のうなしぶろぐ

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See, that’s what the app is perfect for.

Sounds perfect Wahhhh, I don’t wanna

SUGAR BOY - Fancyエンジェル(‘82 JPN)

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このレコードは一体何なんでしょう。

僕は色んな部分で、様々な衝撃を受けたのですが、トータルして言ってしまえば、「終ってる」という言葉がどんぴしゃな、学生時代クラスに一人は居た、休み時間に図書室でマイナー小説とか読んでるやつが演ってるような、超アングラ・パワーポップgem。

バンド名から連想される、イケメン・スイーツ系男子的なイメージというよりは、焼きハマグリ臭ただよう、浜辺の男たち的なルックスのメンバーがこれまた強烈。。何人かは多分、漁師です。

こちらはLPレコードなのですが、ジャケットが直接印刷されているのではなく、まっさらの無地ジャケットに、LP大のインサートを2枚挟んで、無理矢理ジャケットぽくしてるのが、自主制作盤らしくて大変面白いです。

曲もこれまた凄まじくて、A面に針をのっけると聴こえてくるのはとてもチープな暴走パンクロック(!)GIGのカセット一発録りみたいな感じでマジサイコーなのですが、残念ながら、他の曲は音質の良いスタジオ録りになっています。(しかもパンクではない)惜しいね!
全体的な印象は、まるで参侘魔里亜のトゲを研いだ、early80sの、古きよき日本のロックンロール~パンクって感じでしょうか。この人たち、おそらく、THE ROOSTERSとか好きだったに違いない。

中でも最もグッとイカすねポップンロール!だったのが、A-3「Fancyエンジェル」という曲でした。コレ、ホントに良いっすよ~。

ドキドキにさせる 濡れるようなBody line
君がまねく夢なんだね…Fancyエンジェル
(中略)
Oh セルロイド溶かしたような 素肌キラリ
二人きり夜の中 かくしてムーンライト…

漁師がこんなロマンティックな曲歌ってんだから、ホント奇跡的な一曲だと思います。こういった、ザ・自主制作盤的なレコードはなかなか発掘できないので、個人的には重宝しています。

V.A. - ROCK'N ROLL BOOGIE ‘83 “NOW HITS”('83 JPN)

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83年に千葉のライブハウス・故Dancin Mothersが、開店一周年を記念して自主製作したオムニバスアルバムで、総勢19バンド93名もの若きロックンローラーたちの熱演が、塩ビ盤2枚にわたって真空パッキンされてしまったという、実況生中継・録音盤です。
この手のオムニバス盤によくありがちなのが、後の有名バンドのデビュー前の音源が収録されているというパターンです。このオムニバスもそれのひとつ。

知ってる方は知ってると思いますが、あの奇跡のネオモッズ・ネオGSオムニバスで有名な、「ATTACK OF MUSHROOM PEOPLE」にトップバッターで収録されている、THE GATHERSの貴重な音源が聴けます。

YouTubeで見ることが出来る、当時のPVを見てもらえば分かりますが、Voホリベさんの白目を剥いて歌う姿や、ハットをクルリンパするアクションなどは、当時の日本におけるロックンローラーの姿そのもので、当時、“新京成線沿のミックジャガー”と恐れられたというのは、ダテじゃなかったのだなぁと痛感いたしました。

このオムニバスに収録されている音源は、初期のレアテイクなのですが、HPなどを見ても、一切コレについて触れられていないのが、ちょっと気になります。(単に忘れてるだけ?)

また、パンク/パワーポップ系のバンドが6割強占めてるのが、このオムニバスの面白いところです。その中でも腰を抜かしたのが、トークマンズというバンド。

おそらく、どっかの大学のサークル仲間で作ったバンドに、紅一点のムッチリ系微少女ボーカルが加わってしまったという、なんともKBD一直線なノベルティ的なバンドといった印象を受けました。
むさ苦しいルックスの割に、非常にグルーヴィーかつパーフェクトな演奏をしていて、ビックリです。メンバーの9割はおそらく童貞だと思うのですが、あのDT期特有のイライラ感・ムラムラ感が大爆発したのだろうか。。

「オマワリも大学教授もタケノコ族もみんなノータリン」というまさにパンクな歌詞と、X-RAY SPEXをさらにポップンかつ近未来的にしたような、超wavy power popを演っております。
載せられないのが無念。

MERSEY BEAT - Rebellion To Town!(‘86 JPN)

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今や良く知られている鬼名盤ですね。

まず誰も知りたくないでしょうが、僕がこのレコードと出会った馴れ初めが面白いので、お話しましょう。

このレコードと僕が出会ったのは、10年前の寒い冬のことでした。当時の僕は花も恥らうバリバリの専門学生で、それはそれは天使のような、超純粋な青少年でした。(本当だよ)

牛タンもとい仙台ディガ-の聖地・J&B(通称:ジェイビー)に通い始めていた頃で、ここは、さまざまな国内外のネオモッズのレコードたちに出会ったという、数少ない僕の思い出の場所でもあります。

ちょうどその日は、専門学校の授業が嫌いな先生の科目だったので、仮病を使ってさっさと早退し、もちろん帰るわけもなく、プラプラとジェイビーに遊びに行きました。

ウインと自動ドアが開き、店長が僕の顔を見るなり一言。


店長「君が好きそうなやつが入ってきたよ。」


と言って、ズイっと差し出されたのが、このMERSEY BEATの1st EPでした。

当時は神戸のTHE BRIGHTONすら知らなかったので、もちろん、このMERSEY BEATは未知の関西との遭遇でした。
田舎くさい少年少女が、精一杯めかし込んでカッコつけてるようなジャケットを見た瞬間、グワーと胸がアツくなったのをよく覚えています。

店長「いやー、実はコレいくらネットで検索しても引っかからなくてさ。相場が分からなくて、まだ値段つけてないんだよね。」

俺「店長、コレ最近ヤフオクで50円でしたよ。」

店長「え!マジ?やっば~、オレ500円で買い取っちゃったよ…。参ったなあ。頼むから500円で買ってよ~。」

俺「ったく、しょうがねえなあ。今回だけな。」

店長「あんたは神様やで。」



店長ごめん。5000円の間違いだった。

店長をまんまと騙し、家にレコードを持ち帰って針を落とすと、アンプのステレオから飛び出したのは、まるでMAKIN’ TIMEが大阪にやってきて、関西の人々の人情に感動してこしらえたような、スタイリッシュでどこか人懐っこい、ピュアなMOD MUSIC!(何それ)
聴けば聴くほど病み付きになるこの音に、まるで禁断のパープルハートをかじってしまったかのごとく、僕はすっかり心を奪われてしまいました。

てのが、僕とこのレコードの出会いです。さらに、この話には続きがあります。

それは、数年が経ち流行に便乗して、mixiを始めた時のことです。
何となくmixiの日記に、アロワナのアイシテンダネ!epを載せたところ、「ぜひトレードさせてください」と一通のメールが。
ななんと、発信主はkilled by アイドル!(現アイシテンダネ!)のkaotic師匠でした。

すでにその頃からkilled by アイドル!のブログを読んで信者と化していた僕は、それはもう興奮して、ビートルズに夢中になる若者のように発狂したものです。
kaoticさんにならば差し上げていいとまで思ってたアロワナでしたが、イキなはからいで秘蔵のブツとトレードさせてもらうことになりました。

それがなんと、MERSEY BEATの幻の12インチシングル。。(説明しよう!この12インチとは、「姫路フォーラスサウンドコンテスト」なる、88年に開催された音楽祭にて、優勝した記念に録音・500枚のみプレスされたという逸品で、なかなか市場に出回ることの無い、大変希少なレコードなのであーる。)

あれは衝撃でした。未だに僕の宝物のひとつです。

それからkaoticさんと繋がり、さらにVON さんとも繋がれたので、 まさにこのMERSEY BEATがきっかけで、今の自分は居るというわけなのであります。人生をも変えてくれた、数少ないレコードです。

SHOCK LINE - Midnight Kids(‘85 JPN)

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黒くぬれ(Paint It Black)という、ストーンズの言いつけを忠実に守った真っ黒な下地に、キメたメンバーの写真が1枚ずつ切り貼りされています。
中には、髪を振り乱してギターソロをかっ弾いてたり、ものすごい勢いでビールをグビグビ飲んでる方も居て、そこからも彼らの熱いロック魂が伝わってきます。

SHOCK LINEのポップでロックな、成分要素が100%濃縮還元された、A-1「Midnight Kids」、甘いメロディとダンサブルなリズムが癖になる、A-2「このままI LOVE YOU」が特にやばい。
冒頭の「トーキンベイベエ…」なんてセリフ、Vo辺見さんにしか囁けないぜ!

B-1「立ち止まるな」B-2「レゲエの花咲く丘」は、A面と正反対のアプローチで、
SHOCK LINEの音楽性の豊かさが垣間見れる、とても興味深い内容となっております。
レゲエやディスコサウンドが苦手な方も、何故かこのサウンドにはグッと来てしまうのではないでしょうか。ガンジャよりもシンナーの似合う、悪いクラブサウンドといった感じがします。

この半年後にリリースされた2ndソノシート、「はんぱじゃないわ!」も、これはもうタイトルからキテますね。当時のバンドの売り文句であった、THE BEATLES+THE ROLLING STONES+CAROL+SEX PISTOLSを、そのまま音にしてしまったような、当時のインディーズシーンとしてはおそらく類を見ない、画期的なニュータイプのパンクロックでワンダフルです。

また、当時のDOLL誌には、幻の「3rd EP」と、13曲入りカセットアルバム「ショック療法」のリリースをほのめかす広告がああああ。こういうマニア心をくすぐるところもニクいですね。(実際はどちらも未発売。)

「ポップだっていいじゃねぇか!」

これは、当時DOLL誌に広告を載せるたびに、SHOCK LINEが隅っこに書き殴っていた名ゼリフのひとつです。
時は80年代中期。ハードコアパンクの第2世代がブイブイと鎖振り回して暴れる中、SHOCK LINEのような音楽は、決して当時のインディーズシーンで歓迎されるものではなかったと推測されます。
あのメッセージは、そんな奴等と腐ったシーンに対する、SHOCK LINEなりの反抗だったのではないかな、と個人的に解釈しています。

2013年、Vo辺見さんのご協力により、YouTubeに1stEP、2ndソノシートの全曲に加え、当時の未発表曲および超貴重なGIG映像(!)をアップロードしています。是非ご覧下さい。

個人的には、SHOCK LINEの前身・COLD JACKのどパンクロック音源(こちらも超超超貴重)を聴かずして死ぬなと言いたい。

ピヴィレヌ - ONE('81 JPN)

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このピヴィレヌは、1981年に名古屋ELLというライブハウス内の自主レーベルから発信されました。1st&Last。

当時のナゴヤのロックのシーンは、まるで八墓村みたいに混沌とした人間関係が入り混じり、とんでもないことになっていたそうです。

なんでも体をカミソリで傷付けるパフォーマンスは名古屋が発祥だそうです。僕も今より頭が温かかった頃、自分のハードコアパンクバンドでやろうと思って、試し切りしましたが、あいにくセーフティー加工のやつしか無くて、キレイに体毛が剃れて、つるつるスベスベなたまご肌になりました。

また、THE STAR CLUBは世界的にもなかなか類を見ない、今だにずっと現役で活動している、70年代からのオリジナル・パンクバンドだということを忘れてはいけません。

このピヴィレヌのメンバーには、和製パンクの重要人物・HIKOさんがベースで在籍しています。
音は当時で言う、いわゆるNWポップ系なのですが、テンションがそこいらのバンドとは比較にならないほど、はんぱじゃございません。

初期XTC、初期ULTRAVOX、さらにエルヴィス・コステロ、ニック・ロウあたりの、NW/POWER POPがお好きな方ならば、きっと気に入るはずです。

The WinkS - Privacy(‘86 JPN)

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大人の階段というものはとても険しいもので、誰もがスイスイと簡単に登れるものではありません。つまづいてばかりの人や、中には足をくじいてしまって一歩も動けない人だっているはずです。僕はどちらかと言えば、その人間です。

「大人になるってどういうことなのだろう?」

そんなことを考えている時に聴く、日本のネオモッズのレコード。「自分の存在意義とは何か?」という、MODS達の自分なりの答えがギッシリと詰まっていて、聴く度に色々と考えさせられてしまいます。

その中でも、悩めるMOD BOY・MOD GIRLの、もろいガラスのハートをレコードにしてしまったという、素晴らしすぎるバンドが、このThe WinkSです。

このレコードは、これまで長らく都市伝説的にその存在が語られていただけで、なかなか実在の盤が発見されなかったという、UMAみたいな未確認円盤のひとつでした。
 
大阪に“ネオモッズの貴公子”ことVONさんという、国内外のレコードをハンティングし続けている素晴らしい方がいらっしゃるのですが、そのVON兄さんからレコードの詳しい情報を教えてもらうまでは、フワフワとしたチャーミングなそのバンド名くらいしか、僕は知りませんでした。
そんな僕が、ひょんなとこからこの幻の盤を見つけてしまったというのも、なんだかなあという感じがします。

よく大人は若者の心情を、『青い』と例えますが、このレコードはまさにその宝石箱です。ジャケット・曲・歌詞・レーベル名・メンバーのルックスetc…すべてが真っ青です。

特にA-1なんて直球も直球で、曲名はずばり「グリーン」。

ギターの音もギャンギャンなネオモッズ的なやつではなく、リッケンバッカーと言うよりは、ショボいテスコって感じの音でグッときます。 やけに高等テクニックなドラムとベースは、きっと可愛い隣のクラスのマドンナの気を引くために習得した涙の賜物なのでしょう。(きっと違う)
一聴し、その演奏は思春期における少年の心情を、真空パックしているなあと思いました。

A-2「レコード・コレクター」は、ラリったレコードジャンキーに芽生えた恋心を、まるで箱からレコードをスパスパ抜く要領で、めくるめくモッドビートに乗せて歌ったど名曲です。

B-2「君とオーティス」では、そんなレコードジャンキーが、最愛の彼女とレコードを同時に失い、失望の中でもがき苦しむも、「上がらない雨はない」と前向きに生きる術を見出だし、ふと窓の外を見るとパアアと雨雲の隙間から陽射しが差してくるような(長い)、とにかく奇跡の超名曲なのです。

ジャンルを問わず、色んな中毒患者の人達に聴いて欲しい、奇跡のレコードです。

2013年11月25日、元メンバーである吉田一麿さんのご協力のもと、CD-Rでオフィシャル再発されましたが、それに関ることが出来たことを、僕は一生誇りに思い続けます。

KAKERA - MEMORIES(‘84 JPN)

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ホンモノのパンクロックが聴きたいか?

こいつは大変なことになっているレコードだ。怪しい雰囲気のメロディ、極限まで歪んだギター、全体的な音圧の低さetcも含めて、いわゆるkilled by death的な超B級パンクロックの名盤となっておりんす。

レーベル名も「PROTEX RECORDS」だなんて、なんともアイルランディーな感じでグレイト。
とくに僕的には、一句一句発せられる独特な歌詞に魂を揺さぶられました。

「ROCKしてるか?」

「し、してます…!」なんか、そう言わないと路地裏でボッコされそうな気迫が伝わってきます。
その他にも、印象的な名ゼリフがこのEPには記録されています。

「キリストなんていらねえよ!」
「墓石めがけてシャウトする」
「お前、一回地獄に行きな!」
「宇宙遊泳しながら泣いた」

「それは何なん?」

知りません。
いやあ、どうですか。このステキな歌詞!

ちなみに、このレコードは都内某所の某F山にて、未だに定価で入手できるというウワサです。

LA LOVE BOO - LET’S DANCE!(‘87 JPN)

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“スクーター乗り回して他人ん家の花壇をめちゃくちゃに踏み荒らしてそのまま部屋でニャンぽよ”

そう、皆さんご存知あの映画のワンシーンですね。一見、無茶苦茶にも思える、その破天荒なファッションやアクションの数々…。憧れた人々は今も昔も数知れず。
他人からすれば、ただの非行にしか見えないそれらは、間違いなく彼らのモダニズムであり、彼らの世代(MY GENERATION)を象徴する立派な文化でもありました。

今も昔もモッズはおりますが、時は流れてこのご時世。今これらのことをしたら、即ツイッターでつぶやかれて、タイッホされてしまいます。いくら時代のせいとは言えコレは悲しすぎます。

「こんな悲しい夜は、とびきりPOPでちょい悲しげなポップンロールで、朝まで踊り続けたい…。」

というわけで、今夜はこの「ららぶーぶー」を超久々にスピンしてみました。しかし、改めてこう考えてみると、ホントに凄いレコードだ。

まるで外国のローカルなPOWER POPバンドにありそうな、無地のLPジャケットに10円コピーのインサートが2枚のみという仕様。

「みんなで踊ろう!たのしいパーティー!!
POP!でキュート?なレディス・バンド『ららぶーぶー』
この一枚であなたのダンスレベルが問われます…!?
NO!一緒におもいっきり踊りましょう!!」

(インサートより、ほぼ原文まま)

ひゃっほーいなんだか楽しそう!いいなぁ、こういう無垢な感じ。また、インサートにはメンバーからリスナーへの温かいメッセージが多数殴り書きされておりました。

「よう殴り合いのケンカしたなあ。」
「そんなん言うたらキリないで。」
「皆さんには死んでいただきたかった。」
「交通事故で指が折れたのは良い思い出です♥

おい!イカれてんぞコイツら!

音もモチロン最高で、とってもチープで躍動感溢れる、ポップンなMOD歌謡といった感じ。(多分)しかし、ところどころにキング・クリムゾンばりの、ビックリするようなプログレ的な変態フレーズも飛び出したりするので、決してそのへんを意識して曲をつくっていたのではなさそうです。

中でも特にキュン死したのが、B面の1曲目に収録されている、「おちこぼれBOY & GIRL」という曲でした。
気になったのは音よりも歌詞の内容で、この曲、“女→男に恋をする”ではなく“男→女に恋をする”という視点で、それを女の子が書いているというのがとても面白いです。
で、これが何故かと~っても青くて、泣きだしたくなるくらい儚いんだ。

「このまま連れて行ってよ」そう言いながらkiss
僕たちへすねる顔するおちこぼれBOY & GIRL
君の笑顔にはかなわない僕さ
メロメロハートなBOY yeah..yeah..yeah..


言うなれば、かの「おニャン子クラブ/アンブレラ・エンジェル」的な、女の子目線からの男心の描写ってマジいい。(あれは豚が書いてるから当たり前だが)
もしかしたら、男心を一番知ってるのって、女の子なのかもしれませんね。

曲もPOPでちょっぴりセンチな感じで突っ走り、TOTAL 2’00”弱で終了するという、簡潔さもお見事。
吹き荒れるサックスや間奏のギンギンなオルガン・ソロもMOD嗜好1割増し(少ない)で良い味出てます。

メンバー編成を見てみると、総勢10人のスカパラばりの大所帯バンドだったようですが、メンバー写真が一枚も載って無いってのが、残念極まりありません。

ちょっと背伸びして、大人びたCHEESEって感じ?いや、違うか。

インサートの解説によるとなんと2ndアルバムも発売したそうですが、もう何年も探しても見つかりません!どなたかお持ちでしたらご連絡ください。

SHALA - Hard & Loose(’85 JPN)

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キラーパンクなやつを載せます。とどのつまり要約すると、これはすごい!(適当)

トキは1985年。いわゆるビートパンクの登場によって、パンクはより人間的な意思を持ち、「頑張れよ」「負けんなよ」「愛してるよ」などの背中がムズムズしてくるような、歯の浮く言葉を並べたパンクロックが蔓延し始めようとしていたときです。

そんなやつらの顔に唾を撫でつけるがごとく、「運が悪けりゃくたばっちまう、それだけのことだ」と言い放った、このSHALAという謎パンクバンド。

一見、ファッションモデルにでもいそうなオシャレなバンド名ですが、それとは裏腹にこのソノシートに収められた4曲は、どれをとっても極悪・極上のパンクロック!!!

個人的には、あのTELEPHONE CLUB以来の衝撃を受けました。

特にB-1「LET IT ROCK」は、思わず客席に粉撒いて暴れたくなる、激パンクナンバーでまじビビリます。ギターソロとかなんべん聞いてもゾクゾクする。

内ジャケのセンス(写真載せられないのが残念)も含めて、センスが外国人というかKBDファンが喜びそうな感じがします。
日本にも昔々こんなバンドがいたんだな!と、勝手ながら嬉しくなってしまいました。

スマロ子 - ろくでなしNight (‘82 JPN)

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これはスマロ子唯一の単独EPで、しかも今やフルハイビジョン高画質テレビでおなじみの“世界のVictor”から配給されたという、大迷盤のひとつ。

どういう経緯でこうなったのかは分かりませんが、こんなチンピラバンドを世に売り出そうとしたVictorの上層部はかなり思い切ったんだろうと推測されます。

このシングルは、当時、週刊『少女フレンド』という女の子向けコミックに連載されていた「あでやかにあざみ」という、得体の知れない少女マンガのイメージソングだったそうですが、ジャケットはそれに似ても似つかない上半身裸+サスペンダーという、最低なファッションセンスが光るスマロ子メンバーという構成。

まるでTHE CLASH/白い暴動のごとく、けたたましくサイレンを鳴らしながら突っ走るパトカーのドップラー効果音から始まる、A-1「ろくでなしNight」は、とんでもなくポッピンなパンクロックで、思わず秋葉原でポゴりたくなること間違いなしです。

僕が今所有しているのはレギュラー盤ですが、サンプル盤は確かA3サイズぐらいのプロモシートが付いてた上、音質もビミョーにこちらの方が若干良かったような気がします。(これは実際に聴いたから間違いない)

たかがアニメのノベルティー的な珍盤だろうとナメる気も分かりますが、もしかすると、かなり本気で売り出そうとしていたのかもしれませんね。