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監督作「失われた龍の系譜」がまず浮かぶのだが、同監督が同じ題材で 本作を製作していたことを知らなかった。 え、ジャッキーのお父さんを劉青雲(ラウ・チンワン)、お母さんを湯唯 (タン・ウェイ)が演じるですと? と、私的にはこの時点で即鑑賞必須作品でしょう。(笑) 父は中国のスパイ、母はアヘンの売人・・・なんてエピソードだけクローズアップ されるといかにも映画的な人生の物語という印象を受けてしまうのだが (確かに波乱の人生ではある)第2次世界大戦から戦後の時代を生き抜くとは こういうことなのだろう。 安徽(アンフイ)から上海へと身体1つで移り住みながら最終的には香港へ たどり着く2人。 離れ離れになりながらも香港で再会しジャッキーが生まれる。 物語はそこで終わるが更に彼らは香港からオーストラリアへと渡る。 激動の人生だ。 ジャッキーの両親は互いに伴侶を失くして再婚同志だったと本作で知った。 父親には男の子が2人、母親には女の子が2人子供がいた。 つまりジャッキーの兄や姉たちだがそのことをジャッキー自身が知ったのは 随分後だったらしい。 湯唯(タン・ウェイ)の強さと美しさに思わずため息が出る。 そしてそれと同じくらいジャッキーの母のそのまた母親を演じる金燕玲 (エレイン・ジン)の凛とした姿もまた印象的。 久しぶりにドラマチックな物語を堪能することができた作品だった。 2015年 香港・中国合作 #
by sabunori
| 2024-03-24 08:58
| DVD・VIDEO・TV
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そりゃもう生きた心地なんかするわけないわ。 メインであるはずの宝石強奪シーンは一切描かない思い切りの良さ。 (その理由が低予算作品だから、だったとしても。) 冒頭のくだらないにもほどがあるダイナーでの無駄話。 タランティーノ演じるMr.ブラウン、どんだけ「ライク・ア・ヴァージン」を 深く分析してるのだ? Mr.ピンクを演じるスティーヴ・ブシェミのチップに対するこだわりも好き。 コーヒーのサービスは3回じゃチップに値しないのね。6回は必要。(笑) そしてなにしろ音楽が最高。 大好き!と思った30年前と全く同じ感覚で鑑賞できたことが嬉しい。 やっぱり私にとってはベスト・オブ・タランティーノ作品だ。 そういえばナイス・ガイ・エディを演じるクリス・ペンを最近観ていないなぁ・・・ なんて思っていたら2006年に亡くなっていたという事実に驚いた。 本作が香港映画「友は風の彼方に(龍虎風雲)」の影響を受けて製作されたのは すでに有名なエピソードだ。 スタイリッシュさに差はあれど双方鑑賞すると既視感あるショットが登場する。 #
by sabunori
| 2024-03-20 13:33
| MOVIE
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その姿からはちょっと意外な愛らしい声。 そう、実は私は雨穴さんファン。 もちろんYou Tubeの「変な家」も好き。 (小説は未読だが) そんなワケで映画版も一応観ておくか、と劇場へ。 なんと意外にも結構客の入りが良いことに驚く。 それも偏りなく老若男女とりまぜて。 TVでの宣伝効果? 「あなたにはこの間取りの異常さがわかりますか?」 というキャッチコピーに皆好奇心をくすぐられたのかしら。 (「家」「間取り」「異常」という単語に滅法弱い私は一撃) 感想はと言えば… ま、そもそも期待をしていなかったので「ん、そうね、そうよね」という感じ。 しかしああいう方向へ行くストーリー展開を予想していなかったので そういう意味ではサプライズな作品だった。 とはいえ、一番驚いたのは思いのほか有名どころの俳優陣が登場していたこと。 エンドロールで名前を見てあぁあれは石坂浩二氏や高嶋政伸氏だったんだ! と初めて気づいた。 #
by sabunori
| 2024-03-17 16:01
| MOVIE
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☝のポスターの「8月17日戯映 全個香港都有戯院」に思わずクスッ。 映画タイトルと韻を踏んでいてさりげなく楽しい。 今の香港ってこんなことになっているの!? この作品を観ながらかなり驚いた現在の香港の電話事情。 主人公がスマホを家に忘れたためあらゆる所で電話を貸してもらうべく 奔走するのだがまぁ断られる断られる。 個人のスマホを貸すことに抵抗ある気持ちは十分理解できるが 店頭にある固定電話ですら貸してもらうことができない。 スマホが普及する前の香港では店頭電話の使用は常識だったことを 考えるとにわかには信じられない光景だ。 (昔私が「電話貸して」の広東語フレーズをかなり早い段階で覚えたのは 言うまでもない 笑) 返還から25年後の香港が舞台。 高校時代の友人3人が高校時代に使用していた携帯電話を持って 久しぶりに再会する。 携帯電話にそれぞれ残したメッセージはさながらタイムカプセルのようで。 3人の集合場所になる観塘(クントン)の工場街の私房菜。 チョン・チ(エンディ・チョウ:周國賢)の住む長州島ののんびりした時間の流れ。 島でゆったり暮らして必要な時にはフェリーでお出かけ。 そんな香港での生活への憧れはいつになっても私の中から消えない。 アモス・ウィー(黄浩然)監督はどの作品でも香港というワンダーランドの魅力を 実にうまく見せてくれる。 「香港人は意地悪ですよ」なんておっしゃっていたがそんな発言すらも彼の 香港への愛情を感じてしまう。 本当に困る。 アモス・ウィー監督作品を観てしまうと「香港行きたい病」を瞬く間に 発症してしまうから。 2023年 香港映画 「2024大阪アジアン映画祭」にて鑑賞 #
by sabunori
| 2024-03-15 16:39
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英語タイトルは「Not Friends」原題は「親友(いない)」(←おそらく) そして邦題は「親友かよ」。 いずれもタイトルにセンスあり。 中でも邦画タイトル、インパクトあって素晴らしい。 不慮の事故でこの世を去ってしまうジョー。 彼が残した自作のエッセイを短編映画化するべく奮闘するペー。 ジョーの親友だったと公言するペーの前に中学時代の親友だったという ポーケーが現れる。 仲間との映画製作を軸にペー、ポーケー、そしてジョーの友との関係にまつわる エピソードが顔を覗かせる。 誰もが友人関係において「どうしてあんなことをしちゃったんだろう」やら 「どうして言っちゃったんだろう」という後悔の1つや2つはあるはず。 キラキラした「友情」や「親友」という言葉のその裏側でひっそりと存在する それぞれの登場人物が経験した苦い経験たち。 それらをまるごと受け入れた先には本物の「親友」が待っているのかも。 ティティヤー・ジラポーンシンは昨年の大阪アジアン映画祭で上映された 「You &Me&Me」に続く共演。 ティティヤー・ジラポーンシンは幼さが残る前作に比べると 成長したなーという印象。 「You &Me&Me」での彼女のフレッシュな存在感に完全にノックアウト された私・・・。嗚呼また観たいなぁ。 若くしてその人生を終えてしまうジョーのこれから手に入れたであろう キラキラした未来を考えるともちろん残念ではあるが、 この世に別れを告げる寸前までその最期の1日がジョーにとっての 最高の1日だったことに救われた。 「2024大阪アジアン映画祭」にて鑑賞 #
by sabunori
| 2024-03-12 20:18
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