sekibang 3.0

文化的消費活動の日記

2024年4月22日、あるいはスーツを見る目

ティム・クック時間に起きる。AI英会話を30分ほどやる。雨なのでこないだ買ったゴアテックスのシューズを履いて出かける。濡れないが少し蒸れる。当たり前か。

sekibang.hatenadiary.com

インプレッション記事も書いておいた。

本を読みながらうとうと電車に乗り、目を開けると目の前に良いスーツをきた若い男性が座って寝ていた。無地のチャコールグレーのほどよく艶のある生地に、ステッチの入り方がラペルの際から3mmくらいのところで入っている。時計ははっきり見えなかったがステンレススティールのダイバーズウォッチ。白地にブルーの太いストライプが入ったシャツに、無地のブルーのネクタイ。ほどよく遊んでいる感じの、マチュアな雰囲気でまとまっていた。土曜日に2度目のスーツをつくりに行ってから、スーツに対するディテールを見る目が備わってきた。

4月に入ってミーティングがどかっと増えて、午前中はほぼミーティングで潰れる状況。あっという間にお昼になっている。打ち合わせのあいまに新しい資料を作り、新しい仕事の打ち合わせをはじめる。悪いこともあれば良いこともある。学びもある。現場にスーツで行ったのは2回ぐらいしかないのに今日は「お、珍しくスーツじゃないんですね」と言われた。謎。

帰宅して朝とまったく同じものを食べて寝る。マシンのよう。

2024年4月21日、あるいは心のざわつき

4時半まで寝る。少し仕事。朝ジムへ。背中。出社時のジム行きを減らすためにタイミングをいろいろ変えてスケジューリングしていく。今日も帰りに少し遠回りして自転車で帰ってくる。プリンスの命日なのでプリンスを聴きながら。2016年4月21日。当時、ある生命保険会社に転職したばかりで、毎日青山一丁目にあるオフィスで前職とのカルチャー・ギャップに苦しみながら過ごしていた頃だ。その日のランチ・タイムに同僚と歩きながら「今朝、プリンスが亡くなったのがショックで……」みたいな話をしたのを覚えている。

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靴を磨く。

革底用のクリームを注文してみる。

Hのリクエストで某所の福岡物産展へ。色々買い込む。

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Hはこの久留米ラーメンが食べたかったらしい。替え玉してしまったがスープはほどほどにしておく。

本屋で立ち読みして震えた。野球星人、大谷翔平の曇りなき意思と歩みが表現されていて素晴らしかった。

Hの本を買って帰る。不注意で車を思い切り擦って凹む。傷ついた気持ちのまま、Hを散髪に連れていく。めちゃくちゃ混んでいた。

終わってディーラーに車を持ち込み、修理の見積もりなどを出してもらう。そんな気分じゃないのに「良かったら、ガチャガチャ抽選会していきませんか?」と言われ苛立つ。30万弱の見積もりがでてきて(また保険使うかどうか微妙な金額……)より「ガチャガチャ抽選会」への苛立ちが高まった。苛立ち、というよりも、心に不快な肌触りのものが触れてざめくような。

夕食後、プリンスのセカンド聴いてて、この頃からギターはめちゃくちゃ上手いんだけど、まだ、「あの」スタイルは確立されてないな、って思う。「Purple Rain」以降なのかな、ハッキリと、ああいう感じになるのは。

「光る君へ」を観て寝る。先週に引き続き、高畑充希の素晴らしさ。auのCMみたいに見えてくるのだが。

Hoka Transport GTX インプレッション

先日の雨の日、いつものHokaのClifton9を履いて、ジムにいってから出勤したら雨が内部に染みて半日ぐらい微妙に嫌な気持ちだった。リモートワークの定着以降、定期的な出勤が自分のライフスタイルから消えていたのでひさびさに感じた濡れた靴下のストレス。それを解消するために気づいたら新しいシューズを買っていた。同じHokaのTransport GTX。GORE-TEX仕様で防水が謳われているタウン・カテゴリーの製品。Amazonの商品紹介では「トレッキングシューズ」ということになっているが……。

GORE-TEX仕様のシューズもいろいろあるが、デザインがスポーティ過ぎたり、重かったりする。するとジムにも仕事にも、というわがままなニーズにマッチするのは難しい。オールブラック(カーキみたいな色のもある)のTranport GTXはこのへんの難しい気持ちにほとんど答えてくれる。デザインはややもっさりしていて、おじさん感はあるし、トレッキング・シューズらしい名残りもあるのだが、重量は普通のスニーカーと変わらないので用途だけ考える分にはまったく問題ない。

履き心地はClifton9のようなふわふわのクッション性はなくやや固め(比べる対象が悪い感じだが、要するに普通のスニーカー、って感じだ)で、Hokaの多くのシューズと同様につま先が反り上がった形状なので、足が前に自然にでる。Vibramソールは、駅の濡れた床でもしっかりグリップする安心感があった。防水性についても雨の日の通勤ぐらいではまったく靴下が濡れることがない(が、そのかわりに少し蒸れる。このへんはトレードオフで仕方ない)。靴紐はデフォルトで結ばなくても良い靴紐とあわせて、普通の靴紐の2種類がついてくる。結ばなくても良いのが地味に便利。雨の日に外歩いてて靴紐ほどけるのって、これもまぁまぁ嫌じゃないですか……。

サイズ選びは、Clifton9の記事でも書いたけど、足幅広い人だったらランニング・シューズを選ぶときと同様通常から1cmサイズ・アップで良いと思う(自分はAdidasなら27cm、New Balanceなら27.5cm。Hokaだと28cmをチョイスしている)。

ってことで、満足度が高い買い物。もともと雨の日に履くようのごっついブーツなんかも持ってたのだが登場機会がますます無くなりそうだ……。

(以下、投げ銭用に有料記事設定しておきます)

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2024年4月20日、あるいは自転車の日

4時過ぎに起きる。朝ジムへ。胸、腕、腹筋。怒りややるせなさを霧散させるための運動。帰りに自転車で少し遠回りして帰る。道端に停車しているジープに、中高野球部でした、今は飲食店経営してます、風の中年男性二人組がゴルフバッグを積んでいる姿が目に入る。そのうち片方はマルジェラのノーカラージャケットを着ており、ああ、マルジェラってこういう人たちも着るブランドなんだ、と思った。

 
 
 
 
 
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帰宅後、届いていたMac miniのセットアップをする。移行アシスタントを使わずに、毎回最初から立ち上げる派。2時間ほどで大体整う。購入していたケース(4980円もした)はあまりにも色味がイメージと違ったので封印。ディスプレイの影にマシンを隠して運用することで視界から消えてもらうことにした。

車をキレイにする。黄砂? で過去イチ汚れていた。

その後、散髪へ。担当してくれている美容師さんに「こないだ駅で見ましたよ」と言われる。が、言われてた時間に駅にいるケースがほとんどないような気がし「それ、似てる人かも……」という疑念が湧いた。真相は不明。「⚪︎⚪︎さん、雰囲気あるじゃないですか、だから、見間違えないと思うんですけど……」とのこと。

 
 
 
 
 
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ランチを食べて帰宅。レコードを聴く。最近新譜を追えてないなー、って感じなのだが、Bullionの新譜は素晴らしい。ホルガー・シューカイのひ孫、ブライアン・ウィルソンのひ孫、ぐらいの遺伝子を感じつつ、激烈に沁みるエレポップ。

AFFECTION

AFFECTION

  • アーティスト:BULLION
  • GHOSTLY
Amazon

おやつどきに夏スーツを作りに行く。なんか話し込んでたら冬スーツよりも高くなってしまった。

今日の移動はおもに自転車。良い季節で楽しい。

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読了。

斎藤幸平 『マルクス解体: プロメテウスの夢とその先』

正直、本文の8割(え? マジかよ、って感じの誤植が序盤からあって、読んでて「これ大丈夫な本なの?」って思うのだが)『大洪水の前に』となにが違うんだ、って感じ。やってることは「これまでのマルクス学者はマルクスを読み間違えている、評価しそこなっている、出版されていない遺稿や大量のノートを読むと、こんなことが言える!」という学者的な仕事であり、まー、マルクス解釈に興味ある人じゃないと、こんなのまったく興味を持てないであろう……『大洪水の前に』ではマルクスのエコ思想を発掘していたが『マルクス解体』ではマルクスから脱成長コミュニズムを発掘しており、終盤では「テクノロジーの革新によってみんなハッピーになれるんだ!」的なテクノロジカル・ユートピアを批判し、脱成長コミュニズムに従ったポスト資本主義社会を描こうともしている……のだが……別にそのポスト資本主義社会って、マルクスから掘り出さなくてもよくねえ? って感じであって、端的に言って徒労感が多い読書だった。平たく云えば、一部による富の独占はやめて、コンサルや広告代理店みたいな(本書のなかでこうした職業が名指しされているわけではない)ブルシット・ジョッブは捨てて、みんなが得意な領域でコミットしながら、嫌な仕事は平等に分担してやっていきましょうよ、みんな仲良く!! だもんなー。それをギャルソンが好きです、藤原ヒロシが好きです(対談もしてる)って言ってる筆者がいえんのか、っていう。なんだっけ、あの北欧の電気使わないガキのほうがまだ筋通ってんじゃないの、みたいな引っ掛かりが拭い去れない。

2024年4月19日、あるいは振り回されている

4時過ぎに起きた。AI英語をこなす。こないだ届いたスーツを着て出勤してみる。 TRABALDO TOGNAというイタリアのメーカーが出してるEstratoなる、ウール100%だが、ストレッチ性も持たせてる、みたいな生地で作ってたのだが、スルリとした肌触りが良い。生地の柔らかさと、程よい光沢も気に入った。パンツはワンタックで作ったのだが(裾はダブルの4.5cm)採寸してくれたシニアな店員さんに言われていた「おとなっぽい(おじさんぽい、の婉曲表現)」感じが今の気分、だし、タックをいれると太もも部分がかなり楽なんだな、と実感する。今回オーダースーツを試してみて、タックのような装飾だと思っていたものの機能を理解した気がする。

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宇多田ヒカルの最新ベスト盤を聴きながら移動。さまざまな時代の、さまざまなサウンドが並列に違和感なく並ぶそのミックスの仕事ぶりに感銘を受けながら、やはりここまで宇多田ヒカルが「刺さる」のは、根源的な歌謡曲性があるから、のように思う。丸谷才一後鳥羽院を評したときの言葉をあえて持ち出せば「小唄ぶり」。

いまはなんの因果か、昔働いてた会社の支社の近くに出勤している。すれ違いざま、大きな声で同僚らしき人に気持ちよく挨拶している人たちがいて、この人たちはきっとあの会社の人なんだろう、と推察する。黙々と仕事。忙しいがまぁまぁ楽しくなってくる。ただ、仕事が普通に終わらない。そして仕事について快諾後、連絡が取れない、という意味不明な状態の案件があり、その宙ぶらりん状態でストレス。

2024年4月18日、あるいは山を越える?

4時過ぎに起きる。朝ジムへ。背中、腹筋。6時前に戻るとHがもう起きていてアマプラで「ベイブレードX」を観ていた。こないだ実家に車で帰る際にiPadで観てから激ハマりしている。昔のミニ四駆アニメのよう。聞いていてなんだかわからない箇所があると「なになに!?」と大げさに訊ねると色々と教えてくれる。

シャワーを浴びて仕事。作らなきゃいけない資料がたくさんある。本当は分担して進める目論見が全然そうならなかった、というキツい事情。圧倒的戦力不足。しかし、それでも現場をなんとかするのがマネジメントの仕事。それにしても。しかし、これはまた越えられない山か? と思っていたものがある程度整う。一息つけた。ベースがキツい感じなので、ちょっと良いことがあると、すごく嬉しい。ヨーグルトメーカーで失敗など悲しいこともあるけれど……。

今朝のジムからAnkerのオープン型イヤフォンほぼ一日中つけて仕事をしていた。音漏れを気にしなくて良い環境ならかなり快適かも。Shokz(非・完全分離タイプ)では何時間もつけてると耳が痛くなってきたがそういうのもない。

夕方、元同僚と雑談。かなり気が晴れた。お互い同じような苦労をしていた。夕食後にHとAがそれぞれポケモンをしているのを眺めていた。ジムリーダーと戦うときの終盤の音楽が昂る。ヴォカリーズで「アー、アッアアー、アアア、アアッアー」というコーラスが入るやつ。配信者めいたかわいいリーダーが最後にテラスタルしてきて(え、なんで電気タイプのジムなのにゴーストタイプ!? と思ったらテラスタルでタイプチェンジしていた)それをギリギリで倒すさまを見ていて胸が熱くなった。素晴らしい演出。