期末監査もそろそろ佳境にはいってくるこの時期に、応用情報技術者試験を受験してきました。
まずはどんな問題がでたかについてレビューします。

【午前】例年通りの構成、過去問もそれなりに出題、難易度は例年並みかちょっと簡単?
テクノロジ50問、マネジメント10問、ストラテジ20問

【午後】こちらも例年通りですが災害関連の出題が多かったような
選択は問1、問4、問5、問6、問8、問9 としました。

問1 戦略立案・コンサルティングの技法 ロジカルシンキングによる販売戦略立案
問2 プログラミング 文字列を圧縮するアルゴリズム

問3 情報戦略 顧客情報管理システム及び販売情報管理システムの更改
問4 システムアーキテクチャ 提案依頼書(RFP)の作成
問5 ネットワーク 携帯電話サービスを使った無線WAN
問6 データベース 複数の図書館の検索システムの統合
問7 組込みシステム開発 オーディオプレーヤの組込みソフトウェアの設計
問8 情報システム開発 スマートフォンで利用するアプリケーションの設計
問9 情報セキュリティ セキュリティインシデントへの対応
問10 プロジェクトマネジメント SI案件の赤字プロジェクト対策
問11 ITサービスマネジメント ITサービス継続マネジメント
問12 システム監査 情報化投資における意思決定プロセスの妥当性監査


【試験を受けてみた感じ】
午前問題は最初10題くらいが計算問題が多く、なかなか進みませんでした。時間で言うと1問2分程度かかっていた感じでしょうか…15問解いたところで30分くらい経ってました。その後はだんだんスピードアップしていく感じでした。知識が問われるだけの問題が多くなるので。過去問とかは選択肢すら変わってないものもあるので3秒で終わるものもあります。ざっとみて奇をてらう問題はなかったように思います。かねがね良問ではないかなと。会計士試験合格者としては、ストラテジ問題の一部は楽勝でした。バランスト・スコアカードとかROIとか出てました。

午後問題は問1でいくか問2でいくか若干迷いました。会計士試験の論理的思考を活かすなら当然問1なのですが、問2のアルゴリズムも複雑ではなかったので解けそうだったんですよね。ただ、個人的な興味で経営戦略チックな問題のほうが面白そうに思ったので問1を選択しました。時間としては20分弱で解ききれました。6割くらいは取れたかな?


その他選択については、最初からエンベデッド、システム監査は切る予定でしたので、それ以外を検討しました。問題文を見て、訳がわからない問題は△をつけ、パッと見わかる感じのは◯をつけました。その作業5分。その時選んだのが、問4、問5、問8、問9、問11でした。

問4はRFPに基づいた外部ベンダーを使ったシステム開発の問題。RFP自体はよくわかってないですが、自社主導でベンダーを使うってことなんだろってのは知っていたのでそれベースで解きました。5割くらいしか解けていないような気もしますがまあ他よりマシってことで。

問5は3G回線を使ったサテライト事務所のWAN設置の問題。下り7.2Mbpsってあたりが生々しい…。RoundTripTimeとTCPウインドウサイズなんぞが出題されていましたが意味まで書いてあって計算式も与えられているので簡単だったような気がします。3G回線を使うメリットについては問題文から導出できましたが、設置容易性ってのはすぐに思いついたので、だいたいざっくり解けたと思います。おそらく8割程度とれた。

問6は図書館蔵書データベースが2つある場合のCREATE VIEW文の使い方について…じつは最初選ばなかったのは使ったことが無かったからなんですよね。CREATE VIEW。結合に使うのはおそらくUNION文なんですがこれは思いつかなかったので空欄。他の部分は大ポカがなければだいたい合ってるはず。6割予想。

問8はスマフォアプリでかつマッシュアップでAPIを複数利用するケース。XMLとかまで絡めて出題されてましたが、実際は国語の問題として解くことができました。全部自前でAPIなしでプログラムを組んでいた身としては、便利な時代になったもんだと感心しながら解いてました(笑)設問3の意味がわからなかったので7割予想。

問9はセキュリティインシデントが発生した際の組織的な対策についてでした。内部統制チックな問題で、セキュリティ的な問題が発生した際の連絡経路やメンバー収集など、マニュアル化についての質問でした。こちらも国語的な問題で解ける感じでテクノロジ知識はそこまで必要なし。よっぽどな事が起きない限り8割は取れていると思います。

問11は最初選んでいたのですが、システムが複雑かつ記述しかないということで危険度が高いので選択したものの途中で撤退しました。

以上からだいたい6割ちょいくらいは確保できたようなきがしています。ただ、意外と配点が辛い場合は無理かもしれないです。やはり模試とかで8割くらいとれるようにしておいたほうがよさそうな感じですかね…


今日の解答速報を楽しみにしながら、次のお勉強に移っていきたいと思います。もし落ちてたら秋に受けなおします(^_^;)
ユーキはご存知の方もいると思いますが、某大手監査法人に2月から入社しています。入社してそろそろ現場デビューが近づいてきているのですが、監査法人に入ってダッシュで成長したい人向けに、受験生の方に今やっておくといいことなどを書いておきます。

1. 今やっている勉強は絶対役に立つ
今やっている勉強がどのように役立つかわからないと、モチベーションも上がりませんが、分かっているととてもやる気になると思います。監査論や財務会計は中核的に知識として役立ちます。特に監査論を体系的に理解している方は、監査法人に入ってから自分が今なにの仕事をしているのかよくわかって臨めると思います。

監査論 → 監査法人の監査業務という会計士共通ツールという意味合いで、絶対100%役に立ちます。無駄なことは一切ないので、これでもかというくらい勉強してください(笑)

財務会計 → 帳簿組織的なものも含めて、監査論同様ほとんどそのまま役立ちます。監査と会計は両輪のように会計士として最低限マスターしておくべき知識の集合体ですので、どんな論点も捨てずに覚えておくといいと思います。案外、一株当たり利益情報や、分配可能額の計算はモロに必要な知識になったりします。短答論点とかいってもかなり役立ったりします。

管理会計・経営学 → 経営学選択をされていない方もいるので恐縮ですが、管理会計・経営学は監査対象会社のビジネスを理解する下地という意味で重要です。原価計算自体はそこまで役立たないような気もしますが、管理会計・経営学は会社の経営戦略であったり、会社の中身の作り方であったり、という基礎知識を得るという意味でしっかり勉強して欲しいです。経営学は特に組織経営論あたりとかは、監査論の内部統制と絡んでくるので重要論点。

企業法 → 企業法自体はあまり役立たないようにも思うのですが、株主総会、取締役会の役割を知っておく必要はあります。また、会社法監査では企業法や会社計算規則が必要となるので、大枠は押さえておきたいです。

租税法 → 基礎知識という意味合いでは必要な知識です。合格後にも比重は重く、修了考査に向けてさらに深い勉強が必要になりそうです。入りたての私にはあまり使わない知識が多いような??


2.PCスキルが高い人は有利
知っての通りかもしれませんが、今の監査法人での監査調書作成は7割~9割PC上で行っています。ほとんどがExcelかWordを利用することになると思いますので、基本的な操作ができないと色々あとで苦しくなってきます。いまどき家にPCが1台もないって方は少ないかもしれませんが、PCでWord、Excelの基礎知識は押さえておきたいです。


3.コミュニケーション力
ある種1,2よりもこのコミュニケーション力がより重要かもしれません。コミュニケーションを日頃と取っていないで、勉強ばかりしていくと、面接ではもちろんですが、監査法人に入ったあとかなり辛いことになります。なぜなら、監査手続の大半はヒアリング(質問)ですので、うまい話し方や聴き方ができないと、監査調書自体の作成が厳しくなってくると思います。



そんなところでしょうか。兎に角、今会計士の勉強をしている方は、合格後もいくらでも活かせる業界ですので、無駄なことは何一つないんだと安心して欲しいです。

今後さらに実務をやってみて思いついたことがあったら日記に書いていきたいと思います。



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更新がだいぶ途絶えていますが、現在大変激務になってきておりまして(^^ゞ 3月下旬まではほとんど余裕がないので、半分お休み状態にします。楽しみにされている方がいらっしゃると思いますので、ぼちぼち更新はしますが、1週間1回程度になると思います。申し訳ありませんがよろしくお願いします。