Siren.

- ダメ萌え日記 Rebirth -

こちらのWebサイトは移転しました。


5秒後に新サイトへ転送します。

れろ、はてなブログProやめるってよ。

はてブロProの1年契約が切れそうだったので、Google Cloud Platform(GCP) + KUSANAGI Runs on DockerでWordPressを動かすことにしました。

 

新アドレスはサブドメインなしの

 

https://5iren.net/ 


になりました。まだ見た目の調整やリダイレクトの設定が終わってませんが、取り急ぎお知らせまで。お手数ですがブックマークの変更をお願いします。はてなブログに関しては今後更新することはないとおもいます。

 

GCP+KUSANAGIの環境構築についてはすったもんだありましたので、また別の機会にまとめたいとおもいます。

第1回ガシャBCを開催しました。

なぜか今頃になって実機でダビスタをしています。元々はいけぽんさんの新年戌年BCというものに勢いで参加することになったのがきっかけでした。

 

ch.nicovideo.jp

 

結果は聞かないでください。以下、生産期間中のsyouさん(以下オーク)との会話。

 

オ「あかんわ。全然引けへん」
れ「時間限定ノンタは運ゲーすぎる…」
オ「せっかく熱が上がってきたし、3・96は代表馬おらんからもうちょいやりたい」
れ「同じこと考えてたわ。じゃあ対決すっか」
オ「ええで。負けたほうがガシャ回すってのはどうや」
れ「それええな。よっしゃやろかー」

 

というわけで、オークとタイマンで対決することになったのですが、これまた勢い半分ネタ半分でニコ生とTwitterで参加者を募集してみたところ、なんと主催含む総勢11名の方が参加してくださることになりました。

 

[ガシャBCルール]

 

生産期間は1/8(月)~1/28(日)23:59まで

・実機生産(SFC互換機含む)限定
・既存生産馬の登録はNG
・他牧場生産馬・既存繁殖牝馬の利用はOK
・PAR・エミュレータ・能力サーチなどの不正はNG

・全5戦で最下位の方が1万円分のガシャを回すかそれ相当の散財をする。

 

BC処理は1/31(水)22:00~。配信用のOBSが動かないなどトラブルがあり、参加者・視聴者の皆様にご迷惑をおかけしましたが、なんとか無事に予定していた5レースを処理しました。

 

gasha-bc.game-info.wiki

(まとめ用にいけぽんさんがwikiを作成してくれました。ありがとうございます。)

 

優勝はdaisukeさんのダイスリーブルでした。おめでとうございます。

 

f:id:relorah:20180210105222p:plain

 

daisukeさんには副賞として次開催の1~4レースのうち1つを好きなレースに差し替える権利が与えられます。差し替えとなるレースは第2回ガシャBC締め切り後に発表いたします。最下位はokashoさん。あらためてお話するまでもなく、終了直後にガシャを回してくださっていました。迅速な対応ありがとうございます。サシウマ・ソトウマは事前の利用者がいませんでしたので、ぼくとオークで順位ウマを握りぼくが勝利。オークはFGOのガシャを回していました。あとはBC処理前にガシャを回してたり、参加されてない方が便乗してガシャを回してたりと、謎が深いBCとなりました。

 

 

第1回ガシャBCの総括ですが、突発かつ期間限定としては思った以上の参加者数でおどろきました。生産馬もなかなか高いレベルのBCとなり、あらためてダビスタ3・96の人気とBCの需要を再確認できました。嬉しい限りです。

 

放送は第2回ガシャBCの開催を告知したところで終了。次回開催は一次参加表明の締め切りが2/15(水)23:59まで。本締め切りは2/25(日)23:59までとなり、処理は2/28(水)の22:00ごろを予定しています。今回から登録制度が変更となりましたので、下記つぶやきをご確認のうえ登録フォームまたはDMにて参加登録をお願いします。詳細なルールはつぶやきのツリーに吊るしてありますのであわせてご確認ください。また不明点についてや開催に関するご意見・ご要望などありましたら、リプライまたはDMにてご連絡いただけますと幸いです。

 

  

最後に自分の第1回ガシャBC登録馬のパスアップをしておきます。

 

レロンガ 牡6 ムンロ
122.96.98.71.?
ラシアンルーブル*スイフトスワロー*オグリキャップ*ミッドナイトアールティ

ねつそこふ ぱおけやお がせうゆく きわぽりで ぽふぎつつ どきえべか ぞみや


普通早だったけど適当育成なので6歳仕上げ。繁殖はラシアンTSLなのでもっと上が出る配合ですが、期間内ではこの馬が一番バランスの良い馬だったので登録しました。次はギャロップダイナかスイフトスワローあたりでもっと上を狙いたいところ。

KZ ZST Bluetoothケーブル レビュー

突然ぼくの中で無線化の波がやってきたのです。

 

思い立ったが吉日。なんとなく「mmcx端子のPinnacle P1をBluetoothで無線化しよう」と思い、eBayやAliexpressやAmazonでそれとなく検索していたのですが、偶然Amazonで引っかかってティンときたのがこのKZ ZST Bluetoothケーブルでした。Bluetooth 4.1対応(aptX非対応)という微妙なスペックですが、最近出てきているBluetooth接続の独立型イヤホンもaptXに対応するものは少ないので、そこは気にしなくてもいいかなという判断です。

 

KZ ZSTについては下記エントリをどうぞ。

www.5iren.net

 

そんなわけでKZ ZST Bluetooth 4.1ケーブルを購入。Amazonで1,225円でした。安い。「でもやっぱりaptXも体験してみたい」ということで、Aliexpressで$22.99という(aptX対応としては)低価格で売られていたTennmak mmcx bluetooth 4.1ワイヤレスケーブルというものも購入しました。これに$14追加すれば、単品$30相当でそれなりの評判なイヤホンがついてくるということで、迷うことなく$36.99支払いました。ケーブルに関しては「2つ買っとけばどっちかは当たるだろ」くらいの軽い気持ちです。ほどなくして到着しましたが…

 

 ─Tennmakは大外れ─
aptX対応ということで期待していましたが、一聴してぼくの耳がおかしくなったのかなと不安になるほどでした。まず左右で音量が全然違う。付属のイヤホンのせいかと思い、Pinnacle P1に換装してみるも音量差がある。じゃあ付属のイヤホンは?と有線にリケーブルして聴いてみるとなんとこちらも左右で音量が違う。なんだこれ。音質もaptXに対応はしていますがびっくりするほどダメ、リモコンは音量調整ができても次曲・前曲の操作ができないと、もういいところなし。

 

ヘッドホン祭でエリーさんに投げつけようと聴かせてみたけど「ゴミはいらない(意訳)」と受取拒否されてしまったので、2泊させてもらったお礼としていけぽん宅のゴミ箱に捨ててきました。なので写真はありません。


 ─KZのほうは当たり─
DAPはiPhone 6sとShanling M1に繋いで320Kbpsのmp3を再生してみましたが、直挿しとそう大差ないレベルの音質でびっくりしました。操作性も通話はもちろん、リモコンの+/-ボタンを長押しで音量の増減。ダブルクリックで次曲(前曲)、再生と+ボタン長押しでSiriが起動できたりと、かゆいところに手が届きます。この価格帯でこのクオリティというのはさすがにちょっと想定外でした。

 

KZ ZST+KZ ZST Bluetooth 4.1ケーブル

 

 難点としては、バッテリボックスがついていないタイプなので、連続再生が3~4時間と短いこと。iPhoneに接続したときに音量が取れすぎて困るということです。イヤホンによってはボリュームを最低に絞ってもそれなりに大きな音量がでます。またiPhoneと接続が切れた際の挙動として、AirPodsでは勝手に音楽の再生が止まるのですが、KZ ZST Bluetoothケーブルの場合、数秒後スピーカに切り替わって音楽が再生されてしまうので、先にiPhone側で再生を止めてやる必要がありました。電車内などの公の場で恥ずかしい思いをすることがありますのでくれぐれもご注意くださいませ。

 

というわけで、利点・難点それぞれあるとはいえ、2pinイヤホンを安価に無線化できるKZ ZST Bluetoothケーブル。割り切って使える方や「あまりお金は払いたくないけど、イヤホンの無線化ってどんな感じなんだろうか」と気になっている方にはオススメです。特にShanling M1との組み合わせは携帯性が高く、(スピーカを搭載していないため)切断時の誤爆を心配する必要もなく、低コスト・中音質というぼくみたいな意識低い系オーディオオタクとしても満足度がそこそこ高めな構成です。

 

ちなみに同社のKZ ZS3・ZS5・ZS6を無線化したい場合は、コネクタの嵌合があわないので別製品を購入する必要があります(ともにaptXは未対応)。2pinの形状が同じだったTFZ Exclusive 5でも問題なく使用はできましたが、端子の長さが純正ケーブルよりも短いため抜けやすくなってしまいます。まぁ価格も安いですし、Exclusive 5用にコネクタの嵌合部を加工してもいいかなと思います。

 

Exclusive 5を無理矢理つけてみたり

 

 

中華イヤホン TFZ / Exclusive 5 レビュー

7月15日に東京で開催されたポタフェス夏でエリーさんと脳姦さん、kanaさんが推していたので気になって購入。Twitterでは「上位機種のExclusive Kingよりもいいんじゃないか」って話もみかけていました。

 

 

7月15日当日にAliexpressにて$92.90(約10,700円)で購入。7月27日に到着。愛用しているPinnacle P1ととっかえひっかえで3ヶ月ほど使用してみました。

 

TFZ / Exclusive 5 使い込んだせいでキズが目立つ

デフォルトケーブルとAcoustune AET07の組み合わせ

 

ぼく自身TFZという会社を全く知らなかったのですが、脳姦さんいわく「(評判のいい)KZ ZSTはTFZ Series 1限定版のデザインをパクったもの」だそうで、Google先生にきいてみるとTFZは以前から数千円台の低価格イヤホンを数種類販売しており、価格にしては質がよい製品が多いという評価を得ているようです。

 

さてExclusive 5に話を戻します。筐体はメタルハウジングです。見ためがよいですね。個人的にはメタリックブルーがとてもすてき。安い中華イヤホンでよくあるプラスチック筐体とは違い、適度な重さがあるため動いてもズレにくくフィット感がよいです。

 

イヤホン本体はリケーブル可能で端子は2pin。KZ ZSTやZS5と同じ幅でした。規格とかはわかりませんが、割りとよくあるタイプの印象です。ただしKZのケーブルとはコネクタ部の嵌合があわないので、ケーブル自体は流用できますが抜けやすくなるため常用する場合はなにかしらの加工をしたほうがよさそうです。

 

音としては一聴して中高域のキレとスピード感が気に入りました。低域もなかなかの量が出ています。低域は締まっているという感じではなく若干の膨らみを感じますが、ブーミーであったりボワついているという感じでもありません。ダイナミック型ドライバ1基にしては解像度がある方でしょうか。音の広がりはそれなりで可も不可もなく。どちらかというとキレと勢いで勝負するタイプ。温かみや深みは苦手なように感じます。音域としては中域以上が得意なようで、ロック・ポップ・女性ボーカルなどのノリのよい曲にはあいますが、強く激しい低域をだすようなメタル・スラッシュ・ラウド、残響音など繊細な表現をするオーケストラにはあわない感じです。しかしこの価格帯にしては高レベルでバランスが取れています。

 

気になった点としては、純正ケーブルでもコネクタ部分は嵌合もなく長めの2pin端子が刺さっているだけなので、なにかのはずみでケーブルが抜ける可能性があること。特に2pinの長さが普通のケーブルにリケーブルした場合は注意が必要です。あとケーブルスライダーがないので、収納時にケーブルが絡まりやすいです。それと中華イヤホンではいつものことですが、ケーブルの見た目が安っぽくいかにも中華という感じです(KZのものよりはマシですが)。

 

ja.aliexpress.com

 

TFZ EXCLUSIVE 5をAmazonで購入すると12,500円程度ですが、現在Aliexpressでは$92.90(約10,700円)となっています。ぼくが知る限りの最安値はMassdropの$67.00(約7,700円)だったのですが、現在はリクエスト中になっていますので、こちらは少し時間がかかりそうですね。お財布事情や納期と相談しながらご検討いただけたら幸いです。

 

(Aliexpressの11/11セールで$78.97(約9,100円)になってたけど更新するのを忘れてた…。)

 

 

中華イヤホン Knowledge Zenith / KZ ZS5 レビュー

今回は5月に発売されましたKnowledge Zenith / KZ ZS5のレビューです。昨年末、同社のKZ ZST (Purple)を聴いて、そのクオリティに驚いたことで、僕の中ではKnowledge Zenithの評価がかなり高まっていました。

 

www.5iren.net

 

そんななかtwitterで新作のKZ ZS5の画像を見たのですが、そのときの感想は「あれれーおかしいぞー(すっとぼけ」といったものでした。このKZ ZS5、どう見てもCampfire Audio / ANDROMEDAの丸パクリです。コレは大丈夫なんでしょうか…。いや、大丈夫な訳がないのですが…。せっかく作っているイヤホンの出音はなかなかなのに、外観を他社の製品からパクるのは、なんというかもったいないし、損しかないと思うのですが…。

 

Knowledge Zenith/KZ ZS5

 

発売前からいわくつきのKZ ZS5でしたが、Aliexpressでのお値段は$25~30程度でした。Knowledge Zenithはハイエンドとうたっていますが、昨今のハイエンド/ミッドレンジのイヤホンの値段から考えるとかなりお買い得ですね。

 

さて、音の方はどうでしょうか。一聴してまずバランスの良さに驚きました。搭載ドライバはD型2基BA型2基のハイブリッド型。珍しい組み合わせです。この価格で多ドライバ。かつ出音も破綻していないというだけでも驚きに値します。僕が以前購入したDZAT / DT-05というD型2基搭載の中華イヤホンは、音が全く制動されておらず、正直まともに聴いていられないレベルでした。その経験からKZ ZS5もD型2基搭載ということで身構えていたのですが、いい意味で裏切られました。

 

音域としては低域の迫力とキレに見所があります。またハイブリッド型らしく分離もよく、音場もそれなりの広さを感じます。低域に比べると中域・高域はそれほど得意ではないように感じましたが、それでも全体的におかしなところがない、それなりのレベルで安定しているイヤホンだと感じます。送料込み3,500円程度で手にはいるリケーブルつきイヤホンとしてはかなりのものだと感じます。到着後2週間ほど使用してみましたが、ケーブルの取り回しと見た目がアレなのを除けば満足しています。

 

ちなみにKZ ZSTと同様、純正のケーブルとイヤーチップはかなり残念な出来ですので、お急ぎでないようでしたらAliexpressでシルバーケーブル付属タイプを購入し、イヤーチップも選別されるといいと思います。

 

ja.aliexpress.com

 

そんなわけで、最近はガシャやおみくじ感覚で中華イヤホンを買っては知人に投げるのを繰り返す日々です。極まれに「おっ、これは…」って製品もあるので面白いです。

 

 

 

 

Shanling / M1にFW1.12.5Betaを入れてみました。

Shanlingの日本代理店である伊東屋国際さんにて、M1のFW1.12.5Betaが公開されました。付属されていましたreadme.txtによりますと、

 

<主な修正内容>
・ボリューム調整時に表示が点滅してしまう不具合を修正しました。
・一部日本語表記を修正しました。

SHANLING M1先行発売開始とファームウェアアップデートのお願い

 

とのことですが、個人的な興味はFW1.12.1Betaでなくなってしまった「USB出力時のM1側でのボリューム調整」です。TwitterのTLではDoP出力時にDSDでノイズが盛大に乗るというお話もあり(DACによる?MicroSDのせい?)、人柱としてはこうしちゃいられねぇといったところでしたが、一方では問題なく動いているというお話もあり、なんだかよくわからないまま帰宅。あんきらしてからFW1.12.5Betaを入れてみました。

 
結論。USB出力時もM1でボリューム調整が可能になりましたヽ(´ー`)ノやったぜ。

手持ちのGeek Out V2+と接続してDoP出力とD2P出力で動作を確認しました。どちらの出力方法でもM1のボリュームは効くようになっています。ためしに30分ほどDSD64を再生してみましたが、再生直後に音飛びが2回あっただけで、他にたいした問題はありませんでした。Geek Out V2+を愛用しているものとしてはこの修正は非常にありがたいです。

 

他にもBluetooth接続したイヤホン・ヘッドホンでも再生/停止ボタンが効くようになったというお話もあり、どうやら今回のFW1.12.5Betaは表記的な修正だけではないみたいです。

 

M1が中国で発売されて約3ヶ月。日本国内の正式販売から10日。FWはまだBeta版ではありますが、こまめにFWをアップデートしてくれるのはいいですね。伊東屋国際さんのやる気を感じられて好感がもてます。今後もより便利で使い勝手のよいFWに更新されていくこと期待したいと思います。


 

 

 

Shanling / M1にFW1.12.1Betaを入れてみました。

昨日、Shanling M1のレビューを書き上げたあと、ふとTwitterのログをみているとOrcinusさんが興味深いつぶやきをされていました。

 

 

そういえば以前、M3のFWで公式は正式アップデートと謳っているのに、入れてみると実はBeta版だったとかいうことがあったよなぁ。…あれ、そういう話ではなく?

 


ふむふむ…。どうやらFW1.12.1Betaというものがあるらしい。Shanlingのホームページをみてみる。やはりFW1.11しかない。上記のHsaSさんのFW1.12.1BetaのURLをみると、日本代理店の伊東屋国際さんのものだった。「よし!よくわからんがとりあえず落として入れてみるか!!」画像のリンクをテキストに起こして早速ダウンロード。

ttp://www.itohya.jp/product/shanling/download/shanling_m1_f1.12.1beta.zip
(zip直のURLなのでご注意ください。)

 

(16年12月19日 追記)

伊東屋国際さんのトップページに告知がきていました。DSD128非対応となる旨の仕様変更も記載されていますので、M1ユーザの方はご確認ください。

SHANLING M1先行発売開始とファームウェアアップデートのお願い

そしてFWアップデート。ちゃんと起動した。文鎮化は回避。とりあえず一安心。About M1で確認するとFW1.12.1Betaになっている。なにか設定項目が増えてないかなーとホイールくるくる。お、DoPの設定がある。帰ったらMojoと繋いで試してみよう。


帰宅。早速M1+MojoがDoPで動作するか確認。DSD64を再生。Mojoのランプは白。ちゃんとDSDネイティヴ再生になっているな。ただ頻繁に「プトプト」と変な音を出しながらランプがDSD(白)とPCM(水色)にチカチカと切り替わる。んー、なんでだろう。

 

 

M2から引っこ抜いたMicroSDをそのまま挿したのが問題なのかな?試しにライブラリを更新してみよう。…マシにはなったがまだたまにプトプトする。M1自体の問題だとお手上げだなぁ。そういえば今のMicroSDをM2で利用する際にFAT32でフォーマットしていたけど、念のためMicroSDをM1に挿して、M2のドライバに同梱されていたShanling公式のフォーマッタでもう一度FAT32にフォーマットして曲を転送してみよう。…あ、いけた。曲間に少しノイズが入るのと、まれに音飛びが起こることがあるけど、実用には問題ないレベルかな。

 

そうだ。Geek Out V2+でもDSDのDoP出力を試してみるか。念のためにM1の音量を下げて…ポチッ。「ギャー!」音量MAXで再生された。えっ、FW1.11ではM1のボリューム調整が効いていたのに、FW1.12.1BetaだとM1のボリュームは無視されるの?えぇなんで。DoP設定のせい?試しにDoPの設定を解除してもう一度再生。「ギャー!!」(大げさに書きましたが、本当は念のため耳からイヤホンを外してやりました。でも危ないところでした…。)

どうやらFW1.12.1BetaでUSB出力をするとM1のボリュームが効かなくなる仕様に変更されているようです。このままではボリュームがないGeek Out V2+が使えなくなってしまうので、泣く泣くFW1.11に巻き戻します。公式からFW1.11をダウンロードしてMicroSDに転送。M1のFWアップデートから"update.upt"を読み込んでやれば何事もなかったかのように巻き戻りました。このあたりはM3やM2と同じ挙動ですね。

 

そういえば、FW1.11でもDSD再生時にノイズが乗ることがほぼなくなりました。ということはやはりMicroSDの問題?でもFAT32でフォーマットしたおかげなのか、それともMicroSDの相性や転送速度、その他の要因のせいなのかははっきりしないなぁ…。

というわけでまとめますと、

・FW1.12.1BetaでDoP出力が実装されていました。DSD64のみの対応ですが。
・面倒でも他のDAPからMicroSDを流用しないほうがいいです。
・DSD再生時、頻繁にノイズが乗る場合はFAT32でフォーマットしてみましょう(?)。
・FW1.12.1BetaではボリュームがないDAC/アンプを繋いだら耳こわれる。
・まずは自身の安全の確保が最優先。

こんなところでしょうか。ボリューム固定の件は今週末にでもShanlingに要望のメールを送ってみようと思います。


 

 

 

Shanling / M1 レビュー

これまでPH-300やM3、M2といったShanling製品を購入してきた僕ですが、今年の夏にM1が発表されたときはShanlingのPanさんからメール返信もこなくなり、さらにオーディオ熱が冷めていた頃で「コンセプトは面白いけど、買ってもそのうち使わなくなりそう」ぐらいにみていたのですが、いざTwitterのオーディオ界隈の方々に実物が届き始めるといてもたってもいられなくなり、結局Aliexpressで輸入してしまったのでした。

10月27日に購入し、11月17日に到着。期せずして僕の誕生日の到着となりました。「確か去年の今頃はM2が届いて喜んでたな」と思いログを漁ってみると、なんとM2到着も11月17日。感慨深くなりつつも「一年間でどんだけDAP買ってるんだ…」と軽くへこんだり。

そんなわけでShanling/M1レビューです。スペックについては以下の通りです。

Dimension: 60mm×50mm×12.8mm
Net weight: about 60g
Screen: 2.35 inches TFT HD screen
DSD playback:DSD64、DSD128
DAC: supported up to 192kHz--24bit
Bluetooth: 4.0 with APT-X
D/A converter: AK4452
Amplifier: MAX97220
Supporting format: APE, FLAC, ALAC, WMA, AAC, OGG, MP3, WAV, AIFF, DSF, DIFF
Sampling rate: 44.1kHz--192kHz
Output: headphone output(3.5mm TRRS)

Shanling M1 Official Link


昨年末に発売されたM2と比べると、DACが旭化成/AK4452・アンプがMaxim/MAX97220となり、大幅に小型・軽量化(M2は110.0mm×52.5mm×13.8mm 118g)されています。それでいて再生時間は9~10時間となかなか頑張っている印象です。対応するビット深度/サンプリングレートは24bit/192KHzとM2より下がってはいますが、個人的には気にする必要がないと判断しました。DSD再生はDSD64・DSD128に対応と謳っていますが、DSD再生中にノイズが入る不具合が報告されているそうで、対応を検討しているようです。

 

Shanling/M1とCDケース

 

左からAK70/M1/M2/M3

 

開封してみて「小さい」というのが第一印象でした。液晶の品質は良くありません。アートワークも映るだけといった感じ。M2で問題視されていたホワイトノイズは改善されたようで、ゲインLowだと全く感じません。しかし選曲時と曲間に「プツッ」という小さい音が聞こえます。音質的にはM2の低域を抑えた感じで、値段の割にはかなり頑張っている印象です。音の味付けはなくフラットな方向。ただセンターのフォーカスが甘いようで、クロストークしてるような感じがあります。音場や解像度はそれなり。出力は一般的なヘッドホンなら普通に駆動させるぐらいのパワーがあります。イヤホンジャックはM3・M2と同じく3.5mm4極なので疑似バランス接続も可能です。リケーブルしたPinnacle P1で疑似バランス接続を試してみましたが、低域の分離がよくなりセンターのフォーカスも多少改善しました。

 

UIと操作性についてですが、見た目に反してタッチパネル操作はありません。スクロールとクリック操作が可能なホイールと4つのハードウェアキーのみです。言語選択で日本語も表示可能ですが、いつもどおりの中華フォントです。その日本語表示も不思議な翻訳があったり、画面消灯時にウェイクアップさせて曲を選択するには電源ボタンを二度押してやる必要があるなど、気になる点はいくつかありますが問題になるレベルではないかと思います。むしろこれまでのShanling製DAPのことを考えると「かなり進歩したな」と感じます。


このM1が最も力を発揮してくれそうなのが、USB出力機能です。M1にUSB接続でアンプを繋ぐことが可能です。まず最初に考えつくのがChord/Mojoとの接続でしょう。

 

M1+Chord/Mojo

 

M1+LH Labs/Geek Out V2+

 

Mojoとの接続はサイズ感がよく持ち運びに便利です。僕はバランス接続のためにLH Labs/Geek Out V2+と組み合わせることが多いですが、薄くまとまるので重宝しています。ちなみにMojoの場合はM1のボリュームが使用不可(ホイールを回転させると画面上はボリュームの数字がかわりますが実際の音量は変更されません。)でしたが、Geek Out V2+の場合はM1のボリュームが有効となりました。このあたりは接続するアンプのDACチップにもよるのかなと思います。

 

USB出力機能を使うには、USB Type C to Micro USB OTGケーブルが別途必要となります。付属のUSBケーブルは充電とファイル転送しかできませんのでご注意ください。僕はorcinusさんに教えていただいたeBay Storeで購入しました。送料無料で単価も安いので数本まとめ買いしましたが、ちゃんと動作しましたし品質も悪くなかったのでお勧めです。

 

stores.ebay.com

 

M1にMicroSDカードスロットは1つしかありませんが、このサイズでUSB出力ができるというのはトランスポータとしてみるとかなり優秀ではないでしょうか。ただしUSB出力時でもDSDはネイティヴ再生不可でPCM88.2KHzに変換されます。こちらは将来的なFWアップデートで対応に期待したいところですね。ちなみにこのUSB出力機能はFW1.10から実装されました。このFWにはM1にUSB Type Cケーブルを挿したまま電源をOFFにすると、勝手に電源がONになるという不具合がありましたが、現行のFW1.11にて修正されています。今のところはこまめにアップデートされており好感がもてます。

 

(16年12月18日 追記)

FW1.12.1BetaからDSD64のDoP出力に対応しましたが、DSD128・DSD256はDoP出力不可となっています。FW1.11でもノイズが酷かったのでやむを得ないかとは思いますが残念です。

 

僕は未入手ですが、別売のレザーケースは背面にバンドを仕込むことができ、アンプと多段運用してもM1の画面が隠れないというメリットがあります。なお、初期ロットのレザーケースは電源ボタンに干渉したり、コネクタ部の穴が小さくてプラグによってはイヤホンやUSBケーブルが挿さらなかったりするそうなので、購入時はくれぐれもご注意ください。

 

また、こんなこともできました。

 

 

iPhone6sでAmazon Musicを再生したものをM1のBluetoothで受けて、さらにGeek Out V2+へUSB出力しています。なかなかニッチな使い方ですが、Google Play MusicやApple Music、Spotify、SoundCloudなどをそれなりの音質で楽しむこともできます。「スマホにアンプ繋げばいいじゃん」っていう身も蓋もないツッコミはご遠慮ください。M1に搭載されているBluetoothはaptXコーデックに対応しているので、SONY/MDR-1000Xとペアリングして、完全ワイヤレス運用というのが最近の流行のようです。これも捗りそうですね。

 

そんなM1ですが、伊東屋国際さんが日本代理店となり、 eイヤホンさんにて12月17日から取り扱いを開始するとのことです。しかもお値段が14,800円(税込)と、僕が買った時($147+送料)よりも安い。店頭だと13,320円(税込)となり、さらにお安くなるという…。まぁ、先に触って楽しめた分を差っ引けばむしろプラスだと考えます。

 

まとめますと、多少の癖はありますがこれまでのShanling製DAPとは一線を画するデザイン、使いやすさ、拡張性と、なかなかに魅力のある製品になっていると思います。ハイレゾDAPにしてはお値段もお安めな部類なので、DAP入門にもピッタリです。興味のある方は是非一度触って聴いてみていただけたらと思います。

 

(16年12月15日 追記)

FW1.121BetaでUSB出力時にM1のボリュームが効かなくなる仕様に変更されたようです。ボリューム調整がないDAC/アンプを繋がれる方は十分にご注意ください。今後FWのバージョンによって挙動がかわる可能性がありますのでなんともいえませんが、ご参考までに。

 

relorah.hateblo.jp

 

 

 

 

中華イヤホン Knowledge Zenith / KZ ZST(Purple) レビュー

こちらは10月ごろ話題になった中華イヤホンです。Knowledge ZenithはKZ ED2やKZ ATEが低価格なわりにはなかなかの品質な中華イヤホンとして話題になりました。

今回レビューするKZ ZSTは、日本ではAmazonでも販売されているBlackと、Aliexpressで販売されているPurpleの2種があります。Twitterでkanaさんから「色で音が違うかも」という話をお聞きし、「せっかくだし」という勢いだけで両方を購入して聴き比べてみました。(本当はkanaさんにはPurpleをオススメされたのに、僕が2色あることを理解せずにAmazonでBlackをポチってしまい、キャンセルが間に合わなかっただけなのですが…。)

BlackはAmazon.co.jpで購入。3,000円程度でした。PurpleはAliexpressで購入。オプションで「パープルnoマイクケーブル: 1ピースオリジナル紫zst noマイクバージョン+1ピースzst銀メッキケーブル」というものを選択しました。こちらのお値段は$25.40。ダイナミック型1基、バランスドアーマチュア型1基搭を載したハイブリッド型のイヤホンに、リケーブルまでついてこのお値段はお得ですね。ちなみにPurple単品は$20でした。どちらにせよ納期を気にしないのであれば、Aliexpressで購入した方がお得ですね。

 

Knowledge Zenith/KZ ZST


Blackは注文後翌々日に到着。Purpleも十日ぐらいで到着しました。早速本当に色で音が違うのか聴き比べ。Purpleに付属していた銀メッキケーブルで試聴。まずはBlackから。低域が強く出ていて、高域も埋もれてはいるけどもまぁそれなり。ただ中域がかなりイマイチ。なんだろうこの安いシングルD型イヤホンっぽい感じは。よくあるドンシャリタイプのイヤホンで、低域の量はあれど、膨らみがあるというよりもブーミー。解像度も悪く視界に靄がかかったような印象。ただ音場はなかなか広い。ちょっと不思議な感じだけど、ありがちな中華イヤホンという印象。

じゃあPurpleは?ということでそちらも銀ケーブルで試聴。…あれ、なんか違う。出音の傾向はドンシャリで同じなんですが、こちらの方が解像度が高い。低域の勢いはそのままなんだけど、キックが締まって聴こえてきます。もしかしてBlackを聴いた時は極性を間違えていたのかな?と再度確認してみるも、やはりBlackの方が良くない。Purpleに戻す。うーん…?プラセボかと思ったけどやっぱり違う。謎だ。Purpleにして極端に良くなったというわけではないのですが、Blackとは良い方向には違う。

 

Knowledge Zenith/KZ ZST Purple+銀メッキケーブル


Black・Purpleどちらにも言えることですが、イヤーチップがデフォルトだと非常に残念な感じです。銀メッキケーブルに付属していたイヤーチップに替えてやるとマシにはなりましたが、手入れしてやらないとちゃんと聴けないという部分では人を選ぶだろうなぁというのが正直な感想です。以前レビューした Auglamour(GranVelaR) / R8と同じケースですね。コスパだけにとらわれず、ケーブルやイヤーチップを選ぶ楽しさが分かる人向けかと。

というわけでしばらくはエージングで変化を楽しみながらKZ ZST Purpleを使ってみようかと思います。見た目は低価格イヤホンの割にはなかなかだと思いますし、気分で使い分けるするのも良いかなと思います。余ったBlackはR8同様、誰かに投げつけようかと思います。

 

ja.aliexpress.com

161215追記。2日ほどPurpleをエージングしてみました。一聴してちょっと酷いなと思っていた中域がそれなりに出るようになってきたので、実用レベルにはなった気がします。Blackも2日ほどエージングして、また聴き比べしてみようと思います。

 

170613追記。いつの間にかAmazonでもPurpleの取り扱いが始まっていました。お値段はイヤホン単体がAliexpressの銀線ケーブル付きと同じくらいか、それよりはちょっとお安いくらいなので、総合的にみてAliexpressの方がお得ですね。到着まで一週間も待てない。少しでも早く聴いてみたい。初期不良や故障時の対応を考えたら輸入はちょっと…という方にはいいかもしれません。


 

 

 

中華イヤホン Auglamour(GranVelaR) / R8 レビュー

(この記事はらすくろっ!の「くろなかVol.4(16年8月頒布)」に寄稿した記事を加筆修正したものです。)

 

今年2月頃に話題になりましたAuglamour(GranVelaR) / R8(以下R8)というイヤホンを紹介したいと思います。当初はGranVelaR / R8と名乗っていたようですが、今調べてみたらメーカー名がAuglamour(オーグラマー)という名前になっていました。謎です。

この商品は一時期Twitterやレビューブログで「驚くほどコスパがいい」「数万円レベルかも」といわれていたので、「GranVelaR?ぐらんべーる?なにそれ聞いたことないなー」くらいの感覚でAmazonで注文。お値段は4,500円程度。一週間程度でお届けとなっていたので楽しみにしていたのですが、待てど暮らせど商品が届かない。商品ステータスは既に発送済みになっている。でもこない。おいおい。結局注文後一ヶ月ほど経って、忘れた頃に商品発送通知のメールが。えっ、ステータスは発送済みになってたのに。ほどなく商品が到着。うーむ…。

まぁ中華イヤホンだもんなぁ。と投げやりに開封してみました。ハウジングはメタル合金で、この価格にしてはそこそこ高級感があります。イヤーチップは通常タイプがS/M/Lと3種類と、コンプライタイプが付属しています。ケーブルは2pinタイプでリケーブル可能。うーん、思ったよりは良い作りだ。ちなみにリケーブルが可能なのはメリットではありますが、ケーブルまで手出しすると総額費用が高くなってしまうパターンもあるので、R8の音がよほど気に入ったとことでない限り、手出し無用かなとは思います。

 

Auglamour(GranVelaR)/R8


音質についてですが、力強い中域が目立ちます。高域と低域はそれなりで、いわゆるカマボコ型といわれるタイプ。高域は伸びやキラキラ感があるわけでもなく、低域は張りやキレ、沈み込みなどはあまり感じられない印象です。ドラムのキック音が「ドンドン」ではなく「ペトペト」いうような感じ。この辺りは価格なりでしょうか。それでも見た目も含めて、スマートフォン付属のイヤホンなどよりはよっぽど良い出来ではないかと思います。しかし裏を返せば、この段階では期待したほどの音質ではなかったです。

一聴して「まぁこんなものかな」と思っていましたが、R8のレビューをみると、イヤーチップでかなり音質が変わるとのこと。前述しましたが、イヤーチップは通常タイプとコンプライが付属されています。しかしこれらがどうもR8にあっていないようで、実際にイヤーチップを替えると音質がかなり向上しました。あと耳へのフィッティングも重要です。耳にあうイヤーチップで、かつスイートスポットにフィットさせた場合、R8はミッドレンジクラスのイヤホンに化けてきます。しかし、同時にイヤーチップ選別の沼にハマってしまいますので、ある程度の知識と覚悟は必要だと感じました。

個人的な感想としては、既にメインのイヤホンがあり、サブ機として興味本位で購入するとか、試行錯誤することを楽しめる人にはおすすめできます。ただあくまでも中華イヤホンなので、「当たればラッキー」くらいの気持ちで楽しむのがいいかと思います。

 

しばらく試行錯誤しながら使ってみましたが、どうもフィッティングが上手いこといかず。確かにハマったときの音はとても良かったんですが、常用は難しいかなと判断してこのともさんにぶん投げました。


 

 

 

これぞ二刀流!? MEE Audio / Pinnacle P1 レビュー

(この記事はらすくろっ!の「くろなかVol.4(16年8月頒布)」に寄稿した記事を加筆修正したものです。)

 

今回レビューするMEE Audio / Pinnacle P1(以下P1)は、MEE audioという会社が開発・販売しています。僕もいままで知らなかったのですが、MEE audioはアメリカの会社で、MEEは"Music Enjoyment for Everyone"の頭文字から取ったそうです。直訳すると「音楽をみんなで楽しもう!」といった所でしょうか。

MEEは audioはこれまで数千円の低価格帯イヤホンを数種類販売してきましたが、このP1は「2年の歳月をかけてデザイン、設計、リファインメント(洗練)され、かつて無いほどの最高性能を誇るMEE audioのフラグシップモデル」という売り文句をひっさげて登場しました。

 

Pinnacle P1 付属品


P1の筐体は亜鉛合金でできており、メタリックで高級感があります。他のイヤホンと比較すると確かに少し重さを感じられる程度ですが、装着感も非常によく、重さがネックになることもありません。

ドライバはダイナミック型1基ですが、スピーカで採用されているアルミニウムボイスコイルを使用しているそうです。P1は一般のイヤホンよりもインピーダンスが高く、スマートフォン単体では音量は取りづらいとされていますが、手持ちのiPhone6sに直挿ししてみたところ、ボリュームを7~8割くらいまで上げれば問題がない程度に音量が取れました。

付属のイヤーチップは通常タイプ(サイズS/M/L)・トリプルフランジ・ダブルフランジ・コンプライと多種にわたります。いろいろ試して聴いてみましたが、装着感だけでいえばコンプライ。音質は通常イヤーチップが一番だと感じます。

音の特徴としては、中・高域の柔らかさと広がり、のびやかさが一番にあげられます。美音とでもいいましょうか。繊細で透明感があり、綺麗にのびていくといった印象です。弦楽器やハイハット、クラッシュシンバルなどがわかりやすく、一音一音が綺麗に分離され、それぞれにのびて広がっていくという感覚。低域はきつすぎず、かといって不足するでもなく、若干膨らみがあるタイプです。中域寄りではありますが、良いバランスが保たれています。リスニング向きなので解像度で勝負するタイプではありませんが、緩やかな曲や女性ボーカル、オーケストラ等に向くと思います。音場が広く、響きや広がりがあるので、ホール録音されたオーケストラが特に得意な印象です。

ただ、低域を強調するタイプではないので、メタルやラウド、EDMといったノリやキレ、疾走感が欲しい曲はあまり得意ではないかなという印象です。しかしこれはあくまでも付属の「HIGH-GRADE AUDIO CABLE」という純正ケーブルをもちいた際の印象です。このケーブル、材質に銀メッキ純度99.99%の銅をもちいているそうですが、中に抵抗が入っており、この銅ケーブルと抵抗があの美しさとのびやかさを演出しているようです。ケーブル端子はMMCXで、リケーブルが可能となっています。

このケーブルをリケーブルすることによって、P1は汎用型イヤホンに変化します。まず特徴的だった中域の包まれるような優しさが少し影を潜め、かわりに勢いが増し、エッジが立つように感じられます。低域はキレとスピード感が出るようになり、ロックやラウドがノリノリで聴けるようになります。僕も最初リケーブルして試聴した際、「ケーブルだけでここまで変わるのか」と驚きました。個人的にはリケーブルをしたあとのP1の方が好みの出音をしていました。

 

2.5mm4極端子にリケーブル

3.5mm4極端子にリケーブル


まとめますと、女性ボーカルものや、オーケストラなどの響きを重視するならば純正ケーブル。ロック系やEDM、ラウド、スクリームなど低音のキレと疾走感がある曲を聴く際にはリケーブルといったところでしょうか。MMCX端子のリケーブルは自作も含めて入手難度はそれほど高くないと思いますので、是非ともあわせて試聴していただきたいと思います。

同じイヤホンでありながら全く違ったキャラクタを演出してくれる二刀流イヤホン Pinnacle P1。価格も当初の25,000円程度から実売で18,000円程度まで下がっていますので、低価格帯のイヤホンからのランクアップにおすすめです。


 

 

 

Acoustune / HS1004 をお借りしました。

REV様および株式会社日本ディックス様のご厚意でお借りしました。このような機会を与えていただいたことに深く感謝を述べたいと思います。ありがとうございます。

 

さてこのAcoustune / HS1004ですが、僕自身が名前を知ったのは今年の7月末でした。TwitterでPinnacle P1について話をしていた時。HS1005(HS1004の2.5mm4極プラグ版)を勧められ、eイヤホンさんで少し試聴したのがきっかけです。試聴した感じでは低音の押出し感と分離がよく、元気があって良いなという印象でした。その後ありがたいことにご縁が有り、レビューをする機会を頂戴しまして、現在に至るわけです。

 

さて前置きが長くなりましたが、Acoustune / HS1004のレビューです。下記は3ヶ月ほど使用させていただいての感想となります。

 

Acoustune / HS1004

 

ハウジングは100%アルミCNC切削とのことで、質感もよく高級感があります。そして見た目に反して非常に軽いのです。その物理的な軽さからは想像ができないような音が出るので、HS1004を初めて聴いた方はビックリするんじゃないかと思います。

 

出音は一聴して「ああ、やっぱり良いな」と、「これ本当にダイナミックドライバ1基なの?」というのが頭に浮かんだ感想でした。特筆すべきは、豊かで深く沈み込む低音域と、質の良い中音域です。押し出しの強い中・低音域に隠れがちですが、高音域も不足なく出ています。解像度はなかなか高く、スピード感とキレもしっかりとあります。とても迫力がある音を出すのですが、その割には音場もなかなか広く、定位もしっかりしています。音の傾向は、手持ちのイヤホン・ヘッドホンではSennheiser / HD25-1 IIの方向性に近いかな、という印象です。主に男性ボーカル曲のバンドサウンド。他にはロックやラウド、EDMを楽しく聴かせてくれるイヤホンだと感じました。特にギターの唸るような響きが素晴らしく感じられます。

 

付属品一覧。青いイヤーピースはサンプル品?

 

お借りしたのは代理店様の試聴機ということでしたので、サンプルのイヤピースも付属していました。色々試してみましたが、自分にあうイヤピースを探しだして、スイートスポットにジャストフィットさせないと本領の能力を発揮できないタイプかな、という印象です。ただし付属しているイヤピースも豊富ですし、それぞれの耳にあったタイプを探す楽しみもあるかと思います。個人的には青のSpinlFitタイプ(サンプル?)が一番あうと感じました。

 

あとはShure掛け用のゴムチューブがワンセット付属していました。HS1004は布製のケーブルで柔らかく、かつ取り回しが良好で絡まりづらいので、そのあたりは好みで付け外し可能にしてくれているのは気が利いていて良いと思います。

 

唯一気になったのはリケーブル不可な点です。上にもありますように、ケーブルが柔らかいのですぐに断線してしまうような作りではありませんが、リケーブルで音の違いを楽しんだりすることや、万が一の破損・断線時の対応などを考慮すると少し残念ではあります。(特にHS1005は2.5mm4極なので強度面が心配。)

 

 まとめますと、Acoustune / HS1004は実売2万円程度と、昨今のイヤホン事情を省みると中価格帯になりますが、全体が非常に高いレベルでまとまっていて、とてもバランスが良いイヤホンだと感じました。低価格帯からのアップグレードや、キャラクタの違いによる使い分けなど、万人にお勧めできるイヤホンです。