スタパの自動導入赤道儀 その1

今日は曇り一時雨の天候

3年前までスタパには自動導入ができる望遠鏡は天文ドームの40cm望遠鏡しかありませんでした

以前の自動導入望遠鏡は赤道儀にプラスしてモーターとマイクロコンピューターを内蔵したコントローラーがセットになっていたため、かなり高価なものが多かったのです

最近になってスマホやノートPCが高性能になってきたのでコントローラーの機能をそれらに任せ省いてしまう(=より安価にできる)製品が多くなってきました

またこの自動導入機にCMOSカメラとプレートソルビング機能の組合せることにより望遠鏡が目標の天体を自律的に導入してくれるようになって、架台や設置の精度が高くなくても良くなってきました

そんな事もあって気がついたらこの3年のあいだに40cm望遠鏡以外で自動導入赤道儀が3台になっていました

手前左側: AZ-GTi(赤道儀仕様) 搭載目安重量2~3kg

中 程 : GP赤道儀(Onstep化) 搭載目安重量4~5kg

右 奥 : AM5赤道儀 搭載目安重量10kg前後

この3機種、いずれもコントローラーが無くPCまたはASIAIR(望遠鏡制御専用のminiPC)+スマホで制御します

専用のアプリが必要なので気楽に貸出はできないのですが、普段ご自宅で同等品を使用されている方なら、ご自分のPCやスマホ(タブレット)を持ち込んで頂ければ重い機材を運ばなくても貸出可能です(セキュリティ対策のためPCやタブレットの貸し出しはできないのでご理解ください)

従来の手動式経緯台や一軸モータードライブの付いた赤道儀と比べるとお手軽さという面では劣るのですが、一度セッティング(慣れれば10~15分で)できてしまえばあとはサクサク目標の天体が導入できるので便利です

しかも電視観望と組み合わせれば目に見えないような天体もすぐに画面上で見られるようになるので病みつきになります

既にこのブログでは上記3機種は何度も登場しているのですが、スタパの自動導入赤道儀がなぜこの3機種に落ち着いたのかも含め何回かに分けて改めて紹介したいと思います

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クローズアップレンズから完全無改造でレデューサーを作る

今日は晴れのち曇り

薄明終了まではキレイに月が見えていたのですが・・・・

さてここのところ出番の多いLX200-20(F6.3)(シュミカセD203/f1280)、補正レンズも鏡筒もピカピカで眺めているだけでちょっとワクッとします

3月からこの鏡筒に純正の0.63倍レデューサーを装着して撮影しているのですが、友人からケンコーのアクロマート式クローズアップレンズを組み合わせると純正よりも像が良くなるらしい(特に周辺像が)、という情報をもらったので手持ちの部品で対応できないか検討してみることにしました

ネットで検索するとかなり前からたくさんの方がいろいろな組合せで実用化されていてなかなか成績が良いようです

ジャンクBOXを漁っていたら何とズバリ、ケンコーのアクロマート式クローズアップレンズNo2とNo3(いずれも52mm径)がでてきました

手持ちのボーグのリングを組み合わせてみたら・・、何とシンデレラフィット!!

鏡筒側から シュミカセネジ→M42アダプター ボーグM42→M57(7528) ボーグM57→M52(7405) No3レンズ No2レンズ ボーグ2”アダプタ-L(7509) 2”→31.7アダプタ-(タカハシ製) という構成です

全ての部品をただねじ込んで組み合わせるだけの超お手軽自作(自作と言えるのかどうか?)です

これだけ部品が都合良く出てきてしまうスタパのジャンクBOXも大概ではない気もしますが・・・

レデューサーからカメラまでの距離を変えたり、レデューサーを1枚にしたりといろいろな組合せを試しました

どうも上記の組合せだと縮小率が0.6倍くらいになるのでLX200-20(F6.3)と組合わせると焦点距離が800mmを割り、F4.0を下回りそうな勢いです

ただし接眼部側が少し長くなりすぎAM5赤道儀の三脚との干渉が懸念されたのでもう少し短いバージョンを組んでみました

レデューサーのあとの2”アダプターをSSタイプとSタイプの2個を組み合わせました

これだとほぼピタリF4になりそうです

ということで今夜は早速テスト撮影・・と準備したのですが、薄明終了にはスッカリ曇ってしまいました・・・

周辺までキレイな画像が得られるのか、ゴーストやフレアは出ないのかなど早くテストしたいです

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今日もSharpCapで月を撮る

今日は日中薄曇り、宵の口に少し晴れて深夜は雨になりました

宵の口の晴れ間で今日も月を撮ってみました

撮影機材は昨日紹介したウイリアムオプティクスのZenistar66SD(D66/f388mm)+ASI678MCの光学系をビクセンSP赤道儀ベースの片持ちフォ-ク式赤道儀です

これをSharpCapでスタックします

画面上で拡大して処理のパラメーターを変更しながら良さげなイメージになるよう調整します

今日は380枚ほどスタックしてみました

上は撮って出しの等倍切出しです

このままでも良い感じですが少しだけお化粧して・・・

どちらが良いかは好みの分かれるところかと・・・・

こちらはスタック無しの1枚撮りに少し処理をしたもの

これ見ると1枚撮りには戻れないかな・・と思ってしまいます

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月の撮影システムを見直す

今日は薄曇りの一日

夜はおぼろ月で一等星がかろうじて見える天候でした

さてここ数年、できる範囲で毎日見える月の撮影をしてきたのがこちら

タカハシ製FC65(D65/f500mm)の直焦にm4/3のカメラ(ここ1年はOM-1)+ケンコースカイメモS赤道儀仕様です

一枚撮りで月を撮るのには可も無く不可も無くといったお手軽仕様と言えます

だだし最近になってCMOSカメラの画像をSharpCapで撮像することによりさらに良い画像が得られることが分かってしまいました

昨年入手した高精細の惑星用カメラ(ASI678MC)も惑星がシーズンオフの時期は出番が無いので活用したい・・・

ということで組み上げたのがこちら

ウイリアムオプティクスのZenistar66SD(D66/f388mm)+ASI678MCの光学系をビクセンSP赤道儀ベースの片持ちフォ-ク式赤道儀です

バランスウエイトレスなので取り回しがとても楽です

月の直焦撮影をASI678MCで撮影するのには、センサーサイズが焦点距離388mmでちょうど良いです(500mmだと少しキツキツで運用しづらいです)

このシステムで今日写したのがこちら

冒頭のOM-1での一枚撮りと大きな違いがわかると思います

特に今夜のようなおぼろ月ではPC上でスタックすることによりコントラストが飛躍的に高くなり差が大きくなるようです

望遠鏡と一緒にPCも持ち出さないといけないので少し面倒ですが画像の出来上がりをみるとその価値はありそうです

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春霞の季節

今日もスタパ周辺は良い天気です

だいぶ暖かくなり、今年はもうまとまった雪は降らないのではないかという予想の元、恒例のタイヤ交換をしました

天気が良く暖かいのは良いのですが作業をしていると汗がダラダラという気候です

この時期晴れてはいても気温が高くなると空は白く霞んだ状態になります(花粉も多いのですよね・・・)

霞んでいるくらいの方が気流の流れが穏やかなため月はきれいに見えます

でもそのぶん暗い星雲など深宇宙の撮影ではコントラストが下がりがちです

こんな日はお月見に徹するのも良いかも知れません

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20cmシュミカセ用フォーカス調整マスクを作る その2

今日は薄曇りのち夜はまあまあの晴れです

先日アメリカで皆既日食を起こした月がもう夕方の高い空に見えるようになっています

さて先日試作した20cmシュミカセ用フォーカス調整マスク、使い勝手などの確認確認と、補正レンズ清掃後の光軸調整などのためAM5赤道儀に載せて出動です

AM5赤道儀委載せたLX200-20(F6.3)、30cmほどのフードを付けさらに銀巻き状態になるとかなりの存在感ですね

光軸再調整後調整用マスクでピント合わせ

う~ン・・・、明るい星を使ってもどうもいまいちピントの山が掴みにくいです

素直にASIAIRのフォーカス調整支援機能を精度が良さそうです
(やっぱりバーティノフマスク作らなきゃダメかなぁ~・・・)

とは言いつつAM5赤道儀では高精度なオートガイドもできるようになっているので120秒露光でスタックを欠けて行く長時間露光撮影でM天体を幾つか撮りました

まずはりょうけん座の銀河M63(通称ひまわり銀河)

20cmだけあって銀河の構造が分かる解像度に写りました

次は超定番、ヘルクレス座の大型球状星団M13

星の大集団で塊感が良くでていると思います

もう一つ球状星団、ヘビ座のM5

こちらは中央の密集と淡い広がりが特徴です

最後はこと座の惑星状星雲M57(リング状星雲)

たっぷり露光を掛けた天体写真を撮影しているとあっという間に次の季節の星座が昇ってきて、すぐに朝になってしまいあまりたくさんの天体を撮影できないのがもどかしいです

ひとつの天体を何時間も掛けて撮影するのは私のようにせっかちな人間には難しいのかも知れません

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お花見ツアー2024 その4

今日も終日好天に恵まれました

スタパ周辺は風も穏やかでポカポカ陽気です

おかげで桜前線が一気に駆け登ってきて周辺の桜の名所もかなり見頃になりました

連日の庭仕事で少し疲れたので今日はスタパ周辺の桜巡りをしました

まずは大泉町内一番の名所谷戸城公園

城山のかなりの部分が桜に覆われ、ここからの八ヶ岳や南アルプスの眺めは格別です

つぎは北杜市内でも有数の桜の名所、青春芸術村

古い小学校の跡地にある美術館周辺にたくさんの桜があり趣のある建物と共に景観が楽しめます

そして北杜市内では隠れた桜の名所、蕪の桜並木

北杜市内の桜並木としてハイジの村前の並木と眞原の桜並木が有名ですが、スタパとしてはここが一押し

桜の数としては上記二箇所のほうが多いですが、ロケーションの良さはダントツ

大麦畑とのコントラストや、日本百名山のうちの7つが見渡せて何とも気持ちのよい場所です

桜の時期は並木の外れにある公民館に車が停められ、トイレも貸してもらえるようです

今日回った3箇所はいずれも満開、あと2~3日が一番の見頃だと思います

遠くに出かけなくてもスタパの周辺は充分すぎるほど花見が楽しめるのです

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20cmシュミカセ用フォーカス調整マスクを作る

今日は薄曇りのち曇り

日中は花粉にめげずセッセと屋外作業・・・

さて先日来遊んでいるLX200-20(F6.3)、意外に良い画像が得られたので俄然出番が多くなりそうなのでフォーカス調整用マスクを作りました

フォーカス調整用としてはバーティノフマスクが一般的です(下は小口径用のバーティノフマスクです)

普通のF10シュミカセなら市販品を調達することも可能ですが、F6.3タイプなので副鏡径が大きいのでそのまま使えるかどうか不安があります

自分で手作りするとなると細かい溝を切り欠く作業が結構たいへんです

大まじめにアクリル板を購入してレーザー加工機をレンタルして作るとなると市販品を購入するより高価になってしまいそうです

こんな簡単なものでもある程度の所まではピントの追い込みができますので、とりあえずこれで様子をみようと思います

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花粉症の季節

今日のスタパ周辺は終日好天に恵まれました

スタパでもようやく水仙の花が咲き始めました

暖かくなって好天であれば日中も外でいろいろ作業がしたくなります

今年はあそこをこうしようとか、ここを直さなければという場所があるのです

が~、、、この時期様々な植物の花粉が一気に来ます

花粉症と呼ばれる病名が付く前(当時は鼻アレルギーと呼ばれていました)から50年来の付き合いです

毎年のことではあるのですがある一時期は薬を服用していてもくしゃみ・鼻水・眼のかゆみが治まりません

特に外作業をしたり長時間星を見るとその後がたいへんです

花粉の種類によって症状が微妙に変わりながら6月くらいまで続くのですが、この時期が一番酷くて、油断すると「はな垂れジジイ」になっていたり「赤目オヤジ」だったり・・・

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Onstepに振られる

今日は雨のち夕方から晴れ

気温がグンと下がり冬に逆戻りな感じです

雨降りのあとで、風も強く星はとてもきれいですが強烈に寒く感じます

それでも外気温は0℃くらいで真冬に比べれば充分暖かいのですが、ここしばらくの暖かさに身体が慣れてしまったようです

風が強いし、シーイングもとても悪そうなので今日は20cm+AM5赤道儀ではなく、C5+Onstep化GP赤道儀です

ちょっと試したいことがあったので、ASIAIRではなくWindowsとの組合せで動かそうとセッティングを始めたのですが、なぜかStellariumが繋がらない・・・・

アレコレやっているうちにPCのバッテリーが切れるは、寒さに負けて気力がくじけるはで試したいことの途中で撤収・・・

室内に入って再度接続し直したら全く異常無し・・・・

Onstepに振られてしまいました

リハーサルで問題なくて本番でトラブルのは電視観望アルアルなのですが、今夜はお客様相手でなくて良かった・・・

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