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いい星つくろう

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2024/04/29
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電気自動車EVには当初から限界が設定されていた、ということは夙に知れ渡っていた。内燃機関が登場するより早く登場していながら、その後普及することはなかった。酸素の薄い山岳域で主に採用されていたのだったが、充電サイクルが短かいという理由が、普及することを妨げていた主な原因とされていた。そんな脛に傷もつEVが環境問題解決の主要な対象に指名されたときから、世界中で開発競争が一斉に繰り広げられるようになったのだった。最大の技術的な限界となっていたのは、蓄電装置のエネルギー密度が小さすぎるということにあった。

 蓄電装置が抱えている限界を悟った研究者たちは、その頃から将来必要となる電源の開発に着手していた。燃料電池自動車FCVという直流電源搭載型モデルの登場は、電解膜が開発されたことがきっかけだった。最も小さな原子である水素を、原子核と分子とに分離して電解することができるようにったことで、水素を原子核プロトンと電子エレクトロンとに、この電解膜を使って切り離すことができるようになったからだった。

 水素は単独で存在できないほど活性が高い元素であることから、他の分子に組み込まれた状態で地表に分布している。その一例となっているのが炭化水素という化合物なのであり、これは主にメタンCH4の状態をとって、地表で安定していられる化合物となったのである。このことは水素を資源として取り出すためには、化合物を分解して抽出精製するプロセスが必要だということを意味していた。つまりコストの高い資源なのである。水素が空気中の酸素と繋がると、水になって温室効果をもつ水蒸気の濃度を高めるものとなる。

 水と呼ばれている水素化合物もまた、水素資源の重要な供給源のひとつだ。水素原子は活性が余りにも高いため、単独で純度の高い水素資源となっていることができない。このため常に化合物状態をとっていなければならず、水素化合物としてのみ安定性をかろうじて維持できる。水の分子構造ががっかりとしたものであるそのことが、地球を水の惑星と呼ばせているのだ。これは独身者が配偶者を求て活動的になっているその状態とよく似ている。

 燃料電池は水素原子を電解膜で人工的に電離させることによって、原子から切り離した電子だけを逆戻りできないようにしておき、電子から電荷を誘導して電気エネルギーとするための装置である。燃料電池を電源とするためには、純水素か天然ガスを改質して水素だけを抽出するサブシステムが必要だ。この燃料電池搭載型のEVであるFCVは、バッテリーを用いなくても走ることができため、充電する必要がそもそもない。移動体に水素資源が準備されている限り、走りつづけることに限界はない、という点で既存のEVにはない優れた特徴をもっている。

 リチウム系バッテリーを搭載したEVは、充電と放電を同時に行うとができない。電池内部でプラスの電荷とマイナスの電荷とが行き交うため、接触してショートする確率を構造的に高めていた。このため走りながら充電するのは、不可能なこととなっていた。その制約に強く縛られているということが、充電中は停止していなければならない理由であった。常時充電していることを可能にするには、蓄電装置を二重にして切り替えることが必要なのだ。充放電を同時に実行できるようになっていなければ、EVに固有のこの問題を消すことはできない。EVに最大のコスト負担を与えているのが、このリチウム系二次電源の大量搭載なのである。エネルギー密度を高めるためだった。

 リチウム系蓄電システムはプラスの電荷とマイナスの電荷とが、蓄電装置内部で交錯する関係となったとき火を噴く。そんな事例が中国製二次電池で早くから頻発していた。互いに異なった正反対の電荷が電池内部で衝突すれば、たちまち短絡して発火するのは当然の帰結。このため充電している時には、電気自動車は止まっていなければならなかったのである。

 水素原子は二つ繋がった二原子分子のH2になると、互いに相手を遠ざけようとする性質を顕著に示す。このため常圧の環境下では非常に希薄なガスとなっていた。このため高圧をかけて強く圧縮しておく必要があったのだ。水素は爆発するとこの排他性をもつが故に、膨張圧力を高めて威力を一気に解放する場合がる。フクシマ原発の頑丈な建屋を一瞬で吹き飛ばしたほど、水素の膨張圧力は高エネルギーとなっている。これは水素爆発または水蒸気爆発と呼ばれている現象だ。水素分子H2であるが故に生じた巨大な破壊圧は、H2がもつ固有の性質が与えたものなのだ。電解膜に水素ガスを吹き付ける電離圧力として、H2の排他性が圧力源となってFCVで利用されている。

 EVの走行限界は充電容量によって一義的に決まるため、バッテリーのエネルギー密度をひたすら高める、という開発競争が世界中で熱心に進められてきていた。そこを解消しようとしたのが燃料電池車(FCV)だったのだが、発電単位であるセル単体の電圧がたった2ボルトしかなかったために、100枚積層して漸く200ボルトの高電圧を稼ぎ出すことができている。高圧タンクの中の水素資源の密度が下がれば電解効率は下がり、走行出力は低下さざるを得なくなる。

 こうした諸々の課題が未解決のまま残されている、ということが世界中で一斉にシフトしたEV化の波を退潮させた。使い勝手と利便性の悪さという予てからの課題が、エンジン車に比べ殆ど進化していなかったからである。その中間に位置していたのがハイブリッドカーというものだったのだが、EVの限界が意識されたことで失地挽回の機を得たものの、世界的な需要創出という展開にはならない。装置システムを標準化するためには、技術的な公平性が共有されていなかったからだった。突出した技術を誇ってきたその姿勢が、市場を形成することの邪魔をしていたのだ。

 EV業界が眼前の分厚い壁を突破することができないままであるのなら、道を失って崖から転落する未来だけが待っている。前例が示していた通りの衰退過程が、そこに復活して再登場する未来が待ち構えていたという訳だ。地下資源を用いない小型発電システムが市販されたとき、移動体のすべては電気化が可能になる。移動コストはその時代になってはじめて、ゼロになるという事態が舞台の袖で待っている。先年欧州全域で起きた内燃機関に対する許容拡張と回帰への変容の意味が、そこで改めて再認識されることとなる。

 この未来型電源に関する技術情報で特筆しておくべきことは、発電機に固有の回転抵抗をキャンセルする機構をもつということである。最小の投入エネルギーだけを用意しておけば、常時発電する能力をいつでも発揮することができる。発電した電力を負荷へと供給するだけでなく、付属の備蓄用二次電源に貯めて置くことも可能だ。これまでに想定されていなかった交流電源搭載型の移動体モデル、という点で出色のモデルである。つまり標準化プロセスが同時並行で進行するということだ。だが完成しても公表することはない。時期尚早であるからだ。ものには時宜というものがあるのだ。

 地下資源を消費する必要はそのとき消え去り、移動体として充放電を同時に実行できる能力を誇示するものとなる。予てから計画してきたEVがどこかの国で市場投入されたとき、既存の移動体メーカーが続けてきた努力のすべては水泡となって消え去る。彼らが勤しんでいる多くの開発プランは、悉く一瞬にして無駄なものとなる運命なのだ。EVはとてもシンプルな構造でも成り立つことから、差別化するための電子戦で消費者の歓心をとり込もうと努めている、というのが現状で辿り着いた精々の到達点。

 気候変動の原因が地下資源の燃焼にあることは間違いがなく、間違っていたのはそれがCO2であると断定したことだった。質量分析をしたことさえない、似非知識人たちがやっていたのはそういうことだったのだ。真実以外に価値がない、ということはいうまでもないことだ。間接情報を鵜呑みにして脱炭素運動を展開してきた過去の努力の悉くが、一瞬で烏有に帰すその時を早晩迎える、という最悪の結果がやがて地上をゆっくりと訪れる。

 現状が夙に飽和していたとする事実と遭遇した後になっても尚、無駄な投資でしかない再生可能エネルギーに執着しているのだから、問題認識能力が基本的に欠けているとそう言わざるを得ない。EV開発に際して一次動力源となるものは、殊更慎重に吟味されていなければならない。コスト効率の改善が今や完全に見込めなくなっているのだから、損失を増やす行為をこれ以上黙過していてはならない。失敗から学ぶことが後にできるようになったとしても、既に確定した損失を取り戻すことは最早不可能。

 その意味でアップルが行ったこの度のEV事業からの撤退という英断は、経営陣の先見性の高さを正しく指し示す記録として後世に残される。移動体の動力となる内部電源を開発してしまえば、バッテリー容量の課題はたちまち消えてなくなる。地下資源を採掘する必要さえ、意味のないものとなってしまうのだ。発電機の円運動を邪魔している回転抵抗というものを、人工的に取り除いてやるだけのことで、交流電流を生み出すのは至極簡単な技となり得る。

 決断を先送りしていると損失だけがただ徒に嵩んでしまい、その規模は膨張する一方となって後日ひとに祟るものとなる。損失となる以外に道のない開発案件に囚われていると、時が経過してゆに連れて尚不利益の供給源のままでありつづける。このプロセスは再生可能エネルギーを国連が有効と認めた、ドイツ発祥のアーヘンモデルとなって世界中に広がった。その結果として気候変動を押しすすめながら、国家予算の積年の喪失とその無意味な蓄積へと繋がった。

 環境条件の一方的劣化という文明が辿ってきたこれらの拙い経過は、知識階級が覚醒しない限り状況の悪化となってただ祟る。貧困の一般化を意味する99%が被った損失の拡張と、それを犠牲としてきた胴元を演じている集積資産を運用している階級が、繁栄を享受している1%となったその対比に、新自由主義社会経済体制が導いた資本動態の結果を招かせた、乖離メカニズムの関与が果たしたその意味の重大性を知るべきだ。

 アインシュタインにノーベル物理学賞を与えた光電効果は、環境異変を悪化させる因子となったソーラーパネルを世界中にまき散らし、環境回復を阻害する要因となってそのまま残される事態となった。優れた発明を文明社会に対して有害な経過の発生源にしてきた不毛な経過は、知識階級が応用技術の使い方を誤ったからに外ならず、のちの核分裂反応の兵器化が及ぼした不毛極まるその経緯と酷似している。再生可能エネルギーが化石資源の消費を減らした、とする事実は未だに一例も確認されたことがない。何故なら交流電源と交流電流のそれぞれは、そもそも一瞬たりとも止まっていられないものであったからである。

 火力発電所で稼働する燃焼炉の火が減ったデータなど、どこにも存在していない。似非知識人というものは、この事実をまったく理解することが未だにきない。そのために環境投資の一切が完全に無駄な投資となっていた。交流と直流の相違点についての認識レベルの到達点は、かれらが知識と呼べるものをもっていない、ということを指し示す有力な証拠となっている。

 この事実に学ぶことができていたなら、太陽光付加金は無駄を重ねるだけのものに過ぎない、ということは見えていなければならなかった。これがこれから増額されるようになるのだから、国民生活は圧迫されて消費を抑制せざるを得なくなる。国連が当初下していた誤った判断を妄信している選良と官僚が、間接情報と知りながら検証することなくそのまま受け容れてきたからだ。その結果国民は可処分所得だったものを長年に亘って奪われつづけ、余りにも粗末な経過を世界中に定着させてしまう一助となった。愚かさの極みというべきは正にこのこと。





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最終更新日  2024/04/30 03:42:42 PM
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