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雑言

PCのソフトウェアトラブルメモ

カスペルスキーのウィルス定義ファイルが更新できないトラブルが発生した。
調べていたら偶然にも解決方法を見つけたのでメモ。



原因はMactypeとの相性だそうで、Mactypeの設定ファイルをいじれば解決可能。

C:\Program Files (x86)\MacType\ini
iniファイルを他の場所にコピペしてテキストエディタで開き、以下の文字を加える。

UnloadDll
avp.exe

exclude
avp.exe

その後、iniファイルを元の場所にコピペして上書きすればOK



これ最初に気付いた人、セーフモードから一つ一つ検証したのかねえ。



次に、RAMDISKユーティリティーはログファイルを10GBくらい吐き出すため、それを止める変更を加えなければなりません。しかし、本家が修正版を配布していたようで、今回インストールしたRAMDISKユーティリティーは修正する必要がありませんでした。



ついでに、firefoxのアドオンを同期してくれるアドオンsiphonでも宣伝しておきます。



とりあえず一安心といったところか。
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雑言

無慈悲な5000時間問題

2011年の夏に新しいノートPCを購入して、颯爽とSSDに換装してから20ヶ月が経過しました。


4月の上旬からPCの動きがおかしくなり、ついに動かなくなったのでOSのクリーンインストールを行いました。しかし、OSを入れ直しても問題は解決されず、あれやこれやと原因を探っていると、次の記事にぶつかりました。



Crucial m4 SSD を5000時間使用すると動かなくなる件(解決編)


自分の身に起こっている現象は、まさにこれじゃねーか・・・・


SSDを購入したのが2011夏、5000時間問題が表に出たのが2012冬、つまり私は今頃5000時間の壁にぶつかり四苦八苦したということです。この製品のユーザがどれほどか知りませんが、これからも定期的に被害者が出るのかなあと感じています。


5000時間を越えると、SSDが滅多に認識されないのでファームのアップデートも困難になります。従って5000時間を越える前にファームをアプデすることをお薦めしたいです。アプデのisoを焼いたUSBを挿して何回も再起動を繰り返すのは不毛極まりないので。


ファームウェアの更新に対するアンテナを張って未然に防がなきゃいけませんね、という教訓と同時に、そんな情報にまでアンテナ張ってられないよ・・・・、という思いで一杯です。


マザーボードが壊れたわけでは無いのが唯一の救いだと認識しております。

テーマ : PCパーツ
ジャンル : コンピュータ

有機化学

低分子有機化合物の構造決定が超絶進化した件

噂には聞いていたが、あの研究がついにNatureにPublishされました。


X-ray analysis on the nanogram to microgram scale using porous complexes
Yasuhide Inokuma, Shota Yoshioka, Junko Ariyoshi, Tatsuhiko Arai, Yuki Hitora, Kentaro Takada, Shigeki Matsunaga, Kari Rissanen & Makoto Fujita



内容があまりにもすごいので至る所で話題ですね。

化学者のつぶやき
ナノグラムの油状試料もなんのその!結晶に封じて分子構造を一発解析!


有機化学美術館・分館
結晶しない分子のX線結晶解析




有機化合物の構造決定は、一般的にNMRとマススペクトルを駆使して構造を決定するか、単結晶が得られれば(←ここ大事)X線結晶構造解析でスパッと決めてしまうことが多いです。


前者の欠点は、不斉点の立体化学を決定するのが困難な場合がある。後者の欠点は単結晶が得られなければどうしようもない。などが挙げられます。現在はこれらを組み合わせてなんとか構造を決めている段階。


しかし今回はMOFの中に有機分子を取り込んでX線を取るという一般的な手法を開発したという内容。構造決定に必要な基質の量もナノグラムオーダーでイケるという超絶優れもの。更に単結晶が得られない油状の基質にも使えるという!!論文を読みなが脳汁溢れ出て他のこと考えられないレベルに興奮してますし、論文片手にこの文章を書きながらビールが捗ることこの上無い。


MOFの中に分子を取り込んで配列させるという研究は京都大学、北川研の例が有名かと思います。それを天然物に敷衍し、かなり一般性が高そうな方法なのではないかと胸の高鳴りが止まりません。



冒頭で挙げた論文中で筆者らは、miyakosyn Aのメチル基の立体化学を決定したと報告しています。直鎖の分子で近傍に不斉点も無い基質は改良Mosher法を使っても立体化学の決定は無理ゲーだというのは有名なお話ですね。しかし、彼らは5マイクログラムのミヤコシンAを用いてX線結晶構造解析により絶対立体配置を決定したというデモンストレーションを行いました。すごい、本当にすごい。



いやいや、そういう基質には大類赤坂エステルで解決できるだろ!!!!とか思っちゃうけど、さすがに5マイクログラムで決定するのは無理があるよなあ、この方法は発想が好きなんだけど駆逐されちゃうのかなあ・・・・。



さて、こうなると、天然物の単離屋さんや構造決定のための合成が意味を持たなくなるのでは?という心配があります。おそらく、そういう前年代的な仕事は駆逐されるんだろうなあ感は否めません。天然物界隈の人としては寂しい限りです。



最終目標はMOF中にタンパク質を取り込んで一般的な構造決定を行う方向に向かうのかと思われます。そうなると創薬関係的には面白いことになりかねないですね。個人的には、単離構造決定が困難な二次代謝産物の構造決定が当たり前になって、面白い構造の分子が出てきてくれることを願うばかりです。



天然物界隈にとってのアンチテーゼ的な研究だけど、これは本当に面白いのは事実だと思います。こうやって科学は進歩していくのか、というのをひしひしと感じています。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

就職活動

博士課程学生就職活動記録 part3

就職活動記録も第三弾になりました。


1月中旬からスタートし、3月前半にエントリーシートを一通り出し終えました。現在は運良く面接選考が進んでいる企業があり、一方で4月から面接が始まる企業のESの結果を待っている状態です。


確認したところ、27社にESを出しました。10社程度にESを出すと、文章のストックが増えるので文字数に沿って内容を調製する作業ゲーになり後半は楽でした。


説明会は時間と労力が勿体ないので極力受けないようにしました。説明会に進まないとES出せない選考が受けられない企業は厄介です、そういう企業はちゃんと出席します。



また、説明会では今年から流行始めた「キチョハナカンシャ」(アレ待チろまんより引用)も聞けたので大満足です。個人的に言わせてもらえば、学生の研究活動に従事する時間を削っているのだから、感謝されるのは私達大学院生の方だと思っており私は基本的に感謝しませんでした。



とある医薬メーカーの説明会では、ほとんどの人が所属を名乗らない中で「本日は貴重なお話ありがとうございました、東北大学の○○です(キリッ」が二人いたのは面白かったです。また、とある化学メーカーでは、ネクタイもまともに締められない学生がキメ顔で質問をしており、それも突っ込みどころが多いと感じました。少なくとも、私はネクタイをまともに締められない人と一緒に仕事をしたいとは思えません。



面接に関して言うと、私は初対面の人事や技術面接の研究員が相手でも緊張をしないので得をしているように感じました。必ず言われているのが「コミュニケーション能力高そうだね」「君は緊張してなさそうだね」の二つ。相手が人事や技術の人でも、対等に話をするようにしています。その方が話をしていて楽しいです。会話を楽しむ時間だと思えば気が楽です。



webテスト等については暇があったら一冊やっておけってくらいかと。東レ、帝人、宇部興産、第一三共は特に難しいと感じました。また、第一三共と富士フイルムに関しては有機化学の専門試験があるので、空き時間にウォーレンをパラパラめくりノスタルジックな気分に浸っています。



自分は何がしたいのか、考えることは色々ありましたが、面接が進んでいる企業から内々定がいただけたら終わりにして実験に集中したいですね。

テーマ : 就職活動
ジャンル : 就職・お仕事

ゼミ問題

頭の体操

ラボの勉強会で最近私が出題した問題をうpしてみる。
有機化学を学んでいる読者がどれほどかわかりませんが、納得する答えを出して各自で問題の引用を参照してください(答えを用意しない投げやり感)


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それでは一問目。
カンファー由来の不斉補助基を有する基質を利用したDiels-Alder反応により構築したキラルな1から3工程で2に導き、4工程でCyanthiwigin Uの合成を行っています。

この天然物名前言いにくいんだけど。

一問目


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二問目、割と簡単に合成できそうな3と4からわずか4工程で合成を完了しています。
Transtagonolideはメチルエステルの部分がCH3になっているだけなので同じストラテジーで合成できます。


二問目



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三問目、8工程の合成ですが怯まず考えればなんとかなるかと。


対称なジアゾケトンを上手いこと使っている感。
光学活性なロジウム二核錯体を使えば不斉化できるんじゃね?感ある。



三問目


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更新するネタが無いのでは?という勘ぐりは禁則事項です。
どうでもいいけどJohn L. WoodはBrian M. Stoltzの師匠です。
ジョンウッドの弟子ではSarah E. Reisman(←クリックでラボのページ)なんかも面白いので注目すべきかと。