2024/03/28

京成電鉄3050形(3052編成)

2010年7月に都心と成田空港を結ぶ新たな路線として「成田スカイアクセス」が開業しました。主役はAE形で運転される特急「スカイライナー」ですが、特急を補完する列車として一般車による「アクセス特急」も設定されました。一般車も新線区間で120km/h運転を行うために3050形が新製されました。
3000形の6次車までと同じく車体は軽量ステンレス製ですが、外観は青色をベースとしました。室内の壁面は白、妻板を淡い色調のブルー、床は濃淡2階調のブルー、座席も飛行機柄のブルーとすべて色柄が変更されました。また車内案内表示装置は15インチLCDとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のATR-H8125-RG681A、主電動機は出力125kWのMB-5100-A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV153-A0です。台車はFS-564/FS-064、集電装置はPT7131-B、冷房装置はCU718を装備しています。
写真の3053編成は、2010年3月に日本車両で完成したものです。まず3100形の登場によりオレンジ色の帯になってから、3100形の増備によって本線系へ転用され、車体外部の帯も2020年7月に3000形標準のデザインに変更されています。

過去の記事から
京成電鉄3050形(3052編成) 新製時の帯色時代

2024/03/27

E233系3000番代(コツE-72編成)

E233系3000番代はE231系近郊タイプの後継となる車両で、2011年9月からは211系の代替として増備が行われました。2015年3月からE231系とE233系の運用が共通化され、基本編成と付属編成を両系列で混用するようになっています。
車体は軽量ステンレス製で、識別帯は湘南色です。側扉に半自動回路を備え、台車にヨーダンパを装備しているのは近郊タイプとしての仕様です。5両編成の付属編成では14・15号車の2両がセミクロスシートとなっています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC98、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Bです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系を装備しています。
写真のコツE-72編成は、2015年3月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。国府津車両センターに新製配置されました。湘南新宿ライン・上野東京ラインとも基本編成と付属編成はE231系とE233系で混用されています。

2024/03/26

東急電鉄2020系(2147F)

東急田園都市線では2018年度から、2020系電車の導入により8500系の代替を再開しました。2020系はJR東日本のE235系と車両仕様を共通化し量産効果によるコストダウンを図りつつ、省エネルギー化・低騒音化を進め、沿線に調和したデザインを取り入れています。
車体はsustinaブランドによる軽量ステンレス製で、雨樋の露出がないために平滑で見栄えの良い印象を受けます。先頭形状は丸みの強い独特のデザインとなっています。客室内の配色は床下中央が明るい色調の木目調、両端が濃い木目調、座席はグリーン、化粧板はクリーム系となり明るい空間ができています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP144-15V31A、主電動機は出力140kWのSEA-446、補助電源装置はIGBT-SIVのCDA175です。台車はTS-1041/TS-1042、集電装置はPT-7108-E、冷房装置はCU7080、車両情報制御システムINTEROSを装備しています。
写真の2147Fは、2021年7月に総合車両製作所横浜事業所で完成したものです。長く田園都市線で活躍した8500系も8637Fを最後に2023年1月に現役を退きました。2020系も2022年5月に完成した2150Fで増備が完了しています。

2024/03/25

東京地下鉄18000系(18107F)

18000系は半蔵門線で約40年間使用してきた8000系190両(10両編成19本)の代替を目的として2021年に導入されたものです。半蔵門線では08系以来約18年ぶりの新型車両となります。設計工数低減のため有楽町・副都心線用17000系と共通化した部分もあります。
車体はアルミ合金によるダブルスキン構体を採用しています。袖仕切・荷棚・車内貫通路に強化ガラスを採用して見通しを良くしているのは近年の新型車両に共通する仕様です。実際に乗車してみると17000系の室内をパープル系の配色にしたという印象です。
制御装置はSiC-VVVFインバータ制御のMAP-214-15V336、主電動機は出力205KWの永久磁石同期電動機、補助電源装置はSiC-SIVです。台車はFS-781形、集電装置はシングルアーム式パンタグラフ、車両制御情報管理装置TISを装備しています。
写真の18107Fは2022年7月に日立製作所で完成したものです。18000系は2021年8月に営業運転を開始しました。2025年度中に8000系の代替を完了する予定です。当初の計画よりはペースダウンしておりますが、増備そのものは堅調に進んでいる様子です。

2024/03/24

E259系(クラNe006編成)

E259系特急形電車は、首都圏の主要駅と成田空港を結んでいる特急「成田エクスプレス」用の最新車両で、1991年から使用されていた253系を取り換えるとともにサービス向上を目的として導入されたものです。
車体断面や基本寸法はE257系特急形電車に準じていますが、運転中の分割併合に対応するため、先頭部は高床式貫通構造になっています。また車体間ダンパの装備と両先頭車に装備したフルアクティブ振動制御を導入することにより、乗り心地の向上を図っています。
情報制御装置としてE233系などと同じくTIMSを搭載しており、運転台からの力行やブレーキなどの指令はTIMS経由で伝送され、制御装置やブレーキ装置に伝えるようになっています。また信頼性を高めるため、電気機器や保安装置などの二重化が図られています。
写真のクラNe006編成は2009年7月に東急車輌で完成し、鎌倉車両センターに新製配置されたものです。2023年6月に大宮総合車両センターで一部機器の更新と新塗装化を完了しております。

2024/03/23

EH200形(22号)

EH200形は中央線・信越線・上越線など急こう配が連続する直流電化区間での使用を目的として導入されたもので、EF64形の後継機でもあります。主電動機をEF210形と共通化するなど、JR貨物の機関車としての標準化にも配慮がなされています。
量産機では試作機である901号機の前面窓中央にあったセンターピラーを廃止し、ワイパを扇拭き式に変更したことで、視界の改善を図っています。また運転室の前面計器パネルを3面パノラマ化して、視認性の向上に配慮しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のFMPU15A・B、主電動機は出力565kWのFMT4×8、補助電源装置はIGBT-SIVのFAPU5Aです。台車は軸はり式ボルスタレスのFD7系、集電装置はFPS4を装備しています。また運転整備重量は134.4tとなります。
写真の22号は2008年12月に東芝府中工場で完成し、高崎機関区に新製配置されたものです。高崎機関区のEH200形は25両の配置ですが、2022年3月のダイヤ改正から中央西線(JR東海エリア)にも入線するようになりました。

2024/03/22

E231系1000番代(ヤマU523編成)

小山車両センターに所属しているE231系は、宇都宮・高崎線で使用されていた115系の置換えを目的として導入されたものです。E231系としては初の近郊タイプの車両となります。車両番号は耐寒耐雪構造のため1000番代を基本に、セミクロスシート車は2000を付加しています。
運転室構体にE217系と同様に衝撃吸収構造を採用したため、通勤タイプに比べて運転室が長くなり、側面に窓も設けています。また前照灯も視認性向上のため上部に設けています。宇都宮・高崎線用として導入されたE231系は当初普通車のみで編成されていました。現在ではグリーン車を組み込み、湘南新宿ライン・上野東京ラインに使用されています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC59A、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC66です。台車はDT61G/TR246系、集電装置はPS33B、冷房装置は普通車がAU726・グリーン車がAU729、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のヤマU523編成は2001年6月に東急車輌で新製されたものです。グリーン車は2004年6月に東急車輌で完成したものです。2015年12月に東京総合車両センターで機器更新を完了しています。