2024年 03月 29日
「岩ちゃん」さんと「A5」さんが訪れてくれました 後編 |
大きな部屋では、以前から演奏会場の奥行きのある音を目指して、実験を重ねてきました。 DDDチタンユニットの特性に合わせて、大山さん特製のウーファーTW3を繋いでいます。DDDユニットは、360度方向の無指向性スピーカーですので、コーン型のウーファーを繋ぐ場合、前方だけではなく、なるべく全方位で音が広がる様に、前後に二個のウーファーを並べ、同相で駆動しています。TW3が中音域まで鳴らすので、超低域は無理しないで自然に落としていました。その20Hzから40Hzの帯域を鳴らすべく、後方のTW5を追加しています。クロスは50Hzです。
20Hzから40Hzが、あれほど明快に聴こえる体験はそうそうあるものではないです。他にも盛りだくさんの濃い内容でした。コンサートホール後方席を実際に作り出した方はそうは居ないと思います。
二月にお邪魔して、お二人の音の傾向が同じだと確信しました。そのお二人に聞いて頂きたいのは、演奏会場の奥行きと響き、そして静寂性です。静まりかえった会場で、コントラバスの旋律が静かに響いてくる、オーケストラの深い響きです。
私の部屋の目標は、アムステルダムのコンセトルヘボウの響きです。最初に訪れた時、レコードのイメージと同じ音に驚きました。シューボックスと言われますが、幅の広い会場と、奥行きのある階段上の後方席が醸し出す、響きに魅了させられました。A5さんもあの美しい響きをご存知ですので、お聞かせ甲斐があります。
いざ、試聴
いやぁ とにかくコンサートホールの後方席からオケ全体を俯瞰して、演奏自体を楽しんでる印象。しかも20Hz辺りが余裕で軽やかに出てます。20Hzから40Hz辺りのパイプオルガンの音程が誠にクリア。
そしてかつて聴いたことないくらいの立体感!
コンサートホールそのもの。
もう岩ちゃん先輩と顔見合わせてしまいました。
まぁこの低音のエネルギーと広大な空間の両立はとにかくトップクラスです。そして肝心の演奏は最新からクレンペラーの様なものまで見事に音楽が鳴っていました。あまりにも全てが自然過ぎて普通のマニアには分からないかもです。
特に印象に残ったお皿が、ベートーヴェンピアノ協奏曲4番と5番、アラウのピアノ、デイビス指揮、シュタッカーペレドレスデン。いやぁ、この歌うような演奏、グランドピアノの自然な超低音の波には翻弄されました。もう一枚はオッターでラブソング。
またアナログシステムの立体感は歌手が等身大でそこに立ってます。ちょっとした身体、口の横の動きも分かってしまう生々しさ。
素晴らしいサウンドに、あっという間の6.5時間でした。
A5
翌日の朝には、「A5」さんのご感想が載っておりました。ありがたいですね。私が目指してきたコンサートホールで聴く臨場感を感じていただきました。特に拘ってきたのは、最低域のオクターブの再生でした。そこをしっかりと評価されて嬉しかったです。
メインルームですがマニア憧れの理想的な広さと強度を確保されサブルームと同じユニットを理想的に配置され、目を閉じて聴いてみると正にホールで聴くあの距離感と音の広がり方、消え方 自然さが具現されています。
噂に聞くGRFサウンドに触れ、改めて自分の求めている方向性に間違いが無いと確信しました、突き詰めれば人それぞれ好みは違いますが、音場感に関しては普遍の共通要素があると思います、ココに一つの帰結した世界が有りました。
岩ちゃん
先日は長時間本当にありがとうございました。家の音の出方に共感をいただき、うれしかったです。奥行きは、ホールに響いた残響が、正確に再現されてくると、時間差で奥行きが現れます。人間の耳が何故二つあるか、どうして、10センチちょっとの鼓膜間の距離で、左右の音を聞き分け、奥行きも感じることができるのか、ステレオの不思議を今更の様に感じています。
数十年も、オーディオを行っていますが、今の音のきっかけを作ったのは、2005年にSD05に出会ってからです。SD05自体は、未だに、低音用アンプと、テレビ用のシステムで使っています。
そして、音の調整は、とても繊細で微妙な違いから、大きく変わることに気がつきました。最近、フローティングボードを開発しながら、微振動の重要さに気がつきました。そして、0.028ミリの薄さのチタン膜ユニットを使用し始めてから、左右のSPの間隔がいかに微妙なのかわかってきました。間隔が合うと、途端にコンサートホールが出現します。
今回はプリアンプも戻ってきて、フローティングボードの効果も出て、あの様な奥行きのあるコンサートホールの響きが出てきたと思います。今まで、拘ってやってきた、奥行きと最低域の響きをお褒めいただき、とても嬉しかったです。お二人の音へのこだわりも解り、今までやってきた方向が間違っていなかったと確信しました。
また、遊びに行かせて下さい。また、家にもまた遊びに来て下さい。まだまだお聞かせしたい音源もありますので。
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by TANNOY-GRF
| 2024-03-29 08:00
| 来たり
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