スマートフォン版へ

【マイラーズC予想】前走大敗でもデータと実績から見限れない馬とは?

  • 2024年04月19日(金) 18時00分

好成績残す“前走GII組”


 マイラーズCは前走でGIIを使ってきた馬が良い馬券になることが多い。阪神Cからだと1ハロン延長、中山記念からだと1ハロン短縮になることで過剰人気にならず馬券的にも良いのだが、今年は該当馬1頭でしかも大敗してきた馬というのが悩ましいところだ。

 先にその1頭に触れておこう。中山記念12着のソーヴァリアントだが、オープンに上がってからの休み明けは2回とも大敗、その次走は1着と3着なので、今回も見限ることはできない。マイラーズCは過去に重賞実績があった馬の復活もたびたびあるレースなので、その意味でも押さえる必要はあると考える。

 GII組が頼れないとなると、格でいえば香港マイルから来る2頭を頼らざるを得ない。昨年3着でマイルCS2着もあるソウルラッシュは近走の内容と京都適性が魅力。マイルCSは差し競馬だったので当時8着のセリフォスも言い訳はきくところだが、2走続けて掲示板を外したし、レース間隔がひらくことの不安はこちらのほうが大きい。セリフォスも重視はするが、扱いとしてはソウルラッシュを上にしたいというのが個人的な考えだ。

 前走でGIIIを好走してきたのはエエヤンとコレペティトール。エエヤンは前走が久々の好走でどこまで信用してよいか分からないが、ニュージーランドT勝ちもある馬なので尊重する必要はある。今回は有力馬に差しタイプが多いので、展開利があれば大仕事も可能だ。

 逆にコレペティトールは脚質的に重複する有力馬がいる点がつらい。ただ同じコースで重賞を勝った直後だし、人気馬と併せる形で伸びてくるようなレースを期待したい。

 リステッド以下から来る馬は好走してこないと厳しい面があるので単純に選ぶならボルザコフスキーとトランキリテ。ボルザコフスキーはパンパンの良馬場だと厳しいように思う。日曜の京都は「曇り時々雨」の予報なので降ってほしいところ。トランキリテは準オープンで苦戦していた時期を考えるとどこまで信用してよいのか分からないが、京都が合っているという可能性はある。

 人気薄馬の激走はあまりないマイラーズCだが、あるとしたら過去に重賞・リステッド勝ちがある馬の復活。ヤマを張るならエアロロノア、フリームファクシあたりか。ただあくまでダメ元の複穴というイメージだ。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング