしょ、と言ってほしい。
インサイドになんか入りたくもない、と腹の底から思える、勇敢な心の双子に。
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相手も、私と話して、少しは気がまぎれているといいんだけど。