研究ブログ

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サバティカル15~17日目

15日目は、ほぼ一日中、研究室で書いたり読んだり調べたりしていた。

16日目も、書いたり読んだり調べたり。合間に、サバティカル中でも容赦のない書類仕事をこなす。それもあって、少しずつしか進まない。

17日目は、午前中はいつものペースでできたが、昼休み前に外部の人に会い、午後イチで別の外部の方と面談、4限は大学院の授業で、博士後期課程の院生たちの研究計画を聴いて質疑応答。夕方には次男を駅前まで散髪に連れて行くミッションをこなした。時間が細切れで、いつもほどの進捗はなかったが、もろもろ調べている内に、いま取り扱っているエッセイの源泉がわかったので満足である。これまでは、探す時期も、検索する言葉も少しずつズレていたのだった。

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サバティカル11~14日目

11日目には、信じがたいミスに無事とりかえしがついて一安心。研究室で粛々と作業を進める。

12日目には、午前中に研究室で書きものやメールをしたあと、大阪府立図書館に移動、午後はこもってひたすら古い「新潮」をめくっていた。

13日目には、大阪市立中央図書館で本を返却したあと淀屋橋の芝川ビルで開催されていた「週末文学室」を訪れ、堪能。箕面まで戻ってきて長男のサッカーの試合を観たあと、待兼山の研究室にもどって少し作業。

14日目には、中学時代の母校で長男のサッカーの試合を観たあと、帰宅して研究室で少し執筆、夕方に研究室で作業。突発的な業務にも見舞われるが、対処。

 

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サバティカル9・10日目

9日目は、8日目の夜に信じがたい前年度の事務的な失敗が発覚し、右往左往したせいか、あまり研究が進まなかった印象。しかも、問題は解決していない。

10日目は、午前中に大きなテーマについて考える。午後は3限の時間帯に院生の面談。4限にサバティカルなのにある大学院の論文演習1回目。自己紹介したり、スケジュール決めたり。5限に世話教員を務める授業の最初の挨拶。これも急な教室変更があって焦る。夕方は、短いテクストについて細かく考えていた。

 

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サバティカル6・7・8日目

土曜の午後と日曜の午前も研究室に赴き、調べ物をしたり、メモを取りながら考えたりしていた。キャンパスでは、部活やサークルのオリエンテーションをしていた。コロナ禍でいったん失われたこれらの行事が復活したことは、喜ばしいと思う。少なくとも、学生の活気という面においては。

日曜の午後は、家から少し離れた豊中市立野畑家図書館に足を運んだ。息子たちのために『キャプテン翼』だの『ヒカルの碁』だの借りていたら、研究に関わる本が2冊しか借りられなかった。

今日も同じように、調べ物をしたり考えたり。午後は図書館の書庫で、ガーッと『文藝時評大系』を眺める。共同研究室からも本を借り出し、眺める。大まかな見通しを作っている段階。

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サバティカル5日目

午前中から研究室で調べたり考えたりしたことをメモしている。午後に学外から来客3名、キャンパスの桜を眺めながら1時間半ほど、夏に講演をする話や情報交換。研究室に戻って午前中の続き。

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サバティカル4日目

本来であれば会議で潰れる一日であるが、サバティカルなので悠々と研究を進める。午後、研究室で、前著を担当してくれた編集者と三時間ぶっ続けで話す。話題は多岐に渡ったが、これからやるべきことの優先順位が定まった気がする。

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サバティカル3日目

昨日は、これから主にやりたい企画を2種類、短い書類にまとめていた。合間に、阪大図書館で、関係する本と共に、鴎外全集16巻を借りる。25年くらい前に、同じ図書館で、まったく同じ本を借りだしたのを思い出す。他専攻の院生と面談して、修論に関するアドバイス。面白そうな内容について、特にこういう部分はこういう風に展開できそうですねえ、とお話しする。いつもより少し早めに帰宅して、次男とDAZNでサッカーを観る。

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サバティカル2日目

午前中は今のところ発表の宛てのない文章を執筆。午後は大学院生の面談。もうすぐ発表される論文の最後の仕上げ。大学生協の書店で『可能性の怪物』を買う。ただ先に必要があって森鴎外の翻訳小説を読んでいたら日が暮れた。

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大佛次郎『南方ノート・戦後日記』

大佛次郎『南方ノート・戦後日記』(未知谷)が刊行されました。自分は「戦後日記」の方の解説を書いて、注を手伝っています。「戦後日記」は、有名な『敗戦(終戦)日記』に続く内容で、主に1947年から48年にかけての大佛の動向が、くわしく記されています。敗戦直後に流行作家として活躍しつつ、雑誌「苦楽」をはじめ苦楽社を支えなければならなかった大佛の多忙な生活がうかがえます。ぜひご一読ください。展示も開催中です。→http://osaragi.yafjp.org/

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『盗まれた一萬円』と「東京週報」

「新潮」2023年1月号に掲載された、坂口安吾の全集未収録小説『盗まれた一萬円』面白かった。
若き安吾の作品で、この時期にしては思いのほか達者な語りで進んでゆくな…と思ったら、終盤にいたって「らしさ」がスパークし、笑いの質が変わる。
大原祐治さんの「解説 笑劇としての探偵小説」も非常に興味深かった。
何より「東京週報」という新聞を掘り出してきたのが凄い。尊敬する。
正直、自分はまったく知らなかった新聞で、今後の調査の進展が待たれる。
昭和前期の週刊新聞については、「文藝時報」を後継した「藝術新聞」について少し調べたことがあるが、やはり所蔵している館は少なく、実態も十分にはわからなかった。
単行本や雑誌だけではなく新聞ももっと調査されてよい、とかねがね思っているけれど、週刊新聞というジャンルのことがもっとわかるとありがたい。
あわせて、このような資料紹介を「新潮」がやってくれるのも、とてもありがたい。ぜひ今後も続けて欲しい。

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