2016/09/20

Conté à Paris Graphite 601






Conté à Paris Graphite 601 (France)



Rough       ★★★★☆
Dry           ★★★★☆
Soft          ★★★★☆      
Black        ★★☆☆☆




あー、えー、見ての通り。
お店で試し描きしつつ使えるから周辺硬度を増やしていって、B/HB/Hを愛用。

つまり「2B以上は違う」。

具体的に言うと、
「B/HB/Hに特徴的な乾いた軽い描き味(=コンテ・ア・パリ・グラファイトの醍醐味だと思っている)が薄れて重くベッタリとした手応えと効果が出る」
から、3硬度で全く満足してたんだが、
エゲレスショップで日本の半値と安かったもんだから、バーゲンセールに踊らされるバカよろしく2B以上を買ってしまったらいつものように後の祭り。


3Bまではいいかもしれない。
4B以上はどうかと思う。







3Bまでは明らかな硬度差がある(硬さ、発色の濃さ)。
個体(ロット)差にしろ、4Bと5Bの硬度が逆転している(明らかに4Bのほうが濃くてソフト)。
6Bは確かに最もソフトだが、肌理/発色的には「3B〜6Bの間に大差は無い」

公平を期すと、
他のメーカーでも2B以上は「発色に劇的な差は無く、柔らかさと肌理が変わる」だから
描き比べても硬度間の発色は大差無く見える。
が、コンテの場合、「肌理はほぼ同じ。ソフトになっていくと言うより、もろくなっていく」






5B/6Bはこの有様。
携帯用シャープナーではボロボロに折れる。カッターで削ってなんとか描けるが
他メーカーではこの硬度でも可能な「長く芯を出す」は不可能。
(描いているうちに簡単に折れる。あるいは既に内部で折れている)





。。。。実は、「世界堂には3Bまでしか置いていない」。。。
(だからこそそれ以上の硬度がこんなひどい有様だとは知る由も無かった)

グラファイト表面のコーティングが雑なコンテのグラファイトリードも世界堂で取り扱っていない。
(他社のグラファイトリードと違い、剥がれかけのビニールみたいなのでくるんであるだけ)

悪名高いダーウェントのグラファイトペンシル他、ダーウェント商品を置いていない。。。


色々探して買っているうちに、「世界堂の商品セレクトのクオリティ、高くね?」
という事実に行き当たったのです。。。

わざわざ「全硬度あるうちの特定の硬度を弾いて置いている」目利き振り、
あるいは代理店のそれなのか。。。


どこでも置いてあるとは限らない『スタビロ・オリジナル』(実はかなり使える硬質色鉛筆)、
スタビロ製品自体マイナーな部類だから、どうだかなと危ぶみながら電話で聞いたらあっさり

「あ、スタビロ、オリジナルですか? バラでございますよ」 (使えるよ、あんた)

北星のグラファイトとクレタカラーを置かないのはどうかと思うけどね。



世界堂賛美に流れてしまったが、
コンテ・グラファイト、B/HB/H、
サラサラに乾いた軽い手応えと心地良い摩擦感、ラフながら柔らかくスムースな紙当たりと細やかな効果、
ワックス感ゼロ、粒子が粗いわりにムラもわずかな良質なグラファイト。
他の定評のある密で滑らかな鉛筆(特に国産)ではマネできないラフなタッチを楽に大振りに描ける。
比肩するのはクレタカラーくらい。 他に無いし、無くては困る。
普通は硬すぎるHが程良く柔らか。くらい、ソフトさでは北星に次ぐ。
が、黒さでは国産に負ける。ほとんどグレーと言っていい(3B以上はそれなりに黒い)。

新デザイン、シンプルなマットグレーの丸軸にシルバーのレタリングがむちゃくちゃシックだしね。
最優良デザインの鉛筆だと思う。
(以前のは普通に鉛筆っぽいデザインだった)


あくまで2B以下をお勧めする。(要らんもん買うたわ、また)














2016/09/14

Derwent Pencil Case (Tin / Canvas)





from UK











Conté à Paris Graphite 601 
(日本の半額。セットで買おうと思ったら送料がはね上がり、既に持っていて使えないと解っている硬度も要らないし、でバラ)

Conté à Paris Graphite lead 659
(他のオールグラファイト鉛筆に比べて仕様の質は悪いが芯自体は使えるので、これも国内半額ついで買い)

Faber Castell Pitt  Graphite Pure 2900
(これも半額。国内では無闇に高い。買うつもりはなかったんだが安さに目が眩んだ)

Cretacolor Cleos Fine Art Graphite 160
(コンテのグラファイトと共に最近のお気に入り。6硬度セットを海外から買ったが他の硬度にも欲が出た。国内では「無い存在」かのような販路の狭さ、近隣では手に入らない。ネットで買えるバラも硬度が限られていたり無体な送料がかかったり)





Derwent Pocket Pencil Wrap



グラファイトリードを鉛筆と併用する事はあまり無いので、リードだけ、大物を描く時の持ち出し用に買ってみた。
キャンバス地だからけっこう汚れる。鉛筆よりネバついて濃いのが多いし芯の露出も多いから。
他に転用するか。






何の変哲も無い外観。
ペンケースに変哲は要らないのでこれでいい。






Derwent Pencil Tin



鉛筆を買い過ぎて収拾がつかなくなってきた。
一線で気に入って使っているやつはともかく、
「使えないことはないが二軍落ち」の鉛筆で机の上が溢れていたのが少しは収まった。
(二軍落ち以下の「全く使えないジャンク品」も多数あるがそいつらを「収納」する意味など無いのでどうでもいい)

といって画像、上部トレー内のMONO100とコンテ・ア・パリ・グラファイトが「二軍落ち」というわけでは全く無い。
「すぐ取り出しやすいように上部トレー」に鎮座。
下部トレーも今は手に合わないが悪くない/時=紙に応じて使うだろう面子。


上下パーテーション各2段入って計48本という売りだが、欧州産の細い鉛筆で48本、国産は1列11本しか入らないから44本。

パーテーションの無い深いだけのペンケースは整理がつかず、混沌状態になる。
(ちなみに無印のプラ製のは3段入るが、やはり3段は取り出しにくい。2段が限度)

しかしこういう太軸が入ると2段は無理になってくる。↓ ファーバーカステルのジャンボとかもダメだろう。









made in China quality

こういう凹みが見るだけで4カ所。上部トレーも微妙に歪んでいる。閉まりも甘い。

広げると場所を取り、スロット式で取り出しにくい巨大なロールペンシルケース等は全く実用的ではない「趣味」のもの、
メーカーや用途で小分けできて持ち運びにも楽/安価/実用的な缶ケースを好むんだが、
国内にしろまともな供給がほとんど無い。
中国製で粗悪(英米のレビューで高評価の一方、それらも散見する)なのは承知でこれを買った。
使える範囲内だからまあいいよ。






まあ、みてくれもあるんだがね。






オマケ:
買物の本命は紙だった。
USAから買ったらロクでもない状態で送りつけやがった(使用不能)し、
Made in USAの紙がUSAからより送料が安いといういつものUKミラクルで買ってみたんだが、

UK、お前もか






世界一のクレーマー民族=日本人からすると、度し難い感覚です。










2016/09/09

KUM "The Masterpiece"












Long Point Sharpeners 

KUM "The Masterpiece"
KUM "Long Point 400-5L"
M+R "Metal Pencil Sharpener Triple"



ここに
KUM "Automatic Long Point Sharpener" ↓ を加えるべきだが


色鉛筆を大量消費して描いていた時期に酷使、あっさり壊れて使えなくなってしまったため良い印象は無い。
(ちゃちなプラスチックのフタの接続部分が簡単にハズレて壊れる。ブレードの取り付けも甘く、すぐに芯がボキボキに折れるようになってロクに削れなくなる)
その時ほど酷使しない現在なら使えるかもしれないが、再度買う気にはなれない。
(取り付けベースがプラのものは結局ガタが来るのが早い。複数多数使ってきた経験則)


そうこうしてマスターピースが発売された(たぶん去年)。


KUMの『ロングポイント400-5L』以外の
『マスターピース』『オートマチック・ロングポイント』『M+R三穴』が、
「木軸のみ削れる」+「さらに芯先を削れる」ダブル機能を持っている。

大画面で色鉛筆を猛スピードで消費していた頃には
「木軸のみ削れる」(ムダに芯を削らない)機能しか必要ではなかった。

が、現在真逆に主に鉛筆で細かいタッチで描くため、
「長く、かつ細く芯を出せる」機能が必要になってきた(なるべく削る手間を少なく長時間細さをキープして描ける)
これは「筆記」使用者のニーズにも合うんだろうと思う。







一目瞭然だが、マスターピースが突出して(イカレて)いる。
手元には無いが、オートマチック・ロングポイントはマスターピースのストッパー(ブルーのプラ部分)が固定されている状態なので、研ぎ出す長さも限られていた(常識範囲内だった)。

M+Rは、芯は同じく際限なく長く出せるものの、芯を研ぎ出す穴の刃の角度が微妙で、尖らせようとすると芯先が砕けて結局「普通のシャープナー並み」の結果になってしまうことがある。
(画像は普通に削れるもう一つの穴で削った後に木軸のみ削ったもの)。
木軸だけ削り出すのが目的の過去にはヘビーユーズだった(オートマチック・ロングポイントのように壊れない。作りが堅牢)が、
「長く、かつ細く」削り出す機能を完璧に持っているのは、ザ・マスターピース以外、現在携帯用では絶無だろう。
削り跡も非常に美しい。











芯径に依っては(H以下の細い硬度等)木軸が少々残ってこういうことにもなるが、これはまあ遊び過ぎ。








ちなみに、マスターピースが来る前は、
なるべく描いている最中の削る手間を減らす+芯が長めでないと寝かせて描く等が出来ない、ため
カッターで木軸を削って芯を長く出しておき、必要に応じて芯先を芯研器等で軽く削る、という方策だったが、
その自分で用意した鉛筆の切っ先の角度とマスターピースのそれとがかなり似通っているのを見て、
つまり「使える」のを実感した。

実際、すこぶる使える。削り跡も美しいので気分も良い。







替えの2枚のブレードがこんな隙間に入っている
(のに気付かず、「どこにもねえよ!!??」とお店に苦情、直後に発見、「すんません」平謝りメールを出すハメになった)








しかし、とにかく、デザイン、最高。

ヘンな高級感に走らず(◯ックスみたいな、真鍮ってだけでオッサン大喜びだが機能的にはどうなのよ、とか)、
かといって日本製みたいに安っぽい学童用しかない絶望的なデザインでもなく、
レトロな工具的な配色、
全く無意味な「フカフカにクッショニングがある」ケース入り、も異常に愛らしい。
トータル、「ちょっとギミックだが本格的」な、デザインと機能のバランスが相当高度なセンス。
(はっきり言って、鉛筆削るのに「ケースから出してさらにプラケースから出す」のは全く効率的ではない。んだが笑って許せる愛嬌を感じるのは、伊達ではなく目を見張る実力があるから)
海外価格でも1500円程度という高額設定も「上手いな〜」と感心する。
(子供は初めから眼中に無い。大人の、それも玄人狙い。強気の価格が却って自信を物語り箔を付ける)
「もの」として持っていて楽しい、嬉しいデザインと存在感は、他に無い高機能あってこそ。
売れるよ。
(事実売れていると思われる。ネットで見るとYoutube他、コアな鉛筆ユーザーが笑えるくらい使っている)。

日本の文具業界、新旧どれも野暮/ぬるい。このギリギリのキワどいセンス、逆立ちしても無理だろう。













2016/09/08

久しぶりに From UK









要らんオマケが入っていた。
(STAEDTLER Mars Lumograph black SAMPLE)
すでに試して「使えない」認定がとっとと下りている新星ダメダメ鉛筆





おまけに大嫌いなマルス・ルモグラフの6Bまでセットされている。

はっきり言って、売れてないんだろう、ブラック。
ルモグラフの「使えない7B/8B」の「ニセ・グラファイト(ほとんどチャコール)」の性質を全ての硬度に敷衍した、重くて粗いだけのロクでもないシリーズ。
黒さを求めるなら質の良い色鉛筆使いますから。









さておき、例のように、

日本で売ってない
売ってても高い
売ってないから取り扱ってとお願いしてみたらまさかにほんとに並行輸入してくれておまけにぼやぼやしていたら速攻売切れた

面々 from UK 。

(送料が何故かUK=ロイヤルメールで送ってくれる、が良心的で、USAはボッタクリだからなにかとUK 、画材も最近UK 、服もUK 、音楽もUK 。ポンドが下がったのはでかい)





 Berol Verithin Coloured Pencil (UK)



これは別項で書くのかな(?)
掘出し。
ベリシンと言えば 『Prismacolor Verithin』(USA) 。硬質色鉛筆の雄。
ベリシン、それもベロール!?
プリズマカラーが日本じゃカリスマカラーだしかつてイーグルカラーとかその前はまた「別の名前で出てました」で
会社が二転三転しまくってナニがナニやらむちゃくちゃな混沌状態な中、
ベロール→サンフォードに会社が移る前のベロールのイギリス支社が残っていてですね、
今もベロール・ベリシンを作って売っているらしい。
しかし、UKベロールもペーパーメイトに吸収されて2010年だったかな、国内工場は閉鎖、
これも既にMade in UK ではない。(USAベリシンも現在メキシコ製)
「USAベリシンと変わらない上に安い」というイギリス評をあてこんで買ってみた。
使えそう♪

脇にいるのはレトロ・シックなクレタカラーの鉛筆エクステンダー(日本未発売)
&カヴェコのミニコンバーター(日本で買う半値)





KUM "The Masterpiesce"



Yay!
クム、ザ・マスターピース!!!

あれこれは言いません。
色鉛筆を大量消費して描いていた時に発売してほしかった。
“木軸のみをエンドレスの長さで削れ、そのあとおよそ際限も無く細く芯を尖らせられる”
ブツです!!!

「ムダに芯を削らず木軸のみ削ってくれる(大作・大量消費向きの用途)」機能は今となってはオプション、
「超・細く長く芯を出せる(細かいタッチでなるべく長時間削る手間をはぶいて描ける)」が今は有難い。

海外価格でも安くはないけど、買って良かった〜











J.Herbin 1670 "Caroube de Chypre"



一応。
海外での評価はいまいちっぽい。
(大して話題になってないし、エメラルド・オブ・チボーは相変わらず売切れ続発なのに新発売のこっちは全然売切れてない)
本来『茶色』系統は断然苦手で全く範疇外だがゴールドが入ると違ってくるからね。
秘かに期待している。






TWSBI "Vac Mini"



これが今回のお買物のメイン、他はまあいつでもいいオプションだった。
数年酷使したTWSBI  Mini がとうとう本当にダメになった(接合部分からインク漏れ。ほどこしようがない)。
ピグメントインク入れてガンガンに酷使するに耐える大容量の透明軸、
見た目Good Lookin+華奢な自分の手に合うサイズ
っつったらもうこれしか無くて(TWSBI  Miniが気に入ってても同じもの買いたくない)、
ブランジャー式の「タンクに棒軸が入っているのが目障り=どうなのよ」ながらも急ぎ注文した。

危惧してたような(TWSBI "Eco"や、Vac700のような)デザイン的な致命傷(ダサい)は無く、コンパクトですっきりしている。
ペン先の質は信頼しているし(ハズレに当たったことは無い)持ったバランスもかなりいい
。。。。から、良かった?



。。。。。今日、これが届く前日前夜、

TWSBI "Mini Al" が発売されると知った。。。。。。。。。

以前、TWSBI に直で「発売して欲しい」と訴えた、総メタルバージョンのMini 。。。。

知ってたら断然、こっち買ってたよ。。。。。。。

自分の悪運/間の悪さに嗤うしかなかった。。。。。。。













2015/11/11

Pelikan Pelikano (P480 transparent)





Pelikan Pelikano (P480 transparent) 





見ると、ドイツでは『ペリカーノ』ではなくて、こいつも「ペリカンの品番」(M200とか805とか)で通っているらしく、『P480』じゃないとひっかからない。

2010年モデルでどこでももう見ないこのスケルトンタイプ(欧米では「transparent」)をまだ売っているドイツショップを発見したものの、
問い合わせに対して

「もちろん日本に送れますよ! 送料36ユーロ=5000円で」

(実質送られへん言うてるようなもんやろバカにしとんのかドイツ人)
と一旦はコケにしたんだがダメもとで
「あのー、ペン2.3本でも送料5000円なんですか??」と食い下がったらなんと

「配送スタッフと協議の結果」(ここがドイツっぽくてシビレました)
「書留で6ユーロで送れます」(初めからそう言って)


すみません、御免なさい、ドイツ人は違うね、お返事の文面も超ジェントルで丁寧だし、
第一、大した儲けにもならない安いペンを欲しがるヨクワカラナイ日本人からの問い合わせに真面目に対応してくれてマジで感動しました。
「私の注文のためにHPのシステムまで易々と一時変更(!?)」ときた日にはドイツ人の底力を感じました。
怖い。こんな国相手に戦争なんかしちゃだめよ。粘り強さと徹底した仕事ぶりは現行日本人の比じゃなく感じる。







というわけで届きました。
「フルハルター」(万年筆)以外読めません。





そしてドイツの絵はがき。好対応の上にこんなマネされるとグッときます






そしてハンパ無いオマケ。。。。2本買ったからぜんぶ2コづつ入ってる。。。(涙)
(もっと他に買うものなかったっけ??という気にさせる商売の鑑)






本体そっちのけでオマケの写真撮ってます (消しゴム)


外国では「万年筆のペリカン」だけど、本国では日本でいう「コクヨ」とかみたいに学童用含む文具全般作ってんのよね。絵具もいっぱい売ってました(もともと絵具屋さん)。







本命。
渋過ぎ。これぞチープ&シック。






スライドして開きます。
経費かかってません。しかしグゥの音も出ないデザインぶりです。







以前国内で買った時のパッケージも添えときます。
紙っぺら一枚。組み立ててコレ。。。。安い、しかしクソシブい。。。。

。。。。お願いだから、パイロット、これくらいやって。
クソダせえカクノのクソ安っぽいブリスターパックなんか見たくもないマジで






というわけで2本追加ゲット ♪ ♪ 



「そこまでして買うほどのもの?」

Yes。

現在日本で手に入りやすいペリカンの学童用、『ペリカーノJr』と『ツイスト』だけだと思うが、

ツイスト、ニブの取り付けが固めでしなりがほとんど無い。
ニブ自体は多分同じものだが、取り付け方で描き(書き)心地はかなり違って、
このP480、しなりがあって柔らかく描ける。
&ツイスト、カッコいいんだがペンダコ痛い。

Jrは大昔使って現在手元に無いから描き心地の比較は出来ないけど、多分ツイストよりは柔らかいがここまで(P480)柔らかい印象は無い。
し、デザイン(色)がポップ過ぎて今となっては使えない。
し、キャップの質が(ドイツメイドにしては)悪くてすぐ割れる致命的な欠陥がある。

さらに、複数多数のペンにインクを入れている常態&アタマがパーなので
一目瞭然にインク色が見える透明軸がマスト。

「この値段でこの描き心地はさすがペリカン」&「イカレてるよねこのデザイン」=「見つけたら買っとけ」







そして実は少々本体のプラ素材に難があるのか、
とりたてて落とした記憶は無いんだがお尻部分にヒビが入って大事を取ってお蔵にしていた。初代。
たぶん、「本体をねじ込むとカートリッジが装填されてインクが出る」仕組み(カートリッジが押しこめられる内寸)にしてあるところに、
「カートリッジより長いコンバーター」を使用して長らく使ったせいで想定外の圧力がかかったかららしい。

ので、ペリカンに非は無いんだが(これにコンバーター使う大人がいるとは思わなかったんだろう)、
コンバーターのお尻部分を切る、か、カートリッジの再利用、または近年は専ら「エーデルシュタイン・カートリッジ専用」。






エーデルシュタインのシルバーのロゴが、あつらえたかのようにメタリックなキャップ、シルバーグレーのグリップに映える。




ともかく、これで「いつヒビが拡大して完全に崩壊するか」とビビらずに心置きなく使えます。
(それだけ「無いと困る」クラスに使える奴)

いや、良いお買物でした。 

Vielen Dank.









2015/11/03

Pelikan Twist Silver





Pelikan Twist Silver





ペリカン・ツイスト、はっきり言ってちょっと持ちにくい。
グリップのちょうどペンダコが当たる位置にふくらみが付けてあり、ペンダコがある人には確実に邪魔。
「その出っ張りをヤスリで削ったら快適になった」という稀少な有用レビューもあったがそんな根気も無く、やや不便に感じながらも使っている。

ニブはペリカーノやペリカーノジュニアと同等の「値段の割に問題無く使える」上等なM。

こういう「安い学童用でもハズレ無く高品質」はペリカンとパイロット。
ヘタなメーカーのそれなりに値段取る5000円クラスのスチールニブ買うんならペリカーノかカクノ(コイツはデザインが最低だからニブ移植等の改造の必要があるが)買ってるほうがはるかに経済性&実用性がある。ペリカンとパイロットに比べたらラミーはダメ。当たり外れがひどすぎる。シュナイダーも「お値段なり」で使えない。



若干不便でもデザインが良いからね、シルバー買いました。







メインの色展開は「やはり学童用」にポップ、かつちょっとハズレてる配色(それでもカクノよりマシなセンスだけど)。
見ると本国ではシルバーとブラック、カラーバージョンでも日本では見ない色(グレー、ピンク、ライトグリーンとか)も売っていた。


画材も含めて、日本の輸入代理店(この場合はペリカン・ジャパンだろう)、確実に日本人ユーザーの需要を見誤っている=儲け損なっている。


「ツイストを子供に買い与えようとする日本人の大人」よりも
「ツイストを自分用に買って使おうとするデザイン重視の大人」のほうが圧倒的に多いに決まってるやんけ。
なんで「ブラックとシルバー」輸入せえへんかね?アホやね。全くね。市場調査してるんかね?

ラミー・サファリ(一応ドイツでは学生用)、どれだけ現役の学生が使ってる?ほとんど大人が好んで買ってません?
ペリカーノJrでさえ大人が使ってますよ?デザインがポップでいけてる(日本の万年筆に無い)から。
ペリカーノの2010年モデルのスケルトンバージョンなんか並行輸入品が本国の2〜3倍の値段で即売切れですわ。

「シルバーとブラック、正規で輸入したほうが売れて儲かる」言うてんの。

デザインカッコいいけど配色が難で、辛うじて「ダークブルー&パープル」を選んで買ったのよ。
ペンダコ痛い以外はニブも良いし、なんせデザインが良いから愛着持って使ってるの。
そんで本国ではシルバー(カッコよすぎ)売ってるっつって、即取り寄せたんです。




ブラックはこんなかんじ。








手持ちの「ダークブルー&パープル」とこんなことしてみたら、俄然
「ブラックも買う。。。?」(ブラックとやると超カッコイイな)
こうなると実用そっちのけ。

しかしダサイといくら高性能と言われても持つ気にならないがカッコイイと多少難ありでも愛着を持って使えてしまうんだからしょうがない。


ちなみに送料込みで1600円程度(10月現在のユーロ為替で)でした。



ttm








2015/10/30

Tomoe River Notebook (DIY)































買ったはいいものの、バラでは扱いにくくて持て余していたトモエリバーのルーズシート、
放っておいてももったいないしトモエリバーに書きたいしカキモリは遠いし(ホワイトしか無いし)巴川は適価のノート出してくれないし製本会社に発注とかもさらに大儀だし、なんとなくやってみた

カール事務機のゲージパンチが厚紙をパンチできないから、無印のインデックスを表紙に使ったんだが
やはり薄い。
ペラペラのトモエリバーでもA4・100枚となると重く、ペラペラゆえに自立性が無くクニャクニャなのでしっかりした厚紙じゃないと心もとない。
書く時リングがウザいので上下8穴づつにしたらクネクネに曲がって無理なので12穴づつにしてやっとしっかり感は出たが、全部の穴に通したほうが無難。使わない表紙の穴もブサイクだし。

同じくカール事務機のリングが思ったより安物感が強く、耐久性も怪しい構造だし、トータル愛着持てそうに無い仕上がりだからこれっきりだけど、とりあえず使えそうなので満足。所要時間30分くらい。






この白い折り目部分が安物感サクレツ





しかしちゃんと折り返して使える。








そしてやはりクニャクニャに参って使用3日目、全部の穴に通し、さらに表紙をインデックス2枚張り合わせにしたら、かなりしっかり感が出て、見栄え・持った感触も格段良くなった。
「これなら使えんじゃね?」と思ったものの、
やはりトモエリバーのペラペラぶり(自立性の無さ)から、ページをめくるのも大儀、ノートにするにはB5が限界かと思われた。


しかしバラだと使うのが億劫(なんせペラペラだから台紙は要るし持ち運びも面倒だし)だったルーズシートも束になるとほんと、使いやすいね。描きやすい。無論書きやすい。



1670『エメラルド・オブ・チボー』が「トモエリバーじゃないと玉虫色の濃淡出ないよ!!」って海外サイトで大騒ぎなので、巴川さん、早くノート作ったほうがいいですよ5000円もする限定品なんかいいから。
かく言う私もエメラルド・オブ・チボーで書いてます。
これ以上無いつゆだくコンビで怖いくらいです(マジでペンがインク漏れ?と勘違いするくらい滴って流れ出る)。
だから「クレイジーな濃淡」が出るんですね。
その分、乾きも尋常じゃなく遅いです。気が付いたら指先真っ青とかです。
実用的にはどうなのよコンビですが、
「クレイジーな書き味」と「クレイジーな美しさ」の前ではどうでもいいことです。


ttm




paper : Tomoe River
ink : J.Herbin 1670 "Emerald of Chivor"