HSを遊んで2年半たって感じたことと今後について

 久しぶりの投稿となります。

 

1.はじめに

 始めに、前回投稿させて頂いた「テンポとは何か?」につきまして、

HSプレイヤー、MTGプレイヤーを中心に様々な方にご覧頂きました。

ありがとうございます。

ombre.hatenablog.com

 

また何か戦術や思想等で自分に言語化できるものがあれば挑戦してみたいと思います。

 

 今回の投稿は前回のような読み物ではなく、以前行っていたような振り返りの自分語り記事となります。

ombre.hatenablog.com

ombre.hatenablog.com

 

2.結果

 HSプレイヤーとしての2年目以降のラダー成績を簡単にまとめます。

ラダーについては下記の表のような結果となります。

 

前シーズン   今シーズン
夏季 ラダー結果   夏季 ラダー結果
5月 失敗   1月 TOP10
6月 TOP25   2月 TOP25
7月 失敗   3月 TOP200
         
ラストコール ラダー結果   秋季 ラダー結果
8月 TOP50   4月 TOP500
9月 失敗   5月 TOP25
10月 TOP25   6月 TOP500
      7月 TOP25
オフシーズン ラダー結果      
11月 TOP100   冬季 ラダー結果
12月 TOP10   8月 TOP500
      9月
      10月
      11月

 

 前シーズンである2017年は失敗が2/3であったのに対して、今シーズンは1/3に抑えることができ大きなポイントを獲得することに成功しています。結果、アジア太平洋選手権にも2シーズン連続で出場することができました。

 

 海外の優秀なプロプレイヤーでもTOP25を安定させることが難しい中で、2016年シーズン、2017年シーズン一度も選手権に出場していない自分がこの成績を収められているのは十分すぎる成長かと思います。

 

 取り組みの方の変化として、毎月の目標を月末の成績のみとするのではなく、週単位での勝率や勝ち越し数等の手ごろな目標を複数設定するようにしました。

 

 そうすることで目標そのものの妥当性、設定の仕方やその目標に対して本当に正しい行動がとれているのかを定期的に振り返る機会が増え、達成に向けたモチベーションを保ちながら長いスパンでプレイすることができました。

 

 これは当時仕事の効率化を図りたいと思って読んだ「鬼速PDCA」という本を参考にしたものです。詳細な内容はここでは割愛しますが、計画し実行し確認し改善するという製造業で生産管理や品質管理等で広く知られている「PDCAサイクル」の最後のA:Act(改善)をAdjust(調整)としているところが他のビジネス書に出てくるPDCAサイクルとは異なっており、より具体的な改善の仕方について考えさせられるきっかけとなりました。

 

 例として、具体的に今シーズンの夏季での自分の目標設定は「ハースストーングローバルゲームの日本代表になること」でした。

 これは最終目標である「ハースストーンで世界一になる」を達成するための一つの要素となります。

 過去の日本人選手の戦績を調査し、選抜対象の日本の上位9人になるためには36ポイント必要になると仮定し、短期的な目標となる各月の最終順位を「TOP50フィニッシュ」と設定しました。

 加えて選抜に残ることそのものが最終的な目標ではないので、より実力を高める目標として「月末付近の段階で1位になる」「最終順位は過去最高順位だった4位以上を記録する」を夏季シーズン3カ月間の中期的な目標としました。

 その上で戦績や勝率・順位の推移を記録し、3日に一回現時点での試合数が十分か・使っているデッキが正しいのかをデータを踏まえて検討する時間を設けました。

 結果として、1月は過去最高順位であるAsiaサーバー3位フィニッシュを達成すると同時に、月末終了6時間前までは1位を維持しており月末付近の段階での1位獲得という目標もも達成できました。

 同様の取り組みを期間中続け、色々な事件 (内部レートの変更とか)もありましたが、選抜候補に残るという目標は達成されました。しかし3か月間の合計ポイント自体は33ポイントしか獲得できておらず、この結果はシーズン2に向けて再度目標設定する際に調整の対象となり次なる目標の糧となります。

 

 上記のような取り組みは仕事の中で実践していたことを自分なりにハースストーンという趣味に投影した結果であり、あくまでも一例です。

 逆に趣味での経験や取り組みを仕事に応用して結果を出したり、違うゲームへ応用し成功することもあるかも知れませんので、

人生何事も真面目に取り組むのが板です。(雑)

 

 ここからは大会での結果についてです。

海外のツアーストップのオンライン予選には数回出場しました。しかし、ポイントの獲得圏内である上位4人には中々残ることができずポイント獲得はできませんでした。

 2016年、2017年シーズンは大会でのポイント獲得多く、ジャパンメジャーなどでの入賞もあったので少し残念に感じています。

 まずツアーストップのオンライン予選については日本は多くの場合グローバル予選を戦うことになるのですがアジア太平洋選手権以上にレベルの高い選手が名を連ねる厳しい予選となります。実際コパアメリカシリーズに出場した際は、敗戦するまでの6試合中4試合がプレイオフ選手権出場経験のあるゴールデンカードバックの選手だったこともありました。

 これについては完全に実力不足によるものなので今後勝ち上がるつもりなら更なる技術向上以外ないでしょう。更にポイントのみを重視するのであればグローバル予選は見送り、アジア予選に出場できるアジア圏内の大会に注力するスタイルというのもあるかもしれません。

 

 選手権については、夏季は0-4、秋季は3-4という結果でした。

 残念な結果ではあるのですが、夏季について言えば全参加者71人中圧倒的に不利な構成が11名しかいない中で3度マッチアップした不運もあり仕方がなかったかなという印象もあります。特に2名しかいない生贄の契約入りのデッキに当たったときは笑う事しかできませんでした。

 ただデッキ選択時のポジション取りについては選手権用に少し改める箇所も見つかりそれは秋季でのデッキ選択に反映されました。

 秋季についてはデッキ選択自体も納得のいくものでマッチアップ自体も概ね存在比率通りではあったのですが力及ばず3-4という結果でした。

 全試合フルセットの3-2での決着で0-7もあり得たような大会でしたが、逆を言えば負けたゲームもあと少しの幸運があれば全試合勝っていても良いようなゲーム内容でデッキや取り組み自体には満足のいくものでした。

 

 最後にハースストーングローバルゲーム(HGG)についてです。

 過去別のゲームでは日本代表を眼前で逃した悔しさもあり、また選んで頂いた皆様のためにもHGGという大会へ全力で取り組んできました。

 が、結果は2-3で予選ステージでの敗退となりました。

 最後敗退が決まった後はしばらくベッドに横になり天井をボーッと眺めたまま何も考えられませんでした。

 個人としてはデッキの選定のためのラダーやデータ集め、過去のHGGの試合やBAN戦略の確認など毎週30~40時間ほどの時間を投資して取り組み、結果として毎試合最高の準備で臨めた大会だったと思います。

 

 メンバーにも恵まれました。

 夏季選手権の後、選手間ではHGGの存在価値や参加の意義について否定的な声も多く、自分自身も「自分が目指してきたものが他の選手からしたら無価値な大会だった」というショックもあり辞退しハースストーン自体辞めて他の競技に転向するつもりでした。 

 しかし、そういった選手が次々と辞退していく中で最後に残った3人は最後まで真剣に勝つために全力で取り組める面子でした。その過程で自分に無かった考えや思想を取り入れることができたことは今後他のゲームや競技にいった後でも生かせるものだと思います。

 

 自分に投票して頂いた方々、日本代表を応援して頂いた皆さんに改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。そしてごめんなさい。

 

 3.今後について 

 最後に今後についてですがまだ決まっていません。

 秋季選手権も上記の通りHGGのメンバーに選ばれていなければ違う競技に取り組む予定で、HGGの練習のためにラダーをいつもの倍以上していたらいつもの倍以上勝ってTOP25フィニッシュを2回取れて出れちゃったKappaくらいの感覚で目指していたわけではありませんでした。

 加えて自分の場合、データ集計や活用をメインに据えた戦術をとっており、これらはそのうち陳腐化されるレベルの優位性だと思っています。天才的なプレイヤーが現れ彼らがデータを活用したら自分のようなレベルのプレイヤーは一気に勝てなくなってしまうかもしれません。

 そのため他の競技への転向も検討しています。具体的には11月末リリースの「Artifact」、国産DTCGの「ドラゴンクエストライバルズ」などが候補です。

 

 ただ一つ、そして大きな、迷わせる理由がありまして、なんだか

 

 

 

 

 自分はHSが好きみたいです<3

 

 

 今後は選手として戦うだけではなく、新たに選手権を目指したり、今より上位を目指すプレイヤーの皆さんに何か貢献できるような取り組みができればなぁと思っています。

 2016年、2017年とプレイしていなかったわけでもないのに選手権に出られず、2018年の過酷なポイント制度になってから2期連続で選手権に出場できるようになったのはかなり特殊な例だと思います。

 その過程での経験や発見は他の方々にどのように映るのかというのは以前から気になっていました。

 そんなとき、BeerBrickさん主催で開催されたHSセミナーで講師として出演のお話を頂きまして、お引き受けさせて頂きました。

 結果、BeerBrickさんの素晴らしい運営があったからそこではありますが企画も好評で無事終えることができました。

 

 最近オフラインのイベント等に積極的に参加させて頂いているのもそういった気持ちによる部分が大きいです。何より楽しいからというのもありますが。

 お会いした際は遠慮せずお声かけください :)

 

 最後に、私事になりますが、4月に退職し現在求職中の身です。

 まだ何も決まってはいないのですがそろそろ生活の充実もはかるために身の振りを考える時期かと思っております。

 スポンサー様やワーカーとしての企業様からのお声かけ、お待ちしております!

 今後次第では配信等の情報発信の頻度などは減少するかと思います。

 プレイヤーとしては在職中だった今年の夏季シーズンも2カ月連続TOP10や3サーバー同時TOP50は達成できているので何とかなるかなぁという自信はありますので何とか続けていければとは思っています。

 

今後とも宜しくお願い致します。

テンポとは何か?

久しぶりの更新です。

今回は以前から書いてみたかった僕の大好きな概念、テンポ(tempo)についての投稿です。

 

目次

1.目的

2.テンポとは

3.ゲームへの導入

4.テンポSI

5.あとがき 

 

 

1. 目的

 

 これまで多くの方が記事にしてきたであろうテンポ、テンポアドバンテージという概念について、なぜ私が書こうと思ったのか。

 

 それはその複雑さ、奥深さをそのままに表現できないかと思ったからです。

 

 多くの記事は分かりやすく、読んだ皆さんの後のプレイの指針になるように練りに練って書かれています。それ故に、可視化できる数値、盤面の状況等によって表現される場合が多いかと思います。

 

 ここから先の私が書く内容は「明日のあなたのプレイを変えること」を目的とはしません。

 

 ここから先語るのは例えるなら、歴史のお話です。

 かつて幕府があった地を知っていても日常生活に大して影響はないですが、旅行でその地を訪れるなど自分の経験と合わさった時にその体験をより良いものにするでしょう。そんな知識のお話です。

 

 ただ、なんの目的もなくだらだらと語るのでは退屈な授業と一緒。

 筆も進みませんし、読んでいても楽しくありません。

 そこでこの記事の目的を、

全てを読み終えた後に、テンポSIというプレイのどこがテンポプレイなのか?」

 を、読んだ方が自身で考えて理解できること、とします。

 ※テンポSIがどのようなプレイ何かは後述します。

 

2.テンポ(Tempo)とは

 

 早速ですが、そもそもテンポとは何なのでしょうか。

 Tempoは英語ではありません。イタリア語です。

 語源はラテン語のtempusであると言われています。

 tempusはそのまま「時」という意味だそうです。

 そこから派生し、tempoとは「ある時間の区切り」という意味になるそうです。

  

 

 

 時間は直接目で見ることができません。

 

 古の人々はそれを、太陽が朝に昇り、夕方になると沈んでいく周期を地面に立てた棒の影の角度を用いて可視化しました。

 数々の試みから得た経験が洗練された結果、今私たちは1日24時間、1時間60分、1分60秒といった定量化された「時間の区切り」の中を生きています。

 

 時間というのは見えないが故に複雑で理解しがたく、度々、アインシュタイン相対性理論など凡人には理解できない理論さえ生まれます。しかし相対性理論は航空機の時間補正に用いられるなど、そのどれもが後の私たち生活に活きているのです。

 

 同じように、ゲームにおけるテンポという概念も複雑で可視化することができません。ですが、理解することでいつか皆さんのお役に立つ日が訪れるでしょう。

 

3.ゲームへの導入

 ここからが今回の記事の本題です。

 ゲーム、特にターン性ゲームにおけるテンポという概念。

 それは非常に分かりにくいものです。

 

 しかしながら、簡単に済ませてしまうこともできます。

 初めにその例をお話しましょう。

 

 「ターン」というお互いの行動できる時間が制約されている「時間の区切り」がルールで定められています。「ターン」は全てのプレイヤーに等しく訪れることが多く、それを覆すものはその時点で「テンポ的な有利を得た=テンポアドバンテージを得た」という事もできるでしょう。身近なものだとUNOのスキップカードもこれに当たります。

 

 しかし、DTCGやTCGではそれらを直接的にアドバンテージを得るカードは存在こそするものの脅威にならない程度に調整されています。

 正しく言えば、昔のとあるカードの失敗から、そのように調整されるようになりました。

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 ゲームのデザインが洗練された現代において、ターンそのものの回数を多く得たり、相手のターンそのものを失わせたりすることによって得るものを「テンポアドバンテージ」と呼ぶのは正しくもありますが乱暴で、普通にプレイしているプレイヤーにとってそれは無意味なものでしょう。そして、今この記事を読んでくださっている皆様が知りたかったであろう「テンポ」とも少し違う感覚があることでしょう。

 

 

 さて、ここから先が難しいテンポの概念のお話です。

 ハースストーン等のような現代TCGにおけるテンポアドバンテージ、テンポプレイは「時間の区切り」であるターンを有効に使うことを意味します。

 

 このターンを有効に使うことによるアドバンテージという考え方は古くはチェスが始まりのようです。

 私はチェスは遊び程度でしかプレイしたことがないので曖昧な書き方になりますが、ゲームの性質上、対戦が終わるまで駒を動かせる回数が制限されているため、各駒に強さを点数付けし、自分のターンに強い駒を動かし、逆に相手のターンに如何に弱い駒を動かさせるかという考え方の元でプレイする戦術が存在し、それがTCGにおけるテンポプレイの根源ではないかと思います。

 

 では、TCG・DTCGにおいてターンを有効に使うとはどういうことかについて考えていきます。

 一見複雑に見える状況においても、プレイヤーが行える行動というものは大きく分けると以下の2つのどちらかに分類されます。

 

 ①マナを使用し、カード・能力を使用する。

 ②場に出ているカードで、戦闘・能力の使用を行う。

 

 当たり前に見えるかも知れませんが、ここにテンポの考え方の鍵があります。

 

 ハースストーンにおいて、マナクリスタルは1ターン目は1マナ、2ターン目は2マナと徐々に増えていきます。これは多くのDTCGでも同じでしょう。

 

 カードをプレイするためにはマナを使用する必要があり、多くの場合よりコストの大きいカードの方が強いため、お互いが各ターンにマナを使い切れば一見1ターンの価値は同じ、テンポは同等であるように見えます。

 仮にそうであれば、後手のプレイヤーはコインを得るため、ゲームが始まった時点で

有利であるとすら言えるかもしれません。

 

 しかし実際には先ほどの②が効いてきます。

 

 一度コストを支払ってプレイしたミニオンはマナコストを支払うことなく、攻撃を行うことができるため、続くターンをより有効的に迎えることができます。

 

 1T目に魔法のワタリガラス(1マナ2/2バニラ)をプレイした場合、2T目以降はマナを支払うことなく2点ダメージを与えることができるため、2T目の価値は「①2マナを使用したアクション+②2点分の打点」となり、1T目にミニオンを展開できなかった場合と比べてより良いターンを迎えることができます。

 

 コストを投資して行動を行い、それによって得たリソースで続くターンの価値を高める行動、これがテンポプレイの本質です。それがHSではミニオンの展開・そのミニオンによる攻撃に当たります。

 

 そこに①のコストを使用した行動の質が合わさることでどんどん複雑になっていきます。1マナで相手の3マナの行動を対処した場合は2マナ分の投資を無にすることができ、そういった細かな積み重ねでゲームは複雑で奥深くなっていくのです。

 

 応用として、どこに攻撃するのか、何に攻撃するのかといったマナを使わない行動の矛先も、「続くターンに相手のマナを浪費させることができるか?相手の続くターンの攻撃を本来したくない場所にさせることができないか?」といった視点で見ることでテンポアドバンテージに繋げることができます。

 

 よく聞く初心者時代の勘違いとして、「マナを使い切ることがターンを有効に使うことだから、1T目に1マナの火力呪文をプレイヤーに使用してしまう」というものがあるかと思います。これは見かけのテンポに捕らわれていることによって起こる行動ですがこれはテンポプレイとは呼べません。そのターン、マナを使い切ることができた、それだけで終わってしまいます。

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    (勿体ないお化けがでるかも?)

 

4.テンポSI

 ここから先はこの記事の目標でもあった「テンポSI」を代表とするテンポ〇〇についてです。

 一般にコンボを発動させることなく、SI7諜報員をプレイが「テンポSI」プレイと呼ばれます。

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 SI7諜報員というカードはコンボを発動させることにより2点打点をダメージなどの代償なく生むことができ、ただの3マナ3/3としてプレイする行為はカードのバリューを最大限に活かせているとは言えません。

 こういったシナジーカードのシナジーをうまく発動できない場合、そのままプレイするか、それともシナジーが形成できるタイミングを待つべきかというのは頭を悩ませることが多い問題です。

 

 何故シナジーを発動させずにミニオンをプレイすることをテンポ○○と呼ぶか。

 ここまでこの記事を読んでくださった皆さんであれば、ご自身で考えて理解できるのではないでしょうか。皆さんは既にテンポの概念の根底を理解しているのですから。

  

 難しいのはそれを行うべきか否かの判断かと思います。

 その判断を下すためには、そのターンのマナを使い切ること、盤面を取ることだけでなく、そこから先のターンを有効に使うことを意識する必要があります。

 

 ローグの名手、Mryagut選手が実際にテンポSIを行った局面をお見せします。何故ここでテンポSIなのか、SIを出すことで相手のどのようなアクションを続くターンの行動で対処できるかに注目してご覧いただければと思います。

(本当は自分のSSにしようと思ってローグ使ってみましたが30戦してテンポSIの場面0でした・・・)

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5.あとがき

 ここまでご覧いただいた皆様に感謝申し上げます。

 私自身初めてTCGに触れたのは18年前、ちゃんとしたルールの元、大会などに参加してから16年が経ち人生の大半をカードゲームと共に過ごしてきました。

 これまでのTCG人生で最も好きで、最も難しく、そして最も美しいと感じていたのがテンポアドバンテージという概念でした。

 少しでもその本質や素晴らしさを伝えられればと思い、記事にすることを決意致しましたが、所詮は素人の思い付き。読みにくい部分などあったかと思いますが伝えたかったことは全て盛り込めたかと思っております。

 

 私個人の今後の活動ですが、1月はAsia3位、2月はNA27位で終えることができ、現在HCTポイントも27pt獲得しております。5月に予定されているハースストーンアジア太平洋地区予選への出場権もほぼ手中にはありますが油断することなく3月も高ランクで終え、今年も開催が予定されているハースストーングローバルゲームズの日本代表候補者枠を目指して頑張っていきます。

 twichでも配信を行っておりますので、そちらも是非、宜しくお願い致します。

www.twitch.tv

 

 改めまして、最後までご覧頂きありがとうございました。

 

 

2017年シーズン総括

2016年11月から始まっていたHSの2017年シーズンが終了したのでこの期間の結果のまとめを簡単に。

 

まず10月はAsiaサーバーで15位フィニッシュでした。

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使用したデッキは主にビッグドルイドと躯ローグ。

beerbrick.com

beerbrick.com

ビッグドルイドはHSReplayのデータで高成績だったものから練気を2枚抜き、4/3/4を2枚入れたものを使用。後に変更前のリストでアスモダイが1位を獲得。変えないほうが強かったのかもね。

 

躯ローグはヒプノとシフカのリストを足して2で割った感じ。一応EUで中旬に1桁になれたもの。その後EUはドラゴンプリーストで4桁に…

それでは本題に。

 

2017年シーズンの総括

 

・総獲得HCTポイント:53点 (45+10月分ラダー8点)

 

・内訳

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・悪かった点

それぞれ選手権参加可能だった地域TOP64のポイントと比較すると、

 

冬季ボーダー15点 (-6点)

春季ボーダー18点 (-3点)

夏季ボーダー20点 (-6点)

 

という結果で赤字で示した各シーズン2度のラダー失敗が響いていると感じました。

ポイントを獲得できている月はいずれもAsiaサーバーでの結果であり、前日の段階で放置でTOP100以上が確定していました。対して失敗している月の多くは最終日もプレイし、放置できるラインか際どい状態のため結局回し、そして落ちて行ったパターンでした。

より確実性を上げるため、更にはより多くのポイントを目指すためにも、もっと積極的に3サーバー回しておくべきだったと反省しています。

 

オフシーズンはラダーでの振る舞い方を意識して変え、結果として3サーバー同時の月末TOP50位などもできているので来年に活かしていきたいです。なお来年の制度はまだ不明。

 

・良かった点

選手権に出れなかった時点で良かったことなんてない。

マンスリー大会は元々やっていたMOのDEに近いこともあり楽しみながら取り組むことができました。

そのおかげもあり、ジャパンメジャーでも普段のデイリー大会と同じ構成を使ってポイントを獲得できるラインまでは残ることができました。

総じて、大会でのポイント獲得という意味では1年を通してそれなりに良かったかなぁと感じています。

夏季に全くポイントが取れず通算14点となってしましましたが、来年は最大獲得ポイントの60%を目標に頑張りたいです。なお来年の制度はまだ不明。

 

・総評

とにかくラダーに苦しんだ一年間でした。

毎回放置ラインぎりぎりまでは上げられているとは思うのでその時点でしっかりと他のサーバーを回していくべきでした。徐々に下がっていく焦りや、高ランクになることで得られる満足感を得たい気持ちに負けて計画的に取り組むことができませんでした。

 

2018年の制度は12月中に公開になり、新シーズンは1月からということがtwitterで宣言されていますので11月、12月と長いオフシーズンが続きます。面白そうなタイトルのリリースなど誘惑はありますが、習慣化するためにもこの期間も引き続きラダーはTOP50位以内を目標にプレイしていきます。

 

1月から先のことは新制度公開後に考えます。

内容次第ではハースストーン自体を続けるかどうか含めた判断も必要でしょう。

 

まぁ考えてもどうしようもないことはさて置き、今できることを、今できる範囲でやっていきます :)

ハースストーンを1年遊んでの振り返りと感じたこと

毎日ブログ書こう。そう思っていた時もありました(遠い目

 

5月8日にハースストーンをプレイし始めて1年経って以来、いつか書こうと思っていた内容についてです。

 

ハースストーンをプレイした1年間を振り返って

(1)目標を振り返る

 特にブログには書いていませんでしたが、ハースストーンを始めるにあたり1年目の目標というのを設定していました。下記の3点です。

①日本選手権への出場

②全ヒーローのゴールデン化

③通算10000勝

 

それぞれについて振り返ります。

①日本選手権への出場・・・未達成

 現在は日本選手権はなくなっていますが設定当時の意味合いとしては1シーズン1回以上の100位フィニッシュという想定でした。

日本選手権のボーダーが7ptだったので1度の100位フィニッシュの5点+毎月レジェンドで達成可能な7ptであれば頑張れば達成できるのではないかと考えて設定しました。

 結果としては2016年夏季日本選手権は参加できず未達成。

 その後、同じく世界大会への道として設けられたアジア選手権への出場も出来ませんでしたし、シーズン末のラダーにつきましても、11月と3月のTOP100が2回あるのみで設定時の想定達成プロセスも満たしていません。完全に未達成です。

 

②全ヒーローのゴールデン化・・・未達成

 6月頭にパラディンが光って達成しましたが、5月8日時点ではパラディンを除く8ヒーローのみだったため未達成です。設定当時の意味合いとしては、細かい方式などは理解していませんでしたが大会が自分の得意なヒーローだけで戦えるルールではないということだけ聞いていたのでじゃあ全ヒーロー使えるようになるべきだろう、ということで設定しました。

 結局その時自分が勝てるデッキばかり使った結果、シャーマンがAsia、NA合わせて3200勝、パラディンが520勝とかなり差が出てしまいました。

 設定した時の自分どこに行ったの?

 

 

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③通算10000勝・・・達成

 4月10日の時点で達成していました。

 意味合いとしては、プレイ回数を維持するためのモチベーションとして設定しました。

 

結果、1/3達成・・・先生の一言:もっと頑張りましょう

 

 

(2)感想

①思ったよりすぐ勝てた

全然目標達成できてないのに何言ってるんだ!と怒られそうですが、

 5月8日に開始し、初レジェンドは5月17日に達成でき、その過程も初日にランク8、3日目にはランク5の中頃にいての達成だったので思ったよりスムーズに「勝つために最低限必要な知識」は身につけられた方ではないかと思っています。

 勝率51%以上を達成できるそれなりの知識さえあれば元々MagicOnlineで1カ月150QP貯めたことがある自分の粘り強さ、試行回数でカバーできるのでレジェンドは早期に達成できるとは考えていましたが、思っていたよりもずっと早く達成できました。

 当時プレイ時間以外にもレジェンド上位だったLoyanの配信を見て自分なりに疑問を解決しながらプレイできていたのは良かった点だったと思います。なお達成時はZoo

 

②思ってたより強くなれなかった

 ①で言った通り、レジェンドというある程度のレベルはすぐに達成できたのに対して、月末ラダーやジャパンメジャーのような重要な場面では勝ち切ることができませんでした。

 これは自分の地力がそういった場で勝てる人達と比べ低いからだと感じています。

 これは例えば新しい強いとされるデッキが出てきた時に、上位のプレイヤーは勝てているのに自分が使っても全く勝てないというのを何度も経験して痛感しました。具体例を上げると、レノメイジ、ミッドレンジパラディンです。

 振り返ると、TOP100を達成した11月はミッドレンジシャーマン、3月はアグロシャーマンと既に環境が完成しきった状況、かつデッキリストも研究がし尽くされ固まった状況での達成でした。

 自分が強かったから勝っていたのではなく、デッキが強いから勝っていただけなのです。

 逆に、デッキさえ強ければ勝てる、というハースストーン、さらに言えばTCGの真理を実感しました。

 

 

(3)今後

 正直、春季選手権への出場ができなかったときは「勝てないしハースストーンは辞めてもいいかな」と思っていました。ただ、失敗の中でもハースストーンは勝てる可能性があるゲームかも知れないと思う部分があったのも事実です。

 そう思った部分の例として一つを挙げると、上位プレイヤー同士でも考え方が違うことが多く、更に自分とそのプレイヤー達と考え方が違うことが多いということです。

 プレイだけではなくデッキの相性評価などにおいて上位プレイヤーの間でも分れることがあるということは、ハースストーンがチェスや将棋と違い、完全に理論が固まったものでないということを示しています。

 またその上位プレイヤー達と違う考え方であることは自分の考えが間違っているときは彼らから多くを学べるということであると共に、仮に自分の考え方が正しいのであれば時間・リソースをかけてプレイしている彼らの単純な劣化版にならないで済む要素が残されている可能性があるということでもあります。

 

 上記のような屁理屈を差し置いても負けた悔しい勝ちたいという気持ち、取り組み方への後悔の気持ちが強いのでもう少しHSをやってみようと思います。

 1年目、2年目で区切ると5月はキリが悪いので2018年度チャンピオンシップシーズンの終了まで(今年と同じなら来年の8月まで)は続けるつもりでやっていこうと思います。

リザードのヤバいやらかしや、急な方針変更などがなければ。

 

とりあえず夏季シーズンはこれまでと同様に取り組み、その結果を受けて新しい目標等を考えていこうと思います。

 

長々と書きましたが、今後とも宜しくお願い致します。

宿題の進捗Last

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何とか達成。

tansokuさんの発見メイジを使ってランク2まで上げた後で秘策メイジを使って負けまくってランク5の☆無しまで下がったので最後の方はシークレットイーター入れて即コンシして回数稼いでました。

 

しばらくHSはしなくていいかな。