2024/04/23

痛々しく3本足で跛行するホンドタヌキ♂がスギ倒木横の溜め糞場で排便【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月上旬〜中旬 

スギ防風林で立木の根元と倒木の間に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場phを自動センサーカメラで監視しています。 
右後脚を怪我して跛行する♂個体の登場シーンをまとめてみました。 


シーン0:8/4・午後12:07・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
真夏の林床はシダ植物があちこちに繁茂しています。 
カメラの設置アングルをもっと下に向けて、肝心の溜め糞場phを画面の中央に収めるるべきでしたね。 
ちなみに、この倒木はヒトが間伐したのではなく、低い位置で幹がバキッと折れたまま放置されていました。 


シーン1:8/6・午前3:30(@0:03〜) 
深夜未明に跛行タヌキが右からやって来ました。 
足に障害があるのにスギ倒木を乗り越えてきたとは思えませんから(※)、おそらく倒木の下の隙間をくぐって来たのではないかと思います。 
※この推測は後にくつがえされました。 

痛々しく跛行しながら溜め糞場phに辿り着くと、南南西を向いて排便しました。 
そのまま手前に立ち去りました。 


シーン2:8/8・午後21:23(@0:53〜) 
2日後の晩にも同一個体が溜め糞場phにやって来て、スギ立木の下に左を向いて佇んでいました。 
用を足す前に体の向きを変えると、股間にぶら下がっている睾丸が目立ちます。 
信楽焼のタヌキの置物は金玉がデフォルメされてますけど、実物も確かに大きいようです。
たんたんタヌキの金玉は風もないのにブーラブラ♪ 
南を向いて排便すると、そのまま手前に立ち去りました。 



シーン3:8/8・午後23:22(@1:53〜) 
約2時間後の深夜に、新鮮な大便が追加されたばかりの溜め糞場phをよく見ると、多数の糞虫が蠢いていました。 
糞便臭で誘引された黒い糞虫(種名不詳)がスギ林床を歩き、溜め糞に向かっています。 
5倍速の早回し映像でご覧ください。 
ところで、スギの根本で幹を下る虫の正体は何でしょうか? 

今回なぜトレイルカメラが起動したのか不明です。 
変温動物の昆虫がいくら活発に動き回っても、トレイルカメラのセンサーは反応しないはずです。 


シーン4:8/10・午後20:36・気温(@2:05〜) 
トレイルカメラの起動が遅れがちですけど、画面の奥からやって来たのかな?  
溜め糞場phで匂いを嗅ぎ回るだけで、今回は排便しなかったようです。 
方向転換した際に、股間に大きな睾丸を認めました。 

今回は珍しく奥に立ち去ると、大きなシダの葉に隠れてすぐに姿が見えなくなりました。 
画面の上端でスギの倒木を苦労して飛び越え、右に向かったようです。 
よく見えなかったのが残念です。
3本足で跛行しながらもなんとか倒木を飛び越えられるとは驚きました。 


シーン5:8/13・午後19:18(@2:40〜)
3日後の晩は小雨がぱらぱらと降っていました。 
跛行しながら右から来たタヌキがスギの倒木を乗り越えて、溜め糞場phへ到着しました。 
3本足でも倒木を飛び越えられることが、これで確実になりました。 
排便したかどうか不明ですが、身震いしてから手前に立ち去りました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
この個体は右の後足を地面に付けないように上げて歩くので、足を引きずるのではなく3本足でヒョコヒョコと跛行します。 
罠にかかったり交通事故に遭った可能性もありますけど、夜の獣道でノイバラの棘を踏んでしまい肉球に刺さって化膿しているのではないか?と私は推測しています。 

あまりにも分かりやすい特徴なので、溜め糞場phに通って来るタヌキの中でこの個体だけ確実に識別することが可能です。 
素人目には若い個体のような気がするのですけど、夏毛で痩せて見えるだけかもしれません。 
いつ見ても尻尾が力なく垂れているのは、怪我のせいで自信を失っているのかな? (負け犬の「垂れ尾」状態) 
以前撮った排尿姿勢から、♂であることも判明しています。 


2つの撮影地点は数百m離れているのですが、この個体は跛行しながらも他の健常個体と遜色なく広い行動圏を活動できているようです。 
タヌキは獲物を狩る肉食獣ではなく雑食性ですから、足が多少不自由でもなんとか生きていけるようです。 
ニホンオオカミが絶滅して野犬も駆除された現代の日本では、逃げ足の遅いタヌキを捕食する天敵も居ません。 
足の裏に棘が刺さっただけの負傷ならいずれ回復しそうですけど、もし障害が残れば、縄張りや異性♀を巡って健常個体♂と闘争になったときには不利になりそうです。 


つづく→



平地の二次林に潜む謎の猛禽【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年8月上旬 

シーン1:8/4・午後14:00頃・晴れ(@0:00〜) 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後も旧営巣地(セット)の監視を続けています。 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
古いトレイルカメラの変な癖で、これ以降はなぜかフルカラーで録画してくれなくなります。 


シーン2:8/10・午後16:00頃・晴れ(@0:03〜) 
平地の二次林でミズキの根元近くの横枝(太い蔓?)に止まった猛禽の後ろ姿が写っていました。(赤丸に注目) 
せっかく貴重な映像が撮れたのに、フルカラーで録画できなかったのが残念です。 
止まり木でキョロキョロと周囲を見渡しています。 

林内で猛禽がこんな低い位置に止まっているということは、カラスの群れにモビング(擬攻撃)されて追われ、逃げてきた猛禽が身を潜めている(隠れている)のではないか?と推測しました。 
枝葉が生い茂るミズキの木の下に隠れれば、上空から姿が見えないはずです。 

実は9日前にも、ほぼ同じ止まり木に謎の猛禽が居ました。 
同一種(同一個体?)の猛禽がお気に入りの止まり木で獲物を待ち伏せしているのですかね? 
まさか旧営巣地にときどき戻ってくるアナグマの幼獣を狙っていたりして…? 
アナグマの巣穴付近の林床で夜な夜な活動していた野ネズミが最近になってトレイルカメラにあまり写らなくなったのは、猛禽(夜行性のフクロウも含む)に狩られて激減したからかもしれない、と私は考えています。 

さて、今回登場した猛禽の正体は何でしょう? 
尾羽に白黒の横縞模様があり、後頭部が白いです。 
残念ながら、カメラに正面を向いてくれませんでした。 
また、止まり木から羽ばたいて飛び去るシーンが撮れてないのも残念です。 
オオタカ? ハイタカ? 
クマタカにしては冠羽がありませんが、冠羽を寝かせているだけかもしれません。 
そもそもクマタカがこんな平地に居るとは思えません。
それとも、台風7号が接近した影響で迷鳥が現れたのでしょうか? 
ちなみに、隣接する農地(田畑)ではノスリButeo japonicus)の姿をよく見かけます。
しかしノスリの後ろ姿とは明らかに違います。  
映像から謎の猛禽の正体を見分けられる達人がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい。 


※ 動画の前半部は編集時に自動色調補正を施しています。 
後半のピンクがかったリプレイ映像は(@1:06〜)、自動色調補正を施す前の素材で1.5倍に拡大したものです。 
こっちの方がむしろ猛禽の特徴を掴みやすいかもしれません。 
明るい昼間に動画を撮ると、このようにピンクのフィルターが勝手にかかってしまいます。 
酷いときにはピンク色が点滅して見苦しいので、私はいつも自動色調補正でモノクロに加工しています。

次にトレイルカメラが起動した時には(約6分後)、猛禽の姿はありませんでした。 
飛び去った直後かもしれませんが、止まり木の横枝(太い蔓?)は揺れていませんでした。 


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2024/04/22

旧営巣地の巣穴に独り逃げ込んで周囲を警戒・籠城するニホンアナグマの幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月上旬・午後19:25・気温26℃ 

夜の旧営巣地に単独で戻ってきたニホンアナグマMeles anakuma)の幼獣が辺りを警戒しながら巣穴Lの奥に潜り込みました。 
しばらくすると、巣口Lから顔をひょっこり外に出しました。 
ところが、すぐにまた奥に引っ込みました。 
顔だけ何度も巣口Lから出し入れして、周囲の様子を伺っています。 
最後の最後にも目だけ巣口Lに現れました。 


【考察】 
この幼獣個体は、外敵の接近をひどく恐れていると言うよりも、兄弟姉妹と隠れんぼをして遊んでいるのではないか?という気がします。 
鬼役の追手が来るのを巣口Lで待ち構えているのではないでしょうか? 
あるいは例によって、独り遊びが好きな幼獣個体なのかもしれません。 
架空の敵と追いかけっこや隠れんぼをしているのかな? 
この後につながりのある出来事が何も撮れておらず、真相は藪の中です。 
問題は、幼獣4頭の個体識別が私にはできないということです。


つづく→

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