2024/04/30

4/30 雑記

アーサー・ライマン、マーティン・デニー、レス・バクスター、ポート・オブ・スペイン・シャッフル。気の向くまま、家にあるレコードを聴いていく。この次はギャビー・パヒヌイかソウル・ブラザーズ、ローランド・アルフォンソ、どれに針を落とそうか。どれもいいに決まってる。……ああ、それにしても! 昨夜のエキゾティコ・デ・ラゴのライブは上質だった。優雅さと猥雑さの混淆具合がちょうど良かった。

楽観はいけないが、また悲観し過ぎてもいけない。電車内で読み終えた、橋本治『草薙の剣』の解説でみつけた言葉だ。書いたのは、末木文美士さんという方。この漢字で、すえき・ふみひこ、と読むらしい。

2024/04/29

4/29 店日誌

4月29日、月曜日。やる気がでない。ツイッターやインスタグラムを見るのが億劫だ。世間がどんな雰囲気で、どんな場所に人気があるのか、いまはまったく興味がわかない。ブログを書くのも気が乗らない。今、読んでいるのは橋本治『草薙の剣』。祖父母や両親が若かった頃から、1983年生まれの自分が生きてきた時代まで追体験させる大作だ。ぐいぐい引き込まれている。

今日は11時から17時までの短縮営業。ご都合に合わせてお出かけください。

2024/04/28

『小さき者たちへ』

遠くの国で続く凄惨な戦争と、あいも変わらず続いてく日常。矛盾だらけでなにもできない自分。葛藤を重ね、無力感に身悶えし、それらを振り払わず思考し続けた先に放たれた、誠実で正直な言葉達。

夕暮宇宙船『小さき者たちへ』が届きました。
2018年の入荷以来、ながく確かに売れ続けている小野寺伝助『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』と続編の『クソみたいな世界で抗うためのパンク的読書』、しいねはるか『未知を放つ』を出版してきた地下BOOKSの最新刊。2023年10月にはじまったイスラエルによるパレスチナへの攻撃。それを受けての報道、反対行動、連帯への意思表示……などの声が飛び交う世界に生きるひとりの人。父親と祖母、犬との暮らし。答えのない自問自答を繰り返す著者の暮らしを描いた漫画作品。

「国家 為政者 資本家 大企業 これ以上 彼らを 私たちを 巻き込まないで 奪わないで 殺さないで どうか」という実感のこもったモノローグに胸を打たれて、本を置きました。地味かもしれないけど、とてもいい本だと思います。

販売価格は1100円(税込)。オンライン・ストア〈平凡〉でも販売します。

4/28 店日誌

4月28日、日曜日。ちょうど1ヶ月前の鹿児島滞在のことを思い出す。初日に泊めてくれた泰尊くんの家で感じた安心感といったら、どう言葉にして表現していいか。市街地からとおく離れた田園地帯、静かな地区の高台の一軒家。朝の風が気持ちよかった。次はいつ行けるだろうか。その気になればいつだって行けるはずなのだけれど、なかなかタイミングがむずかしい。いやでも、その気になれば……なんて言ってるうちに時間が過ぎていく。

トウゴとココロは高校生、うちの店の最年少の常連だ。彼女にフラれた! オザケンとスチャダラのコンサートに行ってきた! これからバイトっす。なんてことを色々話して、いつも何かしらを買っていく。昨日はグリーン・デイとマーヴィン・ゲイ、中古CDを選んでいった。ちなみに、彼らの親は自分と同世代。

そう言えば! 個人的に注目していた〈シリシリ器〉でのトークイベントは、お客さんは1人だけだったらしい。その知らせを聞いて「 みんなセンスないなあ!」と言葉が出た。わかりやすく素敵だったりお得じゃないと人は集まらないってことなのか。そうだとすると、たいぶツマラナイ状況だよなあ。

今日は通常営業。明日は11時から17時までの変則短縮営業です。

2024/04/27

ピープルブックストア日報 2023年10月12日〜31日

天久保一丁目の印刷工房〈えんすい舎〉謹製、「ピープルブックストア日報」(10/21~31)が出来ました! ブログに書いている日誌を基にして再構成したもので、イラストとレイアウトは帰ってきた坂尾裕幸くん。今年3月に逝去した鳥山明氏への敬意を込めたスペシャル・エディションとのこと。則巻浩平なる謎の人物など、いろいろ描いてくれました。新緑を思わせる緑色の印字もナイスです。

店頭購入はもちろん、メール通販、オンライン・ストア〈平凡〉ご利用の方にもお付けします! 

4/27 店日誌

4月27日、土曜日。気まぐれにユンキーの2004年作『ASIAN ZONBIE』の入荷を告知してみたら、それを求めて人がきた。そのうちの一人、金山英明さんは日本と韓国を行き来しているアーティストでユンキー本人とも友達らしい。つい最近発売された弾き語りのカセットテープが収録された現場にもいた聞き、身を乗り出す。ライブが録音された〈Dragon Hill Print Shop〉の雰囲気とか企画しているライブのことなど、色々と教えてもらう。

肝心のCDは金山さんがくる数分前に売れてしまっていたのだけど、わざわざ足を運んでくれたことを喜んだ。自然体で安心感があったから、当たり前に話もはずむ。また、どこかで会えたらいいなあ。

来客数は多くなくていい。好きなように店を楽しんでくれる人が数人でも来てくれれば、充分だ。置いてあるレコード、古本、ZINEなどから生まれる空気を味わってもらえればいいのだ。なんとなくきてみたら楽しかった。それくらいの感じでいい。

てな感じで今日ものんびりやってます。気が向いたらお出かけください。

2024/04/26

4/26 店日誌

4月26日、金曜日。天気がいいと店の出入りが増える。その多くは冷やかしだ。見知った情報、記号が見当たらず「オシャレ〜」などと口走ってそのまま出ていく。性別、年齢は関係なく同じ反応だ。とっくに見慣れた状況だし、勝手に写真でも撮られない限りは放っておく。ショッピングモールかファミレス、店員がニコニコしているカフェ(のような場所)でしか楽しめない人ばかり。こんな国にしたのは誰なのか。特定の政党か、ものを考えず、主体的に行動しない個人の連なりか。後者の要因が大きい気がするのはオレだけか。

今月に入っても本の買取依頼がとだえない。次から次へと送られてきたり、持ち込まれたり。この流れがあれば、巷で話題の本がなくてもどうにかなる。どこもかしこも同じ本を売っていても面白くないよね。

とかナントカ偉そうに書いてはいるのだが、昨日の売り上げは一昨日の100分の1以下だった。店ってのは思い通りにいかないのである。上がり下がりを受け入れながらやっていくしかない。

今日もいつも通りに開けてます。ご都合があえば、ご来店を。