偕楽園血圧日記
 このごろアフィリエイトのためのアクセス数増しを狙った読者登録申請がよく来ますが、僭越ながらそのようなものは申請されても認めませんのであしからず。 また、記事とは関係なく自己サイトへの誘導を目的としたコメントも消させていただきます。
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携帯から一言

肌寒い一日だった。

胸が痛くなってきたので、今日は更新休んで横にならせていただきます。

 

 

 

妨害を正当化してきたのは誰だ?

 NHKニュース7で衆院補選のニュースを流していて、その中に立民の泉代表が「県民の声のうねりで組織団体票の自民に勝つことがどうたら」と言っているシーンがあった。
 よくもまあそんなことが言えたものだ。

 自分たちも、

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 連合会長、立民候補への共産支援「容認できぬ」 東京15区補選巡り苦言、自主投票に

 連合の芳野友子会長は18日の記者会見で、衆院3補欠選挙(28日投開票)の一つである東京15区補選に言及し、立憲民主党新人が共産党から支援を受ける構図に関して「連合としては容認できないと判断する」と表明した。共産との選挙協力を否定する連合は、支援先の立民、国民民主両党に対し一貫して「共産切り」を促しており、改めてくぎを刺した形だ。15区は立民と国民民主が議席を争う関係となっており、連合は対応に腐心している。
(後略)
 産経新聞 4/18(木) 20:21

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 という「組織票」でもっているというのに。

 かつて年金記録の不備が問題視された参院選でも、彼らの前身である民主党は自分たちの比例候補1位に「自治労候補」を据えていることをひた隠しにし、テレビ局に候補者インタビューを流さないよう圧力をかけ、「年金記録がー自民がー」とやって勝利した。
 それで生まれた衆参のねじれが、あの民主党政権を作ることにつながることになる。
「その夢よもう一度」とやっているのだろうが、本当いいけずうずうしい「嘘つき」だ。


 さて、その東京15区補選だが、ずいぶんひどいことになっているようで。

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 小池都知事「経験ない選挙妨害が発生、憤り感じる」 衆院補選

 東京都の小池百合子知事は19日の定例記者会見で、衆院東京15区補選(28日投開票)について「これまで経験したことがない選挙妨害が発生している。非常に憤りを感じている」と述べた。
 小池氏は同補選で無所属候補を支援している。小池氏は、この候補の街宣車の前に他候補の街宣車が入り込み「選挙スタッフが命の危険を感じる場面があった」と指摘。18日には選挙区外にある小池氏の自宅前に他候補が押しかけてきたことを明かした上で「住宅街で大音量で罵倒するようなことを言っており、近所にも迷惑がかかっている。選挙活動を逸脱している。法律の枠内で何ができるかを精査してもらっている」と述べた。
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 毎日新聞 4/19(金) 18:16


 東京15区補選、維新・吉村氏の街頭演説に他陣営が乱入 「演説続けて」と声を挙げた理由

 日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は20日、商業施設「ららぽーと豊洲」(江東区)前に衆院東京15区補欠選挙に擁立した新人の金沢結衣氏(33)=教育推薦=の応援演説で駆け付けた。吉村氏が教育格差の是正の必要性などを訴えた後、他陣営が現れて「税金ドロボー」などと大声を挙げた。既に演説会は終了していたというが、音喜多駿政調会長が選挙カーに上がって>演説を再開し、声を張り上げる場面があった。
(中略)
 音喜多氏が選挙カー上に上がって「金沢氏は現在1位の候補を猛追中。皆さんの1票で結果が変わる大激戦になっている。改革政党の維新に1票を」などとマイクを握って話し出すと、同補選に出馬している諸派新人の根本良輔氏(29)がタスキ姿で現れた。根本氏は音喜多氏に対して紙を向けていたが、すぐにその場を駆け足で離れていった。
 吉村氏と金沢氏は周辺で練り歩きを始めており、根本氏も吉村氏がいる方角に向かっていく。ただ、吉村氏に近づこうとしても、維新のスタッフが体でブロックし続けている。
 音喜多氏が突然演説を始めたのは、妨害活動に屈した姿勢を示さないためだという。

■互いの主張の機会確保すべき
 現場にいた維新の小野泰輔衆院議員は産経新聞の取材に「相手陣営を前に誹謗(ひぼう)中傷するなんて、そんな話はない。これまでお互いに時間も場所も調整してやってきた。演説機会を双方確保するためだ。それを関係なしにやっているのはちょっと許せない」と述べ、「相手が主張する機会を許容して、自分たちも主張するのが民主主義の基本。そうでないと選挙は成り立たない。民主主義を破壊するようなことにつながりかねない」と語った。
 根本氏を巡っては、同補選で他の候補が演説している場所に押しかけ、大音量で声を張り上げるといった妨害行為が確認されている。
 小野氏は「裏金事件(=自民派閥のパーティー収入不記載事件)で政治家に対する信頼が低くなり、政治家には何してもいいという風潮につながっていると感じる。(根本氏ら)彼らがどうのこうのというつもりはない」とも語った。

■立民陣営は「帰れ」コール
 練り歩きを行う吉村氏ら維新陣営が進む先には立憲民主党新人の酒井菜摘氏(37)が街頭演説会を行っていた。吉村氏は根本氏を立民陣営に引き合わせないように、手前で道を曲がって、しばらく歩くと車で立ち去ったが、根本氏は酒井氏陣営に向かうと、また大声をあげ出した。立民陣営は「かーえーれー」とコールしていた。
(後略)
(奥原慎平)
 産経新聞 4/20(土) 18:37


 立民・大串博志選対委員長、選挙妨害に遭う 30分間のカーチェイス「威嚇とんでもない」

 立憲民主党の大串博志選対委員長は19日、国会内で開かれた代議士会で、衆院東京15区(江東区)補欠選挙で立民新人の応援のため江東区入りした際、他陣営から選挙妨害に遭ったと明かした。大串氏は「威嚇して選挙をおかしくしようとする狙いがあるならとんでもない」と憤りをあらわにした。
 大串氏は19日朝に選挙カーに乗って街宣活動をしている際、妨害を受けたという。「ちょっと私が名前を知らない党の街宣車が私たちの車を見つけた瞬間、急速にUターンして30分間カーチェイスされた。大きなマイクで『立憲民主党は公務員と教員から支援を受けているので違法だから、説明せよ』と言われた」と振り返った。
「私は過激なことには慣れているが、後ろのスタッフは威嚇的な言葉を投げられて非常に怖がっていた」と述べ、「このようなことは前にもあったようだ。私たちの主張をしていくためにも国会議員の皆さんにはぜひ回ってほしい」と呼びかけた。(奥原慎平)
 産経新聞 4/19(金) 18:06

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 誹謗中傷合戦から暴力的妨害まで。もはやまともな選挙活動ではない。

 特定候補が「自分は候補者だから妨害は罪にならない」と思って暴れているようだが、そういう土壌を作ってきたのは、(2017/07/02の記事、今のマスコミは2009年よりひどい)で取り上げた安倍総理(当時)の都議選応援演説を団体で妨害した勢力であり、それを指して「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」といった安倍氏の言葉を「安倍が国民を『こんな人たち』扱いした!」と歪曲して拡散したマスメディアである。
 彼らは(2019/07/19の記事、「こんな人たち」の鉄砲玉か?)の「アーベやーめろ!」連呼者の排除を「言論弾圧だ!」と非難し,そんな人間が逆に賠償を求めた裁判で勝訴した時には拍手で迎えた(2022/03/28の記事、「民主主義の邪魔をするな!(怒)」参照)。
 これらの事件が起きるたびに、拙ブログでは「こんなことを許しているとどんどんエスカレートする」と忠告したのだが、彼らの自己正当化はやまず。
 その結果が安倍氏の襲撃と殺害であり、岸田総理への爆弾テロであり、この東京15区の体たらくなのだ。

(2019/07/19の記事、「こんな人たち」の鉄砲玉か?)の時に演説妨害者を排除した北海道警に「申し入れ」という圧力をかけておきながら、

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 立民蓮舫氏も選挙妨害被害「対応が遅くて怖かった」 東京15区補選「でも、負けない」

 立憲民主党の蓮舫参院議員は22日、衆院東京15区補欠選挙(28日投開票)で立民新人の応援のため21日に選挙カーで活動した際、他陣営の選挙カーに追いかけられたと、X(旧ツイッター)で振り返った。
「警察署前で車を止め、スタッフが警察署に駆け込み相談をしている間に車の窓を叩かれ暴言を浴びせられ、動画を撮られていました」と投稿した。
 
蓮舫氏は「警察の対応が遅くて怖かったです」と苦言を呈した上で、「でも、負けない」と書き込んだ。
(後略)
 産経新聞 4/22(月) 18:47

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 自分たちがやられたら「警察は何をしている!」と噛みつく。

 なにを甘えているのだろう?
「割れ窓理論」とは言いたくないが、はじめにちょこちょこ妨害行為がされているうちに「相手が誰でもそういう行為はいけない」という社会常識を作っておかなくてはならなかった
 それを「俺が敵とみなしている相手への妨害は正義」と吹かしていたから、自分の側にもそれが返ってくるし、全体がめちゃくちゃになる。
 それで「自分たちは守れ」? プーチン露大統領と考え方が同じだ。

 まったく、身勝手な「俺正義」ほど社会に害をなすものはない。


 おまけ。

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<独自>「ご飯論法」神谷氏にブログ削除要求 共産福岡県委 言論封殺の懸念も

 共産党福岡県委員会が2月に開いた県党会議で、流行語大賞で入賞した「ご飯論法」の発案者の党員で漫画評論家の神谷貴行氏に対し、党側が規約違反と認定したブログの削除を求めていたことが18日までに分かった。産経新聞が関係者から入手したメモでは「ブログを削除し、自己批判すべきだ」などと幹部が迫っており、言論封殺と批判される可能性がある。産経新聞は党側に事実関係>の確認などを求めたが、同日までに回答はなかった。
 神谷氏は党首公選制を訴えて除名されたジャーナリストの松竹伸幸氏の処分見直しを県委員会内で主張。その議事内容をブログで公表したことが規約違反に当たるとして、2月の県党会議で神谷氏を役員である県委員に再任しなかった。
 県党会議では、内田裕県委員長による活動報告後に討論が行われ、神谷氏にも発言機会が与えられた。神谷氏は、ブログへの投稿を規約違反とした党側の決定は「虚偽決定」と反論。内田氏ら県党三役から「除名」をほのめかす文書を示されながら「自己批判を強要された」などと主張した。自らへの調査が(2月時点で)8カ月にも及ぶにもかかわらず、「調査の結論が出ていないのは証拠がなく規約違反ではないためだ」とも述べ、その不当性を訴えた。
 こうした神谷氏の主張に複数の幹部が反論。最初に発言した幹部は「神谷氏の規約違反の根拠はブログにあるが、いまだに削除されていない。規約違反を認めて素直に自己批判した方がいい」と要求。別の幹部は「神谷氏の行為を喜ぶのは支配勢力や、共産党の解体を願う勢力である。ブログを削除し、自己批判すべきだ」と非難した。
 一連のやりとりを引き取った内田氏は「神谷氏は党内議論を勝手にブログで公表し、党会合で彼を批判した県委員の発言も勝手に公表した」と指摘し、「規約違反」との決定を変えなかった。一方、神谷氏が討論の機会を与えられたことについて、内田氏は「少数意見でも議論した点で、民主集中制が発揮できた」と評価した。(千田恒弥)
 産経新聞 4/18(木) 13:07

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 あれ? 「ご飯論法」というのはどこかの女性学者ライターが使いだしたものじゃなかったっけ? 自分が論点をすり替えておきながら相手に「すり替えている」という非難をぶつける詭弁の論法。わかりやすくいえば「ひっかけ質問と揚げ足取り」。

 それを使ってさんざん安倍氏を「嘘つき嘘つき」と罵っていたのに、役目が終わったら内部分裂か。左巻きらしい(苦笑)。

「こんな人たち」に政治を振り回されているのがここ数年なのだから、なんと馬鹿らしいのだろう。


 本日のこいのぼり。

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「ブリのぼり」春風に泳ぐ ハマチ養殖発祥地PR 香川県東かがわ市


(写真、朝日新聞デジタルより。安戸池のいけすの上を泳ぐブリのぼり=2024年4月20日午後0時9分、香川県東かがわ市引田、福家司氏撮影)

 世界で初めてハマチ養殖の事業化に成功した香川県東かがわ市引田の「安戸池」に、ブリのこいのぼり「ブリのぼり」がお目見えした。5月末まで池の上を泳ぐ。
 市がハマチ養殖発祥の地と特産の「ひけた鰤(ぶり)」をPRするため、2021年から毎年、端午の節句の前後に掲揚している。「出世魚」のブリに ちなんで体長1.2〜1.5メートルのブリ、ハマチ、ツバスの3匹が、観光施設「体験学習館マーレリッコ」が池に出している、ハマチのえさやり体験や釣り 用のいけすの上を元気に泳いでいる。
 徳島県上板町から小学生の長男と訪れた会社経営の近松征徳さんは「ここは安全に釣りを楽しめるのがいい。ブリのぼりとはおもしろいですね」と話し、親子でタイを釣り上げていた。
 観光施設の六車庄一所長は「ひけた鰤は25年の大阪・関西万博の弁当の食材にも採用された。大型連休には多くの人に訪れてもらいたい」と期待していた。(福家司)
 朝日新聞デジタル 2024/04/21 10:30

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 もうこいのぼりが泳ぐ時期になったか。
 そしてあちこちでいろんな魚も泳ぐ。

(2014/04/15の記事、死者に敬意をはらえない国は、生者を弾圧しても平気である)で取り上げた「キンメダイ」に続いて、今度は「ブリ」が出てきた。
(2021/04/23の記事、「人に言われたからやる」ではちゃんとした社会人になれないぞ)の「ダイオウグソクムシ」のぼりよりはおいしそうだな。

 どこかの地方では「アユノボリ」を上げているところもあったけど……もう「鯉が滝を登り上がると龍になる」というストリーリーはすっかり忘れられてしまっているような。
 鰤は出世魚だから、まだ名残りはあるのかな? ちゃんと出世しているし。

 


 ちなみに今は水戸駅前も、

 

 

 こいのぼり一杯だ!


 

 

「フェイクニュース」って誰が流すんだっけ、NHKさん?

 今日は「あおぞらクラフトいち」の2日目だが、お約束のように曇っていて天気が良くない。
 昨日見に行っておいてよかった。

 だがあちこち顔を出してちょっと無理したのか、おかげで朝から胸が痛い。
 今日は簡単に。

(2024/03/29の記事、「自然」は必ずしも体にいいものではない)で取り上げた小林製薬のサプリの事案、(2024/04/09の記事、化学者だって知らないんだから)で書いたように、素人が「プベルル酸! プベルル酸!」と騒いでいるのだが、

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 プベルル酸以外に複数化合物 紅麹サプリ、通常含まれず 厚労省など

 小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」配合サプリメントを摂取した人から健康被害の訴えが相次いでいる問題で、厚生労働省と国立医薬品食品衛生研究所(川崎市)は19日、原料サンプルを分析した結果、「プベルル酸」の他に複数の化合物が一部に含まれていたと明らかにした。
 同サプリに通常は含まれていないという。
 小林製薬の検査では青カビ由来の天然化合物プベルル酸が検出されていた。プベルル酸は抗生物質としての特性がある一方で、毒性が強く、サプリには通常含まれない。
 厚労省は、同社から過去3年分の紅麹原料のサンプルの提供を受け、健康被害の報告のあった昨年6~8月に製造されたサンプルを同研究所で分析していた。その結果プベルル酸のほか、少なくとも二つの化合物が確認された。同省などは、健康被害の原因解明を急ぐ。
 時事通信 4/19(金) 17:50

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「別の物質」も出てきたぞ。

 だから「化学も医学も知識がない人間」は騒ぐなといっているのに。

 当たり前だが、この「二つの物質」もまだどういうものかは分かっていない。もう一度書くが、「スタートレック」に出てくるトリコーダーのような便利なものは21世紀にはまだ発明されていないのだし。
 そしてこの二つの物質が特定されてもいないのだから、それが人体にどういう作用をするものかも、今はまだわからない。
 もちろん、それがどういう経路で入ったのかもわからない。

 マスメディアが「すでに廃止した工場を大阪府が視察した様子」を流すものだから、

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プベルル酸が産生されるような不衛生な生産体制生産環境で作っていたから死亡者がでたのではないか?。プベルル酸の毒性が強かろうが弱かろうが特定のものを摂取したひとに問題がでた。紅麹を生産してるのは小林製薬だけではない。他のところではなぜ問題がおこらないのか?。小林製薬の工場が汚いからだろ?。薬のなかにはなぜ効果があるのかよくわからないものって結構あるし昔からある薬なのに新しい副作用が最近わかったなんてのもある。「影響は不明」だから~といっていい話ではない。
小林製薬は最初の報告がはいってから1カ月放置していたというのも問題だ。

 毎日新聞4/19(金) 20:47配信「紅麹サプリから検出『プベルル酸』とは 人体への影響は不明」コメント欄より

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 勝手に「不衛生な工場」と空想を膨らませる人も出てくるが、たとえば原料である米に「これらの物質だけ」が入っていた場合、小林製薬としては認知のしようがない。「カビ毒」は「カビ」とは違い目に見えないのだから。

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「紅麹」サプリ摂取後に死亡した3人、前立腺がんなどの持病…患者95人中3人が重い腎障害

 小林製薬(大阪市)の「紅麹(べにこうじ)」成分入りサプリメントを巡る健康被害問題で、厚生労働省と日本腎臓学会は9日、記者会見を開き、サプリ摂取後に死亡した5人のうち3人に前立腺がんなどの持病があったことを明らかにした。同学会は、健康被害を訴えている患者95人の症状などの調査結果も公表し、3人が重い腎障害のため人工透析を受けていたことがわかった。
 死亡した5人の情報は同社が厚労省に報告したもので、年齢は70歳代が3人、90歳代が1人、不明が1人だった。性別は女性3人、男性2人だった。
 うち3人は持病が明らかになり、それぞれ▽前立腺がん▽血液がんの一つである悪性リンパ腫▽高血圧・高脂血症・リウマチだった。死因は明らかになっていない。残る2人の持病の情報は不明だという。
(後略)
 読売新聞オンライン 4/9(火) 16:47

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 こういう情報もあるのだから、とにかく今は「原因究明」に全力を尽くすべき時で、「正義感満たしのバッシング」をしている場合ではない。

 だというのに、せっかく症状などできちんとした報道をしている読売新聞は、

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 読売新聞記者が談話捏造 紅麹関連記事巡り

 小林製薬の紅麹(べにこうじ)製品取引先の反応などを扱った記事で、原稿をまとめた読売新聞大阪本社社会部主任(48)が、談話を捏造(ねつぞう)していたことが17日、分かった。

 記事を取材・執筆した岡山支局の記者(53)も、取材先が発言していない内容と知りながら談話の修正や削除を求めなかったという。読売新聞社は同日付夕刊で「重大な記者倫理違反であり、関係者、読者の皆様におわび致します」とし、関係者を処分する方針を明らかにした。
 同社によると、捏造があったのは6日付夕刊の「紅麹使用事業者 憤り」と題した記事。小林製薬の取引先企業の社長の発言として「突然『危険性がある』と言われて驚いた」「補償について小林製薬から明確な連絡はなく、早く説明してほしい」と記載したが、実際には発言していなかった。社長の写真説明にも誤りがあった。
 社会部主任は「
岡山支局から届いた原稿のトーンが、(小林製薬への憤りという)自分がイメージしていたものと違った」と説明し、支局記者も「社会部が求めるトーンに合わせたいと思った」と再取材をしなかったという。 
 時事通信 4/17(水) 17:22

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 こんなことをやってしまうとは。

 読売新聞は令和六年能登半島地震の際にも「自販機破壊が~」という記事を書き、「あれは許可を受けて緊急避難的に行われたものだ」と指摘されたことがある。
 その時に「誤報でした」と謝った記事を見た覚えがないのだが……「そういう体質がまた」というところだろうか。

 とはいえ、この手の「小林製薬に憤慨する関係者というストーリー」は読売一社が書くものではなく、

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 紅こうじ原料、使用企業が苦境 風評被害に苦慮、小林製薬問題

 小林製薬(大阪市)の紅こうじ原料を使用した企業が、商品の自主回収や製造停止を余儀なくされるなど苦境に立たされている。原料を使用する173社などから健康被害の報告はなかったが、企業側は紅こうじ自体に対する風評被害対応に苦慮。公表が遅れた小林製薬の姿勢に不満も上がる。

 健康食品の製造、販売を手がける「ZERO PLUS」(福岡市)は、小林製薬の原料を使用した新商品のせんべいを3月に発売したが、直後に一連の問題が発覚。市場に出たほとんどの商品を自主回収した。
 小林製薬は1月に健康被害を把握しており、担当者は「もう少し早く情報共有してくれていれば、発売前に対応することができた」と、公表の遅さに苦言を呈する。
 伝統食品にも影響が出ている。沖縄の発酵食品「豆腐よう」をつくる「海洋食品」(沖縄県浦添市)も、小林製薬の原料を使用しており生産を取りやめた。
 別の紅こうじを使えば最低3~4カ月で再販できるが、消費者からは紅こうじ自体を懸念する声も聞かれ、再販のめどは立っていない。
 共同通信 4/17(水) 15:38

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 他社も同様で。

小林製薬は1月に健康被害を把握しており、担当者は『もう少し早く情報共有してくれていれば、発売前に対応することができた』」といわれても、因果関係が分からない時点で動くのは「死んだ人は全員米を食べていた」レベルの話で、さすがにそれは無理筋過ぎる。
 今なら「原因究明のために流通を停めておくべきだ」といえるが、その時点ではあまりに情報が少なすぎる。イギリスで起きたアフラトキシンによる七面鳥の大量死のようにことがあればともかく、一月ごろには医者でもまだ、他の食品との兼ね合いも考えて「とりあえずサプリを停めて様子を見ましょう」ぐらいしか言えない、

 まったく。こうやってマスメディアがバッシングするよう方向で誘導しようとするから、(2024/04/09の記事、化学者だって知らないんだから)の橋下氏のようなアジテーターが出てきて世間を煽り、それで頭を沸騰させる人間が出てくる。
 それは原因解明の時には一番邪魔になるのだ。余談に凝り固まった人間はたとえ事実が明らかになっても、自分が作り上げたストーリーに合致しないと、よく聞く「疑惑は深まった」という言葉を口にするようになるばかりで。


 ところで、衛星放送を見ていると、この「機能性表示食品」の通販コマーシャルがやたらと入る。
 曰く「~が報告されています」。
 私はこのナレーションを聞くたびに「誰がどこに報告したんだよ」と突っ込んでしまうのだが、さて、

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 機能性表示食品見直しへ消費者庁が初会合 報告ルール整備など焦点に

 小林製薬(大阪市)の「紅こうじ」入りサプリメントの健康被害問題を受け、消費者庁は19日、サプリを届け出ていた機能性表示食品制度の見直しに向けた検討会の初会合を開いた。構成員の意見などから健康被害情報の報告ルールの整備などが焦点となりそうだ。
 消費者安全調査委員会の委員長も務める中川丈久・神戸大教授が座長に選出された。制度導入時に検討会の委員だった合田幸広・国立医薬品食品衛生研究所名誉所長や神村裕子・日本医師会常任理事らも参加した。
 機能性表示食品は、食品表示法に基づき2015年に導入された制度。事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などを届け出れば健康効果を表示できる。合田氏は「機能性表示食品制度は事業者の性善説に基づいて作られた」と指摘。健康被害情報を把握した小林製薬の公表が2カ月ずれ込んだ点を鑑みて「食品でトラブルが起きた時に情報提供があまりにも遅く、国に届け出ないことも多い」と報告体制の不備に言及した。
 品質管理体制の確保についても意見が相次いだ。機能性表示食品制度のガイドラインでは「適正な品質管理の規範(GMP)」の認証を推奨していたが、小林製薬の大阪工場は取得しておらず、神村氏は「GMPにきちんと入っていれば途中で成分がおかしいということは把握できたはずだ」との私見を述べた。
 消費者庁は検討会の意見を踏まえ、5月末をめどに見直し案をまとめる。

 厚生労働省も食品の安全確保を定める食品衛生法の観点から新たなルール作りを検討する。武見敬三厚労相は3日の衆院厚労委員会で「新たなルール化が必要だ。食品衛生法において、いかなる施策が必要か検討したい」と述べている。
 焦点になるのは、サプリの位置づけだ。医薬品では、重大な副作用を製薬企業が把握した場合、国への報告が医薬品医療機器法で義務付けられているが、食品全般を対象とする食品衛生法に義務規定はない。
 与党幹部は「新たに健康食品といった枠組みを作ることが考えられる」と指摘。被害発生時の報告義務や服用に関する制限なども焦点となりそうだが、法的な規制となれば見直しに時間がかかる可能性がある。【阿部絢美、肥沼直寛、宇多川はるか】
 毎日新聞 4/19(金) 19:48

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 政府がこういう方向で動き出している中、あまりにバッシングをし続けると、クロスオーナーシップでつながっているテレビ局が大口スポンサーを失ってしまう可能性もあるのだが。どうする新聞メディア?

 そしてそういうコマーシャルで稼いでいるタレントたち?


 本日の「秘密基地」。

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「中銀カプセル」内に入れる催し 大型連休、和歌山県立近代美術館で


(写真、朝日新聞デジタルより。カプセル内の様子。2023年9月12日、和歌山市吹上1丁目、榊原織和氏撮影)

 建築家の故黒川紀章氏が設計し、老朽化のため解体された「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」の居室カプセルを展示する和歌山県立近代美術館が、大型連休中に2日間、居室内を公開する。21日から予約を受け付ける。
 カプセルタワーは東京・銀座に1972年に建てられた。直方体の居室カプセル140個を積み重ねたような形で、奇抜な外観や設計思想が注目を集めた。黒川氏が設計した県立近代美術館はカプセルの一つを譲り受け、昨夏から展示してきた。
>10平方メートルほどのカプセル内には、ベッドやエアコン、ユニットバスなど最小限の生活必需品を備える。来館者はこれまで窓から中をのぞけるだけだったが、大型連休中の29日と5月5日は中に入って見学できる。
 公開に際し、来館者への解説を担当する井上芳子学芸課長は「狭いような、居心地のいい茶室のような空間。黒川建築の現物に触れられる貴重な機会」と呼びかける。
 公開は各日とも午前10時〜正午と午後1〜4時。4人程度までの1組ずつ案内し、制限時間は10分。定員は各日20組(先着順)。無料。名前、住 所、電話番号、希望日時、人数を伝え、電話(073・436・8690)かメール(press@momaw.jp)で申し込む。
 27日〜6月30日には、かつてカプセルタワーに住んでいたタレントでDJの「コスプレ声ちゃん」による、タワー解体とカプセル再生の様子を記録した写真展も開催される。(榊原織和)
 朝日新聞デジタル 2024/04/19 10:15

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 いいなぁ、楽しそうだなぁ。
 こういうものは「男のロマン」をくすぐってくれて、子供でなくともわくわくする。

「変な形のビル」といえば、不忍池から見えるところにも「変な形のビル」が建っていた覚えがある。
 調べてみると「ソフィテル東京」という名のホテルだったらしい。
 これも「中銀カプセルタワービル」と同じく「メタボリズム」の旗手、菊竹清訓氏の設計だという。
 氏はあのエキスポタワーの設計者ということで、なるほどあのタワーも「変な形」をしていたな。
 この「ソフィテル東京」の方は2007年にもう解体されてしまったというが、ニュースを見た覚えがない。今ならどう扱われただろう。


 そういえば水戸芸術館のシンボルタワーも「変な形のビル」といえばいえるのだが、これを設計した礒崎新氏は、ウィキペディアによると「一九六二年頃の私の思考を整理してみると、私はメタボリズムと明瞭に逢遇している」と言っていたらしい。
 なるほど。


 

携帯から一言

今日は明利酒類で蔵開き。

 
 

コロナ禍で中止になって以来、四年ぶりである。

皆期待していたのか、すごい人出。開場前には別春館の敷地を取り巻く列ができていた。

 

 

ご老公一行も駆けつけてくれたぞ(笑)。

今年は今までの蔵開きから一カ月遅いせいか、

 

 

敷地内の桜ももうすっかり葉桜になっているのがちょっと残念。

明利の蔵である別春館には、

 

 

ウイスキーの樽が!

二階には、

 

 

アニメコラボのスペースもできていた(汗)。

蔵開きでしか買えない酒も手に入れて、呑むのが楽しみだ。


午後からは芸術館の「あおぞらクラフト市」へ。

 

 

今回は金工系の作家さんが少ないようだ。


気温が上がってきて、ちょっとへばってしまったよ。




 

 

地殻を物性的に見ていこう

 風が強かったなぁ。洗濯物が飛びそうだったよ。


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 愛媛・高知で震度6弱 地震学者「南海トラフ地震誘発ないだろう」


(図、毎日新聞より。17日午後11時14分ごろの各地の震度)

 17日午後11時14分ごろ、愛媛、高知両県で震度6弱を観測する地震が発生した。震源の豊後水道の辺りでは、深さ約30キロで陸側のユーラシアプレートの下に海側のフィリピン海プレートが沈み込んでいる。
 気象庁によると、今回の地震の震源は深さ約39キロ。香川大の金田義行特任教授(地震学)は「フィリピン海プレートの内部で起きた地震と思われる。マグニチュード(M)6・6と推定されており、南海トラフ地震を誘発するような地震ではないだろう。ただし、2月にも近辺で震度4の地震があり、活動が活発になっている。日ごろの備えを見直した方がいいだろう」と語った。
 山岡耕春・名古屋大名誉教授(地震学)も「震源の深さから見て、フィリピン海プレート内部で起きた地震とみられる」と指摘する。その上で「この場所の地震としてはかなり大きい規模の地震と言える。南海トラフへの影響はないとは言い切れないが、無視できる程度の規模の地震だろう」と分析した。

 京都大防災研究所の西村卓也教授(測地学)によると、豊後水道付近は2001年の芸予地震(M6・7)など、過去にも大きな被害を出した地震が起きてきたという。「今後1週間程度は地震が続くことを念頭に置いて備える必要がある」と注意を呼びかけた。【大野友嘉子、鳥井真平、垂水友里香】
 毎日新聞 4/18(木) 0:00

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 昨日少し触れたように、愛媛県地方で大きな地震があった。

 震度六弱といえば、東日本大震災の時の本市と同程度。「家の中がぐちゃぐちゃ」になってしまった人も多いだろう。
 あの時水戸では家屋被害はあまりなかったものの、大理石の塀が崩れたり寺社の墓がバラバラに倒れてしまったり、ビルの外壁にヒビが入るなどの被害が出た。
 駅ビルのなど完全に隙間ができるほどで……まあその位置はもともと「大きな地震の時にそこで壊れて全体の倒壊を防ぐための接合部」だったおかげでそのまま補修して営業を続けているが(汗)。

 とりあえずこの地震では、

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 愛媛・高知・大分で8人けが 地震から一夜明け住宅破損や国道に落石



(写真、朝日新聞デジタルより。地震による落石で通行止めとなった国道=2024年4月18日午前9時32分、愛媛県大洲市、朝日新聞社機から、相場郁朗氏撮影)

 17日夜に発生した豊後水道を震源とする地震で、愛媛県で5人、高知県1人、大分県で2人のけが人が確認された。
 四国電力は18日、運転中の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で発電機の出力が約2%低下していると発表。点検と復旧までに1日程度かかる見通しだが、外部への放射線の影響はないとしている。
 JR四国によると、予讃線の特急「宇和海」を松山―宇和島駅(いずれも愛媛県)間で18日昼ごろまで運転を見合わせる。予土線は宇和島駅と窪川駅(高知県四万十町)の間で18日は終日運休する見通し。また、国土交通省によると、愛媛県大洲市の国道197号が落石のため通行止めになったほか、愛媛、高知両県の県道の一部で通行が規制されている。

 地震から一夜明けた18日、自治体や消防などは被害の確認に追われた。最大震度6弱を観測した高知県宿毛市では、住宅の外壁や窓ガラスが割れるなどの被害の報告が市に寄せられた。市によると、けが人の報告は現時点ではないが、40代男性が過呼吸を訴えて病院に搬送されたという。また、各地で水道水の濁りが確認され、最大で市内の約6割に影響する可能性があるとして、四国地方整>備局などに給水車の派遣を要請した。
 18日未明の宿毛市内を記者が歩くと、住宅の屋根瓦が落ちるなどの被害が確認できた。市内でラウンジを経営する小野田由美子さんは、大きな揺れに襲われ、店内のソファに倒れ込んだ。食器や酒瓶が床に落ちて割れるなどしたといい、「ここで生まれて68年、こんな地震は初めて。また余震があると聞くと怖くて眠れない」と話した。
 宿毛市は18日、すべての小中学校を臨時休校に決めた。県立宿毛高校(宿毛市与市明)では、渡り廊下の床がひび割れるなどの被害が出た。また、市によると、震度4を観測した同県土佐清水市と大月町の市町境で土砂崩れが起きたとの情報があるという。
 震度4を観測した高知県梼原町では、倒木と落石で町道が通行止めになり、松谷地区の5世帯10人が孤立状態となった。全員の無事が確認できているという。ほかにも落石や倒木で通行できない道路が2カ所あるが、18日午前中に解消できる見込みだという。
 震度6弱が観測された愛媛県愛南町。民宿を営む吉田由紀子さん(51)は、2階の自宅台所で揺れを感じ、とっさに食器棚を押さえた。家族や愛犬は無事だが、近くで水道管が破裂し、水があふれているという。「横揺れが10~15秒ほど続いた。津波の心配はないと聞いて安心した。海端なので、もし津波が来たら大事になる」と話した。
 同町御荘平城にあるコンビニの男性店員(28)は店内で洗い物の作業中に地震に遭った。「今までに感じたことのないような大きな揺れ」で、店内ではワイン5本が棚から落ちて瓶が割れ、カップ麺やスナック菓子などが散乱したという。
 愛媛県の中村時広知事は18日未明、県庁での災害対策本部会議後に報道陣の取材に応じ、「何よりも優先すべきは人命救助。今のところそういう報告は入っていないが、それを最優先にしたいと思う。伊方原発については揺れは確認されているが安全上の問題は発生していないことを確認している」と述べた。
 朝日新聞デジタル 4/18(木) 9:55

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 人的被害が小さかったのは幸いである。

 NHKの中継では「このあたりは大きな地震がないので古くて『重い』家が多く残っていて~」といっていたが、そのあたりはどうだったろう。


 ところで今回、メディアでは南海トラフ地震とこれを結び付けようとする動きがある。
 気象庁はマグニチュードから「これが南海トラフを誘発することはない」と結論付けているのだが……そう簡単に禁断していいものだろうか?
 なにしろ、何度も書いているように地震学者の多くはまだ地震の発生メカニズムを定性的に解明できていないのだから。

 NHKニュースでも「震源断層の深さが南海トラフのメカニズムと違う」と説明していたが、物理の感覚では「まるで違うとは言えないのではないか?」と思えてしまう。
 ここはやはり、(2016/05/30の記事、素人にきちんと話せてこその専門家)で取り上げた京都大防災研究所の西村卓也准教授(当時)のような人を呼んで、「歪み値」について説明してもらう必要がある。

 あれから八年。ウィキペディアによると2022年に日本地震学会理事となり、2023年には京都大学防災研究所教授となった西村氏に、潤沢な研究費は与えられているだろうか?
(2017/09/29の記事、裁判官は理科の勉強もしろ!)で書いたように、「唯一予知できる」としてきた東海地震ですら「「余地は不可能」と認めたのだから、今まで「何年前に地震があったから」とやってきたギャンブラーに回してきた予算を、こういう人の元に付け替えなくては。
 やってる?


 おまけ。

 今回の地震では人死にが出ていないためか、令和六年能登半島地震の際に大騒ぎしてデマを流しまくっていた「どこかの政党の支持者」たちもおとなしい。
 あの時「夜の歌に自衛隊送っていたら。ヘリを飛ばしていたら。岸田は人殺し!」とヒステリックに騒いでいた者は、上の朝日新聞の「一夜明けて被害が分かった」記事を呼んでどう思うだろう。
 まあ、彼らは「そんなことどうでもいい。ただ岸田叩きがしたいだけ」なのでこういう記事の目にも入らないのだろうけど。

 それでもメディアは、

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 地震後に伊方原発3号機の出力2%低下、規制庁「安全には影響ない」

 四国電力は18日、前日夜に発生した豊後水道を震源とする最大震度6弱の地震後、運転中の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の発電機出力が約2%低下したと発表した。地震の影響とみられる。原子力規制庁によると、安全への影響はないという。
 四国電によると、3号機では水平方向に33ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)を観測したが、自動停止する設定値190ガルを下回ったため、運転を継続している。
 17日夜の地震後、タービンに送る蒸気の加熱装置のタンクの水位計に不具合があり、発電効率が落ちたことで発電機出力が下がったという。四国電が原因を調べている。
 廃炉作業中の1、2号機に異常はないという。
 朝日新聞デジタル 4/18(木) 8:21

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 こういう記事を書いて煽ろうとし、お約束通りに「反原発」勢力がSNSで大はしゃぎしている。

「わからないように書いている」のか「記者自身がよくわかっていない」のか、朝日の記事は記載が不十分になっているが、この「タービンに送る蒸気」というのは、「二次冷却水」というやつである。
 伊方の三号機は「加圧水型原子炉」というやつで、原子炉の炉心を通して熱くなった「加圧水」の熱を熱交換器で「炉心に触れていない水」に移し、その「きれいな水」でタービンを回して発電する。福島第一のように「炉心を通って熱せられた水で直接タービンを回す」形式ではない、いわゆる「汚染水」に触れる範囲を小さくできる形式である。
 今回水位変動が観測されたのはその「タービンを回すきれいな水」の方で、これは普通の火力式発電所でも起きること。
 これで「原発廃止だ!」と騒ぐのは「もの知らず」のやることなので、自分の愚かさをさらさないように気をつけないと。


 本日の発見。

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 藤原定家直筆の「古今和歌集」注釈書を発見 専門家「国宝に値」


(写真、毎日新聞より。冷泉家に伝わる古今伝授箱から見つかった藤原定家直筆の「顕注密勘」=京都市上京区で2024年4月16日、加古信志氏撮影)

 鎌倉初期を代表する歌人、藤原定家(1162~1241年)が自筆した「古今和歌集」の注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」の原本が見つかった。子孫の冷泉家(京都市上京区)で保管する木箱を約130年ぶりに開けたところ、収められていた。同書の写本の中には国重要文化財に指定されているものもあり、原本について専門家は「国宝に値する」と評価している。
 定家らの古典籍を研究・保存する冷泉家時雨亭文庫が発表した。

 顕注密勘は、最初の勅選和歌集・古今和歌集について和歌の先人による注釈に、定家が自説を書き加えた注釈書。上・中・下の3巻からなる。木箱にあった3巻のうち中・下巻が、筆跡や紙の製法などから原本と判断された。上巻の原本は火災で焼失したと伝わっており、同時に見つかったものは写本だった。
 中巻は123枚、下巻は112枚でいずれも縦18センチ、横16・5センチ。記述の訂正や紙を足して書き加えるなど、写本ではわからなかった定家の推敲(すいこう)の跡も確認された。定家の思考が直接的にうかがえる貴重な史料と位置付けられる。

 木箱は冷泉家の蔵で保管され、存在は知られていたが、明治以降、開けられたことはなかった。原本が収められていたことで、和歌の奥義を伝承する「古今(こきん)伝授箱」であることが判明。歴代当主が一生に一度だけ開け、秘伝を継承してきたとされる。
 定家に詳しい久保田淳・東京大名誉教授(和歌文学)は「紙を貼り付けて書き足すなど、顕注密勘が成立するまでのありようが如実にわかる点で、これまでの写本とは段違いに価値がある。国宝級のご本だ」と説明する。【大東祐紀】
 毎日新聞 4/18(木) 18:00

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 NHKが以前冷泉家の特集番組を作ってその蔵を映していた時、「これはきちんと調べたらとんでもないものも出てくるぞ」と思って観ていたのだが、ほんとに「とんでもないもの」が出てきた。

 定家の直筆かー、すごいな。
(2023/04/12の記事、「悪者」を作って叩いて遊ぶだけでは……)で書いた細川幽斎は、この定家の記述を知っていたのだろうか?
「古今伝授」とはこの内容を教え伝えていくことなのだろうか?
 この幽斎から「古今伝授」を受けた智仁親王はそれを甥の後水を天皇に伝え、呉瑞夫天皇が冷泉家の文書が散逸しないように封印を命じたというし。

 こういうものはどんどん「書籍化」していろいろな人が読めるようにしてもらいたい。
 記事と写真にあるように、後から紙を貼りつけたり。「ワープロ機能」のない時代は大変だ。ちょっと前までは、こうやって推敲した原稿をさらに清書していたからなぁ。
 聖書の過程でまた「ここを直したい」というところが出てきたりして。
 原稿書きはいつまでたっても「満足」はできないから、見切りも大切だ(笑)。



 

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