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2024.04.13
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多田克己『百鬼解読―妖怪の正体とは?』
~講談社ノベルス、1999年~


 京極夏彦さんの「百鬼夜行シリーズ」を現時点の最新刊まで読み終えたので、関連書として本書を久々に再読してみました。
 時系列でいえば、京極夏彦​『百器徒然袋―雨』​と同日に刊行されていますが、その時点で次作予定に挙がっている陰摩羅鬼まで含めて、「百鬼夜行シリーズ」に登場するすべての妖怪を紹介してくれる1冊です。
 著者は、「妖怪研究家」とのことで、そのお名前は「百鬼夜行シリーズ」でもおなじみの多々良勝五郎先生のモデルになったのでは、といまさらながら思った次第です。ノベルス版​『今昔続百鬼―雲』​のカバーそでの写真の人物も、もしかしたら多田さんなのでしょうか…。

 さて本書は、「妖怪の誕生」「妖怪博物絵師 鳥山石燕」という2つの論考ののちに、「妖怪を読み解く」と題して、姑獲鳥から陰摩羅鬼まで42の妖怪について、その解釈などを提示するという構成になっています。また、42の妖怪全てについて、京極夏彦さんが手がけたイラストが添えられていて、豪華です。
 本書の中で一番興味深く読んだのは「妖怪博物絵師 鳥山石燕」で、同時代の絵師や伝統的な技法との関係など、勉強になります。
 「妖怪を読み解く」については、明快な答えが示されるというよりは、鳥山石燕の描いた妖怪について、絵解きや言葉の意味から、様々な解釈を提示するかたちで、本書を読めば答えが分かる、というものではありません。むしろ本書の解釈をもとに、読者それぞれが考えるきっかけになるように思いました。

 おそらく刊行当時に読んでいるはずなので、25年近くぶりの再読ですが、冒頭2編の論考の存在も忘れていたので、妖怪たちの紹介も含めて、興味深く読めた1冊です。

(2024.01.24再読)

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Last updated  2024.04.13 17:08:11
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