自分でできるほうれい線対策

大阪地区のＨ形鋼相場は弱含み横ばい。メーカーが大口案件に個別対応する物件価格が弱含み、流通の安値折り合いも散見された。４月の荷動きは低迷している。流通には２００８年秋のリーマン・ショック後最高だった０９年１０月に次ぐ在庫が積み上がる。ここに来て原材料の鉄スクラップに反発の動きが出て、なた豆茶市場の先安感が薄れつつある。メーカーは販価の据え置きを通し、物件価格に是正の動きもみられる。流通は足元の薄商いに耐えて、価格を維持する姿勢が求められる。　市中実勢価格はベースサイズでトン当たり８万―８万１０００円どころを弱含み横ばい。メーカーの物件価格は下落しているものの、店売り（一般流通）の販価は据え置きが続き、仕入値も下がっていない。一部物件に絞った局地戦では、市況を下回る安値が散見された。　メーカーの物件価格はトン８万円を割り込み「トン７万７０００―７万８０００円程度」（問屋筋）まで下がった。なた豆ハミガキの価格の下落で店売り市場も足を引っ張られている。　４月は消費増税の影響もあって、荷動きは低迷している。先行き不透明感から地方や２次、３次問屋は在庫の積み増しを避け、需要家は小口の当用買いを通す。　２月末に４万トンを超えた流通在庫は、需要の低迷で３月末はさらに増え、リーマン後最高だった０９年１０月の５万４７トンに次ぐ、４万８０００トン近くの在庫が積み上がった。　ここに来てスクラップの反発で、下落が続いた物件価格に是正の動きが出始めた。スクラップが上昇すれば反発に動く可能性もあり、流通は６月以降の需要回復を期待して、相場を維持する姿勢が求められる。　大阪鉄鋼流通協会の調べでは、３月の販売量は前月比１・９％増の２万６６４４トン。同月末の在庫量は同１２・０％増の４万７７４６トン、在庫率は２・６１カ月だった。