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※このページでは、作家・小説家・評論家の松山巖[まつやまいわお]さんについての情報を集めたり、個人的メモをとったりしています。

  • 名前が略字の「松山巌」で表記される場合もあります.図書館で検索する時など,略字でないと出てこない場合があります.



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こちらのイベントより(左:松山さん,右:森まゆみさん)
画像からは他の写真にリンクしています

目次


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最近の仕事

『続・現代建築用語録 復刻版』

  • 宮脇檀・松山巖・井出建による。「建築・都市とは私にとって何か?さまざまな概念用語をかみ砕き、再定義しようという試みが、われわれの時代の行方を照らし出す。1970年代という大きな転換期に生まれた本が、いまここに再登場。」 →amazon [2011-08-28]

句集『娑婆娑婆』で挿画を担当

  • 佐山哲郎による句集『娑婆娑婆』で松山さんが挿画を担当している。松山さんもなじみある西田書店からの刊行で、装丁が間村俊一、表紙写真は鬼海弘雄。「跋」には小沢信男。 →amazon [2011-08-28]

『建築はほほえむ 改訂版』

  • 「装丁一新、文章、絵共に加筆いたしましての改訂版」だそう。→amazon [2011-07-13]
    • って、これ2010年の刊行でした。今まで見かけた覚えがない・・・

鬼海弘雄×松山巌 トーク&スライドショー

  • 2011年1月初旬発売予定の鬼海弘雄『アナトリア』。関連イベントに松山さんが登場する。こちら

山本理顕論

  • INAX REPORT の山本理顕特集に寄稿。ネットで読めます

白井晟一『無窓』の解説を執筆

  • 建築家白井晟一のエッセイ集『無窓』が新装復刊。松山さんが解説を寄せている。

「須賀敦子の方へ」

土門拳賞選考委員を務める

  • 昨年に引き続き,選考委員を務められ,選評も執筆されています(『毎日新聞』3月18日).選ばれたのは,鈴木龍一郎『リュリシーズ RyUlysse』こちらに内容紹介&選評についても触れられています.[2010-03-19]

文庫解説執筆

  • 福田定良『仕事の哲学』(中公文庫)の解説を執筆されています.内容紹介によると「仕事はつらく、遊びは楽しいもの?常識を見つめなおし、「私」を起点とした人間関係を育むための問いかけの書。「私の仕事」になやむすべての人に―“ちいさな哲学”者がだれにでもわかる言葉で考える、仕事の哲学。」というような本だそう. →amazon [2010-03-12]

新刊『ちょっと怠けるヒント』

  • 幻戯書房より「3月上旬に刊行いたします。雑誌・新聞連載に大幅加筆。「忙しい」現代人に寝そべりながら苦言を呈す、松山巖流「楽しい生き方」=「なまけもの」のススメ。/四六上製 本文296頁 2625円/ISBN978-4-901998-56-7」(幻戯書房NEWSより). →amazon

『建築雑誌』の鼎談に登場

  • 『建築雑誌』2010年1月号で,「検証・三菱一号館再現」と題する特集.松山さんは,古谷誠章・土居義岳と「再現建造物の可能性 三菱一号館を巡って」という鼎談を行っている./特集詳細

読書委員が選ぶ「2009年の3冊」

「本よみうり堂」読書委員 この1年

  • 「怠け癖のせいか、著書は共著『須賀敦子が歩いた道』(とんぼの本)のみ。拙著『群衆』が中公文庫の末席に入った。」だそうです(こちらより).[2009-12-31]

川添登×中村敏男×松山巌「編集者が見た白井晟一」

  • 白井晟一の虚白庵で開催されたレクチャーシリーズの一回に,松山さんが参加されたことを以前お伝えしましたが,この記録が『住宅建築』2010年1月号の特集=「白井晟一を探して」に収録.この特集は「中川武、布野修司、田中純、太田穂摂、川添登、中村敏男、松山巖、石山修武、鈴木了二、原広司、藤森照信」などが登場する充実したものになっている模様.この連続レクチャーは早稲田大学中谷礼仁建築史研究室の主催で行われたもの.[2009-12-19]

「公理と自由」

「お化けがでた!」

  • 富士ゼロックスの広報誌『グラフィケーション』で巻頭エッセイ「お化けがでた!」を2008年5月号から連載されていると知った.[2009-10-30]

『群衆』が中公文庫に

  • 読売新聞社の「20世紀の日本」シリーズの一冊として1996年に刊行された,松山さんの『群衆―機械のなかの難民』が中公文庫に入るようです!(091121発売, 1,300円) [2009-10-22] 追記:〈解説〉猪木武徳 「二十世紀は「群衆」の時代だった。日露戦争以後、漱石、啄木、大杉栄、夢野久作らが見た新しい群衆。その本質と変容を色彩豊かに描き出し、戦後大衆社会論を超克する視座を提示した画期的論考。読売文学賞(評論・伝記部門)受賞作。」

「ザムザかドゥエンデか、それが問題だ」

  • 昨年松山さんがその一回に登場された,鈴木博之教授退職記念・連続講義「近代建築論」が『近代建築論講義』として本になるようです(こちら).松山さんの分は「ザムザかドゥエンデか、それが問題だ」と題されている模様.[2009-10-15]

「怠けるヒント」最終回

  • 『住む。』 2005年夏号からの連載が,2009年秋号掲載の第18回「神様だからこそ遊ぶ」で最終回を迎えました.[2009-10-07]

『まちに住むということ』

  • 松山さんが出演されるイベントがあるようです.東京藝術大学によるアートプロジェクト「上野タウンアートミュージアム」の中で,その建築科が展開する「2009 MACHI-YATAI project「茶茶茶」 」は,「茶室」をテーマとしながら,「まちの一画に仮設の空間や装置を仕掛ることで日常の風景を一変させる」試み.その一貫で仮設建築の一つ「引戸庵」で開催されるトークイベントの「『まちに住むということ』(2009/10/25) に,松山さんが森まゆみさんと共に出演するそうです(情報).企画されている芸大建築科で研究室を持つ元倉真琴さんと,松山さんは芸大の学生時代にコンペイトウというグループで活動していたといいます(元倉さんの著書『アーバンファサード』より).[2009-09-13]
    • 追記:当日の風景の写真を少し=こちら [2009-10-25]

宮本常一“オン・ザ・ロード”/『宮本常一が撮った昭和の情景』

  • 『週刊読書人』2009年8月21日号の1・2面に,宮本常一についての平嶋彰彦との対談が掲載.『宮本常一が撮った昭和の情景』(上巻/下巻)の刊行を機にしたもの.この本の下巻の方に,松山さんによる解説「『とうとい』と思う眼、『したしい』と感じる眼」が収録.ブックデザインは鈴木一誌.松山さんは以前.「最後の一冊 死ぬ前に読みたい本」を挙げるという雑誌の企画で,『宮本常一写真・日記集成』(この本を底本に今回の本は編まれている)を選ばれていたこともありました.『週刊読書人』での対談は,冒頭のみですがここで読めます.[2009-09-04/こちらの紹介記事を参考に加筆した 2009-11-24]

須賀敦子が歩いた道

  • 新潮社の「とんぼの本」シリーズから『須賀敦子が歩いた道』が刊行(2009/9/26).著者として松山巖の名前があります.並んで芸術新潮編集部の名などもあるので,松山さんがたくさん執筆されていた2008年に出た『芸術新潮』の須賀さん特集をもとにしたものでしょうか.[2009-09-03]

昭和は遠くなりにけり

  • 『文藝春秋』 2009年9月号

2009年 読書委員が選ぶ「夏休みの1冊」

  • 『読売新聞』での企画(こちら,2009年8月17日).ラドヤード・キプリング『少年キム』(斎藤兆史訳)を選ばれています.昨年は,チェスタトンを挙げておられていたように,この企画では(企画の内容からいっても)新刊でない本も取り上げられるのがいいですね. [2009-08-22]

「くしゃみを続けながら」

  • 「日本文藝家協会編纂の年次刊行物『ベスト・エッセイ』の最新刊。2008年に新聞や雑誌に発表された数多くのエッセイの中から精選した65篇を収録」という『父娘(おやこ)の銀座』という本に表題のエッセイが収録されている模様.初出はどこかな.[2009-10-29]

「レクチャーシリーズ 虚白庵にて -白井晟一を語る-」

  • 上記レクチャーシリーズの一回「パーフェクト・インタビュー」では,川添登(建築批評家。日本生活学会会長・理事長)さん,中村敏男(建築史研究者。元「a+u」 編集長)さんらが迎えられ,松山さんもコメンテーターとして参加されたそうです(2009年4月26日).こちらでレポートが読めます.

高貝弘也についての論考「ふるえる迷子たちの友」

山本夏彦『浮き世のことは笑うよりほかなし』に対談が収録

土門拳賞選考委員を務める/選評掲載

  • 第28回土門拳賞選考委員を務められたそうで,受賞作=今森光彦「昆虫 4億年の旅」についての,松山さんによる選評がこちらで読めます(以下転載).

かつても、いまも、今森光彦氏は昆虫少年である。氏は昨年はじめて、昆虫をテーマにした本格的な写真展「昆虫 4億年の旅」を開き、また展示した写真を再編集し、同名の写真集にまとめた。いずれも氏が長い間かけて撮り続けてきた昆虫写真の集大成といえる。/氏の写した、ちいさな虫たちの姿はじつに美しい。見る者はその美しさに思わず幻惑され、一瞬にして魅了される。しかしそれだけではなく、よく見ると一匹一匹の昆虫たちが、それぞれユニークな表情をもっていることにあらためて気づく。その表情はときにユーモラスでさえある。/ここに昆虫少年である氏の目が光っている。虫たちの美しさと表情を慈しみつつ見つめている。さらに見れば、虫たちは生息する土地に応じて生き残るために、群れとして多彩な生態をとることにも気づかされるだろう。昆虫への愛情と知識、危険な土地をも踏査する行動力がなければ撮れない写真ばかりである。結果、氏の写真はおのずとちいさな、しかし昆虫が生まれてから4億年という壮大なイノチたちのドラマを賛歌している。/と同時に、この写真を前にして多くの人たちは、写真こそがこのようにちいさなイノチのドラマを撮ることができるのだと理解し、写真家がワンカットワンカットを撮るときの、興奮とおののき、息をつめた瞬間を、あたかも自身が昆虫少年になった思いで見つめるに違いない。写真の可能性と写真家の仕事の素晴らしさを、長年の研鑽(けんさん)を、明瞭(めいりょう)に示した今森氏の写真は本賞にふさわしい。

私が泣いたこの一冊

  • 『文藝春秋SPECIAL』 2009年4月号の上記特集で執筆.井川博年『幸福』を取り上げられています.

2008年

2008年の3冊

  • 読書委員を務められている『読売新聞』(2008年12月28日)で「2008年の3冊」を挙げられています(こちら, ページ半ば).選ばれているのは=小川国夫『止島(とめじま)』,朝倉勇『散骨の場所』,川崎浹(とおる)『過激な隠遁 高島野十郎評伝』の3冊.「三冊それぞれから、異なる《晩年のスタイル》を教えられ感銘した」と始まる紹介文です.「読書委員この1年」という項目もあり,「春先に川と水路を探し東京各地を歩く。高速道路と暗渠(あんきょ)化がいかに町を壊したかと実感。慨嘆ばかりで仕事進まぬまま」と2008年を振り返っておられます.

須賀さんとの会話

  • 『芸術新潮』2008年10月号 特集=没後10年:須賀敦子が愛したもの でたっぷりと執筆されています.実際にイタリアに行かれての回想記です.松山さんがどのように美術を見てはるのかも分かります.

夏休みの1冊

  • 読書委員を務められている『読売新聞』(2008年8月11日)で「夏休みの1冊」を挙げられています(こちら).選ばれているのは=G・K・チェスタトン『木曜の男』(吉田健一訳).

場所×歴史

  • 鈴木博之教授退職記念・連続講義「近代建築論」 第4回に講師として登場(2008/7/24).上記テーマの下,鈴木さんの『東京の地霊』(1990)を取り上げられたとのこと.キーワードとして上げられていたのは=「ゲニウス・ロキ、『建築の七つの力』、土地論、東京論、ジョン・ラスキン、ジョン・サマーソン」./『東京の地霊』はその後2009年2月にちくま文庫に入った.こちらで解説を書いているのは,藤森照信と石山修武.両者とも,「近代建築論」に登場もしている.

強いられた「変身」とゴミ屋敷の論理

  • 『d/sign』No. 16(2008/7/16発売)の特集=「廃墟と建築」に,「強いられた「変身」とゴミ屋敷の論理」を寄稿されています.この特集の監修を務めた中谷礼仁さんのページには,特集についての詳しい紹介があります(こちら.中谷さんによる,依頼が思い入れたっぷりだったのか,最近の松山さんの文章の中では,一番まとまった力の入ったもののように感じます./松山さんは,ゴミ屋敷について,『住む。』での連載「怠けるヒント」第十三回(2008年夏号=第26号掲載)でも書かれています=「ゴミ屋敷の主は怠け者か」./ちなみに,この後2009年には橋本治さんが,「ゴミ屋敷」を重要な舞台・現象として取り上げながら日本の戦後(の精神史)をまるまる描くような,小説『巡礼』を発表しています.

「考える楽しさ、考える権利」

  • 水戸芸術館関係の雑誌『WALK』 第56号(2008年 3月31日発行)の特集=エッセイ に,寄稿されています.

『1960年代の東京』で解説を執筆

追悼 川村二郎 悲しむのはこれから

  • 『文學界』 2008年4月号に掲載

『建築批評 空版』

  • これが出るたびに,ああ今年(というか昨年)も芸大で授業をされていたんだなと思う./東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修士課程1年・編著,発行年月:2008年3月,文庫版 / 216ページ,「「批評する権利」松山巖/「二〇〇七年初夏原美術館にて」渡邉絵梨子/「自由学園明日館」井口由香梨/「彼女と私と」菓子麻奈美/「南禅寺水路閣」清水佐和/「HILLTOP HOTEL」ナカムラサイコ/「其れは東京高等裁判所・東京地方裁判所・東京簡易裁判所の合同庁舎なので、」松原正佳/「一九八〇-一九八一-生闘學舎批評」鈴木隆史/「どこにでもある場所とどこにもいない私」島津翔/「通行人たちの足音」鈴木貴宇/「有象の帰趨」平井太郎」/→amazon

田中裕一 前期 建築講座4レポート「僕らの未来はどこにあるのか」

  • 2007年7月に横浜で行われた松山さんのレクチャーのレポートが,こちらで読める.このレクチャーシリーズのコーディネーターは寺田真理子さん(SD,NAi)なんだそうだ.今まさに大規模な再開発が行われようとしている場所(参照)のすぐ隣で開かれる,創造都市政策を掲げる横浜市も主催に名前を連ねる講座に,松山さんを呼ぶというのはとてもおもしろいと(残念なことに講座が終わってから講座の存在を知った時)思った.しかしそういうコンテクストに反応している感じは,おそらくは受講された学生(大学院生)によるものであろう,このレポートからは読みとることができない.もちろん,そういうことを松山さんが話されなかった,ということかもしれないが.「松山先生の論理はとても鮮やかで」とまとめきれない部分はなかったのだろうか.それでも,こういうレポートが公開されたことは,それがこの授業=事業に組み込まれているものだとしても,ありがたい.

私が選んだ3冊・2007年の収穫本

  • 『論座』2008年1月号の「私が選んだ3冊・2007年の収穫本」に登場されている模様