雨後の

主に備忘録の予定.

ORCID iD を取りました

タイトルまんまですが,ORCID ID を取ってみました。

前職を退職し現職に就く際に,氏名の表記を戸籍名に変えてみました*1

(旧姓はユニークで分かりやすかったのですが,なんとなく切り替えたくて)

 

これまでメタデータには常に名寄せの問題というのがあり,今もあり続けるのかもしれませんが*2,著者/寄与者個人が同定される永続識別子があれば(できれば複数?),そして本人がその内容をコントロールできれば,そしてそれぞれのメタデータスキーマにおいてその永続識別子を採用すれば,他者による名寄せというのは不要になるはず。少なくとも建前上は。そしたらどんな名前でも使い放題。←

今後どうなるか,ちょっと試してみたいと思います。アウトプットが少なすぎたらどうにもならないのですが。

 

*1:ちなみに切り替えの前後を挟んだ著作物が1件あって,要は前職で発表した内容を現職のときに原稿に起こしたというもので,現在の連絡先表示がなかなかややこしくなった

*2:その昔,2009年頃の香港大の事例で,香港の研究者も名寄せが大変だから,商業データベース(E社だったか,WoSだったかなぁ)と協力して何とか名寄せしたという発表があったのを懐かしく思い出すなど。香港は中国名と英名もあるからたいへん。

小説を読んだ後のmonologueあるいは近況報告

日記や記録といった自分の経験のlogをとることをきわめて苦手として数十年間生きてきました。

毎年,手帳を買ってはほぼ真っ白で終わらせ,諦めて手帳を持たなかった時期を経て

今年はweekyの手帳を買ってスケジュールをメモしつつ(スケジュールアプリも使いこなせず結局紙へ)日常のログを何とか埋めたり埋めなかったり。

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Research Security の現状(米国)APRIN2023特別講演のメモを中心に

Research Security*1 

 

こちらに参加した。

www.aprin.or.jp

 

特別講演でアメリカのResearch Security をめぐる最新の状況の話があった*2

"Ethical Conundrums of Current U.S. Funding Agency Research Security Efforts" (米国FAが抱える研究セキュリティの対策に関する難題)

Staty Pritt 氏

 

全体については脚注に回した情報源を踏まえつつ,以下,講演中の印象的な話題についてメモ。

 

*1:米国では以下の定義が一般に用いられている模様:

"Research security is safeguarding the research enterprise against behaviors aimed at misappropriating R&D to the detriment of national or economic security, related violations of research integrity, and foreign government interference".

これは米国国家科学技術委員会によるNSPM-33のガイドラインに記載のあるもの。

NSTC(the National Science and Technology Council), Subcommittee on Research Security, Joint Committee on the Research Environment, "Guidance for Implementing National Security Presidential Memorandum 33 (NSPM-33)" On National Security Strategy for United States Government-Supported Research and Development, 2022, https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2022/01/010422-NSPM-33-Implementation-Guidance.pdf.

APRIN特別講演では,「昨年10月のSRA Internationalで,NSFのプレゼンにこの定義とResearch Security を図示したものがあった」と紹介された。

*2:アメリカの2022年までの状況については以下が詳しい。

遠藤 悟, 新たな研究インテグリティの要請とアカデミックコミュニティーの対応:米国の事例, 研究 技術 計画, 2023, 38 巻, 1 号, p. 69-85, https://doi.org/10.20801/jsrpim.38.1_69

「研究 技術 計画」の38(1)自体の特集が研究インテグリティ(安全保障関連)となっており,その他の論文とあわせて世界と国内の状況が大体わかる。

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