Dance to Death:死に舞 on the Line

Music and Game AND FUCKIN' ARRRRRRRRT 今井晋 aka. 死に舞(@shinimai)のはてなブログ。

聴取

今年の半分以上終わったけど、最近聞いていいるものなど。

 

グライム出身のアーティストらしいが、この新作はオーセンティックなハウスに歌モノを入れたポップアルバムだ。詳しい解説はここに任せるが、たしかになんともエロティックなアルバムだと思う(ジャケットからイメージできるように)。世界的なハウス/ガレージや2ステップの流行と重なるような気もするが、ともかくポップで艶のある音楽を聞きたい人にはおすすめ。

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BTSの最年少のジョングクソロ。圧倒的2ステップの流行。2000年代のJ波を思わせるギターリフとビートだが、圧倒的な歌の上手さとサウンドプロダクションが2020年代でも通用させている。

 

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NewJeansの凝ったビデオに関してはそうそうにして胸焼けして見るのはやめたけど、BRLLNTのリミックスは全部聞いている。OMGはあんま人気なかったとは思うが、この圧倒的なオーセンティックなハウス感。踊り付きでどうぞ。

 

で、Ditto。これは流石にオリジナルも大好きなんだけど、コード進行とメロディラインが素晴らしいだけにいろんなリミックスが楽しい。ドラムンベース風になったBRLLNTのリミックスはともかく、ベースラインの選び方素敵すぎる。

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ネタ。よく出来てる。

変わりダネ。もともとはENAと呼ばれるWebアニメの方から知ったアーティスト。Iglooghostあたりの変態テクノみたいな感じだが、ジャンルとしてはグリッチコアとかなのか。まあ何はともあれかなり前衛的なアプローチながらもポップで聞きやすいです。あまり説明するための語彙力がないな、この手の音楽は。

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これがENAってやつです。

 

いわゆるDepressive Breakcoreも最近聞いているジャンルでして…何しろDepressiveであるから。TURQUOISEDEATHというアーティストなんだけど、なんとAsian GlowとParannoulのフィーチャリング。既にブレイクコアってなんだっていう感じにはなっており、シューゲイザーとの融合が面白いシーンである。

 

で、まあこれだな。これは去年よく聞いてたやつだけど。なんかこのブレイクコアリヴァイバルとロックの関係あたり誰か解説してくれ。

Milkoiに恋をして

彼の音楽を聞いたきっかけはもう覚えていないが、新型コロナ最中の夏の夜にこのEPを何度も聞いていた。

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おそらく権利関係か、ジャケットは当時と違っている。当時はアイスを食べている少女の絵が描かれていた。

Milkoiについて知っている情報はかなり少ない。彼は韓国のトラックメーカー/プロデューサーであり、アジア圏のいくつかのアーティストとコラボをして、主にEDMやFuture Bassのトラックをネット上でリリースしていた。ポップで聞き馴染みの良いメロディーでありながら、意外性のある楽器のセレクトが面白い。ときおり歪んだギターやノイズなどを混ぜたミックスは、ネット上の(Kawaii)Future Bass系のアーティストの中でもどこか純粋無垢とした魅力を持っていた。ボーカルものの多くは日本語の歌詞であるが、どうも韓国の歌い手を使っているようだ。

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2021年頃からピアノを主体としたインストを手掛けることが多くなった。Bandcampでも一種の習作のようなリリースが多くなっており、その変化には興味を持っていた。もともと、いわゆるMidtempo的なEDMも多く作っていたので、このようなチルアウトな方向性も不思議ではない。

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後にこの方向性が『DEEMO II』へのフィーチャーリングという形で日の目を見る。いや、むしろ『DEEMO II』のために、ピアノインストの試行錯誤をしていたのかもしれない。いずれにせよ、このピアノインストへの挑戦によって、彼は別の次元のアーティストに羽ばたいたのは間違いない。

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いやもちろん、この後も彼は様々なコラボレーションのもと、ダンス/ポップ系のトラックを数多くリリースしている。それらはすべて素晴らしいものだ。ただ単独名義で出された作品の多くは、ピアノインストを基調とした爽やかで青く澄みきったサウンドで、これまでの作品とは異なる次元の普遍的な美しさを持ったものだ。

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Bandcamp上では自らeasy listeningというタグを貼っている。確かに耳馴染みの良いインストゥルメンタルであることは間違いない。だが、単に聞き流して楽しむ以上のエモーショナルなサウンドが伝わってくる。楽曲のタイトルやアートワークからは、彼が一貫して「青春」をテーマにしていることは間違いない。

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一見、単なるセンチメンタルにも思えた。ネット上にあふれる日本のアニメへの憧憬。そういう部分はもちろんある。何しろ彼について知っているのは、ゲームやアニメが好きな韓国のトラックメーカー、ただそれだけだったのだ。

2022年の10月。Milkoiは兵役義務のため、活動を一時停止することになる。韓国のアーティストであれば、それは珍しいことではないだろう。とはいえ、今までネット上で追いかけていたアーティストがこのような形で活動停止になるのは、初めての体験でショックは隠せなかった。そして、彼が描いてきた青春というテーマが切実なものであったことを思い知ることになる。そして、彼の音楽の繊細さと無垢さがどこから生まれていたのかがなんとなく理解できる。

インターネットで音源を追いかける行為の中に突如現れる現実の楔。それは残酷でいながらも、音楽への理解を助ける縁であることは間違いない。この音楽を届けている背後には、当たり前だが人間がいたんだ。

ファンとしてはありがたいことに、2024年の4月までの兵役期間中、彼は録り溜めた音源を予約公開している。複雑な気持ちではあるが、彼が復帰後に何を作るかはこれまで以上に楽しみだ。

 

 

 

韓国期待のアーティストEXN(個人的に)

最近、自分の音楽視聴の3割くらいがK-POPになってしまった(とはいっても、メジャーなアイドルとかじゃなくて、R&Bよりのラップが多い)。K-POPの洗練され具合と、その過剰な装飾、イメージやMVは本当にすごい。とても楽しいし、掘れば掘るほど面白いものが出てくる。その中でも最近見つけたEXNという女性アーティストはとてもかっこいい。ラッパーでありシンガーであり、楽曲制作も、なんとアニメーションまで手掛ける多彩っぷり。サウンド面では様々なジャンルを横断しつつ、実験的でもありつつ、極めてポップ。特にその低いピッチの独特のラップ、オートチューンや声の加工は一度聞いたら忘れられないほどアイコニックだ。

最初に聞いた曲「EXN'S ANSWER」は今年のナンバーワンになりそうだ。

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フューチャーベース的なハーフタイムビートとキラキラした日本人好みのコード展開、そしてフックでの気持ちの良い4つ打ち、そこから転調したアウトロと、短い中に素晴らしいアイデアが詰まっている。そしてなんとも奇妙かつポップな低いピッチのフロウ。

彼女はこの楽曲をライブでも完璧にパフォーマンスしている。

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脇道にそれるが韓国のバドワイザーはなんか若者向けプロモーションをかなりやっているようで、このBUDXBEATSっていう企画はかなり面白い。

一方こっちの「Scared Straight」ではポップな曲調に自作(!?)のアニメーションを披露している。

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中割はそんなにないが、まるで湯浅政明のようなドラッギーでポップなアニメーションはビデオ作品としての魅力も十分だし、曲のテーマも韓国語がわからなくても伝わってくる。

 

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今日出たばかりの「REVERSE」はバンドサウンドを意識した16ビートのポップソングだ。MVもかなり気合が入っている。

所属レーベルのUnusual Soundも含めて、まだスタートしたばっかりのようであるため、ぜんぜん再生数も少ないけど、すでに天才なんじゃないかと思っている。彼女の経歴はまだまだわからないが、2010年代のころからSoundcloudで活躍していたようで、ある程度、グローバルにファンを築いている様子。

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Unusual Soundの規模も謎だけど、今までのプロダクションをみるかぎり、本気で売り出す気はあるようだ。ぜひとも日本でも人気になってほしい。クールな見た目もとってもかわいくてかっこいい。

 

プロデューサーとディレクターについて

この違いは経験論から知っている人は多いとは思うが、特に日本では誤解しやすい文脈があるので、わざわざ説明する価値はある。おおよそクリエイティブな仕事に関わっている人(広い意味ではすべてのビジネスはクリエイティブだ)は意識したほうが良いロールだと思われる。

結論から書くと、プロデューサーとはあるプロジェクトのビジネス面での責任者であり、ディレクターとはクリエイティブ面での責任者である。

これ自体は非常にシンプルな話であるが、そもそもプロジェクトのビジネス面とクリエイティブ面を明確に分離するのは難しいため、いまいちわからない人も多いだろう。例えば、キャスティングは映画においてビジネスとクリエイティブ両方に関わるが、予算的制約とマーケティング的な意味合いが強いため、最終的にはプロデューサーの権限が強くでる。

このような根本的な議論とは別に、プロデューサーとディレクターの違いをわかりにくくするいくつかの文脈がある。

そしてどちらかといえば、プロデューサーのほうが誤解を招きやすい存在だ。ディレクターに関しては「監督」という日本語があり、主に映画監督からの援用として理解しやすいと思う。つまり何かの制作を取り仕切る人である。対して日本人の「プロデューサ」に対するイメージは様々だ。それはこの言葉が使用される文脈で実際に異なるからだ。

まず音楽産業における「プロデューサー」が存在する。音楽業界における「プロデューサー」とは、ある意味テクニカルタームであり、通常のプロデューサーとは異なる。それは楽曲を制作(プロデュース)する人という意味であって、他のジャンルではおおよそクリエイターやディレクターにあたるのだ。いわば音楽プロデューサー=映画監督なわけだ。なんで、こうなっているのかはよくわからない。でも実際に英語圏での定義(ここではグラミー賞の定義)などを見れば、そうなっている。

The person who has overall creative and technical control of the entire recording project, and the individual recording sessions that are part of that project. He or she is present in the recording studio or at the location recording and works directly with the artist and engineer. The producer makes creative and aesthetic decisions that realize both the artist's and label's goals in the creation of musical content. Other duties include, but are not limited to; keeping budgets and schedules, adhering to deadlines, hiring musicians, singers, studios and engineers, overseeing other staffing needs and editing (Classical projects).

日本人的にはプロデューサーとして思いつく人物は小室哲哉つんく秋元康とかだと思う。実際に彼らは音楽作曲したり、作詞をしたりしており、その程度の差はあれ、クリエイティブな決定や判断を下している。でも彼らは、映画業界のようなプロデューサーではなく、どちらかといえば、ディレクターである。もう割り切って言えば、音楽プロデューサー=映画監督といって良い。

(では、音楽における映画プロデューサー的な役回りは誰なんだという議論がありうる。これまた厄介なことに音楽にはレコード会社に所属するディレクターというのが存在して、彼らが予算を管轄しているため、映画でいうプロデューサーなのだ。)

次にアイドルゲームなどで登場するプロデューサー、通称Pというやつだ。この言葉は90年代以降の音楽プロデューサーブーム(つまりは小室哲哉つんく)によって形成され、「アイドルマスター」などのゲームで定着したと思われる。実際にゲームをやってみれば分かる通り、彼らは「音楽プロデューサー」ではない。つまり、作曲や作詞、スタジオミュージシャンアサインといったクリエイティブな判断や制作をしていないようなのだ。じゃあ、アイマスのPってなんだと言えば、ほとんど芸能マネージャーのようなことをしている。アイドルをスカウトして、育てて、管理しているのだから。

ここからさらにややこしくなるのは、このアイドルゲームのPと似た、ボカロPもまた通常のプロデューサーではないということだ。ボカロPの場合は実際に作曲・作詞を含めたクリエイティブな制作を行っているため、音楽プロデューサーであり、映画ではディレクターにあたるロールである。

これらの言葉の文脈によって、日本語の「プロデューサー」という語は非常にわかりづらくなっている。本来的な意味はクリエイティブなプロジェクトのビジネス面を担当するロールであるが、上にみたとおり、音楽では実制作にかかわり、アイドルゲームではマネージャーのような仕事をそう呼ぶ場合がある。でもそれらはどちらかといえば、特定の文脈における話であって、本来のプロデューサーは繰り返しになるが「クリエイティブなプロジェクトのビジネス面を担当するロール」である。

 

 

音楽の楽しみ方とは

今日はヘッドフォンを忘れて死にそうになった。これは完全に中毒。なんか耳が音楽でふさがってないと、損した気分というか、落ち着かなくなるのだ。

それはそうと、音楽の楽しみ方について。(すでに楽しみというより、無いのが不安な人が何を言っているのかというのは置いといて。)

なんでこんなことを書こうと思ったのかというと、意外にも(意外でもないのかもしれないけど)「音楽の楽しみ方がわからない」って言う人が多いから。実際には謙遜して「音楽がわからない」っていうことが多いけど、それに対して自分が何か音楽がわかっているのかというと、それは怪しいので実際には「楽しみ方がわからない」という意味で解釈している。

いやもちろん、私がわからないっていうのも謙遜しすぎである。そりゃ知識としては一般的な人よりも圧倒的に知っている(なにせ大学院で研究していたのだから)。だけど、おそらくそういうことはじゃないんだと思う。「音楽がわからない」っていう人にロックの歴史を説明したり、教科書的な本を用意したり(例えば、大和田さんの『アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』)すれば良いわけじゃないのはわかる。もっと感覚的に音楽をどう楽しんだらいいのかわからない。そういうことだと思っている。

翻ってそういう人たちがまったく「音楽を楽しんでない」とも思えない。好きなゲーム音楽を作業中に聞いていたり、映画を見て「あの曲が良かった」と言ったり、カラオケで歌ったり、アニソンを楽しんだり、音ゲーをしたり、しているのだ。だからこういう場合、何かしら「音楽だけを純粋に楽しむのが難しい」と言っているように思えるのだ。

では、私は音楽だけを純粋に楽しんでいると言えるのだろうか。まあ言える部分も確かにある。楽曲をそれが作られた時代から切り離し、音階や和音、スケール、リズム、サウンドのテクスチャを楽しんでいないわけでもない。しかしながら、それらを具体的に記述するとなると、とたんに「ブルーズのプログレッションとシャッフルしたリズムをパンクというロック以降の音楽に取り入れつつ、ビートはヒップホップのような黒人音楽の影響があって良いよね」とか、「琉球音階をスカのビートでならすことでエスニックなサウンドになって気分がいいね」とか、「これはフィル・スペクターサウンドを取り入れることで、60年代のウォール・オブ・サウンドを再現していて荘厳だね」とか、ほぼ確実に文脈的、歴史的な要素に言及せざるを得ないのである。純粋な音楽の記述?五線譜のこと?いやそれだって西洋音楽の文脈ありきだよね(というのが、私が大学院で学んだことの一部である)。

そう考えた場合、「音楽だけを純粋に楽しむのが難しい」というのはある種当たり前のことである。というか、そういう楽しみ方はないわけではないが、かなりマイナーなものな気がする。ぶっちゃけ、歴史や時代、民族性、ポップカルチャー、政治、そういったものと無縁に音楽を楽しむってのは、タイカレーをただのスパイスや香草のかたまりとみるくらい変わった鑑賞の仕方である気がする。

つまり、音楽が趣味と堂々と言える自分も、決して「音楽だけを純粋に楽し」んでいるわけではない。基本的には人間の文化の一部として楽しんでいる。それはもちろん、ロックやヒップホップっていうグローバルなカルチャーな場合もあるし、アニソンやボカロ、ネットレーベルみたいな極めて小さくニッチなシーンかもしれない。「音楽が趣味」と胸を張って言える人も、そういうカルチャーやシーン込みで楽しんでいる人が大多数である。

ということは、好きなゲーム音楽を作業中に聞いていたり、映画を見て「あの曲が良かった」と言ったり、カラオケで歌ったり、アニソンを楽しんだり、音ゲーをしたりしつつも、「音楽がわからない」という人と私のような音楽好きとは本質的な違いがないのであろうか? これには本質的にはないが、違いはあると答えたい。

楽しみという意味ではどちらも等価であるように思える。ただ、音楽が趣味という人は、おおよそ大文字というかメインストリームの音楽に対する文脈的な知識があると思われる。ようするに大文字のポピュラー音楽の歴史や文化、その形式に一定の知識を持っているということだ。

これがどういった違いを生むのか。それはコミュニケーションにおいて違いを生むと思う。ゲーム音楽しか聞いていない人にとって、植松伸夫サウンドプログレらしさはなかなかわからないと思うし、並木学が思いっきりデトロイト・テクノの影響を受けていることは気づきようもないと思う。その繋がりを認識することは、音楽を楽しむ本質には影響を与えないかもしれないが、似たような音楽やサウンドを探したり、他人と共有したりするときには大きな差を生む。プログレという概念やジャンルを知らない人が、植松伸夫っぽい音楽を探すのはやや難しいだろうし、『バトルガレッガ』のような音楽を探すのも難しいだろう。

あれ? そうすると、「音楽の楽しみ方がわからない」という人には、やっぱり(大文字の)ポピュラー音楽の知識を与えるべきなのか? 確かにそうかもしれない。自分の好きな音楽、それがゲーム音楽でも映画で聞いた音楽でもアニソンでも何かあって、似たようなものを探したり、他人とその良さを共有するためには、知識はあったほうがいいだろう。ただ別にそれは楽しみを増やすとも言い切れない。いや、楽しみは増えるっちゃ増える。でもそれは「純粋な音楽の楽しみ」というわけじゃなくて、我々人間の雑多な文化を理解する「不純な楽しみ」であって、人とコミュニケーションする楽しみだと思う。それも実際に仲良くするとかそういう話ではなく、人間という文化や文明につながるという広い意味でのコミュニケーションの楽しみだ。

非常に込み入った話だが、私が先の問いについて答えるとしたら、これくらいの分量は必要である。音楽を楽しむというのは、なかなか説明が難しいものである。

同人STG名曲コンピレーションを作るならば・・・

まったく脈絡ないけど、個人的にアガるネタだわ。ちなみに順番は適当。年代順とか考えずに思いつくまま。。

1. 『REVOLTER』INTRO-TITLE

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プレイしたこともないけど、やっぱ最初にこれを持ってきたいよね。なんていったって崎元仁のデビュー作なわけだから。崎元さんはめっきりSTGの曲を作る機会がなくなっちゃったけど(当たり前w)、個人的には彼のオーケストレーションSTGこそ映えるのだ!

2. 『Judgement Silversword』BGM 02 

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これもM-KAI伝説的には必要なチョイス。ちょっとループとして短すぎるけど、ここから『エスカトス』につながることを考えれば、やはり無視はできない。

3. 『東方紅魔郷』上海紅茶館

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東方さすがにいらんやろーっと思いつつ、こういう歴史で聞くとZUNのどこが面白いのかよく分かると思う。それが目立つように「上海紅茶館」をピックアップしたが、やはりSTGの楽曲としては異質なくらいメロがはっきりしているが、展開はかなり明暗コロコロ変わる。いや、やはり東方の音楽って面白い。

4. 『SUGURI』Icarus

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もはやこれは伝説級の曲ではないだろうか。DEKUさんはいつの間にか(というと失礼)人気ゲーム音楽作曲家になったのだが、この曲は音源のチープさが気にならないほど魂がこもっている。イントロの印象的なシンセのフレーズから、全体を通したトランス感。同人STGの歴史にとどまらない名曲だ。

5. 『Gundemonium Recollection』Tuxedo Knight

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これもやっぱ外せない。ムラサメ伝説。PSも含めていろんなバージョンもあるけど、個人的にも時代的にもRecollectionから1曲かな。やはり音源的には時代を感じるけど、やたらとツーバスみたいなキックが入っていたりしつつも、ムラサメゲーらしい親しみやすいメロや歌謡曲感があって良い。

6. 『Hellsinker.』 Seg. 6 Boss

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まあこれがやりたかったんですよね。『らじおぞんで』含めてとんのり先生の楽曲をどれいれるべきかかなり迷うけど、やはり重要なのはプログレッシブトランスが歪みまくったうえでゲーム音楽になっているところ。

7. 『RefRain -prism memories』G01-AN {central keeper[Celess]}

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RebRankも本当にはずせない。そしてこの曲はガチなトランスとしてまじでかっこいい。Central 4とかも素晴らしいですけど。ゲーム内ではすぐにボス撃破してしまうが、展開が本当に多彩。

8. 『REVOLVER360 RE:ACTOR』 Re-Cycle

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今見ても斬新なSTGだが、音楽はミニマルなテクノと思いきや、ウワモノの展開はけっこう複雑だぞ。くろろさん何しているかな……。こんなゲームをほぼ1人で作るとか、どうかしてますよ。BPMが安定しながらも展開がいろいろあるから、ロングミックスでなにかと混ぜるといい感じになりそう。

9. 『∀kashicverse -- Malicious Wake』Stage 2 boss

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Hellsinker.』フォロワーながらも、音楽的にはハードコアテクノやガバ方面に振り切っている。まあエンドレスシラフはSTGゲームとともに音ゲー愛好家であったことを考えると、それもわかる。しかしながら、後半の無茶な展開(笑)。ミキシングとマスタリングがやや弱いので、何かの形で再録してほしいところはある。

10. 『超連射68k』Planet the E.A.R.T.H (STAGE 1)

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これで最後を閉めよう。なんといってもファミベのよっしんである。未だにこのチップチューン的なレトロを感じさせつつ、「えっそんな音も、こんな音も出せるの!」っていう感じはすごい。ジャンル的にも謎のカリビアンテイストがあったり、本当に面白い。

韓国ヒップホップ/ラップMVの楽しみ

これ。以前から聞いていた韓国のラッパーSik-Kの新作MV。

Twitterでつぶやいたけど、いまいち反応が薄かったからもう少し書こう

Sik-KはH1GHRっていう韓国(とシアトル)ヒップホップレーベル/クランのラッパー。もともとアイドルグループ「2PM」のリーダーのJay Parkがテレビのオーデション番組から築いたレーベルだから、韓国ヒップホップではメインストリートよりだけど、かなりグローバルに活動してて、楽曲のセンスもいい。

特にプロデューサーユニットのGroovyRoomはアイドル的な天才コンポーザーとしても人気で、たしかに下の「iffy」なんかのトラックはポップかつキュートで、トラップの影響もありながらオーセンティックR&B調の素晴らしいセンスを感じる。

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https://www.youtube.com/watch?v=Q8AK_wfGhkg

まあ自分も韓国のヒップホップは最近聞き出しただけで、あまり詳しくはない。この英語のWikiなんかで情報を調べるのは結構楽しいが、今回はMVの話だ。

韓国のメインストリートのポップミュージックのMVは基本的にすごく金がかかっているんだけど、だいたいカラフルでゴテゴテした雰囲気で、なんどもアーティストがお色直しして、無駄にゴテゴテした部屋を映す。このあたりの経緯はおそらくMVにおけるプロダクトプレイスメントの影響などありそうだけど、理由はわからない。(逆に日本のSMEなんかは、やたらとSonyのヘッドホンをMVで推している。)

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で、今回のSik-Kの「RSVP」なんだけど、サムネからしGTAのパロディ(っていうかまんま書いているのにタイトル載せているだけw)なんだけど、下の文字なんかは8bitなアーケードゲームだったりする。

実際にMVの内容を見てみると、GTAに限らず、くにおくん風レトロアーケードゲームマリオカート風謎実写レース、Windows2000っぽいデスクトップにインスタやメッセンジャアプリがのっていたり、デジタル世代のアイコンがごった煮となって出てくる。この雰囲気は今の韓国の若者が得てきたカルチャーを感じさせるものであるが、さらに注目すべきは1分50秒あたりで、女の子の部屋にダイブして突っ込む場面がゲーミングPCのよくある内部構造のCGビデオみたいなところ。

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こういう感じのやつ。まあここまでゴテゴテしてないけど、やっぱ韓国はPCゲームなんだなって思う。

まーそうじゃないとしても、インスタやメッセンジャアプリやスマホはともかく、Windowsのデスクトップ画面やIllustratorのアプリみたいなもんは絶対に日本のMVには出てこないな。このあたりは日本と韓国の若者のデジタルリテラシーとかの差を痛感するわ。

そういう文化的な差を無視しても、面白いMVだなと思った。