男坂 11
完結しました。男坂って、完結していいものなんですか?物語の内容よりもむしろ、未完のシーンが伝説級の作品ですよね。内容です。1985年の九十九里。中学生でケンカ無敗の主人公は、たまたま日本に立ち寄った西日本のボスに、生まれて初めて敗北する。その後、喧嘩鬼に師事し、喧嘩を学んだ主人公は、日本各地を仕切る番長たちを配下にしていく・・・という話。有名な車田マンガです。85年くらいにジャンプで連載始まったんですよね。風魔の小次郎の後だったな。てか、風魔の小次郎も途中でつまんなくなって打ち切りだったんじゃないのかな。で、男坂自体はすごく面白かったんですよ。なんで打ち切られたのかさっぱりわからなかったけど・・・当時のジャンプ連載陣は半端無いタイトルが並んでたんで、その中ではイマイチだったのかもしれないなあ。で、未完のシーンだけが有名だったわけですが、確か十年くらい前から、少しずつ連載再開されて巻を伸ばしていたんですね。ただ、時代設定は1985年のままなんで、なんか未来から見てるチート感みたいなのもあったなあ。あれ、2巻ですかね。100人くらい敵がいるところに1人でふらっと降りて、ケンカ始めちゃうシーン。あれ、ずっと昔からすごく好きでした。えっ、1人で行っちゃうんかよっていう。未完のその後、車田作品はメジャーを狙うということで、聖闘士星矢を初めて、爆発的ヒットを出すわけですが・・・車田さん独特の、「男とはこうあるべきだ」論って、作中でよく出てくるんですよね。当時中学生だった自分なんか、そういう車田節に惹かれて、男とはあーっ!と、人生の目標にしたりしました。主人公が全国を回って友情を結んでいく流れの中で、そういう車田節が存分に語られていて、その辺は貴重な作品になっています。今、男ってこうあるべきじゃん、男ならこうした方がかっこいいだろ?男ならこう生きようぜ・・・っていうのを語るマンガなんて皆無だもんね。古臭いのかもしれないけど、昔のジャンプって、確かにそういうのがあってそこに惚れたところがあったと思うんですよね。そんなわけで、40年に渡る長い旅、お疲れ様でした。